保健福祉の現場から

感じるままに

死亡数は10月まで前年同期より約1万4千人減少

2020年12月22日 | Weblog
12.21読売新聞「今年の出生数、過去最少だった昨年を下回る見通し…推計公表は見送り」(https://www.yomiuri.co.jp/national/20201221-OYT1T50224/)。<以下引用>
<田村厚生労働相は21日、出生数や死亡数などを集計する人口動態統計の年間推計について、「例年と違って不確定要素が多く、精度が高い数字が出てこない」と述べ、2020年の公表を見送ると発表した。ただ、出生数の減少傾向は依然として続いており、20年通年では過去最少だった昨年の86万5239人を下回る見通しだ。今年1~10月の出生数は73万3907人(速報値)で、前年同期の75万1141人(速報値)から約1万7000人減少した。若い女性の減少という従来の要因に加え、12月頃から新型コロナウイルス感染拡大に伴う産み控えの影響が出てくるとみられる。このため、出生数の伸びは年末にかけてさらに抑制されるとの見方がある。一方、他の項目も例年と異なる傾向を見せている。年間の死亡数は10年から増え続けてきたが、今年1~10月は113万2904人(速報値)と、前年同期より約1万4000人少なかった。厚労省幹部は「新型コロナ対策としてのマスク着用の徹底でインフルエンザなどの罹患が少なくなったためではないか」と推察する。このほか、婚姻件数は月ごとの変動が大きく、離婚件数も大幅に減少している。20年の人口動態統計について、厚労省は来年6月に概数、同9月に確定数を予定通り公表する方針だ。>

12.21「田村大臣会見概要」(https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00306.html)。<以下一部引用>
<大臣:人口動態統計ですが、ご承知のとおり10月くらいまでの数字は出てきて公表していますが、年末に向かって一定の計算の下に機械的に推計して、毎年公表しております。今年は数値を見ると、まず死亡者数が近年の高齢化によって増加傾向であったのが、1月から10月の累計では対前年同月比で11年ぶりに減少というような、これはどういう理由かというのはしっかり分析できていませんが、こういう状況があります。それから婚姻件数ですが、令和への改元以降、例年と比べ大幅に増加または減少している月があって、なかなかこれ昨年と比べて比較できないという理由があります。更には、離婚件数ですが4月以降大幅に減少していること、更には妊娠届出数が5月から、また死産数が7月から大きく減少しているということで、妊娠届を考えますと早ければ12月から出生数に影響が出てくる。例年と違っていろいろな不確定要素が多くて、これで機械的に今までのように計算式に入れますと、多分この11月、12月の推計がちゃんとした数字が出てこないのではないかということ。言うなれば、精度が高い数字が出てこないのではないかということで、こういう数字をお出しするとある意味ミスリードしてしまう部分もあるということで、今般は公表を控えさせていただこうと考えております。なお、毎月のものはご承知のとおり10月分まで公表しておりますので、それを見ていただければどういう傾向、毎年かなり違っているなという傾向は分かると思います。そういうものを見ていただきながら、いろいろとご判断いただければと思います。>

12.24東洋経済「コロナ以外の肺炎患者「実は急減」の意外な事実 病因ごとの減少幅は異なるが行動変容が要因か」(https://toyokeizai.net/articles/-/398588)。

「データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-」(https://covid19.mhlw.go.jp/)の基本統計、日本集中治療医学会(https://www.jsicm.org/covid-19.html)の「COVID-19 重症患者状況」(https://covid.jsicm.org/)の都道府県別「人工呼吸器装着数、ECMO装着数」や「療養状況等及び入院患者受入病床数等に関する調査」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00023.html)による医療の評価だけでなく、週ごとの「V-RESAS(新型コロナウイルス感染症が地域経済に与える影響の可視化)」(https://v-resas.go.jp/)の推移のほか、人口動態(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html)の「人口動態統計月報(概数)」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html)、被保護者調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/74-16.html)の月次調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/74-16b.html#link01)、自殺統計(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/jisatsutoukei-jisatsusyasu.html)などの評価も必要であろう。さて、「年間の死亡数は10年から増え続けてきたが、今年1~10月は113万2904人(速報値)と、前年同期より約1万4000人少なかった」(https://www.yomiuri.co.jp/national/20201221-OYT1T50224/)は注目である。新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html)の7.30資料6-1「我が国における超過死亡について(2020年1~4月)」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000654501.pdf)p2では「超過死亡検出されず」であったが、感染症疫学センター「我が国における超過死亡の推定2020年11月」(https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/493-guidelines/9986-excess-mortality-20nov.html)では例年に比べて大きいとはいえないようである。これまで、インフルエンザによる超過死亡が知られてきたであろうが、新型コロナによる影響は興味深いかもしれない。
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