おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

車を買うゾ!(3)

2005-11-29 05:37:46 | ブログ
売り手の携帯に電話して、車を見せてもらうことにしました。こちらはパザルジック在住の友人トレントと、たまたま彼のところに遊びに来ていた彼のお義父さん(自動車修理のプロ)と一緒です。
出てきたのは30代半ばの男性でした。ガレージでカバーをめくると、見るからに「20年近く前の車!」という感じのブラウンメタリックのボルボです。ただ走行距離が11万キロしか(!?)走っていません。(2000レバくらいで売られている車は対外17万から20万キロは走っています。)
volvo340snow

フロントグラスにひびがいっぱい入っているのでもう少し値引きしてもよいとのこと。100レバひいてもらいました。
LPガス、4ドアというのも条件どおりです。ただ、ギアが4速しかない!! 燃費悪くなるだろうなあ、それに高速できつそう。それから、あいにくトラキア平原の真ん中に位置するパザルジックで「3速で坂道発進」の実験はできませんでした。
売り手がきちんと管理していたようだし、値段に引かれて買うことにしました。たとえ、レモント(修理)にお金がかかっても2000レバの予算内におさまるんではないか・・・

ここからがブルガリアのおもしろいところです。
まず、車を売るには家族の同意が必要になります。ノタリウス(公証役場)にいって売買契約書を作るのですが、ここには売り手だけでなく、その奥さんも同席しなければなりません。わざわざ仕事中に抜けてきてもらいました。まあ、共産体制化では車は順番待ちをしてやっと買える高級品だったので、その名残なのでしょう・・・。
そしてこのノタリウスがまた!!! 「外国人は車を売買できません!」とおおせになられるではないですか! ソフィアでは外国人が赤や青の外国人ナンバーをつけて(ちなみに赤は大使館などの車。一般の外国人は青で最初がXXで始まります)走っているのですが・・・パザルジックがあまりに田舎なのでこのノタリウスは知らないんでしょうか・・・・
そこで、再度出直し。ブルガリア人の友人、ソフィアっ子のステフチョに頼み、彼の名義で買うことにしました。ソフィアから約100キロ、ペルニックからは130Kmもあるのに。

後日ステフチョと売り手と、それからまた彼の奥さんと、同じノタリウスのところに行って書類を作ります。まず、この時点で65レバ(4750円)!! ただの紙切れ一枚なのに・・・

それからもう一度売り手の家に戻って車を引き取りに行きました。
実際に車が置いてあったのは彼のお母さんの家でした。ステフチョが売り手と話をつけ、自賠責保険の手続きをしている間にわたしは彼女と話していたのですが、息子さん(=売り手)はとても働き者で少しずつお金をため、その元手で車を売買するビジネスを「ひそかに」はじめたようです。「儲かる」となると、政府だけでなくマフィアにも「税」を払わなければならないそうで彼は慎重にそうならないようにしているのでした。思わず、お母さんに息子さんをほめる言葉を贈ってしまったのでした。
でもほんとに、車は、今は必需品です。もっと自由に売り買いできるといいのに。少なくともブルガリア人同士だけでも・・・
volvo3402
ちなみに、このうしろ姿、「440GL」と書いてありますが、本当は340GLです。以前のオーナーが見栄をはりたかったのか340の”3”をはずして”4”のシールを貼っているのでした。かえって恥ずかしい・・・ 日本でこんなボルボ見たことないですよね・・・そしてフロントグリルの「ボルボ」のマークがないので、どう見てもボルボではなく「ラーダ・サマラ」(ソ連製)みたい。(T T) そしてなんと、87年式のはずだったのに、本当は82年式でした!!!5年もサバよんでたのか!!(怒)


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車を買うゾ!(2)

2005-11-25 20:55:38 | ブログ
引越しのときに取り上げましたが、うちの大家のゴショは、何せ「頼りになるけど、アテにならない」いい人なのです。彼のポチベン・デン(休み)にいっしょに見に行ってもらいました。多少サビがきてるけど、程度もそこそこよく、結構いい感じでした。「女心のように」(?)時に気難しいといわれる「イタ車」ですが、これなら良さそうだなあ・・・。即答はせず、1日考えて電話で返事をすることにしました。
alfa33

売り手と別れてからすぐにゴショは「これはやめたほうがいい!」と言い出したのです。インターネットや中古車雑誌での個人売買には危険がつき物ですが、彼いわく「アルファロメオはガソリンを食う。2700レバで買っても同じくらいの値段が修理にかかるぞ。知り合いでVWゴルフを2800レバで売りたいといってる人がいる、この車はドイツで修理をしたから、ものは確かだ」というのです。なーんだ、そんなことなら早く言ってくれればいいのに・・・信頼できる修理工を見つけるのが難しいブルガリアだけに、これは好条件です。(結構、他車の部品を無理やりくっつけたり、変なものを溶接や針金でくっつけたりと超アラワザをされてしまうこともあるのです)

せっかくヨーロッパにいるんだから「イタ車」もよかったのになあ・・・・でも、そのほうがいいのかなあ。と泣く泣くアルファロメオは断りました。じゃあ、ゴショの知り合いのゴルフを見に行きたいんだけどなあ・・・と、ここで彼と連絡がつかない!!! 結局1週間が過ぎてしまいました。急いでるんだけどなあ、そしてまた振り出しに戻ってホームページを見るハメに。その間にいろいろな人に意見を聞くことができたのはよかったのかも。「車のことがわかる人、できればマエストル(修理工)といっしょにいけ」「3速で坂道発進してみろ」などなど。そして比較的故障の少ない車は?ボルボなんかどうかな、日本でボルボというとなんだかすごく四角くて重い、というイメージがあるのですが(なにせ「空飛ぶレンガですから」)安全で長持ちという点では定評があるんだとか。でもブルガリアでは部品が高いそうで。

例のホームページで「ボルボ」「2000レバ」で検索すると、一台ありました。ボルボ340,1987年式で1400レバ(10万円)。日本では見たことのないボルボです。昔の日本のセダンに似た感じで、ハッチバックで後ろに荷物が載ります。この「日本にない」というのにちょっとそそられました。売り手は、ちょっと遠いけど、パザルジック(プロブディフの少し手前)です。ちょうどスモーリャンにいく機会があるので、見に行ってみることにしました。・・・・(つづく)

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今場所の琴欧州は??

2005-11-24 19:42:06 | ブログ
インターネットが、私にとって、日本で、そして世界で何が起きているのかを知る唯一の情報源になっている今日この頃ですが、日本とブルガリアの間でホットな話題と言えば・・・

やっぱり琴欧州ですかね。ここ数場所は優勝争いに絡み、そして今場所は大関昇進がかかっている、なかなか活躍してますね。うちにはテレビがないので、衛星やケーブルどころか、地上波でさえもキャッチできないのですが、人々いわく、彼の活躍は注目されているそうです。ブルガリア在住の日系カナダ人、トレントは、時々、「彼は今場所はチャンピオン(横綱のこと)に勝てるか?」なんてSMS(携帯メール)してきます。

日本人、日系人でなくても、基本的には「日本大好き」なブルガリア人です。その憧れの国(?)で大成功をおさめ、注目を浴びているとは!! ひとつのサクセスストーリーですね。

私も、あまり相撲に詳しいわけではないので、日本にいた間に見たいくつかの取り組みと、インターネットのホームページで見たくらいなのですが、長いリーチを生かしてダイナミックな相撲をしてくれるといいですね、そう、往年の明武谷のような・・それよりも、相撲とはまったく別のことなのですが、多くのブルガリア人の若者(だけでなく子供がいる40代くらいの世代を含めて)を観察してみて、彼がいかに努力家かということをなんとなく知ることができます。
ブルガリア人の多くの若者は、とにかく「親に何でも買ってもらう!」「困ったときには親に頼る!」という傾向が強いように感じるのです。なんと、「大きくなって、住む家まで備えるのが親の仕事」という考え方まであります。親の側にそういう余裕があればいいのですが・・・・

そんな中、琴欧州関が実家に仕送りをしたり、両親を日本によんだりしていると聞きます。親や年長者に敬意を払うのが美徳なアジア人にとってはあたりまえのような気がしますが、ブルガリア人にはかなりすごいこと!!ではないでしょうか・・・
(とはいえ、日本もだんだんと親や年配の人を敬う気持ちがうすくなり、「親孝行」でなくなっていることも確かでしょうが・・・)
rakiya

ところで琴欧州が好きなお酒は、やはり、この国の「ラキヤ」だそうです。ぶどうやアンズ、いちじくなど、いろいろな果物の蒸留酒で、それぞれにおもむきがあって私も大好きです。日本にも輸出しないかなー。彼はボトル一本くらいじゃ酔わないそうですが、本当かな?結構強いですよ、このお酒。それからとんこつラーメンも好きだとか、九州場所でよかったですね、いっぱいラーメンが食べれるのでは。ブルガリアにいる私にとって、インターネットのスポーツニュースで「琴欧州」の文字をたくさん見ると、なんだかうれしくなります。どうなるんでしょうね、今場所は??

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幸せな過去とブルガリア風甘酒

2005-11-24 05:26:10 | ブログ
今住んでいるペルニックの隣町ラドミルには、その昔(といっても共産体制時代ですが)ベトナム人やポーランド人などの外国人労働者がいっぱいいたんだそうです。そんなに景気のいい時代があったとは・・・今の様子はといえば、廃墟になった工場と、昔はいっぱい人が住んでいたであろう15階建てくらいのブロコベ(アパート)・・・

ペルニックに長いビオレッタによると、
「昔は公害がひどくて、空気も汚かったし、川の水も真っ黒だったのよ。今はきれいになってよかったわ。」
景気が後退するとともに環境改善・・・なんだか複雑な気分です。

日本人も年長の人ほど、「昔はよかった・・・」なんていいますが、これは、近頃治安が悪くなったとか、若い人が今よりちゃんとしていたという意味ですよね? ブルガリアでもよく同じ「昔はよかった」と、結構若い人たち(40代くらい)も、もちろん年寄りも言っていますが、それは「昔はもっとお金があった」という意味なのです。食べ物や単純なつくりの生活必需品以外は輸入に頼っている(と思われる)ブルガリアでは、たとえば、文房具や家電など日本やEC諸国なみ、もしくはそれ以上の値段がつけられています。ブルガリアの平均収入や貨幣価値からすればそれはものすごく高いことになってしまいます。ものがたくさんあるのに買えない、なんて悲しいですよね・・・昔はお金があっても物がなかったので買えなかっただけに。

共産体制下では原則としてすべての人が仕事をもっていることになっています。だから、(仕事そのものがないときは)本当は一人でできる仕事を5人くらいでやっていたりしたとか。一人の人が仕事をしていてあとの四人が何もしないで横で立って見ていても給料は同じなのです。(これを地元民いわく「ブルガリスカ・ラボタ(ブルガリア式仕事)」、つまり人数がいてもはかどっていない等々の意味) 仕事をのんびり(?)していてもお金がもらえた時代から、仕事をしないとお金がもらえない時代になってしまった・・・しかも仕事が見つからない・・・。重工業製品をソ連が買ってくれていた時代はとくにペルニックもラドミルも景気がよかったであろうだけに、気持ちを切り替えるのが大変なのでしょう。

boza
さて、ラドミルの名産品は「ボザ」!! これは何だ?と飲んでみると、まさしく、日本でいうところの甘酒です。もちろん、材料が違いますが、発酵飲料という点では同じです。(アルコール飲料ではありません) 甘くて、トロッとしていて、飲むとおなかがいっぱいになります。ちなみにアフリカ(ケニア)にも同じような飲み物があるとか。200ml入りのものが20ストティンキ(14円)くらい。ブルガリア人はシレネ(白チーズ)の入ったパイ「バーニッツア」といっしょにいただくのが好きです。でも好き嫌いもあるようで、友人のダニエラは「あたしキラーイ」と言っていました。
ブルガリアはとにかく食べ物、飲み物がやすくておいしいので、こういうものを名産品として日本など外国に売り込んだら、絶対に売れると思うんだけどなあー。ローズオイル、ローズジュースから、ハーブティー、蜂蜜、そしてミネラルウォーターまで特産品になりえるものは数限りなくあるのになあ・・・
今日、ボザを買ったときに「トバ ラドミルスカ ボザ リ エ?」(これって、ラドミル産のボザですか?)と聞いたら、お店のおばさんは、うれしそうに、そして少し誇らしげに「ダー!!(はい)」とにっこりしていました。


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車を買うゾ! (1)

2005-11-23 04:43:32 | ブログ
事故以来、もう車からは遠ざかっていたのですが、やはり引越しに際してどうしても必要だということで、中古車を買うことにしました。

ブルガリア人の多く(少なくとも私の周りでは)車を持っていませんが、一度持つと、やはりずーっともっているようです。便利ですものね。ほかの国では誰も買わないようなポンコツでも、ここではバリバリ現役です。オーストリア人の友人エディットいわく、「ここの国の車の修理はすごいのよ。ヨーロッパのほかの国だったら直せないような事故車も、ここに持ってくると直せるのよね!」 うーむ、それは多分、この国が車の修理に関して、「ほぼ」(この国の名誉のためにつけときます)無法地帯だからでしょう。たぶん、フレームまで曲がった車でも、表面的にはきれいに直して売っているからに違いありません。もしかしたら前が壊れた車を、後ろ半分が壊れた車とくっつけて1台にしているのかも・・・それが証拠にブルガリアの中古車情報のホームページを見ると、めちゃくちゃに大破した新車のベンツが7000レバ(約50万円!)で売られていました。これは確実に部品取りです。

さて、このホームページ(興味のある方はここをクリック)を利用して、まずは相場から調べてみました。車種、予算、そして条件を入力するという日本と同じ方法で検索しますが、ガソリン代が天井知らずの上昇を続けているので、少し安く済むLPガス車(ガソフ・ウレドバ)、そして乗り降りがしやすい4ドアと入力しました。予算、うーむ、難しいところですが、まずは2000レバ(14万円)というところで・・・
!!!車種別に調べると、これが結構面白い。ラーダ、シュコーダなど日本ではあまりお目にかからない(旧共産体制の、ちなみにいまシュコーダはラリーに出てますね、あれはVWと同じです)車がたくさんありますね。ラーダ(ロシア製)も四駆の「ニーバ」(ちなみに新車もあります!)、比較的新しい「サマラ」などなど。韓国車もがんばっています。日本のアルトそっくり(というかそのマンマ)の「ダイウ・ティポ」。それに日本ではお目にかからなかった種類のヨーロッパ車。日本にいたら一生乗れないであろうベンツも年代豊富(?)にそろっています。オペル、アウディ、VWのドイツ車ははたくさん出回っていて、部品も安く、修理もしやすいそうです。(ちなみにベンツ、アウディ、BMWはよく事故る御三家で、そのせいで部品も多いのかも。それにドロボーのターゲットにもなりやすいそうです)
アルファロメオ、フィアットなどの「イタ車」もがんばっています。スペイン車(セアト・イビス、発音はこれでいいのかな?イタ車のコピーやVWのコピーです)もいます。もちろん日本車もたくさんあります。日産パルサーは「サニー」と名前が変わっていますが・・・

と、一台の車が目に止まりました。2800レバ(約20万円)のアルファロメオです。せっかくヨーロッパにいるんだからイタ車もいいなあ、エアコンつき(この国の車にはあまりついていない)、ステーションワゴン(というべきか、この国ではコンビといいます)、持ち主はペルニック在住で今も乗っているということは、あまり修理もしなくていいのかな・・・
でも、待てよ、買い手が外国人ということでふっかけてくる事も多いと聞くので、一緒に地元民に見てもらうのは大切なことです。で、頼めるのは・・・・うちの大家、ゴショです・・・・(つづく)

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