おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

「たのむからいなくなってくれ!!」③

2013-11-29 21:45:15 | ニュース

Aroundmosk
もう一つ、ブルガリアの最近の懸念材料・・・ それはシリア難民!! ブルガリア語で「ベジャンツィ」(難民)、「シリーッツィ」(シリア人)という言葉を毎日のようにニュースで、また街角の人々の会話から聞きます。元々ブルガリア人は見知らぬ人にも案外、素朴な親切を示す人たちで、極寒の冬にも、ロシアやウクライナの方じゃ凍死者をいっぱい出す時でも、ブルガリアではなんとなくみんなで保護しあって生き延びているところがスゴイところだったのに、今回はちょっと勝手の違う規模の大きさ!! 中東から来るとまず陸路で入るEU加盟国はブルガリアです。ちなみにシリアの隣の隣・・・ 紛争前から町には結構シリア人を見かけましたヨ。以前からアラブ系の人たちが集まり、アラブ系の食材や装飾品を扱う店がジェンスキー・パザールの一角やそこから入った通りにありますし・・・Arabshop


そういうシンパシーもありますが、何せ最近はブルガリアがブルガリア人自体に十分のお金を出せない状態なので、「その上難民まで~?」ということになっているようです。

EUや近隣からは、「難民を受け入れたら援助するヨ~」と言われているようですが、援助は援助。受け入れたら主にお世話をするのは受入国・・・ そのせいで、ソフィア市内に以前からあった難民保護施設を拡張するお金もないのに次々とシリア人が街に増えていきます。この施設、モンテビデオ通りにあるので、通称「モンテビデオのラゲラ(=キャンプ)」と呼ばれていますが、ここに以前からいたアフリカからの難民たちがモロにこの影響を被ることに!! アフリカだって最近いろいろ大変だったし、いろんな都合(中にはこっちのマフィアにだまされて来てしまった人も含む)でブルガリアにいるしかない人たちも多いのに、彼らをラゲラから追い出してシリア難民のための場所を空けている、と言う始末・・・。 そのせいか、ワタシがブルガリアに来た約10年前にはほとんど見なかったアフリカ人を、ソフィアの中心部でたくさん見かけるようになりました!!Africansinthecenterofsofia

難民になんてなりたくてなったワケじゃないから、シリア人たちもストレスいっぱい、追い出されたアフリカ人たちもストレスいっぱい、さらに以前の素朴な親切心の時代を忘れたブルガリアの若い人たちが、やり場のない怒りを抱えてしまい、街では小競り合いや暴力事件が始まりました。ソフィアの中心部の歩行者天国、「ピロツカ」通りで、外国人が殴られた、というニュースが
・・・Pirotska
 

Dzamiyigendarmaria
それで、ソフィア中心部のジャミヤのまわりの警備も厳重に・・・ 時を同じくして政府の要人たちの使途不明金に関する裁判が始まり、お金がない理由の一部が明らかになって来てて・・・。 とにかくブルガリア人の若い男の子たち、ジャケットやパーカーのフードで頭や顔を隠して数人で歩いているのを見たら、ちょっと距離を置くほうがよさそうです。

ちなみにワタシもここでは外国人ではありますが、ブルガリア人の誰からも普通以上のイヤな目に遭った事はありません。「普通以上」というのは、「ブルガリアでは普通。日本じゃありえないけどネ」と言うレベルの扱いのことです。

地下鉄駅などで、小柄でスカーフなどをかぶった若くてカワいいアラブ系の女性が一人で2~3人の小さな子供を抱えているのを見るようになりました。こういう人たちに乱暴狼藉を働くような人たちが出ないことを望みます・・・。

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「たのむからいなくなってくれ!!」②

2013-11-28 22:03:57 | ニュース

社会福祉に関してかなりの引き締めが行われているのは、「1世帯で二人以上が何らかの手当てを受けている場合」のようです。それであらゆる世代に見られる、「別住所で登録している二人が同棲して、それぞれが生活保護手当てを受ける」方法!! まァ、そうやって手当てをもらっても生活していくのがやっと・・・ という現実も事実あります。でも、こういう人がいっぱいいるから正直な人の手当ては減らされるんでしょうね~・・・。

Youngromiboys
こういうことが人々のストレスやイライラを増大させていることは分かる気がしますが、その矛先は高齢者だけでなく、ロマの人たちにも!! 庶民のリューリン区を回っている111番バス。ワタシもよく利用するのですが、最近は乗るたびに怒りに燃えたブルガリア人と、路線上のマハラ(ロマの人たちの居住地区)に住む彼らの口ゲンカに遭遇します。この写真のようなロマの少年たち、基本的に気のイイ奴らなのですが、軽いのりで余計なことを言って怒れるブルガリア人を刺激しちゃってるんだよね・・・ 

Romskamahara
これがまた不思議なことに、ロマの人たちの中には何百レバもの生活保護を受け、その上、赤十字からの食糧援助、暖房費補助などを手厚く受けている人たちがたくさんいます。最近アップした「地デジ化」の話もそう。こういう人たちは地デジチューナーを無料でもらえたんだそうです。受給者が二人「同棲」しているカップルは、「2つもらって1つは売っちゃった!! もうけた~♪」なんて言ってます。

日本人のワタシには理解しにくいけど・・・ つまり、ロマの人たちは少数民族なので特別にEUなんかで保護してるって事なのかな?確かに多くのロマの人たちはかなり貧しいし、差別を受けている面もあるから受給資格があるのかもしれませんが・・・ それに全員が不正を働いているわけではないのも確かですし・・・ 

そういえば少し前、「ギリシャのロマの集落で金髪で青い目の女の子が見つかり、保護された」というニュースが日本でも大々的に取り上げられましたね。「金髪の天使」(CNN.co.jpから引用)と呼ばれたこのコ、結局のところはブルガリアのロマのコだったんですが、ギリシャの方の、このコの"親”であると主張していた夫婦は10人以上の子供を自分たちの子供として登録し、1000ユーロ以上の子供手当てをもらってたんだとか。何か余罪もボロボロ出てきたみたいで警察に捕まってしまいました。ブルガリアとギリシャのロマの間に人身売買の疑いが出てきましたが、証拠不十分・・・っていうか、ホントに貧乏すぎて子供を置いてきちゃった、というのが現実らしい・・・ ロマの子供たちについては、こういう極端な例はマレにしても、社会福祉の利用についてかなりあいまいなところがあります。

ただ、こういう事件があったせいか、全体としては社会福祉にうるさいEUは、今後こういうことが減るようにブルガリアの社会保険制度にテコ入れする、といっているという話もあります。

自分より手厚く保護を受けている人を見ると怒りに燃えるブルガリアの若い世代・・・ もう外国に出るしかないのか?ちなみに他のEU加盟国で、社保つきのキチンとした仕事を10年すれば、たとえその国の人でなくても年金がもらえるんだそうですが・・・ もうそれに賭けるしかないのかなァ~?

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初雪、おめでとう!!

2013-11-26 19:57:38 | まち歩き

ブルガリアの現状シリーズはひとまずお休みして・・・

「チェスティット・パルヴィ・スニャク」・・・ 訳すとタイトルのようになります。このタイトルがブルガリアのニュースを飾った今日がソフィアでの、そしてブルガリアの多くの場所での2013年の初雪でした。でも、「初雪、おめでとう!!」って言うかな? 初めて聞いたような・・・Firstsnow2013orlandovtsi


しっかし、まァ~、遅っ!! 10月半ばに一度雪が降るか、と言われてましたが結局は降らず、ずいぶんと暖かかったので、ワインも、キセロ・ゼレ(ザワークラウトのようなキャベツの漬物)も何だか発酵が進みすぎですっぱいにおいがしまくっていたのですが・・・

 
Firstsnow2013lyulin
ウチの窓からみると、駐車している車にけっこう雪が積もっています。でも、雪が降ったとはいえそこまで気温が低くはないので根雪にはならないだろうなァ。近所の公園にも、うっすらと、というよりはけっこうしっかり・・・ 

Woodpeckerontheground
白く積もった雪の中で首を雪の中に突っ込んでいる小鳥が・・・ よく見るとお腹が緑がかったキツツキでした!! 木の上だけでなく雪の中からエサを見つけてるんだね!! 

寒くなってきたからウチの中でヌクヌクしてたいっ!! 日本でもザワークラウトが風邪に効く、って話が話題のようでしたから、キセロ・ゼレと一緒にお肉を料理していっぱい食べちゃおう!!

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「たのむから、いなくなってくれ!!」①

2013-11-26 03:12:33 | ニュース

これから3回に分けて書くシリーズは最近のブルガリアの様子ですが、ワタシが見たこと聞いたことを主観的に書いていますのであしからず・・・ でも、ソフィアの治安に少し関係あるので参考にしてください・・・ 現に在ブル日本大使館からも「デモに注意!不必要な外出は控えて!」と言う警告のメールをいただいたくらいですので・・・

これはこの前の地デジ化の話で出てきたF3(70代)のターニャの話。F3


「何日か前に社会福祉の事務所に老人ホームの申し込みに行ってきたの。申込書と必要書類を揃えて待っていたらね、横に後から若い男がやってきて待合室にいる私や他の人に向かって・・・ なんて言ったと思う? 『70代以上の皆さん、お願いだからすぐ死んでください!! 私たち若者が払う税金が全て皆さんのために使われてしまいます!! たのむからいなくなってください!!』 ですって!」と呆れ顔。

話を聞いただけでもワタシは大激怒ーっ!! ドッカ~ン!! 何てことを言うんだ!! 未だに昔の共産時代に立てられた古い住居棟に多くの人が住むこの国、その資産価値を土台にして経済をやっとこさ廻しているというのに!! 現在の年金生活者世代に人たちが築いたものにかなり頼り、今もまだ国内にたいした産業もないのに何言ってるんだ~!! そんな事言えるほど高額納税だってしてないでしょーがっ!! (もちろん高額納税してても言っていいことと悪い事がありますよ。)

本当にここのところ、ソフィアにいて若い人たちのモラルの低下というか、自己チューというか、目に余るものがあります。でもこれはどうも原因らしき事もあるようです。

ここのところよく聞く話が、本当に困っている人に支給されるべき「ソツィアルナ・ポモシュト」(生活保護?)がちょっと大変な事になっている、と言う事。障害者や母子家庭で、医療費などの査定や支払いに関してかなりキビシくなっているようですが、その一因が、このモラルの低下による不正受給の増加にあるようです。(日本でも似たような話をよく聞きますけどねえ・・・) 『受給者がみーんなウソをつくから、この面の福祉手当はやめますっ!!」・・・ってのはいかがなものでしょう?

まァ、ただただヤヤコシイ!! これは別の友人エヴェリナばあちゃんの話。彼女も70代で車椅子の生活。以前、ここの家の20代の孫娘が、おばあちゃんの介護をし、社会福祉から専任介護人の認定を受け、この不景気の時代、「おウチ就職」でけっこうな額の手当てを受けていました。この孫ちゃん、おばあちゃんが大好きで、まあまあいいコなのは知っていましたが、その後、彼氏とおばあちゃんの家で同棲をはじめ、いつの間に赤ちゃんができてしまいました。(もちろん、おばあちゃんは同意していませんが、止められなかったらしい・・・そして孫娘はその彼氏とは喧嘩別れ、彼氏は助けてくれず・・・) それで、この専任介護の認定を解かれてしまい、替わりに母子家庭の認定を受けて、以前よりはかなり少ない額の援助になってしまいました。さらに!! 最近の法の改定で、この母子手当ては子供が1歳になるまでの1年のみに!! それも切られてしまった今は、エヴェリナばあちゃんの少しばかりの年金で、おばあちゃんと孫娘とひ孫の赤ちゃん3人が明日の食物にも困る生活・・・ このケース、一体何のせいでこうなってしまったんですかねぇ~?

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ソフ大生の学生運動!!

2013-11-19 19:59:34 | まち歩き

9月の新学期開始以降、み~んなだんだん慣れてきてるっぽい秋のリューリン区・・・ 9月のある日、庶民御用達111番(リューリンから環状道を半周するバス)に場違いな美人さん!! そしてステキなパンツスーツ・・・ 背はワタシよりもちっこい感じなのにキラキラ・・・ 手にはソフィア大学のファイル!! オオッ!? たぶんソフィア大学に入ったんだな~!!

一応、きくとソフィア大卒は「頭がいい」と言うことになっているらしい。ふ~ん。地下鉄駅の「ソフィイスキ・ウニヴェルシテット。スヴェティ・クリメンティ・オフリヅキ(ソフィア大学前。かなの表記なので正確な発音はカンベンしてネ)の周りにはそれっぽいコたちがい~っぱいいます。ソフィア大とバス1本でつながる「ストゥデンスキ・グラッド」といういろいろな大学やその施設が集まる、ちょっと郊外の場所。この導線あたりにはシャレオツなカフェやクラブ、欧米に本社を持つファストフード店やカフェが、ソフィアの平均価格の4割増くらいなのにたくさんのお客を集めています。

Cydemo5
最近のニュースで「ソフ大生」の学生運動がけっこう大規模に行われた、けど、ほぼ終わった・・・と言う話が。Cydemo2
 

Cydemo1
日本も50年くらい前に大変な時期がありましたよネ?東大紛争、安田講堂などなどという言葉は40代のワタシにとっては親世代が通っていた時代のこと。自分自身の頃にはただの「聞いた話」でしかありませんでした。ワタシの高校に、大学時代に「I井重里」と一緒だったことが自慢の先生がいました。その先生が学生運動のことを話してくれたのを今でも覚えています。何でも角材を持ってみんなでどっかに集合したけど、そこで警官隊と衝突しはじめたんだって。先生は「怖くなってI井氏を置いて逃げた。だから、あいつに顔向けできない・・・」。ところが、I井氏はその後有名になり、ラジオで自分の学生時代の思い出を話していたのをたまたま先生は聞いたそうです。すると、I井氏もこのとき逃げていた(爆)!! 弱虫は先生だけじゃなかったんだネ。Cydemo4


Cydemo3
そんな昔話になっている日本の学生運動・・・ ブルガリアではこの21世紀の今そういう時期にさしかかっているのかもしれませんネ。その動機となっている理由については・・・

Cyentrance
大学から目と鼻の先の国会についてのことが絡んでいるようですが・・・ 地下鉄の社内や道路の標識、それに歩道にも、いろいろなところに「オスタプカ(総辞職)」と書かれています。今日になってほぼ終結したこの運動、でも内閣や国会が総辞職したとは聞きません・・・ まァその日本の学生運動よりも平和的というか、具体的というか・・・ 日本の60年代の「安保闘争」や「全学連」のようなエネルギーは(少なくともワタシには)みじんも伝わって来ません。でも、交換留学生でソフィア大学に来ている日本人の学生さんや、ソフィア大学で研究発表があった日本の研究者の方々は、この学生運動に影響を受けたようですが・・・

この学生さんたちは自国の未来についてどう考えているのかな?「他のEU先進国に行くからいいや」と考えてるのかな?

84cy
あ、「ソフ大」と書いたのは、ワタシの中では日本の東大、早大、京大なんかと同じノリです。地元の人も、たぶん交換留学生で来ている日本人もそんな呼び方はしてないハズ(笑)。例えば空港からソフィア大学の前のところまで走っている84番のバスに「СУ」と書いてあるのはソフィア大学のことですヨ。プレーヴェン医科大学なら「プレ医大」、ルセ大学なら「ル大」、ヴァルナ医科大学なら「ヴァル医大」かな?でも、「ソフィア」って言い換えると「叡智」、はたまた「上智」!! えっ、ソフ大って「上智大」?!?! (笑)

コメント (2)
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