「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

春満月紛争の地も被災地も 佐々毬子 「滝」4月号<滝集>

2013-05-12 05:04:42 | 日記
 月は見上げる人の心持を映しながら空にある。紛争の地と
被災地を思った作者にも、同等の憂いがあったのではなかっ
たのでしょうか。
「満月がひとりにひとつ海の上 正木ゆう子」
この句は秋の月ですが、月を見る心地は「ひとりにひとつ」
づつある。見るうちに、春満月が自分の憂いを包むように、
それぞれの地で「人」を和ませているのだろうかと、地球上
にある憂いの数々を思い出すに至った。そんな句と思います。
優しいですね。(H)