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大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

メディアにチクリとやりながらも実はしっかりとウチを研究していた監督さん

2014-10-07 23:20:38 | ガンバ大阪
メディアが昌子のケガ情報をバラしたから狙われた、とわざわざあちらの監督さんが言うのは、昌子のことをかばおうとしていたからなのか、それとも自己弁護だったのは定かではないけども、セレーゾ男爵のレトリックでしょうね・・・だって、普通プロの監督さんなら対戦相手の直近の数試合というのをきちんと分析した上で対策は立てているわけで、それこそ四六時中サッカーにどっぷり浸かっているわけでしょう?ウチがパトリック使って右サイドの裏狙うなんてことを男爵が知らないわけがない。

むしろ、試合を振り返ると、あちらさんの方が寧ろ、しっかりとこちら分析して対策を立てて来たな、と思える様な箇所が随所に見られていたように思えた。こちらから2点奪ったカウンターのうち、ひとつパトによる無人へのスルーが起点になっていたけども、ボックス型の4-4-2だとサイドの裏をカウンターでつきやすくなるわけだから、そこら辺狙いどころとしてあったのかもしれない。まあこれは、あくまでもこちらの想像ではあるけどもね。ただ、ここんとこ堅守を誇っていたウチの守備って、きちんと構えて守っている時には弾き返せていたため、前にも書いたが、こちらが守備組織を整える前に縦に早いカウンターでやられるのがこちらとしてはイヤな形だったとも言えるわけですからね。

まあ、その意味ではメディアを活かした自分たちの意見の発信方法というのをクラブとして持っているのが鹿島の強みかな、とは思います。ただ、今の鹿島って攻撃においては最強の矛であっても守備に脆さがあったため、ウチとしてはオープンな打ち合いに持ち込めて、ウチの攻撃陣の強みを出せた結果、最後の仕上げのリンスが決まったとも言える(もっとも、そういう早い攻守の切り替え故に吉田主審はゲームのスピードについて行けないで、双方に不満ー例えば鹿島にとってはハンド見逃しだし、こちらから見れば86分過ぎのショートコーナーから満男のボールロストからリンスへのラグビータックルでアドバンテージ見てもらったものの、プレーが止まってから満男にイエロー出なかった帳尻合わせっぷりーの残る判定基準ではあった)。

そういうオープンな展開だからこそ、仕上げのリンスが生きる素地が出来たということではないか?ゲーム終盤になって中盤が間延びした展開において彼の持っているブラジル人らしい技術が発揮出来るスペースがあるということだろう。裏返せばスタートからプレッシャーのあるコンパクトな中盤において使えるという信頼をまだ得ていないということにもなる。それが現時点での評価だとすると、来期以降の契約更新は微妙かもしれない。推定年俸6千万(一節には8千万とも言われているが、その差はおそらく出場試合数やゴール数などに応じたFW助っ人特有のインセンティブの部分だろう)とも言われる年俸を貰っている選手としてはまだまだ物足りないということになると厳しいけども、最近仕上げのリンスネタが定着しているからね・・・まあ、お隣の6億円助っ人よりはゴール当たりの単価は安上がりではあるんだけども、メディアの露出効果が乏しい分、契約更新が微妙になっているわけね。

どこかで洗剤のCMに使われるんなら話は別ですけどもw 

話変わって、GKのことについても触れると、ヒガシは前半ビルドアップ時にやらかしがあってフェリペにあわや、という場面を防いで事無きを得たんだけども、今ヒガシがやっていることが、昨季に比べると最も進化した部分だと言えるだろう。年一でヤラカシがあってもヒガシを使うことで相手の前プレをいなしてかつ足を奪う効果があるんならDFの足下の技術を含めて続けて行けばいいし、もっと言えば今ヒガシがやっていることが今後のガンバのGKの基準になるとも言える。河田がベンチ入りしているということは甲府時代に足下の良さが褒められたこともあるせいで、恐らくそうしたビルドアップをする上での次善手段だという評価なのかもしれない。

とはいえ、今やっているビルドアップの技術というのを考えるとケガでもしない限り公式戦はほぼ全ての試合をヒガシで行くということにはなるのだろう。となると、今後数年はヒガシで行くのは間違いないとして、数年後を見据えた場合、田尻君やユースの林君なんかにも如何に足下の技術を習熟してもらうかになるということになるかもしれない。

そうなった場合、今後若いGKには早い段階でレンタル修行をさせるっていうことを視野に入れる必要があるんだけども、そこで問題になるのは、J2なんかでも、鹿島アウェーの前日西が丘で見た試合で言えば、松本みたいにロングボールで素早く敵陣に攻めるスタイルではなく、横浜FCのように足下でしっかりと繋ぐスタイルのチームへレンタルさせないと行けないということだろう。つまりやっているサッカーのスタイルが完全に同じとまでは行かなくとも、ある程度サッカーの互換性ー4バックシステムであり、かつ自陣から丁寧に繋ぐスタイルーを持ったチームへレンタル修行に出すということを考えておく必要があるかもしれないということ。もっとも、ここで問題なのが横浜FCがいつまで素さんで行くのかってことなんだけども・・・監督が変わると、っていうリスクは確かにあるけども、素さんが自分のスタイルを推し進めることで、上のカテゴリーからより技術のある選手を借りたいと考えるんならGKに限らず、修行先として一考の余地はあるだろう。実際素さんはチームの中でボールを散らせられるチンにキャプテンを任せているくらいだし。


まあ、ハードワーク忘れた鳥栖相手ならこのくらいの差は出ますわね

2014-09-28 23:06:57 | ガンバ大阪
ホント今のガンバってPK以外に失点する気配がしませんねw まあ、PKの判定に関してだけど、よくよく見たら米倉が掴んだっていうのが判るし、西村主審にはそれが見えていたのなら、W杯の開幕戦が彼の基準だとすると仕方がないのかもしれない。

見えてしまったものについては対応しなければいけないのが主審の仕事であるならば、逆に言えばハッキリと見えづらいものはなかなか笛を吹けないことをこちらも覚えておいた方がいい。

例えば前節の清水戦で相手CKが藤春の手に当たったプレーはその試合を担当していた佐藤主審にも、バクスタ側の副審の位置からも見えていなかったから流されたものだと思われます。逆に、ドルトムント戦での岡崎みたいに、主審の目の前で手に当たってしまったら問答無用のPKになるわけですが。

話を戻すと、開始早々のPKの判定で、PKを取るハードルが下がった印象は否めなかった・・・確かに小林がパトリックを押していたんだけども、この辺については西村主審はパトリックが押された程度を見たのかね?確かこの人キッキングや押す行為は程度を判断しないといけないけども、つかむというのはその行為自体がPKだと公の場で語っていたっけ?そうなると、この押すという行為に主審の主観が入っているので微妙な判定にならざるを得ないんだけど、その辺が鳥栖側からしたら不満だったかもしれない。

試合全体を振り返ると、鳥栖がきれいなゾーンディフェンス敷いていただけで、かつてのようなハードワークが鳴りを潜めた分、こちらとしてはゾーンのマーキングの受け渡しが曖昧なところをうまく突けたといえる(この辺ゾーンディフェンス論者が陥りやすい落とし穴ではあるんだけどもね。CLでのバルサとアポエルを見れば、互いに外を捨てて中絞りで守っていたのを思い起こして欲しい)。2点目なんかパトリックが相手の坂井とミチとの間にうまく入り込めていたんだけども、あそこで鳥栖の方はパトリックに対してミチか坂井かどちらがつくかがハッキリしていなかったように思える。どちらかと言えば、あの場面、阿部と大森が前線にはりついていて、坂井は大森を観ていたんだから、寧ろミチが中に絞っていないといけないんだけども、そこまで絞りきれていないのがあちらの約束事なのかが定かではない(多分ウチだと思いっきり中絞りする)。まあ、いずれにしても、パトリックがどちらのマークにもつかれていない位置で待っていたところに、相手がドリブルを警戒して寄せきれていなかった宇佐美が絶妙のパスを出したわけで、この時鳥栖は全員がボールウォッチャーになっていた。

あとは、相手GKの林の飛び出しの良さを逆手に取ったかな・・・ヤットは林や菅野のように早く動くGKに対しては逆をついてPKを決めるのは上手い。3点目のパトリックのループにしても林はあらかじめ前目のポジションとっていて、エリア外に飛び出せる状態でいたのが仇になった。まあ、高いライン保つ上では本来彼のように飛び出せるGKが居ると随分助かるんだけども。4点目については割愛しますw

個人的には尹晶煥が居た頃の鳥栖に勝ちたかったかな・・・ハードワークを忘れた鳥栖って、ウチとはモロに技術差が出るわけで、それがスコアに如実に反映されたと言えるわけでしょ?

ダービーで明暗を分けたもの

2014-09-21 23:31:03 | ガンバ大阪
さて、ハッキリ言うてまいましょうかね。今回のダービーの内容を見れば、

・ガンバはレギュラーCBが二人共不在でありながら、その穴を感じさせない組織的守備でセレッソには殆ど決定機を与えなかった

・ガンバの一点目はセレッソの代表組二人が居たとしても変わらなかった

という点は明らかなんですがね。先制ゴールの場面では、それまでセレッソが自分たちのやりたゲームプランにそってやれていた一瞬のスキを突いたもので、ガンバが左サイドで3対4っていう数的不利な局面でありながら、宇佐美がワンツーで相手ボランチのキム・ソンジュンを剥がしてから、もう一人のボランチのアーリアを引きつけながら丸橋の裏に走りこんでいた阿部に絶妙のスルーパス出していたわけなんだけども(局面の数的不利を敢えて逆手にとって、数的同数の逆サイドで勝負掛けるのはこれまでもよくあったことだが)。この場面は、ある意味今年の長居ダービーの2点目に似ているところがあって、あの時も蛍クンが何故か焦ってスローインを自らの手で早く投げ入れてしまって、バイタルを開けてしまっていたわけよね。彼の属性を考えると、おそらく昨日の試合で出ていたとしても、いや出ていたら尚更こちらの攻撃によって余計に食いつかされていたかもしれないんじゃないかって。だからまあ、個人的意見なんだけども、あの場面彼や扇原が居たとしてもいかんともしがたかったんじゃないかと思うわけです。勿論蛍クンがボールを狩りに出かけたらその空いたスペースのカバーっていうのがチーム全体で出来ないと行けないわけなんだけどもね・・・

これに対してジョンヤと大輝のセンターバックは、大輝がビルドアップで2回プレスの網に引っ掛けられた以外は完璧だった。大輝がラインをしっかり押し上げていたし、ジョンヤは空中戦では強さを発揮し、おまけに後半開始早々出てきたフォルランに対してもしっかり寄せてボールを奪ってしまっているわけですからね。相手の決定機で本当惜しい場面って・・・佐藤がコンちゃんにバックパスしようとしたのが合わずに永井にポスト直撃弾を打たれたくらい?ああ、前半にもヒガシが左手一本で止めたシュートも彼だっけ?後半南野がオさんを抜いた場面って、あの選択はシュートであったから、永井は反応出来なかったな・・・実は、ダービーにおいて対戦経験の少ない分永井の存在が厄介だな、とは思っていた。決められるとしたらこちらが永井の特徴を掴みきれずに、シュートを決められるか、或いはフォルランのゴラッソか。まあ、でもフォルランって大熊さんに求められるチェイシングが出来ていないからスタメンじゃない。この辺帯に短し襷に長しであって、チームコンセプトを浸透させる為に、10億円コンビがベンチを温める羽目になる。まあ、この二人の状態をもう少し続ければというところだったかもしれないけど、結局永井自身結果が出せていない、というところでカカウに替えられてしまうんよね。これは大熊さんの采配が裏目に出たといえばそうかもしれないけど、そこまでで結果を出せていなかった永井もまだまだだということ。この人に足りないのはゴールだけなんだけどもね・・・

そんなこんなで局面におけるプレーの質というか精度っていうのはハッキリしていたんで、さっさとトドメを刺して欲しかったんですがw 終了直前まで緊迫した状況に引っ張って来れたのは、ひとえに、宇佐美へのPKを取らなかった家本主審の笛と、ジンヒョン君の好セーブのお陰。確か、ジンヒョン君は来年兵役の為に一年韓国でプレーしないといけなくなる年齢だったっけ?であるならば、ダービーは今年で最後かもしれない彼から奪って2ゴールは極上級のものだろう。まあ、その前にも佐藤のシュートはジンヒョン君に止められていたから決着をつける時間は伸ばされていたか。

その佐藤のシュートがジンヒョンにセーブされた一連の攻撃なんだけども、ここでも見落としがちなのは、佐藤がフィニッシュに行く前に、丸橋の裏を徹底して突くというこの日のゲームプランにもとづき、右サイドにおいて3対4の数的不利なんだが、充分相手を引きつけておいてから中央で勝負する形を造っているということですな。そして、佐藤のプルアウェイで酒本のマークを外す動きは秀逸だった。シュートは相変わらず残念ですけどもねw 

いずれにしても、こういう形っていうのは前から造れていたガンバにおいて、健太監督が守備を構築し出しているわけだからそら強いはずですわ。健太監督がもしセレッソの監督ならば、おそらく丸橋も酒本も調教しながら守備もそれなりのレベルに持っていったかもしれないけど、今のガンバまでの完成形にまで持っていけるかと言えばちょっと違ってたかもしれない。まあ、この人のことだから戦術フォルランっていう形を徹底して中位ぐらいまで持っていったかもしれないけどガンバ程ではないかな?この辺は健太監督がかつて率いていた清水なんかと比較すればよりハッキリするけども、指導を受ける側の資質っていうものがまるで違うわけで、それが昨日のダービーの攻撃において随所にそれが見られたということなわけ。

鉄壁に変えてしまう健太流組織的守備

2014-09-15 22:33:20 | ガンバ大阪
新潟戦からナビスコ神戸戦そして広島戦までとブログ更新までの間を開けてしまったけども、まとまった文章を書いておくとしたら、今の堅固な守備力を支える組織力っていうことかな。

それはリーグ広島戦でも証明されたけども、前でしっかりチャレンジしていて、チャレンジがかわされても後ろでカバー出来る距離感と連動は出来ているというところ。

でね、ちょっと広島の攻撃についてもちょっと言っておきたいんだけども。一部で話題になっている、コイントスの後にヤットが離れてから青山が松尾主審に話していたことがマイクに拾われていたわけだけども、よく聞いてみると、ガンバの岩下がラインの、というところまでをジェスチャー交えて言っていたわけね。それって、岩下がよく手を上げてオフサイドをアピールするけどもそれに惑わされないようにしてくれってことなのかどうかは定かではないけども・・・けど、もしそうだとしたらそれを審判にアピールするのもどうかって思う(却って審判の心証を悪くする)し、それに実際の試合においてもウチのラインの裏にスルーパス出してたかと言えばそうでもない。しいて言えばそれをやっていたのは茶島なんだろうけども、途中で替えられてしまい、縦パスの出し手がいなくなってしまっているからよう分からんなw

しかも、高萩の試合後のコメント見ると、ウチの4-3-1-2の3ボランチを意識していたせいか、サイドチェンジを使いだしたっていうだけども、仮にそれが広島のやり方(以前左右に振られて真ん中の空いたスペースでチュンソンにやられたことがあった)だとしても、逆にこちらからすれば寧ろスライドして対応する時間を与えてしまっているわけですけどもね。しかも、逆サイドに振られたとしても一対一の状況しか作れていないんで、ミキッチにボールが渡っても藤春がしっかり縦を切って対応していたわけですから。本当にウチから見てイヤなのが、こちらが戻って守備組織を形成する前に一気に縦に入れられることではなかったか?

その意味で、青山が試合前に狙っていたことと高萩が言っていたこととの間にはズレがあるのかもしれない。ただ、縦に出そうにも出しようがないからこそ、高萩の言っていたやり方を採用したということかもしれないけども・・・もしそうだとしたらそう仕向けたウチの守備組織は相当固いということだろう。

いずれにしても殆ど危ない場面すら作らせないどころか後半はシュートもまともに打たせておらず、逆にこっちは秋がポスト直撃弾までフィニッシュに持っていったことを考えると、決定機の質を比べれば完勝だったという内容と結果には満足していますがね。健太監督にしてみれば、誰が出てもほぼ同じような守備の約束事が遂行できるっていう手応え掴んでいるからこそ、ターンオーバーが敢行出来たのかもしれない。それは、守備における距離感と中央をしっかり閉じる陣形にもよるかもしれない。2年前の広島戦ではJリーグタイムにおいて、コンちゃんがアタックしたところで藤春がカバー出来ていなかった為に失点したことを解説者の立場で指摘した健太監督は、今となっては藤春でさえも、天皇杯とリーグの広島戦で共にCBのチャレンジにおいてしっかり中へスライドしてカバー出来る形に矯正している。

そうした距離感を縮めて誰かのチャレンジが失敗してもカバー出来る約束事の中だからこそ、ザルがザルを獲ってどうする、なんてジャイキリの作者先生に言わしめた米倉なんかもウチの中では危ない場面で再三インターセプトを見せたりも出来ているのではないか?逆に鈴木淳時代の千葉においてはウチなんかよりは若干距離感が広めな分だけ、彼自身の個人能力における守備負担が大きかったかもしれない、という仮説を立ててみたりもしているんだけど。

逆に興味深いのは清水時代には健太監督の守備組織の庇護の元にいた和道とか山本海人とかが神戸なんかである意味野ざらしにされることになって個人能力で対応せざるを得なくなったということ。勿論、海人は確かにこないだのナビスコでもいくつか好セーブを見せていたけども、失点場面見ていると、ガンバなら藤ヶ谷と同じくらいに叩かれていてもおかしくないかな、というのが割りとある。まあ、それは素人目で見た限りなんだから、実際には難しいのかもしれない(今節宇佐美の決勝ゴールのようなもので、あれは一見林のミスに見えるがGKの泣き所へ飛んでいる)けど、彼が超絶反応系っていうタイプでもないのだろう。

そこで気になるのがアギーレジャパンなんですな。今のガンバとは違って、選手同士の距離感とかシステムとかを見ると、システムの弱い部分を突かれたりすると、そこで個人のミスを誰もカバー出来ずに致命傷になるっていう場面が見受けられる。まあ、この辺は徐々に距離感を縮めていくものだろうとは思われるけども、問題は適切な距離感っていうものの考えが監督によって異なることだろう。健太監督が考える近さというものが、アギーレ代表監督のそれとは全く違うだろうし。寧ろアギーレジャパンのサッカーの距離感っていうのは、適切に離れることがいい距離感だと思われてるようにも思える。これはかつてクライフが言い放ったこととよく似ていて、近づくだけがサポートではなく、離れることもサポートのうちだというもので、クライフなんかはおそらく、離れてくれることで自分が使いたいスペースが作れるということを言いたかったのかもしれない。これはおそらく、今まで日本全体で取り組んでいた、日本人らしいスタイルっていうものから逆行することにはなるんだけども、このままだとどこかで軌道修正は必要にはなってくるかもしれないが。

まあ、だからこそ個人能力で何とか出来る選手が必要ってことで宇佐美が代表に呼ばれることも大いにありうるんだろうけども。まあ、その時はあまり他の選手らとの連携で合わせることはあまり期待出来ないかもしれないが。

あと、ダービーなんだけども、セレッソさんはここ数年の中で一番守備が堅いウチと大戦することになります。攻撃においては宇佐美はあの通りキレッキレですので心して掛かって来てくださいw 特に一瞬の守備の綻びが即致命傷になることは大いにあり得ますんでw

従来持っていた矛に加えた、貫けそうで貫けないw盾

2014-08-31 23:41:40 | ガンバ大阪
今のガンバの好調さを表すとしたら、元々持っていたパスサッカーという矛に加えて簡単に相手の矛を貫かせない(まあ、貫けるんじゃないかって相手は思っているかもしれないが)盾を手に入れたから、とも言えるようになった、ということか。

それが言えるようになっている象徴的なゴールが新潟戦で奪った3点目のゴールなわけで、フタが放ったミドルがディフェンスに当たったツキはあったもののあそこでフタがフリーになれる状況をお膳立てしたのはガンバの持っていた武器。あの場面において左サイドにはこちらは4人に対してあちらは5人と局面においては数的不利なわけだけども、それは悲観することでもなく、それどころかそうした状況へ相手を誘いこんでいたと言えるのではないか?それによって、中央や逆サイドで完全にどフリーとまでは行かなくても、相手と1対1で対峙する場面を作りだすっていう狙いがあるものと思われる。

これに近い形のゴールっていうのを最近欧州のサッカーシーンでは(まあ、サッカーを深く理解するには国内サッカーという縦軸と、海外サッカーという横軸へ以下にアンテナを張るかなんだが)先日のガナーズ戦でのエバートンの先制ゴールだろう。あれはリスタートから始まって左に降っておいてから逆サイドへシザース気味に入ってきたシーマス・コールマンに合わせたものだろうけども、一方に引きつけておいて逆サイドの手薄な部分を狙うっていうところにおいては発想は共通している。

で、ガンバの3点目のゴールに話を戻すと、相手FKからカウンターで宇佐美が左サイド深くに抜けて、一度タメてから、藤春、ヤット、フタらと絡み出して新潟のディフェンスをこちらの人数より一人多く引きつけていた。加えて、ヤットが前に出ており、更にパトが真ん中で待っている為にあちらはフタに対してプレッシャーが掛けられなくなっていた。

こういう形なんだけども、あんまり健太監督が練習の時から細かく指示していたかどうかは解らないが、今まで伝え聞くところではこの人あんまりこういうことを言わずに、どちらかと言えば攻撃関しては取られてからのファーストディフェンスについては言うけども、攻め方についてはある程度フリーハンドを与えているような感じがしていた。だからまあ、これは監督の指示というよりは、ガンバの選手らの中にあるDNAがそうさせたんじゃないかって思うわけですね。実際、2点目なんかにしても、右サイドから米倉、パト、それに秋がディフェンスと3対3で数的には同数なんだけども、ヤットのサイドチェンジが起点になっているわけで、これも逆サイドでの数的同数の形を作れるとヤットが踏んだからこそサイドチェンジに彼は踏み切ったんじゃないだろうか?

では、健太監督が監督らしいことをやっているとしたら、

1.守備時には帰陣を優先させてブロックを作り出す
2.ラインは下がり気味だが、最後の所で防ぐ
3.その分攻撃においてはロングカウンターを運用する
4.2トップには決定力を発揮出来る程度に守備タスクの負担を減らす

といったところか。

まあ、このやり方だとミドルには弱いのは認めざるを得ないし、実際後半相手のミドルがポスト直撃していたこともあったし、その他相手にプレスかけられてボールをロストするとあわや、っていうピンチを招きかねない。だからまあ、ヤンツーが最後の精度が、って言いたくなる気持ちはよく分かる。判るけども、前線の運動量と決定力っていうのは往々にしてトレードオフになる、ってことをもう少し理解しておいた方がいいと思うけどもね。

そこで、健太監督が取った修正策が佐藤投入だった、ってこと。佐藤が献身的に前から追いかけたり、プレスバックしてくれたりして助かる部分もあるんだが、それに加えて縦に出る意識が強まり、シンプルにカウンターを出せるようになった。入ってすぐさまそのような形が出来たし、4点目の実質佐藤のゴールの場面もそうだったw それによって、ラインもある程度上げられるようにはなったわけで。

今後の課題としては、ラインの微調整であり、その為には前からの運動量を如何に担保するかっていうことなんだけども。後ろに関しては西野君が抜けるんであれば、大輝を入れてライン上げる方向には行くかもしれない。まあ、大輝の場合サイドからのクロスでの左右への対応がアレだったりするんだけども、仮に数試合に一度そういう場面があったとしても、それ以上にラインを上げることが出来ればそれはそれで意味があるかもしれない。

となると、前線のキャスティングをどうするかな~なんだけども、大森が戻って来るんなら彼を2列目に入れ、宇佐美、パト、佐藤、秋でうまく前線を廻して行くことになるかもしれない。この場合のキーワードは運動量ってことになるんだろうが。

明日の名古屋との前にかつての恩師の影を払っておこう

2014-08-15 22:24:11 | ガンバ大阪
相手の監督があの人だからってことで書くのは、結局多くのガンバサポが西野時代の亡霊にとらわれすぎているからだと感じているからなんだけども。

けれども、西野氏が退任してから神戸と名古屋を率いていた試合や現在のガンバの実情とを総合して考えて見ると、もう少し冷静に見られるようになるのではないだろうか?まあ、こういう話をしだすと、万博では自分を捕まえてはいろんな人がナンヤラカンヤラ言うてくるのは目に見えているんだがw 試合前にああだこうだと話すのもまた楽しいもんですねw 

いろんな見方があるだろうけども、私個人の意見として、もし西野氏が今でもガンバを率いていたとしたら今はどうなっていたか、っていう点について考えてみたいんだけども。
考えられるのは、

1.ベテラン主力守備陣(加地・智・明神)の衰えに悩まされていた
2.彼らに頼っていた守備力の低下に悩まされ、かつ監督自身守備戦術の修正に手を焼いていただろう
3.若手(レンタルバックすらままならず)の底上げが難しく、昔のメンバーにこだわりすぎるあまり、コンちゃんやヒガシといった新戦力も入れられなかった
4.現在のようなパトリックに放り込ませるやり方はあまりとれなかったし、西野氏が好むCBの適性からすると、同姓のイケメンは多分抜擢されていなかった

といった原因により、恐らく一昨年の問題を先送りした姿が今眼前に晒されていたのではないだろうか?

あと、2012年のシーズンにおいてもし西野続投ならば恐らく智を残そうとはしたかもしれない。となるとコンちゃんが来てくれていたかどうかはあやしい。今でこそコンちゃんをボランチで使うことができていたんだけども、彼を連れてこれていなかったら、ボランチにおいては明神の負担が増していたに違いない。そうなれば、明神のケガの状態が気になっていたところではあるが。

まあ、そうしたベテランの衰えというものに対して守備を修正しきれたらいいんだけども、神戸や名古屋で率いている彼を見ていると、それができているかと言うと?だったりもする。その典型が今期序盤に広島とやって5点取られた試合なんだけども、5トップ気味で大きくワイドに構えた広島の攻撃に対応しきれていなかったし、肝心の攻撃にしてもピクシー時代のように広島のブロックの網にかからないように縦に素早くつけることをしなくなったと、ポイチさんに見透かされたコメントをされていた。

そう考えると、今の健太監督って100%ガンバサポの支持を得られたわけではないかもしれないけど、彼になって良くなったところもあるわけでそこはキチっと評価してあげたいとは思う。まあ、まだサポの信頼を得られていない部分があるとすれば、多分多くの人たちにとって、西野時代のガンバの残像がまだまだ強く残っているからだろうとは思うんで、今回のこのような記事を書きました。

その意味において惜しまれるのは、西野氏を切ったことよりも、そのあとの監督人選やったんよね・・・

要は、「決定力」をどう確保するか、がガンバにとってはカギだった

2014-08-12 07:26:51 | ガンバ大阪
大宮戦も安定した戦い方で勝利。後半あちらがサイドを広く使ってこっちの守備を広げたい意図を持っていたのだとは思うけども、サイドを明け渡してクロスを上げさせても、オさんが中に絞って一人余らせる守備がよく効いていた。逆に言えば前半頭で合わせられたけどもヒガシが弾いてくれた時は中で数的同数だったと記憶しているけども、あれはこちらの守り方がうまく行っていなかった場面とも言える。

まあ、数的同数で守るってことは時にはどこかで誰かが競り負ければ致命傷を負ってしまうんで、それ故に一人余らせるっていうポジショニングが必要になってくるわけなんだけどもね・・・逆に言えば、一見すると何でもない場面でも攻撃側がサイドやバイタルで人数かけている時に守備側がゴール前で数的同数に見舞われるとそれは潜在的なピンチであるとも言えるわけでね。

結局のところ、前線の二人の決定力を活かす為に、決定力を使う運動量をうまく抑え、その分後ろの8人がしっかりブロックを作り、攻撃から守備への切り替えにおいてもこの形への帰陣を優先する。攻撃においてはロングカウンターを運用していくっていうやり方がはまっているんだが、それもこれも決定力が前で担保されてこそ。まあ、その為の土台はキッチリとシーズン開始から造って来ていたわけで、後は決めるだけだったということですな。

その点監督が短期間で替わる度にその都度違うやり方を監督にやらされているお隣さんって大変ですなあ・・・まあ、このぐらいはいいでしょw 欧州なんかじゃ人のチームのことになると皆評論家気取りでああだこうだって言うてるし、実際モラ爺なんか自分だったらセードルフを解任しないなんて、自分のチームじゃないから言いたい放題言ってますからねw だからその意味ではお隣のサポさんだって我々についてああだこうだって言って貰って構わないわけなんだけども、あまり構ってくれそうにもないですけどねw 要はお互いにオープンな批評っていうものがサッカー全体を活性化させるってことです。

こう振り返ると、ここ数年のガンバにおいては、前線での決定力が担保されている間においては、そんなに大崩れしないどころか、J1上位としての風格を保てるんじゃないかって思うんですね。低迷時期の一昨年と今年の前半っていうのは正にその問題がモロに出た。逆に言えばやっているサッカーに対してはその年ごとに多少マイナーチェンジがあったとしても根幹の部分がブレていないというのがガンバの強みだろう。

そうなると今季はまあいいとして、来季以降どうやって決定力を持った選手を連れてくるかがカギになるかもしれない。ユースからの育成っていっても、決定力を持ったFWっていうのはなかなか自前では育てるのは難しい。となると連れてくるのが手っ取り早い。逆に言えば決定力を一点集中で買う為に他のポジションを自前で賄うっていう必要がこれから出てくるわけだけども。

このまま宇佐美が点をとり続ければ、今季のオフもしくは来年の今頃には海外再挑戦っていう話も出てくるかもしれない(個人的にはオフに休んでから来年の夏に行くのがいいんじゃないかと。こちらも夏の方がいい選手を探せるし)。まあ、海外のチームでガンバにおけるようなポジションでやれるところってどんだけあるかやけどもね・・・グノって兵役終えたらどこへ行くのかが興味深いけども、本人がガンバに対して払う違約金のところを軽減してあげた、っていう貸しがあるんだったら覚えていてくれたら嬉しいけども。

勝利をたぐり寄せたベンチの決断

2014-08-04 23:46:03 | ガンバ大阪
マリノス戦はどうやって点取るんかと思っていたけども、あっちの攻撃を気をつけて失点しないようにすればこちらに流れをどこかで引き寄せられるとは思ってました。特にあちらさんセットプレーでやられているパターンが最近目につくようで、名古屋戦でもそれでやられているわけだったし。

相手の攻撃で言えば、俊輔は相変わらず上手いし中長距離のフィードの精度は今でも日本一と言っても過言ではないレベルではある(この人見るだけでも入場料の価値はありますね)んだけども、結局ビルドアップの時点でこの人が下がってさばくようになると前線での押上げがあまり見込めなくなる。ということで、気をつけないと行けないのがカモメッシのところではあったとは思う(前節の名古屋戦でのゴールもこの人がDFをかわして切り込んでから俊輔がどフリーで叩き込んだわけだし)。ということで米倉が一枚カード貰っていたというのも最もなんだけども、それまでの対応とかを含めると、オさんを右に回すことを健太監督は決断したわけでしょう。

そうなると今度は左に入った藤春が気になるところなんだけども、竹島さんのラジオ番組で本人の試合後のコメントが良かった。試合に出られない時期にでもここで腐ったら終わりや、と自分に言い聞かせていたんだって。まあ、守備面での不安ってなかったわけじゃないんだけども、それよりもカモメッシのところを破られるリスクとの天秤をかけて、健太監督が総合的に判断したわけだし、それだけでなく攻撃でも藤春がヤットのダメ押しゴールをアシストしたわけだから、この試合でのベンチワークについては言うことはない。

それもこれも結局マリノスの攻撃システムが結局良くも悪くも俊輔ありきで作られてるのを見切ることが出来ていたからなんだけどもね。彼がトップ下で君臨している以上はどれだけFWを補強してもその選手が1トップ出来ないといけないわけだが、だったらラフィーって一番合わないんだけどもw そこで川又なのか、うーん。シーズン終盤に俊輔引っ込めて2トップっていうわけにも行かないんだろうなあ。俊輔以外に誰がボールを運べるかっていう話だし。

そのラフィーは、ウチに居た時と比べると幾分体がどっしりした感じがして、DFを背にしても簡単に前ほど倒れなくなったように思えるし、ポストプレーにしても前以上にシンプルにボールをはたけるようになっているのは、自分に出来る範囲のことに集中しようという意識の現れかもしれない。今回も岩下に当たられてもシュートに持っていった。もっとも、偵察のつもりで観ていた名古屋戦なんかで、右サイドでボールを受けても右足で打たずにわざわざ左足に持ち替えていたのは相変わらずやったw もっと右足シュートの練習せえよw このままだと数試合もすれば相手に見切られてしまいそうやけどね。

まあ、ここまで順風満帆に来ているけども、行けると思わせておいて次ガッカリさせるとか、弱り切った相手に救いの手を差し伸べるとかいうようなことをウチはよくやってきたじゃないですかw その意味で、次節の大宮って結構微妙な相手なんだけども、ムルジャをどう抑えるかですな。しっかり気を引き締めてやっていこう。

3連勝して解ったJリーグの怖さ

2014-07-29 00:10:44 | ガンバ大阪
お互いそれなりにシュートを打っていて、神戸だって後半マルキのポスト直撃弾や、ハッシーのどフリーでのボレー不発(まあ、まともにシュートがミートしていたとしたら今でも彼はガンバに残ってるわね)っていう危ない場面は、ラインを下げ過ぎたせいということも言えなくもないけども、それも元々は夏場において宇佐美には決定力を温存してもらうつもりで前線での守備負担を減らしてしまったことの代償だと割り切るしかないか。試合序盤から前プレで来ていたのに決めきれずに体力を消耗していった神戸とは決定力で明暗を分けたのも、チームとして決定力発揮の為の前線の運動量を如何に確保するかを考えぬいたかどうか、というところにあるのだと言えるかもしれない。神戸の安達監督が言いたかったのも、要はあんだけシュート打ってんねんから決めんかい!ってことなわけだろうが・・・今後の安達監督に薄幸のあらんことをw あんな他人事みたいなコメント発していたら三木谷氏はどう思うんでしょうね・・・

ま、今の健太監督の描いた設計図にしても基本宇佐美ありきってところで成り立っているわけなんだけどもね。その宇佐美なんだけども、ボール持った時の彼については何も言うことはないけども、敢えて言うとしたら、清水戦でも見られたことだが、チームメイトが宇佐美に対してスペースに走りこんで欲しいと思ってスペースに出すんだけども、宇佐美が足下にほしがっていて動かなかったという場面。将来的にはまた海外で挑戦という意欲を持つんならオンザボールだけでなくオフザボールの動き出しも磨いて欲しいところではありますね。後はケガ明けということもあるのであまり多くは望めないかもしれないが、終盤でもう少し運動量という点で頑張って欲しいことがある。実は筆者は、後半において、

この先宇佐美が得点を決める確率<前線の運動量低下で招くピンチ

というのを考えると、宇佐美を下げて、秋をトップに持って行き、2列目にフタを入れることで前線の運動量のテコ入れを図った方がいいんじゃないかと思っていたわけですがね。敢えて宇佐美にはこういう時だからこそ辛めに言うけども、それは彼自身には世界へ羽ばたいて欲しいと思うからなんですよね・・・

しかし、それにしても中断前は16位で迎えていたのに3連勝であっという間に8位に上り詰めた、ってところにJリーグの難しさはある。だって、連敗が込むとあっという間に降格圏まで落ちてしまう恐怖も裏返せばあるということだから。そんなJリーグにおいて、監督人事だとか、選手の補強というものが即クラブの成績にダイレクトに反映されるわけだから、各クラブの社長さんたちは本当にそういうのを決める時って難しいし、精神的にもキツい思いをされておられるのだろう。


まあ、それでも8月までにある程度勝ち点を積み上げて行けば残留は見えて来るわけで、後は今後3連勝したことによって対戦相手のマークも厳しくなるであろうから、そこをどう突き破って行くかですな。


藤春よ、這い上がって来い

2014-07-25 06:46:37 | ガンバ大阪
今のガンバで1番替えのきかない選手は誰かと言うと、それがなんとオ・ジェソクだと言うと皆さん驚かれるかもしれない。え、そうでもないって?w まあ、最近ガンバサポさんの言うことって、ブログやツイッター見ると大体皆似たようなことを言うようになって来ているように感じられるんですねw だからまあ、試合の感想とかをじっくり書くまでもなくなって来たんですがねw

多分、藤春は今の戦術では出番がない。あるとすれば、両サイドバックのどちらかがケガもしくは有給の時のみ。ブロックを敷いた時に岩下が前へ飛び出していくシステムではオさんの絞りが不可欠で、一昨年は藤春が全くそれをやらなかった為に降格の憂き目にあった。というか、正信の分かっていたけどもあえて修正せずに藤春の成長にかけた。あと、藤春って時折マークを見失ったり、競り負けてしまったりする悪癖もあるんで、健太監督にしてはリスクはあるのかもしれない。藤春ってセホロペ時代に高い位置に張るポジショニングで成長していったけども、今のやり方だと出番が減ってしまっているのはそんなところにあるのかもしれない。この辺はクルピ退任後のセレッソで丸橋や酒本が精彩を欠くどころか守備面で足を引っ張ってるのとどこか似ているんだろうけども。

その分米倉が高い位置へ飛び出すことも多いんだけども、右サイドの方は西野君がカバーに徹するのでちょっと約束事の意味合いが異なる。まあ、その分西野君の手前のスペースにクリスティアーノに入られるところは米倉が絞るということで甲府戦では対応していた。

まあ、そういうことで、ボールサイドに絞る守備や真ん中を固める守備については出来ているわけなんで、藤春が出番を取り戻そうとするならば、まずは求められてる戦術的な動きに加えて、かつ攻撃面において自分の持ち味を発揮するっていうことをやらないと行けないことにはなる。ただ、それは今度攻撃面において、彼の初動の位置が下がる、ってことを意味するわけなんで、その壁を乗り越えてこそ、彼は真のサイドバックとして成長出来るんんじゃないかって思うわけです。

もっとも、こういう形って少ない好機をモノに出来る決定力というのがあってこそ成り立つものであって、多分シーズン当初からこれに近いものをやりたかったんだろうとは思うけど。だからまあ、得点シーン以外は見せ場はあまりなかったのが甲府戦だったけど、前節の甲府とお隣の試合を録画で見比べて見ると(ガンバサポって実は多かれ少なかれセレッソウォッチャーではある。逆はあまりないかもしれんけど)クオリティの違いがよくわかるw 秋のゴラッソの場面って、DFから消える動きでマークを外してるんだけども、それを演出するために宇佐美がマークを引っ張っているわけよね。セレッソ時代の秋って、シュートを打てども打てども入らなかった記憶があるんだけども、それでも数打ちゃ当たるを地で行ってなかったっけ?

おそらくそういった違いっていうのはフィニッシュの場面で体力を残しておいているか、というところに起因しているのかもしれない。この暑い夏においてゲーゲンプレスの導入に踏み切ったお隣(精一杯好意的に解釈してあげれば、涼しくなる秋以降に向けて今はヤンマー製のトラクターで畑を耕してから、種を撒いている状態んだんだろうが)と違って、ウチの場合ある程度割りきった形でやっていて、前プレにしても、こないだの清水戦でもパトリックや宇佐美が限定的に前プレ(それでもやっている時間帯においてはキッチリ点を取っているところは評価出来るが)を彼らの判断でやっているという程度でしかない。それは結局のところ、前で決定力を発揮してもらうには、守備負担を少なくする。その分後ろには負担がかかりがちなところをどう守るか、という発想に基いているわけ。

セットプレーの守備にしても、あちらが全員戻っているのに対し、こちらは宇佐美一人前に残しているってところにコンセプトの差が現れている。これはどっちがいいとか悪いとかいうことは現時点で決めつけるつもりはないし、どっちのやり方が良かったのかは、シーズンが終わった時点での順位を比較してみるしかないんだけども。そうなると、お隣さん今の監督のことを長い目で見てあげないと行けないんだが・・・

逆にウチの場合中長期的にはどこかでサッカーの衣替えっていうのが必要にはなるし、大輝なんかはその時こそ彼のラインコントロール能力が必要になってくるわけですけどもね。今はただただ、目の前の試合を一つ一つ取っていくしかないという立場ですわ。

おっと、藤春の件から話がだいぶそれてしまったw だからこそ、このまま藤春には今の控えには埋没してほしくはないし、これをきっかけに一回り大きくなって欲しいとは思うんですね。