
まるで知らないピアニストの2000年リリースのアルバムだけれど、とても褒めている記事をみたので探したら結構安くて買い物かごに入れておいた。
何枚かたまったので注文いれたら最初に届いた一枚。
メンバーのベーシストはフレッド・ハーシュの「Whirl」や「Alive at Vanguard」の人だからこちらは安心できる人。
1曲目ピアノが不定の形をとりながら、いろいろな方向から見える形が違うような感じです。表面の粗さを触ったり、温度を感じ、明るさを見る。初めての惑星についたときのような始まりです。
不可思議な中に2曲目が始まって、ここでも実体は明かさない。それでもなめらかな曲線で構成されているような物体だと解る。
3曲目はD・エリントンの曲、といってもテンポが変わるわけでない。見ている物が人の手で作られた形跡があったという感じ。
4曲目ベースソロからピアノはナイーブで多くの曲線でできている感じ。
5曲目テンポもリズムもほぼ同じで形が少しずつ違う物体を眺めているような感じは6曲目の始まりまで続いている。
6曲目、リズムがインして、疾走感のあるピアノ、隠れていたシャープな線が見えた。
こうやって書いているとあまり面白くないアルバムのように思えるかもしれないけれどなかなかしっかりしたピアノ・トリオだと思う。
ただし一生懸命考えながら聞かないと入ってこないようなところがあって、だんだんとなじんでいくアルバム、多くのピアニストを効いてきた人にお勧めだと思う。
最後にアンコールについたフリー・インプロはのびのびとしていて、私は良いと思う。
2000年のドイツのピアニストだけれど2010年同じメンバーで「Pollock」ってアルバムもリリースしているからどう変化したか一寸気にまります。
Surfacing / FRIEDRICH-HEBERT-MORENO
Juergen Friedrich (p)
Tony Moreno(ds)
John Hebert(b)
1. Surfacing
2. Poeme
3. Azure
4. Shadows
5. Nothing Is As It Seems
6. Hydra
7. The Truth Is Out There
8. Monchichi
9. Zugabe (Encore)