よくよく考えてみると、メルニックにこの時期訪れるのはベストではありません。何せメルニックはワインの名産地!! ワインの新酒は晩秋から初冬に出回ります。が、今は夏。でも一応メルニックに来たら必ず行く、洞窟のワインセラーへ!! ちょっと山を登ると、あったあった!! もう7時だけど・・・ いつものお兄さんがいたいた!さらに洞窟入口のテーブル・ベンチのところにはテレビ!その経営者のお兄さんの友人らしき人たちがワールドカップ観戦・・・
「あの~、まだやってます?」と聞くと、「もちろん!!」 一人2レバで1杯ワインの試飲つきです。さらにこのお兄さんのレクチャーももれなく(?!)・・・ 5人だったので、白、ロゼ、赤はハーフドライとドライ、全種類制覇!! 一緒に行った日本人の友人たちはこういうワイナリーは珍しいらしく質問を色々します。するとお兄さんは大喜び!!
「いや~、ぼくにワインやメルニックのことを語らせたら15分じゃ足りないネ。2~3時間ないと」
で、私もちょっと色々聞いてみました。この洞窟のワインセラー、すでに250年経っていて、このお兄さんで5代目なんだそうです。「ぼくは生粋のメルニックっ子さ!!」
この辺で一番古い町がメルニックで、周辺の町はここ100年以内に合併、もしくは共産体制下で人工的にある目的を持って形成されたんだそうです。このワインセラーのワインの作り方はもちろん250年前と変わりません。でもここにもグローバル化の波が・・・
「でも、ワインを造るのにEU基準を批准しないといけなくなるんだ。衛生管理とか、いろいろ・・・ その衛生基準を満たす工場を作るけど、この洞窟はワインを貯蔵するのに使い続けるよ。ま、車とかのグローバル化はいいけど、伝統や食べ物にはねえ・・・ ボクはそういうの好きじゃないな。ボクはこの250年続いたワインセラーをこれからも守っていきたいんだ!!」と熱く語ってくれました。
街の方へ戻ってきて、いよいよ夕食はどこで? と、考えていたら、一軒のメハナ(居酒屋、食堂)の前でかわいい犬がしっぽをふっています。日本からのゲスト達は「キャ~!! カワイイ~!!」とその犬の「客引き」に負けてそこに決定。
典型的なブルガリア料理をおつまみに、そこのメハナ自家製のワイン!! 1リットル10レバでカナ(ピッチャー)でサーヴされます。上の洞窟のワインとはまた違う味!! そういえばゲストの皆さんにまだブルガリアの名物酒ラキヤをトライさせていないな~。で、メハナのウェイトレスさんに「自家製ラキヤ、ある?」と聞くと、「もちろん!!」で、50ml分とってみました。お客さんのうち一人がとても気に入ったので、そこの自家製ラキヤ1リットルをお土産にしてもらいました。
次の日の朝、8時にホテルのレストランが開いて朝食!! コーヒーなどの飲み物に、ブルガリア定番の朝ごはんバーニッツァか、ハム・チーズ・ジャムとトーストのセットのどちらかが選べます。テーブルの下にはどこからともなくネコが・・・ クレクレ光線を発しながら待ちネコしています。かわいいからちょっとあげちゃおう・・・
同じ頃朝食をとりにホテルから2組のカップルが出てきました。一組はドイツ語、もう一組はフランス語を話していて、朝食を終えるとホテル前に停めてあったレンタカーらしき車でドライブに出発! 私たちはもう少し町の食料品店やお土産屋さんを見てからのんびりと出発することに。町の犬たちやネコたちも、観光客にも、お店番をしている人たちからもかわいがられて、なんとものんびり過ごしています。
さっきの2組のカップルは、やはりこの経済的な落ち込みの中、東欧のお安いところへバカンス・・・なのかな?ドイツ語フランス語はEU内のいろんな国で話されているからどの国の人かは分からなかったけど・・・ ヨーロッパ人の行くブルガリアの観光地ってどこかな? 今度そんな人たちに会ったらちょっと聞いてみよう!!