JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

アメリカの夢の中 Eight String Religion / David Darling

2011-11-30 21:49:44 | 聞いてますCDおすすめ


2012年のキース・ジャレットのソロ・コンサートの先行販売が28日の午前10時から始まって、今回からはすべて先行はネットでの販売、良く29日の11時に確認したら既に販売が終了していました。まあこちらも一番にアクセスしてチケットを確保しましたが、一体どこら辺の席になるのでしょう。
チケットの代金を5日以内に払わないと、取引なしの状態になってしまうようで、仕事の合間に銀行へ、ついでにちょっと中古屋さんによって、JAZZとは離れた3枚を仕入れてきました。
ジャズがつづいて、すこしお疲れパターンなので、ここから3枚はジャズ離れです。
その一枚がこれ、値引きをいれて300円だったからまあ失敗でもいいとおもいます。
ダヴィド・ダーリングはチェロはECMのアルバムで随分聞いています。
一番気に入っているのがこのアルバム。


 「CYCLES」という1981年のアルバムで、2006年8月に「北欧の夢の中」という題で記事にしました。そこでこんなことを書いていました。

1曲目が特に好きです。キューンのピアノのメロディにシタールの音がやさしくかぶさる中、ダウリングのチェロが別の旋律を奏でます。北欧の風景、ジャケット写真にある白夜のような、明るいが深夜で、心休める時みたいな曲に感じます。

その後ECMにはKetil Bjornstadとの共演で「The Sea」「The River」「The Sea Ⅱ」「Epigraphs」などがあり、こちらも好きなアルバムでした。ECMでは「Cello」というアルバムが2000年にだたのが最期のようです。
ダーリングはその後アメリカにわたってしまって、ケテルは別のチェリストと共演するようになっていくのです。

さて、アメリカに移ってからのアルバムを以前かったのですが、余りにアンヴィエントな感じで記事にしなかったので、今度会っておっと思いましたが、そこは値段が安かったから買ったのでした。

1曲目、ピッキングでアメリカのフォークソングを思わせるシンプルなメロディで始まりました。
2曲目、ピッキングの音に、ふっと古いアルバムを思い出しました。
3曲目鳥のさえずりが聴こえるなか、ピアノの硬質な音は、古いアルバムのスティーヴ・キューンを思い出すのです。
決定的なのが4曲目、チェロのアルペジオとそれに重なるチェロのメロディ、“Minor Blue”の出だしは「CYCLES」にとても良く似ていて、私シタールの音を頭の中で追ってしまいました。
このアルバム、ジャケを見ると録音はこの仲間と1982年から1993年に録音されていて、ダーリングがアメリカにわたるきっかけになったのかも知れません。
7曲目、胡弓みたいな音と流れるチェロ、ピッキングのオーバーダヴィング、東洋的な曲。
さおgpじゃダーリングのスキャットまで入って、これはどちらでもいいのですが、題名は“Remember ”、どうやら良い思いでのようです。

でもって北欧からアメリカに移っての8曲の夢の中でした。

Eight String Religion / David Darling

David Darling cello, piano vocal
ickey Houlihan environmental sounds

1. Soft Light
2. Clouds
3. Sweet River
4. Minor Blue
5. Only One Wish
6. 8 String Religion
7. Sojourn
8. Remember

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古寺をめぐる約束 The River Of Anyder / Stefano Battaglia

2011-11-29 22:38:14 | 聞いてますCDおすすめ


ステファーノ・バターリアは追っかけてきたわけではないけれど、会う度におどろかされる、とても芸術性をもったピアニストと思っていました。
ECMからアルバムを出すようになったのを知って、買おうと思ったらば、トリオの新作が出るという情報で待っていました。
ここのところずっと聞いています。
1曲目、ピアノ・トリオらしからぬ静謐でゆったしした始まりです。山岳地帯の古寺を見ているように始まりました。
2曲目が陰影を含んだ哀愁あるメロディ、山をおり水辺に居るような感じを受けていたら、この曲がタイトル曲で曲名も“The River Of Anyder ”かなりしっかり表現されていると感じます。
3曲目が民族的なメロディの繰り返しから変化、熱を帯びてくる当たりはキースの感じにとても良く似ています。ベースとユニゾンになるところや、ドラムスの入り方など、スタンダード・トリオと良く似ていて、スタンダード・トリオの方がすこしテンション落ちてますから、ECMのトリオとしてとても重要な人になったのに違いありません。
4曲目もなぜか寺院に佇んでいるような、精神的なものと情景が効果を上げあっているような感じです。

ところで話がとんで、この前のお休みは、ついこの間旅行したお仲間と、これも良く行くカキ屋さんに行きました。

突き出しはちょっとスモークしたカキ



生牡カキに焼きカキ





それにスペイン風ににんにくを利かせてオイルで焼いたカキ、パンを浸していただいて、それにワインが○本、とてもおいしくいただきました。



なぜこんなことを書いているかというと、ここで盛んに来年に中国内陸の古寺に行こうと誘われているのです。なんか決まりつつある、現地には案内してくれる親しい中国人もいるからとのことでした。

そんなんで寺院ではありませんが、つい

6曲目少し長い、これもトラディショナルな雰囲気で、経典をめくっているよう、ベースの一定のリズムは燭台の光のように落ち着いて時を刻みます。
なんだか抹香くさいアルバムに思われそうですが、(バターリアも僧侶みあいだし)けしてそんなことはありません。
私の言葉が悪いのです。スピリチュアル感があって、落ち着いた精神状態にしてくれる、とても良いアルバムです。




The River Of Anyder / Stefano Battaglia

Stefano Battaglia(P)
Salvatore Maiore(B)
Roberto Dani(Ds)
Recorded November 2009.

1. Minas Tirith
2. The River Of Anyder
3. Ararat Dance
4. Return To Bensalem
5. Nowhere Song
6. Sham-bha-lah
7. Bensalem
8. Anagoor
9. Ararat Prayer
10. Anywhere Song
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ゲートハウス  ネルシン・デミル 白石朗 訳

2011-11-28 20:40:36 | 


ネルシン・デミルには彼の最初の作品「誓約」で大ファンになりましたが、その作品は1989年のものでした。
そのあと、「チャーム・スクール」とか「将軍の娘」「スペンサー・ヴィル」とか大好きでした。
でも「王者のゲーム」以後どうも面白くなくなって、(私にとって)いました。
文庫で「ゲートハウス」というのが出ることを知って図書館に予約しましたが、本屋さんでみるとなんと上下2巻706ページと692ページ、そんなのがいっぺんに借りられても期間内に読めるわけがありません。
そして帯を見てみると、これが1990年の作品「ゴールド・コースト」の続編のようです。
読みきれるか解りませんのでまずは上巻だけでも読んでおこうと、買いました。

前作「ゴールドコースト」はもちろん読んでいますが、ほとんど忘れています。今度の本では、その流れを回想しながら進みます。
その前作「ゴールド・コースト」ですが、大雑把にいえば、主人公弁護士ジョン・サッターと上流階級出の妻スーザン住むの屋敷の隣に、ニューヨークのイタリア・マフィアのドンが越してきます。この男フランク・ベラローサは二人を魅了していき、やがて二人をとりこにし、妻スーザンと愛しあう仲になるのです。
ジョンとの友情と命を助けたものへの掟からの行為でドンは主人公の妻スーザンに射殺されることとなり、話は終わります。

大体そんなことでしたが、ほとんどわすれていて、読み始めたものですから、どうも落ち着かない。
どのようにオクサンが愛人ドンを殺したのか、どうしてオクサンがドンと関係を持つようになったのか、殺すところもきになるので、途中前作も少しは確認したい。
持っていた文庫がどこにいったかわかりませんのが、図書館にハードカバーがあったので借りてきました。



一人称で書いてあるので、いつどのようにドンとの関係が始まったかなどの描写はありませんが、妻スーザンがドンを射殺したところと、オクサンのあの場面を拾い読みして今度のゲートハウスに戻ります。もうとまらなくなって下巻も買うことになりました。

今度の作品はゴールドコーストの事件で離婚したジョンが10年ぶりにその地に戻ることから始まります。
妻を愛することに変わらない主人公と、夫も愛していたスーザン(ドンも愛していた)の関係、ドンの息子の復讐と話は進むのですが、ここは新しい作品なので書けません。
上巻を読み終わってたらもうとまらなくなって下巻も買いました。
下巻になるとテンポがアップして一気に読み終わりました。
「ゴールド・コースト」が上田公子氏の翻訳で、一人称の語り口がユーモアたっぷりに翻訳されていましたが、今回白石朗氏がこの訳の感じを正確にうけついで何の違和感もなく驚きました。

話の内容は別にして9・11の翌年の話として、その出来事の決着としてこの本が書かれたような、9・11がなかったらこの続編は書かれなかったようなそんな気がします。

主人公2人をマンハッタンにいかせこういわせてます。

「わたしはグラウンド・ゼロの行ったことがないの」「やっぱり行っておくべきじゃない・・・・?」
「あなたがそばにいれば、安心だって気分になれるの」
それに対して元夫は「去年の9月にニューヨークに来たときは、人生で感じたことがないほどひしひしと孤独を感じて、気が滅入ってしまったよ」

10年前の殺人未遂事件でドンの命を救ったことでオクサンが殺人者になり、又離婚することになったことに対して、もし救わなかったならば、新たな今度の話の厄介ごとも、離婚も起こらなかったのではということに対し、FBI捜査官と主人公たちはこのように話します。

話の筋はふれることになりますが、ちょっと抜粋させてもらいます。

「・・・・この一件はもっとましな結末を迎えそうに思えるな」
マングーソはしばし黙っていたが、やがてわたしに ―そしてスーザンに向って―こういった。「わたしも同じことを考えていました。心の底から信じているんですよ・・・・そう、このすべてには目的があって・・・・目的のひとつは私たちに試練を与えること、わたしたちに多少の知恵を授け、なにが重要なのかをわたしたちに教え、それによってわたしたちがよりよい人間になることではないか、と」
 スーザンはいった。「わたしも信じるわ。わたしたちには守護天使がいて、いつも見まもってくれているということも」
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深い祈り DOMI / ANTONIO FARAO

2011-11-26 21:43:23 | 聞いてますCDおすすめ


しばらく中断していた出張に2日間、今度は東北の都に1泊、帰りに以前1年ばかり暮らした街で途中下車です。
持っていくのは仕事の書類と、なが~い文庫小説と新しいアルバムを4枚iPodにいれて出発しました。
Antonio Faraoの久しぶりのリーダーアルバムは1曲目からすばらしい音とバランスです。
すべてファラオの曲でこの1曲目“Something”から美しいバラッドはキラキラとファラオの音が輝きます。
2曲目はハードなベースとドラムスのリズムに硬質なファラオのフリーインプロ“Free Dialog”だけどこのふりーのフレージングがまたすばらしい、D・Hallとチェカレリにして構成された演奏です。
3曲目は第二次大戦で起こった44人の子供の悲しい出来事への鎮魂歌、アルバムのタイトル“Domi”として息子にささげた、ファラオの温かい真摯な心の起伏が感動を呼びます。
ファラオの前のアルバムではM/ヴィトウスとダニエル・ユメールのリズムで、イタリア映画人、パゾリーニの音楽を演奏しました。それは巣ばあらしいアルバムでしたが、こんなにすばらしいセッテ、次が難しいかもと記事にしました。
このグループ違う感じですばらしいセットです。
4曲目“Inside”はその3曲目を受けたファラオの心、ファラオの深い祈りは時代を超えて過去に、そして未来の息子の平安につながる様です。
アントニオ・ファラオはサイドとしてニコラス・フォルメルとB・ミンンツァーのライブですごかったけれどちょっと古い演奏でした。
5曲目“Past”で見せる強靭な右手フレージング変わらず健在でした。
6曲目はハード・ドライブするこれもファラオらしい曲、ホールのウォーキング、チェカレリの力強くも繊細なドラミング、M・ヴィトウスとD・ユメールとのトリオ・アルバムのときこれ以上のリズムは難しいと思ったけれど、スタイルは違うけれど同じように驚きました。
列車の中で音楽を聴きながら文庫を読むことはできるけれど、文庫を読みながらこの音楽を聴くことはできません。
8曲目は息子に贈った“Domi”、イタリアの父親と息子(読んでいる文庫もある意味それが出てきますが)深い思いが伝わります。
車窓からは紅葉、1か月前にみた紅葉を息子のことと一緒に思い出します。もうすぐ学期末試験だそうです。
9曲目はピアノ・ソロ
最後は3者が疾走する演奏、ベース、ドラムスのソロらしいソロはありませんでしたが、それでも十分と感じられるのは、それぞれの音がきちんの鳴ってずっとソロみたいに聞こえたからでした。

久しぶりのファラオのアルバムは、それを待った甲斐のある、ファラオの深い祈りまでつたわってくる素敵なアルバムでした。

DOMI / ANTONIO FARAO

Antonio Farao (p)
Darryl Hall  (b)
Andre Ceccarelli  (ds)

1. Something
2. Free Dialog
3. Izieu
4. Inside
5. Past
6. Around Phrygian
7. One Solution
8. Domi
9. Spontaneo
10. No Chance
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25-25 プレゼンツ 赤松敏弘 meets ハクエイ・キム 2011 11 23 at KAMOME

2011-11-24 21:16:30 | サポート中、ライブ
オフ会でご紹介いただいた2525さんはライブのプロデュースまでされるかたで、何度かお会いしたのですが、その方からライブのご案内をいただいて即行申し込みました。
私の応援するハクエイ・キムを気に入っていただいたようで、2525さんが応援するバイブの赤松敏弘さんと初共演をさせようというものです。
ピアノとヴァイブを並べるのは結構難しいのですが、バートン、コリアの例もありますから興味深深です。
赤松さんを聞くのははじめてのことになるでしょうが、なんとバークレーでG・バートンに師事したそうで、それをしっていたらもっと早くお会いしていただろなと思います。

余裕をもって出かけたのに初めてのお店で、出口を勘違いして反対方向に行ってしまいました。
そうなると、道をロスト、お店に電話して導いてもらったものの、ついたのが開演20分前、何人かいらしているお仲間とお話する時間をつくれませんでした。
入り口に2525さんがいて、席にご案内いただいたのですが、即行申し込んだのが効いて、一番前の一番良い席、お仲間のゴリピカさんと相席、あちらはかわいらしいお嬢さんと同伴でした。
こちらはおくれて、あたふたしていたため、こちらの同伴者を充分に紹介もせずに失礼してしまいました。(私ライブの始まる前20分ぐらい、カメラをみたりメモを用意したり、トイレにいったり、あたふた落ち着かないこといつもなのです。)

ほぼセール・アウト状態のようで、5時半に時間通りスタート、まずは2525さんの挨拶とメンバー紹介、飄々と笑いもとって、登場した赤松氏とも長いお付き合いのようです。
メンバーは赤松敏弘さんのバイブにハクエイ・キムのピアノ、小山太朗さんのドラムス、生沼邦夫さんのカルテット、赤松・ハクエイ・バンドとご紹介ありましたが、いい名前です。

1st

1 トライソニーク
ドラムスの入り方が良いし、そしてヴァイブ、赤松氏はバートンの弟子ですから4マレット、10秒で浮き浮きしてきました。
1曲目にこの曲を演奏させてくれる赤松さんにまず感謝です。
バイブのあとはハクエイのピアノ・ソロ、トライソニークという曲の基本を見せてくれるような感じです。

2 ホワイト・フォレスト
テーマの後の赤松さんのソロは美しいフレージングで、この曲が温かみのあるかわいらしい感じになっているのがおもしろい。

3 サイレント・フォーカス
赤松さんアルバム「アクシス」からの曲、ベースのイントロから出た松さんの最初のハーモニーはG・バートンのカーネギーのコンサートでのソロ演奏“ドリームス”を思い出す幻想的な和音でした。
ハクエイのほうは初めてに曲に挑戦するようにブルース調がすこしはいります。





4ニュータウン
赤松さんとのデュオでハクエイのニュータウン、これは聞きものでした。
ピアノとヴァイブのデュオだとどうしても意識するのがバートン、コリア、赤松さんと演るのにこの曲を持ってきたのはピッタリではないでしょうか。
テーマの後ヴァイヴの余韻が美しい幻想的なソロ、メロディをつくるヴァイブが加わって、いつもはピアノだけで形作るメロディーを分け合ってとても優雅なニュータウンになりました。





5 ルビー・マイ・ディア
モンクの曲をワルツで、この曲をワルツというのは初めてで、一味かわった軽やかな感じもあるのですね。

6 アクシス
赤松さんの新しいアルバムのタイトル曲、辺拍子の演奏には力が入って、赤松さんのグイグイ走れば、メロディ楽器2本、やはり張り合ったりするのも当然ありです。

ここで1stが済んで、休憩時間は2重買いしたりしたアルバムの抽選会がありました。
私も2枚提供、あったた順場にあるアルバムを選んでいくのですが、私のもっていったアルバムがなかなか売れません。(いや選らばれません。)

一枚は大石学さんのピアノ・トリオ・アルバムで、結構あたっている女性の方がピアノをなんていっているのに、2525さんが気がつかない、でもピアノがいいといった女性の手元に渡っていきました。(“イッツ・ワンダフル・ワールド”素敵ですよ、息子の結婚式で流しました)
もう一枚はニコラス・ペイトンの新しいアルバム「ビッチェス」でジャケもそうだしタイトルもこうなので、ニューヨークのバートランドでついこの間かったもの、でもざんねんながら、私とは合わないスタイルなので、これはお仲間のお嬢さんが引き当ててくれて、一番うれしい行き先でした。

そんなことしているうちに2んdです。

2nd

1 ザ・グリーン
赤松さんのオリジナル曲、カントリー調も少し入って、感じとして私はちょっとバートンの「カントリー・ロード」を思い出しました。生沼さんのベースソロが切れました。

ここからしばらす、マイルス・トリビュート、2525さんからリクエストをきかれたので、申し込んだ曲も演奏いただきました。

2 ソー・ファット
この曲、余り演奏しませんねなどといいながらはじまりましたが、これが素晴らしかった。
この曲は、それこそミュージシャンの頭の中に細部まであの演奏が織り込まれているのです。聞くほうもかもしれませんが、それで演奏はある領域まで到達した段階から出発するのです。
マイルスのあの一瞬のフレーズからヴァイブソロが始まったように思ったのは、聞いているこちらの頭が準備したのでしょうか。
ハクエイもちょっとハンコック・プレー、実はウォーキンで疾走するハクエイを見たく、リクエストしたのですが、こちらのソー・ファットで大満足、小山太朗さんも爆発です。

3 ステラ・バイ・スターライト
ソロ・コーラスの変わり目を決めなかったマイルスの演奏をなぞろうと赤松さんが譜面を用意していたそうで、でも配り忘れ、(2525さんが)あわててくばりましたが、譜面をくばられたライヴは初めて、2525さんと赤松さんのライブだからでしょうね。インテリジェンスも加わります。
スタンダードを演奏すると、やはりJAZZの匂いが歳際たつのですね。

4 ウォーキン
リクエストが一番多かったそうで、ここではバップの香りを強くしたヴァイブ・ソロこうすることもおもしろい、ヴァイブがそうならピアノもモンクをいれてバップで意外にはじめ、最期は一気にグシャとさせてモーダルに、ハクエイらしいところも魅せます。

5 サイレント・バトラー
1部でもあった赤松さんとハクエイのデュオで1部同様これも好かった。
ハクエイの繊細な情景描写は和風の山林のたたずまい、これを次のヴァイヴが心象風景へと色をつけてゆくのです。
ピアノとヴァイブの世界がスパイラルを巻きながら、高く低く漂うのです。
緊張する美しさ、デュオの凄さが体験できた演奏でした。

6 クワラルンプール
赤松さんのヴァイブがこの曲のテーマをシンプルに弾いてくれて、美しさがさえ際だちます。
ハクエイを立ててくれた選曲は赤松さんへ再び感謝です。




アンコール

1 ディア・オールド・ストックホルム
こうゆうアンコール曲いいですね。ソロがまわって、ここはもう考えずに聞いて楽しみます。

時間をみてもう一曲演奏してくれました。

2 オ・グランジ・アモール
カルロス・ジョビンの曲は熱をさます様な優しい曲、たとえば艶っぽいclubで最期に流れる“そっとおやすみ”みたいに心地よい、喧騒が過ぎて、少し前の興奮を記憶に刷り込んでくれているようにライブは終わりました。
途中の休みではキム・ハクエイと話す機会がなかったのですが、終わってちょっと、いつもの握手の後に、ちょっと気になることをきいたら、noploblemでした。

ゴロピカリさん、お嬢さん、TAKASHIさん、マダムさん、2525さんお疲れ様でした。
帰ってお茶づけ食べました。

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若く賢い人々  exception to the rule / john escreet

2011-11-23 13:34:32 | 聞いてますCDおすすめ


John escreetという人は初めてだったけれど、なんだか面白そう、普段はほとんどかわないcriss Crossをネットで買ってみました。何度も聞いているうちにどんどん良くなっていくアルバムです。
1曲目ピアニストのアルバムなのに、ドラムスのリズムから入って、ピアノとダヴィッド・ビネーのアルト、この先鋭的なアルトの人、何度か会っていますがいままではまったことはなかったのです。
ここでの4人、うまい按配に均衡がとれて、とてもアグレッシブなJAZZを形作るのです。
2曲目エレクットロニクスをビネーが入れて、この人ただのリード・ソリストではないですね。もっと長くても良いと思う演奏です。
4曲目ピアノとドラムスのデュオでフリーインプロのような曲。
5曲目、かなり難しい曲、このアルバム1曲のビネーと共作以外すべてエスクリートの曲、これが良い、9分近い演奏ですが、だれないところも凄いです。
6曲目アルコのソロからピアノが非定型的なインプロビゼーション、しかし美しい。
7曲目はキーボードとビネーのエレクトロニクスのデュオによる美しい曲、むかしシンセを使って大作のアルバムがいくつかありましたが、このアルバムの1曲がそれて同じくらい良い響きでびっくりです。
8曲目、これも難しいアンサンブルだと思うけれど、若くとても賢い人たちのようで、年寄りとしてはうれしくなります。
ここでエスクリートのリーダーアルバムらしいソロ、テクニックもしっかりしています。
普段はあまり拾わない(知らないからなんだけれど)こおゆうのも、きっちり聞いておかないと反省しました。

さて本日はこれから、2度買いしてしまったアルバムと、バードランドでかったニコラス・ペイトンのアルバムを持って日本の賢い若者に会いに行ってきます。

exception to the rule / john escreet

John Escreet (p,key on 7)
David Binney (as)
Eivind Opsvik (b)
Nasheet Waits (ds)
Recorded at Systems Two Recording Studios, Brooklyn, N.Y. on January 19, 2011


1.Exception To The Rule
2.Redeye
3.Collapse
4.They Can See
5.Escape Hatch
6.Wide Open Spaces
7.Electrotherapy
8.The Water Is Tasting Worse
9.Restlessness
10.Wayne's World
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休憩

2011-11-22 22:01:54 | その他
ここ2日ばかり出張をしていました。
最初は2日だからとパソコンの処理お休みしようとおもいましたが、もっていけるノートが会社にあったので途中で記事の下書きだけでもできれば良いやでもって良きいました。
アルバムを4枚もってでかけて、結局2枚をかいて、仕事の終わった後にワードで書いて、それをここに貼り付けてとおもいましたら、バージョンとかいろいろあるのですね、もって行ったパソコンのセッティングもあっていなくって、結局、記事は再生不能状態です。

そんなので、二日酔いではないのですが、今日もお休み状態になってしまいました。
記事は手で書いたものがありますので、明日にでも入力しなおしたらお目にかかれるでしょう。

それでは今朝ほどの宿泊先での朝の写真、東京に帰り着いて、銀座山野横の恒例のクリスマスツリーの写真で今日は終わります。

 

  



出張帰りに時間があったので、山野へいきましたが、何も買わずに(実は懐がさびしい)かえりました。
明日も私が行きたいところにオクサンもいってもらうので、これも結構出費です。
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失敗いや成功 the fetting room / vincent courtois

2011-11-20 20:43:49 | 聞いてますCDいいと思う


中古のもう一枚は400円でしゃれたジャケットを覚えていて、会うと思わなかったのにこんなのがあるのかと驚いた。
でも内容はどんななのかまるで解らない、チェロとバイオリン6,12弦ギターのトリオだから、静謐な世界が広がるだろうと想像したけれど、結果はちょっと違ってしまった。
美しいアンサンブルかと思ったのが、結構きっちりフリーインプロでした。
よくよくみればギターはマルク・デュクレなんですね。それが解っていたら買わなかったかも知れません。
車ではちょっとつらいので、家で大きなスピーカーで聴きなおせば、これがかなり良い、失敗失敗と書こうと聴きはじめたら、これは成功成功のになりました。
4曲目から5曲目12弦ギターとチェロの凛としたインプロヴィゼーション、これを説明するのは難しいけれど、演奏は変化しながらいろいろな場面を連想させてくれます。
ただ連想上に出てこないのが、ジャケやなかに添えられたfitting room内の情景で、どちらかというと人物が介在する情景、感情の交錯というよりか、風景の変異みたいに感じます。

いつも聞く音楽とはいえませんが、このような演奏も音楽に均衡をもって接するには時に体験しないといけません。
演奏風景の写真がこれ



日曜の午後は、なが~い小説を何回にも分けて読んでいますがまだ半分、全部で1,398ページもあります。
いつ読み終わるのか、明日、あさっては出張で、この文庫の上を今日のうちに読んで、下だけを新しいアルバムと持っていくのが計画です。

the fetting room / vincent courtois

Vincent Courtois cello
Marc Ducret 6 & 12-string guitars
Dominique Pifarely violin

1 Celine
2 Oranges Améres
3 Homére S'Arrange
4 Miroirs
5 The Fitting Room
6 Par Les Gouffres
7 Tom
8 Le III
9 Vitrines

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ありえるのに CROSSING THE FIELD / jenny scheinman

2011-11-19 23:17:28 | 聞いてますCDいいと思う


時間を見つけて私としては久しぶりの御茶ノ水のショップへ行ってきた。まるで知らない新しいものが山ほど並んでいたけれど、結局前から買おうと決めていた新作3枚、それに中古(ひとつ未開封)品を2つ買いました。
新しいほうを後にして中古品からのお話です。

オクサンがバイオリンが好きなので、迎合してバイオリンのJAZZをよく買います。中古の2枚もバイオリンが主体、その一枚が未開封のこれでした。メンバーをみるとなんとJason Moranがピアノを弾いているし、Bill Frisellもギターを弾いています。
この前のお休みにBill Frisellのnレノンにささげたアルバムをゆっくり聞きましたが、こちらもちょっとカントリー調なのかもと期待して1,000円でゲット、2008年にリリースされたようです。

聞き出すと、ストリングスオーケストラも入って、いろいろ感じが変わるけれどアメリカン・ミュージックとところです。

jenny scheinmanって知らないけれど、こんな感じの女性です。



とここでここにきて、やっと気がついた、もしかしたらビルフリのところでバイオリンを弾いていた人かもって、それでアルバムみればこの人でした。



まことに鈍感、もう一度ビルフリのアルバムからおさらいしました。
そしてもう一度このアルバムです。
7曲目のAwful Sad がエリントンの曲で以外はこのバイオリンの人の作品です。

1曲目、ゆったりした古いアメリカを思わせる感じでモランもビリフリの音もきこえますが、ぐっと抑えています。
2曲目はロン・マイルスのコルネットからでやはり基本はカントリー調、フリゼールのソロはもちろんあの感じで入ります。
3曲目がピアノとドラムスとのトリオでここではモランのソロが、私サイドのモランが好きです。
4曲目はストリング・オケ主体の平原の上を流れる雲をみているようなひろびろとした曲。
5曲目はジャズ・ロックリズムに、アーシーなモランのピアノ・ソロが良い。ドラムスもビリフリのところで一緒だったKenny Wollesenです。
6曲目だけTonicでのライブ録音で、ちょっとクラシック調のオケ曲です。
7曲目、エリントンの曲はカントリー・ラグ調これも楽しい。
11曲目リズムに乗ってDoug Wieselmanのバスクラのソロ、リズミックな曲の方が形がはっきりして面白い。
最後の曲が“Old Brooklyn ”という曲、ゆったりとフリゼール、ロン・マイルス、などが絡み合って、これもひとつのブルックリンの情景なのですね。

このScheinman、調べたら12月の1週にヴィレッジ・バンガードに出るのです、それもビル・フリゼールとブライアン・ブレイドとのトリオでした。ブルックリンのJAZZ、また聞くことあるでしょうか。

おまけにジャケの写真1枚。



CROSSING THE FIELD / jenny scheinman

Jenny Scheinman: violin, piano (8)
Jason Moran: piano (1-5, 7, 9, 10)
Bill Frisell: guitar (1, 2, 4-6, 8-11, 13)
Ron Miles: cornet (1, 2, 4-6, 8-11, 13)
Doug Wieselman: clarinets (1, 2, 4-6, 8, 9, 11, 13)
Tim Luntzel: bass (1, 2, 5, 6, 8, 9, 11, 13)
Kenny Wollesen: drums (1-11, 13)
Eyvind Kang: conductor (6)
Brooklyn Rider: string orchestra leaders (1, 2, 4, 5, 6, 9, 12)

1 Born Into This
2 I Heart Eye Patch
3 That's Delight
4 Ana Eco
5 Hard Sole Shoe
6 Einsamaller
7 Awful Sad
8 Processional
9 Careeners
10 Three Bits And A Horse
11 Song for Sidiki
12 Ripples In The Aquifer
13 Old Brooklyn
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外郎をどう crescent / Peter Rosendal

2011-11-17 22:31:33 | 聞いてますCDいいと思う


アメリカに出かける前に仕入れて、どうも上手く記事がかけないアルバムが幾つかありますが、その一枚。
Peter Rosendalは2003年の「LIVE AT COPENHERGEN JAZZ HOUSE」からのお付き合いだけれど、どうもガツゥと印象を形作らない人みたいです。
デヴューと次の「Wonderring」は今度の「crescent」と同じメンバーのMads VindingとMorten Lundのサポートがあってのアルバムでした。
そもそも私がいけないのですが、同じような時期にでた同じくデンマークのピアニストOliver Antunesとここに来て随分雰囲気かわりましたが、どうもごちゃごちゃしちゃうのです。
Antunesの最初のアルバムも、そのあとすぐでた次のアルバムもベースはMads Vinding(ドラムスはAlex Rielでしたが)そしてここのところの「1st Sketchis」と「Alice In Wonderland」のドラマーはMorten Lundとくると、もうこの場所だけでぐちゃぐちゃです。

実はそんなことは関係なく、ちょっと今度のアルバム、こうだといいづらい、最初ずっとRosendal実際には演る方向戸惑っているのでないか思ってしまいました。
そこを当初のMadsの力を借りてというか、何でラテンあり、フリーに近いフレーズありの、軽いスタンダードの4ビートありとウーム解らん、代替似たテンポでこうされると、どう書いたらよいのやら。
1曲目、クラシカルなピアノから、トリオの落ち着いた雰囲気の演奏。
2曲目はリズムに乗って、メロディのはっきりした楽しい曲、バックにオーバーダブするバルブ・トロンボーンみたいな音のいい雰囲気で、この曲とても良い。
3曲目、テーマがはっきりしないまま、インプロにはいって、ここではマッズのベース・ソロが良い音で取れているけれど、おわってみるとローゼンダルが何を弾いたのかはっきりしない。
そいでこのあと、いろいろな感じで、ピアノソロもあるけれど、ここのところ圧巻をきいているので比較しない。
何度も聞いてきて、まあいいかと思えてきたので安心しました。
悪いとは思わない、じゃどうだというと表現が難しい、題が決まらないじゃないか。
大ひんしゅくをかうかも知れないけれど、名古屋のういろう、美味しいでしょうね。
でもこれを表現する力がありません。同じようにRosendalをうまく表現できません。

ということで、詰まったようですが、外郎の良さをぜひ表現おねがいします。
それを貼り付けてこの記事の完結にしたいと思おうのです。







crescent / Peter Rosendal

PETER ROSENDAL(p,flugabone,rhodes)
MADS VINDING(b)
MORTEN LUND(ds,percussion)
2011年4月

1. Crescent
2. Humming Me
3. New Linen
4. Piranha
5. The Water Is Wide
6. Belo Horizonte
7. Tunge M?rke Natteskyer
8. Pulp Friction
9. Silvery You
10. Tactile Blue
11. Like Someone In Love
コメント
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