オフ会でご紹介いただいた2525さんはライブのプロデュースまでされるかたで、何度かお会いしたのですが、その方からライブのご案内をいただいて即行申し込みました。
私の応援するハクエイ・キムを気に入っていただいたようで、2525さんが応援するバイブの赤松敏弘さんと初共演をさせようというものです。
ピアノとヴァイブを並べるのは結構難しいのですが、バートン、コリアの例もありますから興味深深です。
赤松さんを聞くのははじめてのことになるでしょうが、なんとバークレーでG・バートンに師事したそうで、それをしっていたらもっと早くお会いしていただろなと思います。
余裕をもって出かけたのに初めてのお店で、出口を勘違いして反対方向に行ってしまいました。
そうなると、道をロスト、お店に電話して導いてもらったものの、ついたのが開演20分前、何人かいらしているお仲間とお話する時間をつくれませんでした。
入り口に2525さんがいて、席にご案内いただいたのですが、即行申し込んだのが効いて、一番前の一番良い席、お仲間のゴリピカさんと相席、あちらはかわいらしいお嬢さんと同伴でした。
こちらはおくれて、あたふたしていたため、こちらの同伴者を充分に紹介もせずに失礼してしまいました。(私ライブの始まる前20分ぐらい、カメラをみたりメモを用意したり、トイレにいったり、あたふた落ち着かないこといつもなのです。)
ほぼセール・アウト状態のようで、5時半に時間通りスタート、まずは2525さんの挨拶とメンバー紹介、飄々と笑いもとって、登場した赤松氏とも長いお付き合いのようです。
メンバーは赤松敏弘さんのバイブにハクエイ・キムのピアノ、小山太朗さんのドラムス、生沼邦夫さんのカルテット、赤松・ハクエイ・バンドとご紹介ありましたが、いい名前です。
1st
1 トライソニーク
ドラムスの入り方が良いし、そしてヴァイブ、赤松氏はバートンの弟子ですから4マレット、10秒で浮き浮きしてきました。
1曲目にこの曲を演奏させてくれる赤松さんにまず感謝です。
バイブのあとはハクエイのピアノ・ソロ、トライソニークという曲の基本を見せてくれるような感じです。
2 ホワイト・フォレスト
テーマの後の赤松さんのソロは美しいフレージングで、この曲が温かみのあるかわいらしい感じになっているのがおもしろい。
3 サイレント・フォーカス
赤松さんアルバム「アクシス」からの曲、ベースのイントロから出た松さんの最初のハーモニーはG・バートンのカーネギーのコンサートでのソロ演奏“ドリームス”を思い出す幻想的な和音でした。
ハクエイのほうは初めてに曲に挑戦するようにブルース調がすこしはいります。
4ニュータウン
赤松さんとのデュオでハクエイのニュータウン、これは聞きものでした。
ピアノとヴァイブのデュオだとどうしても意識するのがバートン、コリア、赤松さんと演るのにこの曲を持ってきたのはピッタリではないでしょうか。
テーマの後ヴァイヴの余韻が美しい幻想的なソロ、メロディをつくるヴァイブが加わって、いつもはピアノだけで形作るメロディーを分け合ってとても優雅なニュータウンになりました。
5 ルビー・マイ・ディア
モンクの曲をワルツで、この曲をワルツというのは初めてで、一味かわった軽やかな感じもあるのですね。
6 アクシス
赤松さんの新しいアルバムのタイトル曲、辺拍子の演奏には力が入って、赤松さんのグイグイ走れば、メロディ楽器2本、やはり張り合ったりするのも当然ありです。
ここで1stが済んで、休憩時間は2重買いしたりしたアルバムの抽選会がありました。
私も2枚提供、あったた順場にあるアルバムを選んでいくのですが、私のもっていったアルバムがなかなか売れません。(いや選らばれません。)
一枚は大石学さんのピアノ・トリオ・アルバムで、結構あたっている女性の方がピアノをなんていっているのに、2525さんが気がつかない、でもピアノがいいといった女性の手元に渡っていきました。(“イッツ・ワンダフル・ワールド”素敵ですよ、息子の結婚式で流しました)
もう一枚はニコラス・ペイトンの新しいアルバム「ビッチェス」でジャケもそうだしタイトルもこうなので、ニューヨークのバートランドでついこの間かったもの、でもざんねんながら、私とは合わないスタイルなので、これはお仲間のお嬢さんが引き当ててくれて、一番うれしい行き先でした。
そんなことしているうちに2んdです。
2nd
1 ザ・グリーン
赤松さんのオリジナル曲、カントリー調も少し入って、感じとして私はちょっとバートンの「カントリー・ロード」を思い出しました。生沼さんのベースソロが切れました。
ここからしばらす、マイルス・トリビュート、2525さんからリクエストをきかれたので、申し込んだ曲も演奏いただきました。
2 ソー・ファット
この曲、余り演奏しませんねなどといいながらはじまりましたが、これが素晴らしかった。
この曲は、それこそミュージシャンの頭の中に細部まであの演奏が織り込まれているのです。聞くほうもかもしれませんが、それで演奏はある領域まで到達した段階から出発するのです。
マイルスのあの一瞬のフレーズからヴァイブソロが始まったように思ったのは、聞いているこちらの頭が準備したのでしょうか。
ハクエイもちょっとハンコック・プレー、実はウォーキンで疾走するハクエイを見たく、リクエストしたのですが、こちらのソー・ファットで大満足、小山太朗さんも爆発です。
3 ステラ・バイ・スターライト
ソロ・コーラスの変わり目を決めなかったマイルスの演奏をなぞろうと赤松さんが譜面を用意していたそうで、でも配り忘れ、(2525さんが)あわててくばりましたが、譜面をくばられたライヴは初めて、2525さんと赤松さんのライブだからでしょうね。インテリジェンスも加わります。
スタンダードを演奏すると、やはりJAZZの匂いが歳際たつのですね。
4 ウォーキン
リクエストが一番多かったそうで、ここではバップの香りを強くしたヴァイブ・ソロこうすることもおもしろい、ヴァイブがそうならピアノもモンクをいれてバップで意外にはじめ、最期は一気にグシャとさせてモーダルに、ハクエイらしいところも魅せます。
5 サイレント・バトラー
1部でもあった赤松さんとハクエイのデュオで1部同様これも好かった。
ハクエイの繊細な情景描写は和風の山林のたたずまい、これを次のヴァイヴが心象風景へと色をつけてゆくのです。
ピアノとヴァイブの世界がスパイラルを巻きながら、高く低く漂うのです。
緊張する美しさ、デュオの凄さが体験できた演奏でした。
6 クワラルンプール
赤松さんのヴァイブがこの曲のテーマをシンプルに弾いてくれて、美しさがさえ際だちます。
ハクエイを立ててくれた選曲は赤松さんへ再び感謝です。
アンコール
1 ディア・オールド・ストックホルム
こうゆうアンコール曲いいですね。ソロがまわって、ここはもう考えずに聞いて楽しみます。
時間をみてもう一曲演奏してくれました。
2 オ・グランジ・アモール
カルロス・ジョビンの曲は熱をさます様な優しい曲、たとえば艶っぽいclubで最期に流れる“そっとおやすみ”みたいに心地よい、喧騒が過ぎて、少し前の興奮を記憶に刷り込んでくれているようにライブは終わりました。
途中の休みではキム・ハクエイと話す機会がなかったのですが、終わってちょっと、いつもの握手の後に、ちょっと気になることをきいたら、noploblemでした。
ゴロピカリさん、お嬢さん、TAKASHIさん、マダムさん、2525さんお疲れ様でした。
帰ってお茶づけ食べました。