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どうなる、電動化

2021-03-02 08:53:52 | 二輪事業
今日(2日)のアメリカの専門誌「Motocross Action」は「KTM, HONDA & YAMAHA AGREE TO CREATE UNIVERSAL BATTERIES FOR ELECTRIC MOTORCYCLES」を記事にしている。

ほぼ同時期に、ホンダ、ヤマハもリリースを発表したので記事内容を確認できるが、例えば、ヤマハのプレスリリースは「ヤマハ発動機株式会社は、本田技研工業株式会社、KTM AGおよびPiaggio & C SpAとともに、電動二輪車および小型電動モビリティの普及を目的とした、交換式バッテリーコンソーシアム(以下、コンソーシアム)の創設に合意しました。(略)コンソーシアム創設に合意した4社は、標準化された交換式バッテリーシステムにより、小型電動モビリティの普及および、より持続可能な交換式バッテリーのライフサイクル管理に貢献できると信じています。また、バッテリーの共通化により、航続距離の伸長や充電時間の短縮、インフラコストの低減や車両コストの低価格化が期待できると考えています」としている。

KTM社は、既に電動モーター搭載の小型モトクロッサーを発表しているので、大型バイクへの波及は興味あるところだ。一方、本件、米国末端市場のユーザー意見を代弁している著名専門誌はどう反応しているのか興味があって読み進めると、彼らはこんな意見をもっているようだ。例えば、
We here at MXA are two-stroke and four-stroke riders to our core and aren’t wishing for electric motors to replace combustion engines. In fact, we often wish we could all go back to racing two-strokes full time. Still, we’re interested in what the manufacturers are up to, and, when given the chance, we’ll put the electric bikes through the rigorous MXA testing protocols.Still, we’re interested in what the manufacturers are up to, and, when given the chance, we’ll put the electric bikes through the rigorous MXA testing protocols.
要約すると、
「我々Motocross Action(MXA)誌は、2ストロークと4ストロークエンジンを中心においており、バッテリー式電動モーターが内燃機関にとって代わることを望んではいない。むしろ、我々が実際に優先すべきは、全てのモトクロスレースにおいて2ストロークエンジンのモトクロッサーが復活し参戦できるようにすることだ」と読める。個人的には、二輪の電動化は四輪に比べ難しく至難の業だと思っているが、アメリカの市場の声を代表している専門の雑誌社は、モトクロッサーの電動化なんぞより、当面の課題は2ストロークエンジンの復活、つまりあらゆるレースに2ストロークエンジンモトクロッサーが参戦できるように、かつそんなマシンをメーカーは供給すべきではないのかという意見のようにも読み取れる。

欧州のKTMやHusqvarnaは新型の2ストロークモトクロスマシンを毎年継続的に市場に供給し続け、 そしてヤマハも2ストロークモトクロスマシンを安価で市場に提供している現実はあるものの、今だ、2ストエンジンを排除しているモトクロスレースが多く存在している規則に困惑し、市場は末端ユーザーの選択権を増やすべきとする声は全くの正論であろう。1998年、ヤマハが4ストロークエンジン搭載のモトクロスマシンを上市して以来、2ストロークエンジンを閉め出すルール化となった。しかし現実には、構造がシンプルで取扱い軽量、加えて瞬発力があってコストパフォーマンスに優れたモトクロスマシンを市場(特に、モトクロスやオフロードの大市場である米国)は求め続けていること、それが、現在の市場が求める2ストマシンだと、多くの雑誌社が幾つかの誌面を割いて書き続けている事実からも読み取れる。2ストロークエンジン付きモトクロスバイクを開発供給してなんぼ儲かるんだと言う冗談めいた話を過去、聞いた事あるが、今度は4ストロークエンジンが電動モーターに置き換わる可能性に、市場は常に変化しているのだろうから、どのように対応していくかを予測するのは面白そうだ。
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