このガブロヴォの友人家族、前にも書きましたが「ドマーシュノ」の宝庫!! 野菜やお肉が実家の庭で出来たもの!! そしてとってもおいしいあるものを手作りで出してくれました。それはマヨネーズ!! ちょこっとサラダとしてトマトやキュウリをくりぬいて、できたマヨネーズと、まったりと激ウマのこれまた手作りシレネと混ぜて入れて出してくれました。んんん~っ!! んまいっ!! 超あとひき味・・・ まァシレネは、ソフィアでこのレベルのものを手に入れるのはムリとしても、マヨネーズは作れるのでは? レシピおしえてーっ!!
家族みんなが、「こんなのとっても簡単よっ!! いくつかツボさえおさえればだれにでもすぐにできるヨ」 ホントかなァ~? スラフカは「玉子2コ、サラダ油200ml、塩小さじ1杯、リモネナ・キセリナ(クエン酸?)も同じ、砂糖は味を調えるために少々。あっ、玉子は室温に戻しといてね、最低2時間・・・。」 玉子はもちろん実家のお庭のニワトリちゃんたちから!! 店では買いません。
ここで使うのは「パサトル」、日本でいうバーミックス的なものです。「これじゃないとダメなのよ、何でかは分かんないけど・・・」とスラフカ。う~む、ホントになんでだろ? これをタテ長い備品のカップに材料を入れたところにググーッ!! そしてスイッチをぎゅっと押すと10秒くらいで仕上がります。すっご~いっ!! こんなに簡単なら、絶対ウチでもやってみよーっと!!
ところが・・・ ソフィアに帰ってきて、何度やってもゼンゼン全くうまくいきません!! ウチにはパサトルがないけど、まずは前に買ってあんまり出番のなかったチョッパーではどうかな?とやってみたけどダメ・・・ やっぱりパサトルじゃないとダメか、ということで近所のカウフランドの安売りで出た中国製の3way(ブレンダー、ホイップ、そしてバーミックス状にアタッチメントを替えるやつ)のを買って試しても・・・ おんなじようにやってみるのになぜかうまくいかない・・・ モッタリした感じに仕上がらず、テロテロのソース状にしか・・・ 何度かやってたらとうとう油と乳化もしなくなってしまいました。今度は混ぜすぎて分離でもしたか? あー・・・どーしてだろっ⁉
もう一度ガブロヴォに行ったとき、「マヨネーズがどうしてもできない」と伝えると、今度は店で買ってきた玉子を使って、ワタシにパサトルを握らせて教えてくれました。ブウィーン・・・ あれっ?できる・・・ それもパサトル、こないだウチで買ったのといっしょのを使ってる・・・ ホントになんでできなかったのかさっぱりわっかんなァ~い・・・
でも、うまくできたら、このマヨネーズ、メッチャクッチャうまいっ!! これパンにつけて食べると、ヤバいんです。あー、何がいけないんだろ? やっぱ玉子がソフィアで売ってるヤツはダメなのかな? でもあきらめないで挑戦するゾォ~っ!!
ご無沙汰いたしました。ガブロヴォに1週間おりました・・・が、全く出歩く機会がなく、この話は先回に行ったときのこと・・・
友人家族は「ガブロヴォに来たら絶対に行かなきゃ~っ!!」と連れて行ってくれた「エタル」。
小さな集落ごと民俗博物館になっていて昔の生活が分かるように当時の設備を各所に配置しています。その上おみやげ屋さんやレストランもあります。
水の豊かなこの地域、川に沿って配置された家々や作業場があります。
古い施設も移設してきちんと手入れしてるのでなんかいいですね~っ!! ブルガリアで典型的な石屋根のお家。
屋根は美しく苔むし何とも重厚で、屋根裏はこうなってるんだァ・・・
昔使われていた馬車や農耕具も展示されています。中には「乾燥いちぢく製造室」なんてのも!
中はブルガリアらしくワンちゃん同伴もOK! ちなみにニャンコたちもしれ~っと住んでいます。(笑)
「上から流れてくる水」ってのはけっこう大きなエネルギー・・・ 規模が大きくなるとダムで水力発電っていうことでしょうけど、このエタルならコレっ!!
せーんたくーっ!! この方法で洗濯ってのはバンスコにもあったなァ~、そしてスモーリャンの山奥にも・・・ 何せ「キリム」(じゅうたん)を手洗いしますもんで。今現在でもこの施設が近所にあったら超ヘビロテでソフィア市民が使用すると思います・・・長蛇の列を作ってでも・・・
水車も今見ても便利だし、パワー満点!! そういえば漫画「美味しんぼ」かなんかで、現代的な機械でやるよりもこういう設備で臼を回して粉をひいたほうが熱が伝わらなくて風味がよくなるっていうのがあったような、なかったような・・・
こっちの方の家って2階がメインの住居って多いけど、ここのエタルもそれがはっきりよくわかります。1階が倉庫や作業場。じゅうたんを織ったり、工房で作ったものをその場で売ったり・・・ おっ!! ここは笛などの楽器の工房だ!! 手作りでウグイス笛的なヤツや縦笛、それにガイダも作って販売しています。ここのおばさん、ワタシが日本人だというと、「ここにはいっぱい日本人が来てくれるのよ~!JICAの人たちとか、いっぱいきてくれて・・・」と名前まで憶えておられるご様子。しばらくするとやはり職人の息子さんも帰ってきて、私と友人家族を交えて、ひとしきり笛の話や日本の話、観光に来る子供や親たちのマナーの話なんかで盛り上がり・・・ お二人はガブロヴォ在住、ここの営業時間が終わったらお家に帰られるそうですが、ぎりぎりまで話し込んじゃいました(笑)。
ちなみに、案内してくれた友人は生粋の「ガブロヴェッツ」(ガブロヴォっ子)。某「地Oの歩き方」などのガイドブックでも、インターネットで検索しても出てくるのが「ガブロヴォはユーモアと『ケチ』の町」で有名!! その評判にたがわず、彼はここの入口で入場料を払う時、日本人のワタシがいるのに、「全員家族だ!だって人類みな兄弟っていうだろう?」と受付のおばさんに言いました・・・ このおばさんもおばさんで、それで切符を切るんだからさすがガブロヴォ!! わかってるぅ~⁉ ちなみに友人はさらに「ヤポンスコ・セメイストヴォ(日本人家族)って書いといて!!」と言っていました。
それでも・・・ガブロヴォで有名な話で、町のシンボルにもなっている、「ガブロヴォ人はケチなので、寒い冬に部屋の暖気が逃げないようにネコの長いしっぽを切っちゃう」っていうのは、あれは冗談ですよ~。だってネコたち、みーんな長ーいしっぽをぴんと伸ばしたりクネクネさせながら遊びに来るもん・・・(ちなみに写真はガブロヴォの町で出会ったうすみけおっどさん!)
あっ、でも、しっぽのないネコがいたっ、ガブロヴォに!! マン島のネコ!! それも動物園のおりの中に・・・笑
アラフィフのアテクシ・・・ 人生振り返ると・・・ 一番最初の「人生のあきらめ」それは私には手芸の才能はかけらもない、ということ。小学5年生の時に縫った手さげはエンピツを入れると出てしまい、先生に何度もやり直しを命じられたものでした。子供心ながら「あぁ、私は縫製業には向いていない・・・」と理解。で、二番目のあきらめは中学の時、「あたいは運動が好きだけど運動オンチで体がかたい」ということ。ここで、スポーツで身を立てるという道はないな~と気づいてしまいました(笑)。
そんな80年代頃からオリンピック種目として日本でも注目されつつあった新体操!! ああ~、やってみたかったーっ!! 体育の授業で小さなボールを使って新体操モドキなことをやりましたが、これがものの見事に、ムリ~っ!!!(涙)
ところがこのトシになって、急に新体操に大注目・・・ オリンピック寸前のこの時期にアンサンブル(団体)の選手が飛び降り自殺(それもうちのすぐ近所で!)を図ったというニュースでブルガリア中の関心を大いに集めたこと、それでも今年のリオオリンピック、ブルガリア新体操チームはけっこういいところまで行けそうらしい?・・・なんてニュースを見ていたら、そういえば、このソフィアに新体操のお教室がけっこうあることに気が付いたわけです。ソフィアに住んで10年近くたってるのに・・・ でも、チビッ子教室があるということは層が厚いということ。で、リューリンのお教室の一つに出かけてみました。あっ!! あたしがやろーってんじゃないですよ~(笑)あったりまえですけど。美しいチビッ子ががんばる姿を見たくって。
リューリンの体育館!! (写真は体育館の玄関に貼ってあったこのお教室の案内です。個人情報は隠してあります。コンタクトに興味のある方はコメントでご一報ください。)行ってみたらそこのインストラクターのペテャさん、すっごくいい人で、練習を見学させてくださいました。少しインタビュー:
Q「ペテャさんは才能のある子ってわかるんですか?」
A「ええ、すぐにね。まずウムノ・デテであること!!」 「ウムノ」とは、思考力のある、賢い、ってこと。へぇ~っ!! 賢い子じゃないとダメなのネ?
Q「では新体操にクラッシックバレエの必要はどれくらいあるんですか?」
A「不可欠と言えるわね」 う~む、そっかー。
Q「ブルガリアはあんまり金持ちな国ではないけど、こういう競技は幼いころから始めないといけないから親御さんの協力は重要でしょう?」
A「そうよ。親たちは人生をかけて援助しているわ」 そうなんですね~!!
ペテャさんの教え子たちの中にはナショナルチームにいる人も!! ペテャ先生ってすごい人なんだな~!! このカワイイ生徒たちの中から2020東京オリンピックに来る子って、いるのかなぁ?
ガガ~ン!! 今年の夏は忙しくって黒海リゾートでのんびりすることはできなさそう・・・ せいぜいパンチャレーヴォあたりのソフィア近郊で温泉かプールくらい? というのもちょっと用事で8月中1週間、ガブロヴォに行くので、どんな所かちょこっと偵察だっ!と思ったところに以前からの友人家族からお誘いがあったわけで・・・ シプカ峠を通ったわけで・・・
友人家族は温かく迎えてくれました。おいしいセロのお庭で採れた野菜&庭で育ったニワトリ(!!)でおごちそうっ!! 「ウチの食べ物は全部ドマーシュノなのよ!!」 ここんちは3人息子がいて一番上はもう独立しソフィアで働いていて、次男のダンチョ(英語名でいうとジョーダン)はティーン、三男のマテイチョ(英語名ではマシュー)は小3です。育ち盛りの男の子のいる家の食事はゴーカイ!! ブルガリアの1コ800gくらいあるパンが1回の食事で2コくらいすぐになくなります。その秘密は、ここんちのママ、スラフカがすっごくおいしいパンの友を作ってくれるから、ですが、そのことについては後ほど・・・。
このガブロヴォ市、「ユーモア」(ジョーク?)や「ケチ」で有名な所で「ユーモア博物館」なるものもあるそうなのですが、尋ねてみると、ここんちのお父ちゃんニキは、「う~む、あんまり行く気がしないんだよねぇ・・・」との事。うむむ、何で?と思っていると、「それよりいいところがあるよ」とニキ。この地元民家族が、夕方・・・というかこの時期夜9時半ころまで明るいので夕方というのかどうかわかりませんが、そこまで散歩に誘ってくれました。まずは「エタラに行こう!まだ中のお店も終わってないはずだし・・・」と男の子たちを連れてエタラへ出かけました。エタラとは、谷間に昔のブルガリア民族復興期の建物、特に石屋根のお家が並び、そこでブルガリア伝統工芸の実演が披露されているところなのです。そこについては次に書きますネ!
川沿いを歩いていると年上のダンチョが道端の猫じゃらしのような草の先端を飛ばし始めました。それを見ていたマテイチョもやりたそう!! お父さんの手ほどきでどうにかできるようになりました!! 茎を引っ張ってミニ猫じゃらしの頭をぴんっ!! 身近にあるものを何でもおもちゃにして遊んじゃう!! なんだかワタシの小さなころみたいでナツカシイ感じ・・・ まだまだ明るいこの時期!! 仕事が終わったママ、スラフカも合流! 「ガブロヴォ市内が見渡せるところがあるのよ」とスラフカ。
「この街はブルガリアで一番端から端までの距離が長い町なんだ」・・・ 前に住んでた田舎町ペルニックも途中で”Г”の字に折れ曲がって13kmあったけど、この街は23kmもあるんだって!! そしてこの都市は川沿い、そしてメインの川の支流に沿って街が形成されているので、市中心部以外は山道を登って家々にたどり着く感じになります。この山道がスキーでいう上級者コースっていうくらいの急勾配っ!! 雪降ったら人々はどうするんだ⁉ そんな山道の一本を上へ上へと家族全員を乗せたウチのムルティプラちゃんは登ります。こ、ここはローで登らないと!! 登っていく途中に小さな動物園やガブロヴォ市民がバーベキューを楽しむ公園の横を通って、この道もうすれ違えない…という細い道・・・と、ひらけて、おおっ!! テレビ塔のところに来ました。
そこから見える風景は・・・
美しい山あいに溶け込んだ街。
そしてテレビ塔の足元にはローマ遺跡!! 「若いころ、ここの発掘作業を手伝ったんだ。いろいろ出てきたんだよ」とニキ。「今でも掘れば何か出てくる?」と尋ねると、「もう全部堀つくしちゃったから何も出てこないと思うよ・・・」
やっぱり太古のむかーし昔から人が住んでたところに街ってできるのねぇ・・・ とっても暑かった日でしたが、日が落ちるとともに急に涼しい風が山あいのこの街を包んでいきました・・・