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この人に何が・・・

2008年11月01日 | 美術展・本
「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」
静かなる詩情 (国立西洋博物館開催中)

静かなる詩情、というサブタイタルに惹かれ出かけてみた。ハンマースホイ・・・初めて知る画家だった。

霧がかかったような仄かな灰色で覆われた城。どの絵を観ても徹底してそんな風景が続く。しかし、懸念した陰鬱な感じがしない。しんとした気持ちの中から何かを思い出そうとする。怒りと楽しさ以外の記憶を探している自分にハっとする。あの城の中、家の中にはそんな記憶が詰まっていそうな気がしてくる。

ナンなんだ?この感じは・・”静かなる詩情”というこの時に得た情感にぴったりのサブタイトルの上手さに納得する。

それにしても妻イーダ(画像38才)に何があったのだろう。元々の気質だったのだろうか。日常の苛烈だった精神の積み重ねだったのだろうか。38才でこれほど色彩を失ってしまうとは・・・。そしてここまで克明に病んだ妻を描く画家とは。
見終ってから一日経った今も気にかかる。

追記・・・「萩原英雄展」-吉祥寺美術館ー
でメーンから外れて併設?されていた蔵書票が面白い!
こちらは買い物のついでにぶらりと寄ってみたら思いがけず出会った儲けモン、って感じ。富士を題材にした一枚が喉から手が出るほど欲しかったなぁ。





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