JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

闘病記を読むということ3

2011-05-31 22:34:03 | 


闘病記を読むということ3

闘病記を格好な数よんできました。それがしっかりと記憶にのこって蓄積されたかというと、そんなことはなく、とてももったいない思いをしています。
闘病記のことをかんがえて、少しでも記憶にとどめていこうと、読んだ本を思い出しながら、(多くは図書館でかりたので)リストだけでも作っておこうと思いました。

病名 「書名」 筆者 出版社 出版年度 の順で記載しています。

肺がん「31歳ガン漂流」奥山貴宏 ポプラ社 2003
膀胱がん胃がん 「いい人はガンになる」吉川勇一 KSS出版 1999
膀胱がん 「オレは陽気ながん患者」 山中恒 風媒社 2000
精巣がん 「がんと向き合って」 上野創 晶文社 2002
甲状腺がん 「へこんでも:25歳ナツコの明るいガン闘病記」 多和田奈津子 新潮社 2002
食道がん 「母はボケ、俺はガン」 関根進 日経BP社 1999
胃がん 「三文ガン患者」 谷岡雅樹 太田出版 2001
胃がん 「天国へのメール」 大内優子(妻) 文芸社 2003
大腸がん 「医者が癌にかかったとき」 竹中文良 1991
大腸がん 「一緒に年取れずにごめんね:妻ががん患者になったとき」 清水光雄(夫) 小学館 1999
大腸がん 「がん六回人生全快」 関原健夫 朝日新聞社 2001
大腸がん 「ホスピスからの生還」 木村絹子  KSS出版 1998
結腸がん 「燃えるがごとく、癌細胞を焼きつくす」 長尾宜子 1997
子宮がん 「私、延命治療はしません:ガンで余命告知された妹・智子の選択」 戸田和子(姉) リヨン社 2003
子宮体がん 「絶筆」久和ひとみ 小学館 2001
白血病 「無菌病室の人びと」 赤塚祝子(医師) 集英社 1993
糖尿病 「人工透析10年腎臓移植体験」 鈴木龍志 KKベストセラーズ 2001
肺がん 「肺ガン病棟からの生還」 野原一夫 新潮社 1990
乳がん 「絵門ゆう子のガンとゆっくり日記」 絵門ゆう子 朝日新聞社 2006
虫垂がん 「がんから始まる」 岸本葉子 晶文社 2003
うつ病 「うつ病編集長の退職日記」 飯富景昭 健友社 2003
骨がん 「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」 井村和清 祥伝社 1980
大腸がん 「末期ガンになったIT社長からの手紙」 藤田憲一 幻冬社 2006
甲状腺がん 「からだに寄りそう がんと暮らす日々」波多江伸子 春秋社 2003
肝硬変 「死の淵からの帰還」 野村祐元 岩波書店 1997 
食道がん 「おい癌め 酌みかはそうぜ 秋の酒」 江國滋 新潮社 1997
卵管がん 「百万回の永訣」 柳原和子 中央公論新社 2005

たぶんこれの5倍ぐらい読んだとおもいますが、忘れてしまいました。

「31歳ガン漂流」の奥山貴宏氏はこの後「32歳ガン漂流エヴォリューション」「33歳ガン漂流ラスト・イグジット」書きますが、最後の本が出版された3日後になくなられました。2005年4月17日で、blog調の語り口にとても開けっぴろげ、前向きに闘病してらして、応援していましたが、告げられた余命に1ヶ月長い生だったことはとても残念でした。

「燃えるがごとく、癌細胞を焼きつくす」の長尾宜子氏は建築家(ラフォーレ原宿などを設計)、仕事をつづけながら3年に7回の手術されたポジティブはまさにリスペクトという言葉がピッタリな方でした。
それから読んでいて声をだしてないてしまった本、だいぶ古いものですが、とても有名ですね。

「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」 井村和清
骨がんから肺への転移で若くしてなくなった医師の書紀、その真摯な考え方とやさしさは神様のようでした。飛鳥とは1人目のお嬢さん、そしてまだ見ぬ子は亡くなられてから生まれた2人のお子さんです。
この本はとにかくお薦めです。

「おい癌め 酌みかはそうぜ 秋の酒」 江國滋
この方の本が大好きでした。亡くなられても達観したような余裕というものがかんじれれて一つ違った闘病記となりました。

「百万回の永訣」 柳原和子 
ドキュメンタリー作家であった柳原さんを応援していたし、凄い探求力は頭がさがります。この方の「がん患者学」はいまだに総合的に一番良い本ではないかとおもっています。

闘病記ではありませんが、山口瞳がなくなる寸前まで週間新潮に書いていたエッセイを好きでした。(週刊誌で読むのでなく出版されたものを読んでいました。
探したら見つかりませんが、最後が「江分利満氏の優雅なサヨナラ」で、入院や退院後の自宅での生活は病気を抱えながらの日記形式ですので、闘病記とは一味ちがったものでした。
そしてこれも闘病記でありませんが、子息である、エッセイでも何度も登場する山口正介氏が
瞳氏の最期をドキュメントとして書いているのですね。
これを見つけて読み始めました。
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雨に煙る森の中に PEACE / GEORGE ROBERT & KENNY BARRON

2011-05-30 22:48:21 | 聞いてますCDおすすめ


昨日の日曜日は一日雨で、読んでいる本もなかなか沈みこむような内容で、音楽聴きながらと棚からもってきたCDはまるで昨日の天気のようなジャケット、いや逆にジャケットから選んだのかも知れません。たまには古いアルバムを聞きMしょう。
久しぶりにデュオ、それもサックスとピアノ、ピアノはデュオ名人のケニー・バロンでサックスは最近聴いていないとおもっている(調べればちゃんと新譜でているのですね)ジョルジュ・ロベール、2002年の作品です。
1曲目ソプラノで静かに、本当に静かに森を眺めるような、心がシーンとしてくるのです。
終わったら拍手が入っていました、確かにホールの音ですが、二人の音がそれだけで構成されるのでスタジオ録音だと思い込んでいました。
2曲目は一気にロベールのアップしたアルソロ、それをすこし押さえるような落ち着いたバロンのピアノソロ、それぞれが相手を充分意識しながら、音が中を待っている感じです。
3曲目がテーマなしでの即興が始まって曲名解らないでジャケをみれば“Softly, As in a Morning Sunrise ”とあって、間違えじゃないのと思っていると、途中アルトが一瞬フレーズをのぞかせて、その後バロンの高速ソロ、アルトがもどってピアノとアルトのバースのあとついに曲名が解るという、こんなことライブでやられたら興奮します、まず掛け声かけますね。実際かなり声がかかっていました。
4曲目の“Soul Eyes”の出だしのロベールのアルト、フィル・ウッズほどあくが強くなく、素敵なバラッドプレーでちょっと渡辺貞夫に近い感じです。この哀愁が好きです。
5曲目はロベールの曲でラテンタッチでテンション揚げる4曲目に続ける変化これもライブの楽しいところでしょう。
6曲目、7曲目とモンクの有名曲、ラウンド・ミッドナイトでのジョルジュの後半のソロこれもこのライブでの聴きものです。
8曲目が再びロベールの小粋な作品でここではバロンのピアノソロがヒートアップしているのが解ります。
最後はバロンのピアノソロで静かにコンサートを閉じます。

雨煙という言葉あったっけと考えますがないみたい。雨に煙るとはいうけれど、雨に煙る森と思っていると、ああ柳ジョージとレイニーウッドがありました。
雨に煙ってよく見えないと思った森に分け入れば、そこで森を支配するミューズが素晴らしい森の真実を見せてくれたというような爽快感がおとずれて、今日の午後は光の線が雲間から地を照らしていました。


PEACE / GEORGE ROBERT & KENNY BARRON

George Robert (as ss)
Kenny Barron (pf)

1. Peace
2. I Didn't Know What Time It Was
3. Softly, As in a Morning Sunrise
4. Soul Eyes
5. Tristeza
6. Blue Monk
7. 'Round Midnight
8. Day in Paris
9. Song for Abdullah
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キース・ジャレット ソロ 2011 アット オーチャードホール 2011 5 28

2011-05-29 22:02:41 | サポート中、ライブ


キースのコンサートは、それが特別とは言わないけれどファンとしてみれば会える時に会っておきたい、永ーく鯉沼ミュージックともつき合ってきていつも前のほうの良い席だったけど、今回は2階の席になってしまった。
コンサート前に近くのおそばやさんでちょっと一杯頂きました。

始めてかもしれませんが、この茄子、絹かわなすというそうでとてもおいしい、帰って調べたら
愛媛県西条の名産だそうです。



ちょっと白いところが日向夏を思わせて、さっぱり上品な味でした。



うなぎとごぼうの卵とじ お蕎麦屋さんだけにだしがきちんとしていてこちらもおいしゅういただきました。



そしてへぎそばをいただいて、向かいのオーチャ-ドへはいります。

今回の公演はライブ・レコーディングされるとアナウスされていましたが、始まりがフリーインプロからはいるのか、はたまた違ったはじまりか7時6分ベルがなってひかりがおちて、2011年キースのはじまりです。

1st
フリーインプロビゼーションから始まった演奏はしても真摯なフリー、まことにうまい、世界一だと一分で思います。
私もそうですが、この曲、今回の震災を表現していると受け止めた方がたくさんいらして、ロービーで会った友人もそう感じたと言っていました。
2曲目は日本的なフレージングの曲、3曲目が美しいしっとりした曲でこれ必ずアルバムにはいるのでないでしょうか。4曲目はキースの得意な感じ5曲目でフリーインプロながら、テーマがある大きな構図の曲でした。
6曲目哀愁ある曲でこれもよかった。
20分の休憩にワインを1杯いただいて2nd

2nd
いろいろな印象を一つの場所に置いても違和感がなくて、美術館で抽象画と具象画が並んでいるように心を和ませてくれます。
一曲目が1stと同じはじめ方で、録音があるので1stの再生みたいな感じ、ブルースが元にあるような感じです。
2曲目なんとも美しいはいまりで、リエンの「なつかしい」と同じ雰囲気。
3曲目はフリーインプロからたたみかけるゴスペル調のキースらしい曲、今回はいろいろな面を見せてくれているようです。
ここら辺から朦朧、4曲目も良かったよなーという思いですが、たぶんちょっと寝てしまいました。
曲を並べて書いていますが、実は残念ながらおぼえられない、真っ暗な中で手元で書いても翌日には何を書いたのやら、ですから結構あいまいな紹介ですが、今年は淡々と、いろいろな面を楽しませてくれたように思います。

アンコール3曲、最後にここのところコンピにブルーベックとエバンスで選んだ“いつか王子様が”でこれはもちろん神様がプレゼントしてくれたと思っています。
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闘病記を読むということ2 

2011-05-28 23:44:21 | 


闘病記を読むということ2

さて、なぜ闘病記を好んで読むのだろと考えています。
人様が辛い出来事に思い悩むことを読むにつけ、わが身の安泰に満足をえているのでしょうか。そこのところがあるような、ないような、自分を読みきれません。
又もし闘病記のような状況がわが身に降りかかった場合に、不安なのでその状況を前もって知っておこうとしているのでしょうか。
疾病の症状を読み取ることで、早期の判断をできるようにしておこうとしているのでしょうか。
また辛い状況のなかで、家族の絆を確認し、前向きに立ち向かう人の姿をよみ涙したいのでしょうか。闘病記の幾つかは、声がでるほど涙しましたし、自浄効果があることはご存知のとおり、その涙に雑念が拭われたように思った事もあります。

さてそれでは読んできた闘病記がしっかりとわが身に焼きついているかというと、ほとんど覚えていないのです。
具体的にわが身と直結していないからでしょうか、何か不安があればあたふたすますし、他に方の不幸では安泰を感じません。また、知識が蓄積できてきたかといえば、ほとんどはっきりとしたものはないのです。
この記事を書き始めて、ネットでいろいろな闘病記をまとめている「ライフパレット」の編集長今村美都氏が闘病記を読む事について書いていらっしゃいます。
“健康な方にとっても病気について知ることや人生・生き方を考えるよい機会につながることは既に述べてきた通りですが、~いざというときに備えて、適度に情報収集を心がけることの大切さは、NPO法人「女性特有のガンのサポートグループ オレンジティ」の代表河村裕美さんも述べてくださっている通りです。“
実用的にというか、そしてネットでたくさん読むことが出来るようになった闘病記にはその意味合いが強いと思います。(ここ数日で10編くらい読みました。)
私の場合は出版されたものを読んできたわけですが、それは内容もすこし重いものが多く、はっきりとはいえませんが、闘病記をしたためる方が背負った、その方だけがはっする悲しさとか淋しさに共鳴してしまうのかも知れません。
さて中島梓さんの闘病記では食べる事、睡眠をとること、排出する事が多く記録としてかかれていますが、その間もずっと小説を書く事をつづけ、最後の最後まで表現する事に縛られたようで、彼女に宿命だったのでしょう。
楽しみとしてなくなる僅か1ヶ月前にすばらしいjazzライブをおこなって、引く事の楽しさをかんじてくれたことでしょう。
大変大きな手術の後の転移と起こる症状は、もっと深刻なものときがつかなかったのかとちょっと不思議です。生きたいという表記が随所にありますので、見えなくしていたのでしょうか。
「転移」を読み終わって、JAZZのアルバムなども記録みたいにblogにしていますから、読んできた闘病記も同じように振り返られたらいいなと思っています。
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闘病記を読むということ 1 転移 / 中島梓 から始まって

2011-05-27 22:47:06 | 


闘病記を読むということ1

図書館の本棚から「転移」という本をかりてきました。2009年5月に亡くなった作家中島梓氏の日記形式の闘病記です。
氏は栗本薫という名前で「クイン・サーガ」という壮大な小説を執筆されていたし、ジャズ・ピアノも弾くか方でした。
才能をまだ展開していて欲しいと思っていましたから、亡くなったことは大変に残念でした。
氏の病歴を振り返ると1990年の乳がんを手術、このときのことは「アマゾネスのように」とその事を著書に表し、その後2007年12月にすい頭十二指腸切除手術をおこない翌1月退院し、その事を「ガン病棟のピーターラビット」として出版されました。
しかし4月の検査で肝臓に転移が発見され、そのときから「転移」という題でエッセイを書き始め、9月からは日記形式として書かれているのです。
ということで、読み始めていますが、亡くなった月日も判っているので、これから亡くなるまでの道筋をたどることとなるわけです。
この本を手にとっていろいろ考えましたので、そのことはいつもと違った、まじめ文にして何回か書いてみたいと思います。

中島梓氏がクイズ番組で回答者として素晴らしい発言をされていたのは覚えていますが、SFファンタジーは余り読まない私ですし、氏がJAZZピアノを弾いていた事も知りませんでした。
そして今なぜ中島梓なのか、そして闘病記なのか、不思議に思っているのです。

中島梓氏が同じような年だったとは解っていました。たまたま僅かの時間があり、立ち寄った図書館の本棚にこの本がありそのまますぐ借りましたが、それは闘病記というものを、結構読んでいて、そんなことから読んでいない氏の本を借りてきたのです。

何のために自分は闘病記をよむのだろうか、ここのところしばらく読んでいないのはなぜなのか、実は沢山読んでいるのに記憶にはあまり焼きついていないのはなぜなのだろうとか考え出してしまいました。

今普段より神妙になっているのは(実は記事を書き始めてから知ったのですが、そして年がばれてしまいますが)なんと中島梓氏と私は、生まれた年も生まれた日もおなじなのです。
片や生き延びているただのJAZZ好きと、惜しくも2年前に亡くなったJAZZを弾く輝かしき作家であり評論家という大きな差を同じ年月を生きてきて作ってわけですが、でもスタートが同じ日でこのごろでは私もこうやって文を(まるで重みが違いますが)書いているのである意味神妙です。

それなのでなぜ今、中島梓なのか、闘病記なのかを考えているのです。


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アイテムを揃えて HAMMONDARIUM / Zsolt Kaltenecker

2011-05-26 22:07:57 | 聞いてますCDいいと思う


ハンガリーのピアにスト、ソルト・カルトネッカーの新しいアルバムはオルガン・トリオだと知って驚いていたのですが、バカテク・カルトネッカーですからどのようにしているか興味深深です。
カルトネッカーは、生のピアノトリオだけを弾いていてくれても充分に満足ですが、Clavitarというショルダー・キーボードを使ってプログレッシブ・ロックのソロ・アルバムをつくって驚かされました。
そしてピアノ・トリオを挟んで今度のオルガンと幅の広い活動をしていると調べたら、なんと歌手のハルチャ・ヴェロニカを中心に、このアルバムでも一緒のギター、ジマント・バリントそれにリズムのアンドリュー・ジェイという4人でBin-Jip [ビン・ジップ]というグループをつくって2010年にはアルバムをリリースしていたことがわかりました。Nu-Jazzという感じだそうで、雰囲気判りますが、そちら傾向を強くした状態でのこのアルバムなのでしょうか。
ギターは1983年ブタペスト生まれでパット・メセニー、ジョン・スコフィールド、カート・ローゼンウィッケルをフェイヴァリットにする、まさにその感じのギタリスト、ドラムスはハンガリーのOlah兄弟が参加したトリオでのアルバム「IMPRESSIONS INTHE BARTOK MUSIC HOUSE / Trio Olamar
をつくったベテラン・ドラマーです。

1曲目それほど派手なオルガンの表現ではありませんがファンキー・ジャズ・バンドというかんじでしょうか。
ギターがロック色が強いのは、カルトネッカー時代がロック・ギター・フリークかと思っていましたから、こちらを本物に任せて、カルトネッカーは今度は何をしたいのでしょうか。
3曲目はG・ハリソンの曲“I Me Mine”この曲もどぎつく表現するのでなく、押さえを効かせながら、ハモンドの楽器そのものを聞かせます。
カルトネッカー、まだハモンドを始めてあまり時間を経ていない、それからすると、情念が曲に織り込まれてというところまでいっていないようなところあります。
しかしながらカルトネッカー、きっとこの楽器も極めてしまうだろうとありありと予感できます。
その演奏が4曲目“Billie Jean”抑えながら始まって、まさにM・ジャクソンのように破裂するのです。
この演奏でカルトネッカーがやりたかったことが解ったような気がします。
ロング・トーンと強烈なハーモニーの重なりは生ピアノでは表現が難しいところ、ギター音でのロックを表現したカルトネッカー、今度はそんなホーンライクなサウンドを出したかったのではないでしょうか。
7曲目の“Come Together”などはもっとどぎつくてもとおもうのですが、そこのところも知的なカルトネッカーらしいところかもしれません。
YouTubeでみればこの2曲ドラムスのGyorogyさんとずいぶんまえからキーボードで演奏しているのですね、おじさんが凄くカッコいい。
最後は10分を越えるメンバーでの合作、プログレらしさもあり、私はエマーソン・レーク&パーマーの「タルカス」をおもいだしました。
ハモンドを極めるのもよし、クラブミュージックもギターサウンドもよし、ゲームじゃありませんが、いろいろなアイテムを揃えるいるようです。
きっとそれらを基にして、凄い生ピアノアルバムを作ることがありありと予感できるのです。

HAMMONDARIUM / Zsolt Kaltenecker

Zsolt Kaltenecker(hammond org)
Balint Gyemant(g)
Gyorgy Martonosi(per, ds)
2011年作品

1. Silly Walks(Z. Kaltenecker)
2. Berroa(B. Gyemant/Z. Kaltenecker/G. Martonosi)
3. I Me Mine(G. Harrison)
4. Billie Jean(M. Jackson)
5. Dirty Man(Z. Kaltenecker)
6. Song For Bilbao(P. Metheny)
7. Come Together(Lennon/McCartney)
8. Misirlou(D. Dale)
9. Grey Clounds(Z. Kaltenecker)
10. Rezzo(Z. Kaltenecker)
11. North Highland(B. Gyemant/Z. Kaltenecker/G. Martonosi)

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怪我の功名 Indira / Michael Cain

2011-05-25 20:52:19 | 聞いてますCDいいと思う


中古屋さんに行くと幾つかの必ず見る棚があります。ピアニストのアルファベットがMのところとUのところです。
Mはミッシェルねらいで、フォアマンだったり、デ・トロであったりビセリアがいたりします。
Uのほうはユリ・ケイン、この二つを呪文のように唱えながら棚を一巡するのです。
ところが、かなりボケがすすんできたので、オツこのジャケ知らないと買ったのがこのアルバム、マイケル・ケインという人のアルバム、マイケルとケインが一緒になって、なんか親しんだ名前、で実はユリと間違って買ってしまいました。
マイケル・ケイン親しんでいたのはイギリスの俳優でした。

m-base派の人みたいで、知っているのがベースのロニー・プラキシコぐらいで実はこの人あまり得意でありません。
しまったなと思いながら、ちょっこと聞いて置きっぱなしにしていました。
手持ちがなくなった車で出かける日に改めて聞いたらこれがいい、これならば記事になる、ちょっと恥ずかしいけれど告白です。
これ怪我の功名です。

1曲目ドドドとドラムスからエフェクトしたギター音、これいかんかと思うと生ベースのリズムにピアノの音は凛々しくあり、重たいリズムのうえを漂います。
2曲目、途中からキーボードの無機的な音に低いベース・リズム、マイルスのビッチェス・ブリューを思出だすと、ペットが入ってきます。
3曲目、モダンなハーモニーに生ピアノとキーボードが同時に鳴って、明け方のひと時を思わせる美しい、ちょっとユリ・ケインを思い出しました。
5曲目、ハモンドみたいな音から生ピアノが繊細なフレージング、、それが段々と緊張感を増していくプレー。
6曲目はベースソロ、このプラシキコは私としては結構聞きやすくて好感です。
7曲目エレピとエレキギターと生ピアノがゆったりした対比をみせて、この後展開していって欲しい美しい感じですが、残念ながら短く終わります。
10曲目ピアノトリオの演奏はドラムスの細かい音まで気を配ばったサウンドを作って美しい。
最後はギター音はすれど、ほとんどピアノソロタッチがとても上品です。
このアルバム、リズムがしっかりとサウンドで、そこにマイケル・ケインの計算されたピアノラインが絡まって、こんな出会い方も出会いは出会いです。

Indira/Michael Cain

Michael Cain (p)
Lonnie Plaxico(B)
Chris Vatalaro(Ds)
Mike Gamble(G)
Adam Platt(Key)
Shane Endsley(Tp)
Derek Lays(B)Recorded 2004.

1. Murumba
2. Of The Morning Sun
3. Caracaayne
4. Indira Evening
5. Union
6. N'Dya's Question
7. Indira Prayer
8. Abla's Answer
9. 4 On 6 Inertia
10. Kojiri
11. Golliwog And Exile
12. Looking Away
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現代の手本 LIVE AT BIRDLAND / Konitz Mehldau Haden Motian

2011-05-24 22:07:48 | 聞いてますCDおすすめ


このアルバムを買う目的はリー・コニッツです。
JAZZを聞き始めたころコニッツのアルバム「ベリー・クール」と出会いなんとJAZZって楽しいものだと思ったものでした。
その後コニッツの演奏スタイルはずいぶん変わっていって、離れてしまったらそれいらい、ずっとご無沙汰してしまいました。
すばらしいメンバーとライブ演奏しているこのアルバム、これはとにかく聴かねばと思わせるもので、久しぶりの対面です。

1曲目“Lover Man”メルドーの前奏の後に入ってくるコニッツの音、これがなんと昔を思い出させる音、小難しいフレーズでなく、ストレートにあの音で吹くとああコニッツなんだと、ちょっとジーンときました。
その後のメルドーのソロは巨人を相手に実に安定した場を作っているのです。ヘイデンのソロ、こちらは今の年のヘイデンらしい、個性が凝縮しています。
2曲目メルドーが進行役みたいにうまい按配の采配を揮います。
このようなライブはとにかく年寄りのJAZZファンを集めて聞かせるのがいいです。メルドーの気遣いと年寄りの按配に、年よりは襟を正すべきと思う程きちんとしています。そしてヘイデンのソロには得意のフレーズがおりこまれるのも入魂なので自然に発しているのでしょうね。
3曲目はコニッツのバーチュオーソみたいに始まって、メルドーは気合の入ったソロワーク、もはや年齢差などなくなります。モチアンなんか、もともと年なんかないみたいですからね。
先鋭的な“Solar”の選曲もすばらしければ、このように演るのも凄い、コニッツのインプロバイザーの深さを思いしります。
4曲目の出だしはメルドーのピアノが美しい、自分のアルバムでは気負いがあるのですが、この演奏周りがすごいので素直な感じで、良い若者の演奏として始まります。
コニッツのソロ、メルドーのソロ、ヘイデンのソロ、それぞれがそれぞれの結果として表現を行っているようで、これ聴くほうが緊張します。
5曲目はヘイデンやモチアンのバンドで演奏しそうなアレンジで始まって、とてもコンテンポラリーな展開です。
6曲目リズムが4ビートとなって、でも普通のオレオじゃない、このような巨人たちがなお普通のテーマ、ソロを演奏するのでなく、次から次に発せられるフレーズに反応しあいながら曲が出来上がっていく、現代JAZZの手本をしめした演奏になりました。

Live At Birdland

Lee Konitz(As)
Brad Mehldau(P)
Charlie Haden(B)
Paul Motian(Ds)
Recorded December 2009.

1. Lover Man
2. Lullaby Of Birdland
3. Solar
4. I Fall In Love Too Easily
5. You Stepped Out Of A Dream 6. Oleo


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monakaのお料理教室完全レシピ付き

2011-05-23 13:13:20 | その他
新しい生活を始める準備をしている息子がわが家の好きだった料理はという事で、もちろんオクサンの料理が続くのですが、番外編でオヤジのものが入りました。
二人が我が家で食事をする事となったので、昨日の山椒じゃなく、今度はもうすこし加工度のたかい仕事をしました。新しい人にレシピをつくってあげようと思いました。
料理はクラムチャウダー、別に何の難しさもないけど、丁寧に作ればとてもおいしい料理です。

クラムチャウダー 

材料 アサリ、ハマグリ 適当量(多ければおいしいに決まっている)
   ベーコン 100gぐらい
   たまねぎ 1ヶ 長ネギ1本 ジャガイモ1ヶ セロリ半分 ローリエ
   白ワイン1本(1カップしか使わないけど私の場合1本必要)
   スープ1カップ(ブイヨンからで充分)
   牛乳 

1 アサリとハマグリをゆでる
 
 ワイン1/4カップぐらいでローリエを入れてむして、買いののだしをとります。



2 貝がひらいてだしが出たら覚まします。



3 材料の準備

長ネギ1本は小口切、ベーコンは1cmぐらいに切ります。
たまねぎ、ジャガイモも1cmぐらいセロリは半分ぐらいは1cmぐらいあとは大きいままにしておきます。



4 貝の身を殻からはずした状態にします。



5 ベーコンと長ネギを炒める

なべにバターを大さじ2ぐらいをいれてベーコンと長ねぎをさっと炒めます。




6 玉ねぎ、ジャガイモも投入

ある程度いたまったら、玉ねぎ、ジャガイモ、も入れて炒めます。こげつかないようにかき混ぜながら炒める。



7ワイン、だし汁、スープを投入

全体に油が回ったら、そこに1カップのワインとゆでただし汁(実はとりおく)、スープ2カップを入れる。



8 そのまま煮込む。

そのまま中火で20分ぐらい煮込み、セロリ大とローリエを取り除く。



9後は食するまえにおこなえばいいので、真ん中のワインをいただきながら時間をまちます。



10 小麦粉牛乳を加える

小麦粉1/4ぐらいを牛乳1カップでとぎなべに入れる。(だまになるのでよく混ぜる)




11 とり置いたアサリ、ハマグリを投入

アサリ、ハマグリの身をなべにいれ、味見をしながら2~3分煮る。塩、胡椒、タイムなどで味を調えてできあがり。(まったりとした味がこのみであれば、最後に生クリームを2さじぐらいくわえても良い。)




12 好みでクラッカーを砕いたものをくわえても良い。

おまけ



土曜の夜にオクサンに炊かれている山椒



一夜あけた完成品







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私は仙人じゃありません Cosas del alma / Sofia

2011-05-21 21:57:37 | 聞いてますCDいいと思う


ひさしぶりにショップにいったら5枚買うと10%引きというので、中古で1枚、訳もわからずTANGOと書いてあるところから拾いました。
女性の写真にはウームとおもいましたが、ミリアム・アルアーを思い浮かべたのと、楽器のピアノとりおsaxとヴィオラ、ギターなどあるので、手っきり異この女性がピアノかとおもいました。
車に戻ってすぐにかけると
ラテンのリズムにねっとりしたギター、ウフェーとおもったら、女性のポルトガル語ヴォーカルがはじまりました。
これは大失敗かとすぐ別のを聞き始めました。
これが昨日のはなし、お休みの午後はゆったりとしていて、もう一度きいてみようと聞き始めると、2曲目、ちょっとカクテルっぽい派手なピアノにまきにまいたアルトサックス、そこにヴォーカル、完全にナイト・クラブいやキャバレーに居る感じになってきました。パッかションはコンガのことのようです。
全曲TANGOというよりラテンJAZZバンドバックのVocalもの、ちょっと恥ずかしくなるようなべたなアルトが私の羞恥心をくすぐって、段々と快感になってくるのです。ヴォーカルは年に1枚か2枚と書いたばかりですが、なんとTOKUに続いて2枚になってっしまいました。
このSofiaという女性まるで知りません。
ジャケの太ももに引かれた訳でありません。ミリアム・アルターを思い浮かべたのです。この髪型からまさか歌うとは、6曲目チェロとアルとの哀愁たっぷりのメロディー、もうこのころには納得、認めています。
7曲もアルトのいかにもの前奏,10曲目も情熱的な歌い方にチェロとアルトが絡み付いてくるのです。
久米の仙人というのをおもいだしましたが(雲に乗った仙人が外界を見下ろすと、裾をからげて洗濯する娘のふくらはぎをみて一瞬の惑いから術がとけ落ちてしまうというはなし)私、別にこの女性の太ももが気になっているわけではありません。
しかし12曲目までくると、なんだか微笑みを交し合っているような気になります。
最後の曲は私もよくしっている思慕ねー、いや間違えた“シボネー”です。知った曲でいいです。
このアルバムを検索するとナクソス・ミュージックで試聴ができます。きっと何人かの方は(ある人は確実に)聞きに行くとおもいます。

ちょっとなまめかしいあとは、上原ひろみやダド・モロニのみてないDVDをみみようとしていると買い物に出かけていたオクサンがかえってきました。
なまめかしいのはオクサンがいない間に記事にしました。
アナタの仕事が出来たからとうれしそうです。それがこれ、我が家ではとても重宝する山椒の実の佃煮、そのための実をかってきたのですが、枝からすべて実を採らなければいけまっせん。



ダド・モロニをTVでつけてはじめました。30分でこれぐらいです。



いつ終わるのかと、途中夕食をいれて終わってみれば9時になっていました。


 
うまく炊くのは私ではないのでまかせますが、これできたものを購入したほうが楽と前のときも思ったんじゃなかったでしたっけ。



でも、うまく炊き上がって1年楽しませてもらいたいです。

やれやれ

Mucho corazon
Tu me acostumbraste
Eso
Regalame esta noche
Cosas del alma
En mi soledad
Como un lunar
No te importe saber
Como yo te ame
Puedo fallar
El verdadero amor
Lagrimas Negras
Siboney
コメント (8)
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