大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

BJ聯賽 大阪惠比壽神81-67大分熱惡魔

2008-02-03 10:32:36 | Weblog
BJリーグのチーム名で明確な中国語訳というのが見当たらない為、ニックネームを意訳してみた。某中国語の掲示板で、BJは決してレベルが高いわけではないけども、テンポが速いと評されていたけども今のところそんな感じがする。というのも、BJはまず興行として成功しなければならないが為に、バスケットのスタイルにおいても娯楽性を追及するところからスタートしている。従って同じ試合時間でもテンポが速く、一試合の平均得点が高い。

加えて、バスケットの専門用語で言うところのプレースタイルがさして「フィジカル」ではないため、各ハーフでチームファウルが5つ以上でボーナスフリースローが与えられる。言い換えればグッド・ファウルという概念がBJにはないということなのであるが。毎年サッカーがオフの時期にバスケをよく見に行っているのだが、昨日はBJリーグの試合を見に行ってきた。

毎年見に行っているけども、大阪エヴェッサのバスケットは少しずつ進歩していっているというべきか。この試合で時折2-3のゾーンDに切り替えたりしたのは確かにゾーンが世界のバスケットの中のトレンドであるとはいえ、去年まで少なくとも自分が大阪の試合を見た限りにおいてゾーンなんて見たことがなかった。天日コーチもようやく自分が本当に教えたいことを教えられるレベルになって来たと感じたからなのだろうか?あるいは、リン・ワシントンのケガなどもあって、サイズが小さい選手ばかりの中でやりくりしなければならないチームの台所事情もあるだろう(とはいえ、本来2-3ゾーンって真ん中に大きなセンターがいてこそより有効になる戦術なのであるが)。

この試合大阪は力の差を存分に見せ付けた。まあ、大分が勝とうと思えば最初から大阪の出足を止めてロースコアに持ち込んでハーフコートゲームで高さを生かして勝つぐらいにしか勝機を見出せなかったとは思うので、開始2分で9-0と大阪が大きくリードをした時点で私はほぼ大阪の勝ちは間違いないだろうと思った。大分がシュートに対して手が伸びていないようでは大阪のシュートが思うように決まるだろうし、大分が速攻への戻りの際のピックアップ(誰が誰につくとかいう判断)のミスが目につく。

ただ、2Qの辺りから少しづつ大分が守備を立て直し、高さを生かしてハーフコートオフェンスを組み立てたので、前半を8点のビハインドで折り返したので後半は大阪が大分の高さに対して如何に対応するかが見ものであるように思えた。その辺の課題は、試合後天日コーチがインタビューで語っていたように彼が一番よく認識していたので、実際後半は大阪がミスマッチを逆手に取って突き放していった。

後半は大阪33番のPGマット・ロティックが味方スクリーンからオープンになって外からのシュートを決めだしていく。大分が69番アンディー・エリス、40番クリス・エアーに29番のツインタワーを出して大きなラインナップで臨んでいるため、外からのシュートで得点を重ねるのが有効な手段となる。ロティックはこの試合のPlayer of the Game(サッカーで言うところのMOM)に挙げたい。身長は193センチと言えば、かつてのNBAで言うところのジェフ・ホーナセック(ヅンサ-フィラ-ユタ・ジャズ)を思い起こさせる(ただ顔はデットレフ・シュレンプなんだが)、古き良き"オフ・ガード"のタイプであるが、この手の選手がMJ登場後のNBAではもっぱらこのポジションの大型化が進んで米国では居場所を見つけにくくなった(なんたって、レブロン、コービ、カーターのポジションと被ってしまうのだから)。だからまあ、PGで頑張るしかないんだけども、シュータータイプでPGもやってしまうと言えばホーナセックであり、PGで言うシューターで思い出すのがマーク・プライスあたりを彷彿させる選手と言えばよいか。

試合はその後2-3ゾーンも交えながら守った大阪が終わって見れば大分を81-67で圧倒した。大阪の強さばかりが目立った試合となったのだが、大分というチームも悪くはない。バスケットを判っている人ならば真っ先に指摘かもしれないことは、アンディー・エリスのような7フッターがいるなら彼をもっとインサイドで使え、ということだろう。実際そのような意図はあるんだろうけども、エリスって意外と器用な選手で、マーク・イートンみたいな顔をしていてプレースタイルはビル・レインビア、といっても別に悪いことを覚えているわけではなく、3ポイントが打てるセンターという意味なんですがね。まあ、このことをすぐ理解できるブログの読者といえばツレさんぐらいかな。ああ、大分の話でしたね。つまり、基本的にはサイズがモノを言う競技なので、高さを上手く使いましょうという話でした。

最後に少しゲームの演出について言っておこう。確かに盛り上げようとする意図はよく理解できるし、チアのダンスのレベルもどこかのサッカーチームよりは格段にいい(まあ、比べたら可哀想か)。ただ、試合中のBGMは終始ゲームの流れとは関係なく単調すぎるように思える。「ディーフェンス」のコールにしてもMSGでは本当にここ一本守りたいゲーム終盤において、シンセサイザーの音響一つで、アリーナ全体が「ディーフェンス」という大歓声が生まれてくるものである。確かに守口はMSGではないし、見る側の意識が高まっていないので、ある程度の人為的な盛り上げは必要かもしれないが、欲を言えばゲームの状況に応じた使い分けというものがもう少し欲しい。

例えば、この試合で大分の選手が最後ファウルアウトしたけども、そういう時にはレイ・チャールズのHit the Road, Jack(この町から出て行けよ、二度と帰って来んな、と歌っている)を流すようなシャレの利いた演出をすると面白い(アメリカ人選手だからそれぐらいのシャレは判るだろうに)w そう、ファンサービスというのは基本的には地元チームを応援する人たちの為になされるべきものなのだ。あと、試合が終わった後にかかっていた、ヴァン・ヘーレンのJumpにしてもジャンプボールの際に流して欲しいものである。

こう書いてみるとやはり自分はバスケのことになると饒舌になるな、ということを改めて認識したのであった。

オフ特別企画(1)「ガンバ系ブロガーが選ぶ2007年MVP」 - 提到我們的西迪克雷

2008-02-02 08:54:32 | ガンバ大阪
今回は2007年のガンバのMVPを選ぶという企画。敢えて一人だけ選ぶというのは実に難しいことで、誰かが突出して凄かったというような印象があまりない。逆に言えばそれだけチーム全体のレベルが年々高まっているということが言えるかもしれない。

それでもこの企画に沿って誰か一人を選ばねばならない。今のチームはヤットが中心であるし、代表との掛け持ちで本当によくやってくれたからヤットを選ぶというのも一つの選考理由にはなるだろう(06年の終盤の失速はヤット不在によるところが大きい)。また、昨年再三の絶体絶命のピンチを奇跡的なセーブで救ってくれた藤ヶ谷だってMVPに推したいくらいだ。彼が止めてくれなかったら負けていた、という場面がどれだけあったことか。

そんなこんなで敢えて一人を選ぶとなると迷ってしまうのだが、敢えてここはシジクレイを推したいと思う。彼があの年齢で1年間ほぼフルに頑張れたのが大きかったな、と今更ながら思ってしまう。彼を見て判るのは、年をとるごとにプレーに円熟味を増していったということで、かの三浦のヤッサンをして「神戸にいた時よりも上手くなっている」と言わしめた。圧巻だったのは、ホームでのFC東京戦やナビスコの浦和戦で見せた、スピードに乗ったドリブルによるオーバーラップで、これこそ正にオーバーラップの見本と言えるものであった。

けれどもその反面彼は時折信じられないようなポカをやることもあって、それがキャンプでのヴェルディとの練習試合で見せたパスミスからの失点や、ジュビロ戦で不用意にカレンに飛びついてボールを奪おうとしたけどもかわされて失点してしまったようなこともあった。ただ、何ていうのかな、凄さとモロさが同居している彼のプレーは正にガンバの象徴ではなかったかと思うし、私なんかは「最もガンバ的な選手」だと呼んでいた。

ただ、「最もガンバ的」と表現したのは、そうした凄さとモロさの同居だけでなくって彼の攻撃的な姿勢というのも含んでのことなんです。忘れもしないナビスコ決勝の後半ロスタイムの場面。あとはボールを相手のコーナー付近でキープするだけでOKという場面でなんとシジがゴール前に上がって来ているではないか。普通に考えればリードしているチームのCBがあの場面でやることではないとは思うんだけども、シジの頭の中での考えはそうではなかったに違いない。

ひょっとすると、「俺のところにクロスを上げてくれればもう1点取って決まり」とシジは考えていたのかもしれない。別に彼が上がっても他の選手が代わりに下がっていたから、ならば自分が上がってシュートで終わっていればたとえ決まらなくても大勢に影響はない、と考えていたかもしれない。守るにしても誰かが前線からチェイスしないといけないのだから、その時の役割は彼であったかもしれない。まあ、確かにリスキーではあるんだけども、一番最高の時間稼ぎというのは、ボールをキープし続けることでも痛いフリして倒れていることよりもむしろもう1点入れることではあるのだし、事実05年のリーグ優勝は最後、寺田と松波が2人でFKからボールを廻し続けて最後アラウージョがズドンと追加点を決めて優勝を確実なものにしたではないか。

もし仮にあの後同点に追いつかれていたらシジは戦犯扱いされていたかって?これは思想の問題であると思う。仮にもし追いつかれてしまっても、自分はやはりシジを責めることはできなかった。だってあれがないとシジがシジでなくなるわけだし、彼がいる以上そういうことも受け入れないとアカンかな、ともうハラを括っているのだから。むしろ先制してから突き放す2点目が取れなかったことが痛かったと思っていただろう。ついでに言うと、攻め込んだ反動で失点するのはある程度想定の範囲内であり、問題は攻めていながら点が奪えなかったことが今季ガンバの負け試合の大半の原因であると考えている。

人はよく、「攻撃的で見ていて面白いサッカー」というのを応援するチームには求めようとするが、これを支えるには選手の編成や監督の戦術というのも大事ではあるのだけども、それをサポートするサポ、クラブフロント、そしてスポンサーの側にだって確固たる思想というのが必要ではないかと思う。すなわち、攻撃的に行くということはその分失点のリスクも高まるということで、そこに目を瞑ってサポートできる攻撃的な姿勢と攻撃サッカーが完成するまでの忍耐力が必要なのだ。だからこそガンバサポである以上、我々は他のどのチームのサポ以上に攻撃的でなければならないのではないかと思う。

その意味で「超攻撃」というのはシジ抜きではありえなかったわけで、最もガンバ的な選手が抜けた空白感は当分埋められそうもない。

冒頭の中国語のサブタイトルは、我らがシジクレイについて語る、という意味であるが、提到という語句は「~について語る」という意味以外に「~と言えば(英語のspeaking of)」という意味もある。シジクレイと言えば何々、といった具合に今季の彼のプレーについて振り返るという意味も込めてサブタイトルにした。

オフ特別企画(2)「ガンバ系ブロガーが選ぶ2007年ガンバ大阪ベストマッチ」

2008-02-01 07:08:38 | ガンバ大阪
AOQLOの特別企画ということで、昨年のベストマッチとMVPを選ぶ締め切りが明日に迫っている。MVPについては改めて次回のエントリで述べるとして、今回は昨年のベストマッチを挙げて見たい。

個人的には、

1.2点のビハインドを引っ繰り返したホームのFC東京戦
2.ヤットが決勝FKを決めたアウェー千葉戦
3.この状態がずっと続いてくれ、と願い、勝っているのにロスタイムが短いw、と感じたホーム甲府戦
4.アウェー日立台での見事な逆転勝利

といったところが印象に残っているが、やはりベストマッチは4のアウェー柏戦ということになる。

理由は、ベストと呼ぶからには、自分たちだけでなく、相手の方も良かった試合ということで選んだから。まず、日立台の雰囲気。ホームのゴール裏を見ると阪神ファンがあそこにいるような錯覚に陥る(だから大阪人には違和感があまりないわけ)。次に試合の設定。NHK総合で全国中継に加えて、明神の凱旋試合であった。故にブーイングは致し方ないが、選手紹介の時もずっとコールをしていた最中なので、ブーイングが聞こえた瞬間に、ああ明神が紹介されているんやな、ということに初めて気づいた。更に柏の応援。例によって「柏バカ一代」の後に時事ネタを録音で流して盛り上げてくれましたw

試合について言えば、最初のあのフランサが世界レベルのミドルを突き刺した時のレイサポの爆発ぶりというのは、埼スタの浦和とは別の意味でヤバかった。しかし、ここで負けてしまうと後がなくなるという状態からの怒涛の反撃で2点をもぎ取ったから喜びも格別だったということにもなる。

良い試合をすれば観客は増える。これはよく言われることだが、それを自分なりに定義すれば、お互いに持ち味を出し合う試合ということになる。ガンバのスタイルというのは攻撃的故に相手の持ち味も出させてしまうという側面もあるのだけども、相手の出来を更に上回って最後に勝つ。これはある意味ガンバにこそ許されたベストゲームではないだろうか。だから、対戦相手のサポには、「ガンバと対戦するのが何よりも楽しみ」だと思ってもらい、ガンバとの試合を勝敗に関わらず堪能して貰えればガンバサポとしては嬉しい。

蛇足ながら、試合後にレイソルロードにある中華料理「麗園」の餃子は美味しかったよ。食べても安全だからまた行きたいもんです(オイオイ