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「剣ヶ峰」って駅の名前ですか?

2016年02月17日 | O60→70(オーバー70歳)
▼先日、とある改選期を迎える参議院議員のパンフレットを読んでいた、同じ部のメンバーが「剣ヶ峰」の文字を指し示し、「これって何て読むんですか? 意味は?」と、私に聞いてきました。「『けんがみね』と読み、言葉を換えれば『正念場』ということだよ」と答えました。
▼彼は自分だけが知らないのか、少なからず不安であったらしく、周りの若手同僚などにも「これ、何と読むか知ってる?」と聞いていましたが、全滅状態でした。
▼翌日、私も40~50台女子に同様の質問をしてみた結果、60歳を過ぎた人でギリギリわかるけど、普段は全く使わない言葉であり、ほぼ死語になっていることがわかりました。
▼今夏の参議院議員選挙から、18~19歳の若者が投票に加わることを思えば、彼(彼女)らに伝わる言葉を用いることが、政治家としての絶対条件だと考えさせられました。ちなみに、「剣ヶ峰」は相撲用語に由来し、別の言葉でいうと「瀬戸際(せとぎわ)」になります。
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『JTのM&A』(その4)

2016年02月17日 | たばこの気持ち
【089~090ページ】
《組織は負荷をかけてこそ強くなる》
人の身体はしばらく使わないと、運動神経はの刺激がなくなり、関節が硬くなり、筋肉は衰え、機敏に動くことができなくなります。心身ともに活力を持ち、若くあり続けるためには、鍛えねばなりません。組織も同じです。負荷をかけて鍛えることで強くなるのです。
例えば、買収は究極の経験者採用です。それも大量の経験者採用です。一連の買収によって、たちまち人事機能は、その足らざるところを知ることになりました。買収を実りあるものとするため、コーポレート機能は、長らく大きな負荷をかけてこなかった身体をフルで動かすことになったのです。

【101ページ】
----RJRI売却に高い関心を払って、買い手と買収金額とを予想していました。ところが、JTの提示金額はそれらを上回るものでした。日本では取得した商標権の償却費を損金化できるため、それができない海外の競合他社よりも高い価格付が可能だったためです。しかし、このことへの理解はなかなか進みませんでした。

【114~115ページ】
国内たばこ事業にキャッシュフローを頼るということは、円建てのキャッシュフローに依存することを意味します。つまり、円の価値変化とともに、企業の価値が上下する訳です。円が強くなれば良いのですが、誰も予見はできません。
一方、自らが自らの将来を切り拓くためには、座して円の価値という波間で揺られているわけにはいきません。できれば、バランスのとれた複数のハードカレンシーでのキャッシュフローを産み出すことができる事業体にJTを変貌させたいと考えました。それが、企業として環境変化により強くなることに直結すると考えたのです。

[ken]私は定年退職の10年ほど前に、4年間ほど全く想定外の仕事を上司から命ぜられ、艱難辛苦の時を過ごした経験がありました。その時、上司に「今回、これまでにない負荷をかけます。年齢的に言って、見返りは期待しないで下さい。でもこれは、定年退職後の長い人生にとって、絶対プラスになりますので、頑張って下さい」と言われました。本書の《組織は負荷をかけてこそ強くなる》という小見出しを見て、その時の情景を思い出しました。
また、「日本では取得した商標権の償却費を損金化できる」とは、まさに「のれん代」のことだったのか、と目からウロコでした。そして、為替相場に左右されない「複数のハードカレンシーでのキャッシュフローを産み出すことができる事業体」へと舵を切ったJTの英断は、ビジネスのテキストとしても最良の事例になるのではないか、と思いました。
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