12.17Bloomberg「コロナ薬候補「アビガン」有効性判断は困難、国の審査報告書-報道」(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-16/QLG0SBT0AFB501)。
12.17NHK「アビガン 新型コロナ治療薬の審査は21日に決定も難航の見通し」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201217/k10012768181000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_035)。<以下引用>
<新型コロナウイルスの治療薬として承認申請が行われている新型インフルエンザ治療薬の「アビガン」について、厚生労働省の審議会は今月21日に審査を行うことを決めました。関係者によりますと、現時点の治験のデータだけで有効性を評価するのは難しいという指摘も出ていて、審査は難航する見通しです。「アビガン」は富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザの治療薬で、ことし10月、新型コロナウイルスの治療薬として追加で承認の申請が行われました。これを受けて、厚生労働省の審議会は今月21日に審査を行うことを決め、提出された治験のデータの検証を進めています。製薬企業側は「治験の結果、PCR検査で陰性になるまでの期間を2.8日短縮する効果が確認された」と発表していますが、厚生労働省や審議会の関係者によりますと、協力した医師の先入観などが影響している可能性もあり、現時点のデータだけで有効性を評価するのは難しいという指摘が出ているということです。一方、国内では研究の一環としてすでに新型コロナウイルスの治療に使われていることから、「承認して管理すべきだ」という意見もあり、審査は難航する見通しとなっています。申請までの経緯 「アビガン」はもともとは新型インフルエンザの治療薬として開発された薬で、ウイルスの増殖を抑える仕組みが新型コロナウイルスに対しても効果があると期待されています。ことし3月には中国政府が、臨床研究で新型コロナウイルスへの効果が認められたと発表していて、日本国内でも、新型コロナウイルスに対する有効性や安全性を調べるための臨床研究や治験が行われてきました。このうち、藤田医科大学などグループはことし7月に、軽症や無症状の感染者88人を対象に実際に薬を投与した臨床研究の結果を発表し、ウイルスがなくなったり、熱が下がったりしやすい傾向は見られたものの、統計的に明確な有効性は確認できなかったとしました。一方、薬を開発した会社は、患者156人を対象に治験を行い、ことし9月、薬を投与したグループは、投与しなかったグループと比べて症状が改善してPCR検査で陰性になるまでの期間が2.8日短縮されたとして、「一定の有効性が確認された」と発表しました。この結果を受け、会社ではことし10月、新型コロナウイルスの治療薬として承認を得るため厚生労働省に申請を行っていました。>
12.10JBpress「軽症者も苦しむ「すごくきつい」コロナ後遺症の実態 実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から(第29回)」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63177)に続き、12.16JBpress「誰もわかってくれない──後遺症患者の苦悶 実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から(第30回)」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63258)が出ており、後遺症患者の治療法(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63258?page=2)が紹介されているのであるが、10.27Web医事新報「緊急寄稿(4)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアビガン承認に向けて(白木公康)」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=15763)の「急性ウイルス性疾患の治療においては,抗ウイルス薬の治療開始時期は,水痘では24時間以内,インフルエンザでは48時間以内,帯状疱疹では72時間以内というように,早期に薬剤投与による治療が開始されている。この点を考慮すると,COVID-19は,発症3~5日後までに治療を開始して,肺炎や神経系・循環器系合併症を防ぎ,後遺症を残さない治療が理想であるように思う。」のような選択肢はないのであろうか。現状では、12.8NEWSポストセブン「新型コロナ軽症者に使われるアビガンの効果 医師の実感は」(https://www.news-postseven.com/archives/20201208_1618542.html?DETAIL)の「医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師もこういう。「軽症なら経過観察。食事を摂れず脱水になるようなら点滴などで対症療法にします。効果が証明されていないアビガンやレムデシビルには期待しません。肺炎など症状が悪化したらデキサメタゾンの投与を希望します」」のような意見が少なくないようである。臨床医の治療の遅れが、12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 4 版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p13「症状の遷延(いわゆる後遺症)」につながることはないのであろうか。12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p28「抗ウイルス薬の投与が考慮される」は「中等症」からで「軽症」にない点は従来と変わっていない。8.3日本感染症学会「“今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて”の提言に際して」(http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/2008_teigen_influenza_covid19.pdf)p8「インフルエンザは早期診断に基づく、早期治療を⾏うことを推奨します。」に対して、p3「COVID-19軽症例については、確⽴された治療薬はなく、多くの薬剤が臨床治験中」とあるように「インフルエンザと新型コロナは正反対の治療方針」であるが、11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p18「国内検査体制と診療ガイドライン」も踏まえて、「重症患者に対するレムデシビル(ベクルリー®)」以前に、「軽症からのファビピラビル(アビガン®)治療」を推進できないのであろうか。12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 4 版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p37「ファビピラビル」では、7.10藤田医科大学「ファビピラビル(アビガン)特定臨床研究の最終報告について」(https://www.fujita-hu.ac.jp/news/j93sdv0000006eya.html)は言及されているものの、なぜか、「ファビピラビル(アビガン®)」(https://brand.fujifilm.com/covid19/jp/avigan.html)の9.23富士フィルム「新型コロナウイルス感染症患者を対象とした国内臨床第III相試験にて主要評価項目を達成」(https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/5451?_ga=2.179088356.1188380637.1607288273-1227588500.1597352859)に関する記載は全くない。一方で、日本政府の健康・医療戦略推進本部(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/)の11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p24「国際協調・連携」では「アビガンの供給;9月10日現在、40か国に供与済み」とあるが、これまで海外提供された「ファビピラビル(アビガン®)」は「国際共同治験」がどこまでされているのであろうか。また、11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p13「ファビピラビル(アビガン®)中露等承認」「トシリズマブ(アクテムラ®)中国承認」とあるが、p22「アジア地域における臨床研究・治験ネットワークの構築」は一体どうなっているのであろうか。10.16富士フィルム「抗インフルエンザウイルス薬「アビガン®錠」の製造販売承認事項一部変更承認申請 -新型コロナウイルス感染症に係る効能・効果などを追加」(https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/5561?_ga=2.146306877.841058141.1606891770-295908004.1602819454)から2カ月経ったが、12.17沖縄タイムス「アビガン 有効性判断困難 コロナ薬で国が報告書」(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/679643)が出ている。11.20読売新聞「レムデシビル、WHOが「治療効果なく推奨せず」…指針発表」(https://www.yomiuri.co.jp/medical/20201120-OYT1T50122/)と報道される「レムデシビル(ベクルリー®)」とは、我が国の評価は対照的かもしれない。12.10「新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の年末年始に係る各医療機関への配分について(依頼)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000704499.pdf)、12.10「「新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の各医療機関への配分について(依頼)」に関する質疑応答集(Q&A)について(一部改正)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000704500.pdf)が発出されている。
12.17NHK「アビガン 新型コロナ治療薬の審査は21日に決定も難航の見通し」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201217/k10012768181000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_035)。<以下引用>
<新型コロナウイルスの治療薬として承認申請が行われている新型インフルエンザ治療薬の「アビガン」について、厚生労働省の審議会は今月21日に審査を行うことを決めました。関係者によりますと、現時点の治験のデータだけで有効性を評価するのは難しいという指摘も出ていて、審査は難航する見通しです。「アビガン」は富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザの治療薬で、ことし10月、新型コロナウイルスの治療薬として追加で承認の申請が行われました。これを受けて、厚生労働省の審議会は今月21日に審査を行うことを決め、提出された治験のデータの検証を進めています。製薬企業側は「治験の結果、PCR検査で陰性になるまでの期間を2.8日短縮する効果が確認された」と発表していますが、厚生労働省や審議会の関係者によりますと、協力した医師の先入観などが影響している可能性もあり、現時点のデータだけで有効性を評価するのは難しいという指摘が出ているということです。一方、国内では研究の一環としてすでに新型コロナウイルスの治療に使われていることから、「承認して管理すべきだ」という意見もあり、審査は難航する見通しとなっています。申請までの経緯 「アビガン」はもともとは新型インフルエンザの治療薬として開発された薬で、ウイルスの増殖を抑える仕組みが新型コロナウイルスに対しても効果があると期待されています。ことし3月には中国政府が、臨床研究で新型コロナウイルスへの効果が認められたと発表していて、日本国内でも、新型コロナウイルスに対する有効性や安全性を調べるための臨床研究や治験が行われてきました。このうち、藤田医科大学などグループはことし7月に、軽症や無症状の感染者88人を対象に実際に薬を投与した臨床研究の結果を発表し、ウイルスがなくなったり、熱が下がったりしやすい傾向は見られたものの、統計的に明確な有効性は確認できなかったとしました。一方、薬を開発した会社は、患者156人を対象に治験を行い、ことし9月、薬を投与したグループは、投与しなかったグループと比べて症状が改善してPCR検査で陰性になるまでの期間が2.8日短縮されたとして、「一定の有効性が確認された」と発表しました。この結果を受け、会社ではことし10月、新型コロナウイルスの治療薬として承認を得るため厚生労働省に申請を行っていました。>
12.10JBpress「軽症者も苦しむ「すごくきつい」コロナ後遺症の実態 実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から(第29回)」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63177)に続き、12.16JBpress「誰もわかってくれない──後遺症患者の苦悶 実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から(第30回)」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63258)が出ており、後遺症患者の治療法(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63258?page=2)が紹介されているのであるが、10.27Web医事新報「緊急寄稿(4)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアビガン承認に向けて(白木公康)」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=15763)の「急性ウイルス性疾患の治療においては,抗ウイルス薬の治療開始時期は,水痘では24時間以内,インフルエンザでは48時間以内,帯状疱疹では72時間以内というように,早期に薬剤投与による治療が開始されている。この点を考慮すると,COVID-19は,発症3~5日後までに治療を開始して,肺炎や神経系・循環器系合併症を防ぎ,後遺症を残さない治療が理想であるように思う。」のような選択肢はないのであろうか。現状では、12.8NEWSポストセブン「新型コロナ軽症者に使われるアビガンの効果 医師の実感は」(https://www.news-postseven.com/archives/20201208_1618542.html?DETAIL)の「医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師もこういう。「軽症なら経過観察。食事を摂れず脱水になるようなら点滴などで対症療法にします。効果が証明されていないアビガンやレムデシビルには期待しません。肺炎など症状が悪化したらデキサメタゾンの投与を希望します」」のような意見が少なくないようである。臨床医の治療の遅れが、12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 4 版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p13「症状の遷延(いわゆる後遺症)」につながることはないのであろうか。12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p28「抗ウイルス薬の投与が考慮される」は「中等症」からで「軽症」にない点は従来と変わっていない。8.3日本感染症学会「“今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて”の提言に際して」(http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/2008_teigen_influenza_covid19.pdf)p8「インフルエンザは早期診断に基づく、早期治療を⾏うことを推奨します。」に対して、p3「COVID-19軽症例については、確⽴された治療薬はなく、多くの薬剤が臨床治験中」とあるように「インフルエンザと新型コロナは正反対の治療方針」であるが、11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p18「国内検査体制と診療ガイドライン」も踏まえて、「重症患者に対するレムデシビル(ベクルリー®)」以前に、「軽症からのファビピラビル(アビガン®)治療」を推進できないのであろうか。12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 4 版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p37「ファビピラビル」では、7.10藤田医科大学「ファビピラビル(アビガン)特定臨床研究の最終報告について」(https://www.fujita-hu.ac.jp/news/j93sdv0000006eya.html)は言及されているものの、なぜか、「ファビピラビル(アビガン®)」(https://brand.fujifilm.com/covid19/jp/avigan.html)の9.23富士フィルム「新型コロナウイルス感染症患者を対象とした国内臨床第III相試験にて主要評価項目を達成」(https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/5451?_ga=2.179088356.1188380637.1607288273-1227588500.1597352859)に関する記載は全くない。一方で、日本政府の健康・医療戦略推進本部(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/)の11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p24「国際協調・連携」では「アビガンの供給;9月10日現在、40か国に供与済み」とあるが、これまで海外提供された「ファビピラビル(アビガン®)」は「国際共同治験」がどこまでされているのであろうか。また、11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p13「ファビピラビル(アビガン®)中露等承認」「トシリズマブ(アクテムラ®)中国承認」とあるが、p22「アジア地域における臨床研究・治験ネットワークの構築」は一体どうなっているのであろうか。10.16富士フィルム「抗インフルエンザウイルス薬「アビガン®錠」の製造販売承認事項一部変更承認申請 -新型コロナウイルス感染症に係る効能・効果などを追加」(https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/5561?_ga=2.146306877.841058141.1606891770-295908004.1602819454)から2カ月経ったが、12.17沖縄タイムス「アビガン 有効性判断困難 コロナ薬で国が報告書」(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/679643)が出ている。11.20読売新聞「レムデシビル、WHOが「治療効果なく推奨せず」…指針発表」(https://www.yomiuri.co.jp/medical/20201120-OYT1T50122/)と報道される「レムデシビル(ベクルリー®)」とは、我が国の評価は対照的かもしれない。12.10「新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の年末年始に係る各医療機関への配分について(依頼)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000704499.pdf)、12.10「「新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の各医療機関への配分について(依頼)」に関する質疑応答集(Q&A)について(一部改正)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000704500.pdf)が発出されている。