Tレコードの情報誌をみていたら、ジャン=ギアン・ケラスの記事があって、知らないアルバムがあった。メンバーを見るとチェロのケスラ以外は、サクスフォーン、ピアノ、ドラムスとなっていて、これは面白そうなので即注文した。2022年リリースのアルバムだった。
ジャン=ギアン・ケラス(Jean-Guihen Queyras, 1967年3月11日 )は、カナダ出身のチェロ奏者。
ケスラとはチェロを始めたころ中古で安いからと何も知らないで買った1枚。
「『Britten』
静謐のなかで」
バッハの無伴奏も現代的な演奏でさわやかだった。
素子て驚いたのがトラキア地方の奏者との共演。
「『
THRACE』
こうやって、ケスラの柔軟な音楽性とセンスがわかるけれど、今回見つけたアルバムがまた面白そう。メンバーにサックスやドラムスが入っている。ということで即購入。
どうやらサックス奏者アンベールと2016年のエクサン・プロヴァンス音楽祭のアソシエイト・アーティストを務めことからできた音楽のようである。
タイトルの「IMVISIBLE STREAM」とは音楽家同士の目には見えない音楽の流れというようないみで、このアルバムを表している。
1曲目、ソプラノの音にチェロがかぶってくるあたり、ちょっとオレゴンというか、ウインター・コンソートを思い浮かべる。5曲目までがサックスのアンベールの”アキムの心”という連作。2曲目はチェロとサックスの即興のような商品。3曲目はバスクラだろうか、バリトンだろうか間のリズムにチェロがメロディーをひくチェロ中心、切れ間なくアルトとチェロのユニゾンがリズムにのっと、二つがそれぞれのフレーズをとりだすと、これはやはり少し即興も入っているのでないだあろうか。8分超えのジャズ色が強い曲、ソプラノに持ち替えるとこれは完全にインプロ。
6曲目はワーグナーの”夕星の歌”ここはチェロが厳かに弾いて、クラシックの香りもきちんと出すと、切れ目なくピアノからシューベルトにっ繋がって、バスクラがメロディーを取る格調ある演奏(インプロしている)。
録音場所で録ったのだろう各自の写真を見るとこれはジャズ演ってるとおもうけれど、そこに落ち着きが加わっている感じ。
Jean-Guihen Queyras Raphael Imbert Sonny Troupe Pierre-Francois Blanchard
次のアンベールの曲ha、そんな感じを表した演奏。だから次の曲がオーネット・コールマンでも、クラシックの曲に聞こえるし、次のアンベールの”イメージの音楽”もソナタにい始まって東欧クレズマーがはいる。
後半クラシック感とインプロ感がうまく交じり合って、それも演奏者の個性はそれぞれ出て、それがいろんな方向に流れている。これが「IMVISIBLE STREAM」なんだろうね。楽士の間でそれまでの音楽の狭間がなくなってきている。
昔のサード・ストリームという運動が、自然な形で各地で発生しているように感じる。
チェリストがいろいろな音楽と交流する活動はACT活躍しているMatthieu Saglioもそうだけれど、チェロを演るこちらとしてはとても楽しい聞きものになる。
IMVISIBLE STREAM / R.IMBERT J.G.QUEYRAS P.F.BLSNCHARD S.TROUPE
・ラファエル・アンベール(b.1974):Akim's Spirit (アキムの心)
・ワーグナー:夕星の歌(タンホイザーより)
・シューベルト:音楽に寄す(D 547)
・アンベール:マイ・クレズマー・ドリーム
・オーネット・コールマン(1930-2015):ビューティ・イズ・ア・レア・シング
・アンベール:イメージの音楽
・ハンス・アイスラー(1898-1962):小さなラジオに(An den kleinen Radioapparat)
・アンベール:ソー・ロング・ラジオ・ヴォイス、亡命者
・レイモン・ル・セネシャル(b.1930)/ピエール・バルー(1934-2016):水の中のダイヤモンド
【演奏者】
ラファエル・アンベール(サックス/Henri Selmer Paris)
ジャン=ギアン・ケラス(チェロ/Gioffred Cappa)
ピエール=フランソワ・ブランシャール(ピアノ)
ソニー・トゥルペー(ドラム、ka ドラム(ハンドドラム))
【録音】
2022年2月 ドイツ、エルマウ城