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大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

天皇杯で見えた夏仕様のサッカー

2014-07-18 07:27:43 | ガンバ大阪
久しぶりにブログを更新しました。ツイッターではずっとつぶやいていましたけども、字数が足りなければこっちにも書いていきます。

ツェーゲン金沢戦の試合を見て、その翌日の竹島さんの選手へのインタビューのラジオ番組を聞いた中で、それらから感じ取れたのは、以下のとおり:

1)主な戦術的特徴

1. 基本宇佐美は守備,というか前プレ免除、秋が運動量で担保する
2.選手らのコメントから、サイドチェンジ、や裏抜けを増やす
3.守備時には素早く自分の持ち場に戻る(ただ、それに拘ってしまっての失点ではあったが)
4.戻ってから4-4のブロックを作る
5.ボールを奪う装置として岩下が上がる分、オさんが中に絞る(これは鯔の守備力を考えると致し方ないんだが)
6.奪う位置は下がるんで、西野君の高さが実は守備面で重要になってくる。岩下がケガの場合には大輝ではなく,実はコンちゃんがCBにスライドする可能性がある


2) 伺える意図

・ヤットにはもう遠慮しない(ただセットプレーのキッカーとしての居場所は残るが)
・岩下が上がって狩る守り方だと藤春の序列が下がる(オプションとして一列上げての藤春の切り札起用はありうるが)
・両ワイドの運動量が必要なので、その点ではリンスや大森の序列が阿部ちゃんや二川よりは上がる
・攻撃ではロングカウンターの運用が増えるので、そこにパトリックの推進力を加える

3) 問題点

・元々ガンバの守備陣は後ろで跳ね返す仕様ではない(実は、これが一番の難点。まあ、本当はエブソンってそこで使いたかったのかもしれないが)

・ボールへの取りどころがハッキリしにくい(ブロックを形成することに主眼が行きがちで、基本前から奪いに行く守備にはなっていない)

・その取れる位置が下がるので、前線の選手のイライラはつのることがある(時々秋が一人で前プレに行くんだけども、これは本当はチームとしての約束事を無視している。実際その時後ろの選手らは連動していなかった。まあ、前の選手って基本自分がボールに触れない場合にはじれてくる傾向にある。皮肉なことに去年秋が離脱していた時期に省エネサッカーで整合性がとれていた)


で、今のガンバの根本的な問題というのは、西野時代からやってきた従来のサッカーと、健太監督がやろうとしているサッカーとの間には人材の適性の齟齬というのが存在するということだ。長期的にはどちらかに修正の舵取りを行う必要があるかもしれない。まあ、今は置かれた順位というのを理解した上での戦略というものだろう。

気になることと言えば、後ろでブロック作っての迎撃システムっていうのが、一見するとそれが残留仕様なサッカーと思われているかもしれないけど、実はそれってよくある思い込みの誤解っていうやつかもしれない。最近欧州ではそうしたサッカーへの対策が施されてきつつある流れではあるんだけども。まあ、再開後健太監督がやろうとしているサッカーがうまくいなかったら、それこそ開き直って一か八か、っていうことになるかもしれない。

え、これってW杯でのどこかの国の代表によく似てないかって?w まあ、・・・例えそういう流れになるにしても、一度はどこかでうまくいくかどうかは別にして堅守速攻って形を突き詰めておくプロセスは必要かもしれない。それを省略してしまうと、だからガンバは守備力が、っていう風に無責任な外野は言うんだろうし。

失ったものは勝ち点1に過ぎない

2014-04-27 11:26:28 | ガンバ大阪
自分の今のガンバに対する見立てなんだけども、チーム力は決して高くはない分、相手に応じて、3ポイントを取るべき試合、1ポイントで良しとする試合、負けても仕方がない試合(けども被害を最小限に抑える)、という風に分けて観ている。まあ、前節の大宮戦なんかは相手の出来からしたら3ポイントを取らないといけなかったわけだが、GWで続く連戦の相手なんかは必ずしもそうではなく寧ろ我慢を強いられる相手ばかりだと考えていた。まあ、これは、コップの中に水が半分しかないか、まだ半分あるか、という見方の問題かもしれないけども、完敗という声が聞こえてくる中においては、自分の中ではまだ受け入れられる範囲ではありますね。

昨日の試合もある程度川崎にポゼッションされるというのを想定した中で、ボランチに内田今野と並べたのはバイタルで食いつかずにステイして大きく穴を開けないということを狙ったものだ。ヤットは最近おとなしくなったとはいえ、食いつく癖はある。

もっとも、ヤットをボランチに置いておけばボールが回る分守備負担が減るんじゃないかっていう見方もあるだろう。それはそうかもしれない。ただ、それだと殴り合いになる可能性があるんだけども、今のウチで殴り合う体力がないということも考えねばならず、負けるにしても1点差でも6点差でも同じ1敗にすぎないという割り切りが必要だろう。個人的には一昨年の降格も同じ時季に鹿島から夢スコ食らってからのショックを引きずっていたこともあるんで、あまりここで真っ向から撃ちあうというのは得策ではなく、相手によってはクリンチで逃げるというのもありなんじゃないかと思うが、結果が出なかったらそれはそれで批判の対象にはなりうるのは仕方がない。色んな声が聞こえてくるかもしれないが、ブレずに自分たちがやれることに集中すべき。Focus on what you can do, not what you can't です。だからこそ、今回ヤットはボランチではなかったんだろうけども。

まあ、オさんが小林からのオーバーヘッドキックを頭で受けていなかったら、という条件であれば引き分けられたかもしれない(まあ、タンカで運ばれる時に小林が心配そうに駆け寄ってくれたのあせめてもの救いだが)。最後大久保に決められた決勝ゴールは、その前に岩下がサイドへカバーに行った穴のスペースを、実際オさんに替わって右サイドバックに入ったコンちゃんが中に入って岩下が空けたスペースをカバーしていた為に、右サイドのケアが曖昧になり、最後レナトの挙げるクロスに阿部ちゃんが間に合わなかった守備のわずかなズレに起因しているわけだったけども・・・藤春の大外から決められたのは、元々逆サイドの選手が中に絞るポジショニングを取ることがガンバの場合多いので(まあ、加地さんだってそれでずいぶんピンチを救っているんだが)あそこで合わせられたらしゃあないね、ということです。

それでも、健太監督の中にはどこかで勝ち点1でOKという考えが頭の中にあるのであるならば、そのベクトルに沿った采配だったか、という検証の中で批判が可能かもしれない。宇佐美を入れたのは押されっぱなしの中での乾坤一擲と攻撃の押上げを狙ったものだけれども、彼自身のコンディションと、全体での連携不足のせいか、彼の前プレというのが甘い。まあ、その分リスク冒して行くというのであればそれは何もかもが中途ハンパになる。そして佐藤の投入にしても、リード許してから残り少ない場面ではなく、前からの守備強化の為に、もう少し早くから投入しても良かったように思える。健太監督の中に佐藤というのが高さ要員という頭がないのであれば、であるけども。

とはいえ、昨日の内容からすればあわよくば引き分けられたかも、というところで考えれば失ったものは1ポイントだけ、と割りきって、次に切り替えていくしかない。オさんは脳震盪で済んだということなら次の柏戦どうなるかな・・・

大宮戦~今のガンバで出来ることを出し切ってもぎ取った勝利

2014-04-20 20:30:02 | ガンバ大阪
今のガンバはFWで点を取れていない。けど裏返せば点を取るのはFWでなくてもよい、ということをやってのけて、勝利した試合。
まあ、大輝のゴールにしても(彼が倒れていてなかなか動かない様子をみて、後ろに座っていた旅行者の英国人に対して、mild concussion=軽い脳震盪かもしれない、と説明してあげた)コンちゃんのミドルにしてもそうは決まるもんでもないかもしれないが、先週のダービー以降、全体で点を取る意識が高まって来ている。そして万博全体で、チームを後押ししてもぎ取った勝利、と言えるかもしれない。

チームの現状を考えると、直近の順位の大宮相手に勝てて何より。逆に今のこの相手に勝てなければ相当ヤバかった。それはあちらさんもそう思っていたんだろうとは思うけども・・・ただ、東口のミス(本人に言わせると思ったよりクロスが伸びて来なかったとのことだが、後半相手側が風上であることを計算して敢えて飛び込んだのだろうか?)によって同点に追いついた後の大宮はおそらく一つ下の順位のガンバ相手に対して勝つことよりも、引き分けでガンバに3ポイントを渡さず、1ポイントをゲットすることを考えたかもしれないが、それをあっさり打ち破ったのがコンちゃんだったw 試合後のコメントもコンちゃんらしいというか・・・まあ、この人はこういうキャラなんだろうな、というのは大体わかっているけども。

前半大宮に危ない場面を作られたりしていたけども、それは逆に言えば、こちらがチャレンジしだしているということも言えるだろう。何かを選択することは別の何かを捨てるということならば、今のガンバではリスク管理(ヤットがあまりボランチのポジションで食いつかなくなってきたのは、彼自身「ムーヴメンタル」していないからだろうw)前線でキープできないというのは相変わらずなんだけども、リンス(試合前のシュート練習では少し抑え気味に打っていたし、試合中にもグラウンダーのシュートがあったがこの成果はいつ出るだろうか?)にはもう少し距離感の近いところで味方がいて連携が取れればと思うことはある。佐藤はダービーの時のような下がってワンタッチポストをやらなくなっているのは、前からのチェイシングという形に役割がシフトしているからなのか?確かに前半からボールを奪ってはシンプルに裏へ出すという場面は増えている。

ちなみに、佐藤に関しての評価なんだが、私自身の評価基準としては、彼に持っている能力以上のものを求めようとは思っていません。彼を天体に例えるならば月であって、彼が点を取っていた時というのは、徳島時代の柿谷や一昨年のレアンのような太陽の光を受けて輝きを見せていたタイプ。とうことは今のガンバではやっぱり太陽になれと言われても無理がある。だからまあ、最近の健太監督の佐藤起用法にもどこかある種の諦念が感じられて、途中出場もしくは先発しても途中交代にとどまることが多い。

で、そうした起用法のベクトルを見ていくと、浮かび上がってくるのは「前線での運動量をいかに担保するか」というものだろう(ナビスコで点を取った小川君をベンチ入りさせているのもその判断に基づくものなら、ぜひとも継続してほしい)。象徴的なのが試合でも佐藤に代えて秋を投入した交代策だ。まあ、監督によっては攻守において高さが必要だと判断したらなかなかこういう決断をしにくいんだとは思うけども、この試合相手にズラタンがいるとはいえ、そこまで高さ(というか佐藤自身が高さにおいてあまり役立つことは少ないけども)を求められていなかったからだろう。とうことでスタートは阿部・大森で行き、終盤の勝負どころで秋の運動量とフタの一瞬のひらめきを使うという考えはあるようだ。まあ、言い方悪いけども佐藤も行けるところまで行って来い、という形で送り出されているわけで、こういう使われ方って議論を呼びそうだ(余談になるが、今セレッソと監督を交換すれば、監督の方向性や調整法からして、お互い直面している現在の課題は解決はできるかもしれない。もっとも、中長期的にはお互い別々の問題に直面するからおすすめはできないがw)

ただ、そういうベクトルで行くのならば、フタがキラーパスを出せる相手を終盤に残しておくことと、佐藤には、出来の良しあしにも関わらず、当面は彼にも頼らないといけない以上、自分の持ち場で、前線の守備や、下がってワンタッチポストをやるなどで、しっかりと役割をはたすことが求められるんだが。そう考えると、これまでのガンバって宇佐美が戻って来るまでのチーム作りを時間をかけて作っていた、と言えるわけだから、本当に宇佐美が出来なければどうしようもないんですがね・・・

それでも、今のチーム力を考えると、順位の近い相手には勝ち、上位陣やそのポテンシャルを持った相手には何とか引き分けでいいから勝ち点をもぎ取っていく、というのが現実的かもしれない。とかいっても、結局そうした戦略を監督が持っていてもあっさりとそれを覆すのがガンバだったりもする。次の川崎なんていうのはJリーグがライト層に対してアピールしやすいコンテンツなんだけども、多分いろんな意味でハラハラドキドキな試合になるんでしょうなあ・・・

大阪德比 大阪櫻花 2-2 大阪鋼巴 -相手のスタイルがこちらのポテンシャルを引き出してくれた

2014-04-13 23:40:31 | ガンバ大阪
コンちゃんの負傷によって、ヤットがボランチに下がることによって、ボールが廻るようになったのは皮肉なものであるが、序盤の内容を見る限りにおいては、基本健太監督は、パッキャオとのタイトル戦において右足を負傷してアウトボクシングを余儀無くされたブラッドリーのようなものを目指していたということではないか?まあ、ダービーでそんな腰の引けた戦いぶりで良いのかと言われればそうなんだけども実際には健太監督の思惑を遥か斜め上に行く展開でしたね。

途中からボランチに下がったヤットだが、最近とは異なり、この試合でのヤットは比較的安定したメンタルで試合することが出来ていた。今までは軽い守備で穴を開けたり、らしからぬパスミスでピンチを招いていたのだけども、そうならなかったのにはわけがある。

録画で改めて見直してみると、ヤットがボールを裁く中盤の底であまりフォルランはチェックに行っていない。その分柿谷が守備に奔走し、ボランチの山口(最初の失点はフォルランのシュートがうまかったとはいえ、どちらかと言えば彼のフリーランにやられてる)までもが前に出ざるを得ない状況となる。ちなみにこの蛍クンの運動量って半端なくて彼がピッチのいろんな所に顔を出すような状況っていうのはこちらにはチャンスは増えてくるわけですが。

実際ウチの2点目だって、山口がサイドをケアして彼がスローイン投げた後の前プレから始まっているわけなんだけども、この時ボラがサイドへ流れたらバイタルで一人空くわけで(実際そういうリスクあるから欧州ではボランチのサイドへのケアを嫌がる監督は多い。逆にJでは、ミドルの精度が全体的に高くないからこそボランチがサイドをケアすることが多い。正確なミドル打たれたらそれはしゃあないということ)、そういう時には前線からフォルランか柿谷のうちどちらかが下がってケアしないといけないと思うんだが…ウチの健太がセレッソの監督なら絶対それは求めるだろうけども、だからその分決定力は下がるのかもしれないが…

まあ、阿部ちゃんの勝ち越しゴールは相手のちょっとした綻びを突いたものだが、そこに至るまでに、ヤットとパンチの、前プレが効いていた事も付け加えておこう。パンチって色んなタスクを課されすぎて可哀想なくらいなんだけども、この前プレと、下がってワンタッチポストで偽9番的なタスクはきちんとこなしてくれている。

まあ、そんなこんなで相手はこの日2得点決めたフォルランを下げることは出来ないし、途中から柿谷をトップにおいて勝負させるにしても去年のような「待ち」に徹せさせられない分、こちらには好都合なことではあったけどもやっぱり仕留める力は残っては居なかったのは残念。

ただ、それでもダービーが好勝負たり得たには、セレッソにもよるところが大きいわけで、それはポポ軍曹は相手の弱点云々よりも自分らのサッカーを貫く方向に持って行こうとするからではないか?実はここ2試合で(ナビスコ清水戦並びにリーグでの鹿島戦)でヤットは守備時において食いつく悪癖を見せている。ということは、彼の周辺に撒き餌を撒かれると厄介ではあったんだけども、そうはならなかった。攻撃で上手く行っていれば守備時に落ち着くし無闇に飛び込まなくなるかもしれないが。勿論ヤットの飛び込みを自制させてしっかり後ろでブロック作る守備を健太監督は整備していたが。

まあ、相手のことを意識する余り自分らの持ち味を失ってしまうというのはサッカーでは良くあることではあるから、そこら辺難しいけどもね…その意味でこちらのポテンシャルを引き出してくれたライバルには感謝したい。相手のストロングポイントばかり消すよりは自分らの持ってるものをまず出し切るっていうのがある意味大阪らしいとは思うんですよね。


ダービー前日 今のウチはunderdog という認識

2014-04-11 16:45:11 | ガンバ大阪
Underdogというと、往々にして負け犬と訳されてしまうのには異論がある。何しろ合衆国大統領だって好んで使っている言葉ですからね・・・スポーツの世界では寧ろ下馬評では不利だと考えられている側のことを指すことが多いんだけども、敢えて訳すなら、挑戦者というところな。

過去の対戦成績がどうだとか、獲得したタイトルがどうだとか、いうよりも大事なのは今だから、現時点での自分たちの立ち位置というのを理解しないといけない。その意味において、J2から上がったばかりのガンバは、恐れ多くもJ1屈指の強豪にあられる無冠の帝王セレッソ大阪様に対してはは挑戦者という立場で迎えようとしているわけです。

まあ、過去の戦績だとか栄光だとかは一切関係ないけども、その代わり現在の順位なんかは関係なく何が起こるか解らない独特の雰囲気があるのがダービーなんだし、今度はその何かを起こす為には、今のチーム状態と彼我の力関係を認識した上でオリバーソースのCMような路線で行かないといけないわけで(大阪人ならこの意味が解ると思いますがw)。

でもね、真面目な話こないだの柏とのあちらの試合なんかは柏はフォメでマッチアップを上手くずらしたけども、まともに組みあったらやはりあちらさん強いでしょう。勿論ほころびがないわけではないものの、こっちはそれ以上に仕留める武器が乏しいというのが現状なわけです。

伝わってくる話を総合するとある程度両者の力関係を踏まえた上で割り切ったサッカーになるようには思えますね。

前の試合のこととかは皆さん語られつくしているのでもう書くことなくなったw 敢えて一つ挙げるなら、岩下と大輝とのラインの不揃いの点は修正が必要だし、下げたがる岩下に合せるんなら西野君入れて跳ね返しに徹するか、大輝に合せてライン上げるんなら、西野君入れた方がいいということで、何れにしてもこれからのガンバの最終ラインで軸になるのが西野君になるんじゃないかと思っていたわけよね。報道で言われている形通りに、前者に合せるのであれば、

1.今の力関係を認めて割り切ったサッカーに徹する
2.柿谷・フォルランに対して裏のスペースを消す
3.セットプレーにおける山下の高さに気をつける
4.追いかけないといけなくなった場合のカウンター対策で対人系の並びでリスクヘッジをする

ということを意識しているんだろうとは思う。まあ、別に大輝がダメという
わけではなく(いずれ彼が必要になってくるのは判るが)、相手を意識した
対処療法ということだろう。特に4については、後ろに負担をかけてしまうことにはなるんだけども、攻撃において90分間ノーリスクというのはありえず、寧ろ
ノーリスクこそがハイリスクなんだということを理解しないといけなくなる。

何れにしてもダービーに対して内容ではなく結果を求めるんであれば、今までのスタイルだのプライドだのといったのは邪魔なものでしかなく、寧ろそうしたものをかなぐり捨ててでも泥臭くやる覚悟がないとダメなわけで、現場にそれをやる勇気が求められる。そしてまた応援する側にしてもそれを根気よくサポートしていかないといけないわけで。

まあ、個人的にはあっち側に関心が多く向けられていて、下馬評では不利だと言われる状況というのは寧ろやり甲斐がありますよ。

ヤットをボランチ固定の場合求めることは

2014-04-06 00:20:26 | ガンバ大阪
どうやら健太監督はヤットのボランチを継続するらしい。勿論ナビスコ清水戦での失点の要因となったヤットの軽いプレーについては監督は解ってるんだけども、この1試合のみならず数試合のスパンで考えたらその分攻撃力アップで黒字収支になるという考えなのかもしれない。

個人的には攻撃力を上げるにはフィニッシュまでやり切らないと行けないからこのやり方で攻撃が改善しても点が入らず、逆にヤットの軽い守備が命取りになりかねないと危惧したりするんだけども、どうせ点が入らないんだったら手数を掛けて行こうという心境の変化がチーム内に現れているんだろうか?

今まで報道には選手らの不満というのがはっきりと伝わってこないが(まあ、ネガティブな話が出るとしたら西野退任後のウチや最近の名古屋みたいに監督交代を正当化させるために退任後に前任者の批判記事を書かせることを容認する時でしかないが)、守備陣はともかく、攻撃陣には今のサッカーに相当不満が溜まっていると見て間違いない。

基本的にサッカー選手は勝つためにプレーするのだが、それは言い換えれば各自が自分の持ち場でしっかりと役割を果たすことを意味するわけであり、攻撃陣は攻めやすい形を周囲に求めようとする。

そうした攻撃陣の不満と見て取れる傍証が、リーグ仙台戦での佐藤のコメントであり、そしてこないだの高い位置で取ろうとして飛び込んだけど相手のパス回しに全くついて行けてなかったヤットの食いつく守備であった、と私は見ている。

実を言うと、西野時代からガンバって割とボールに向かって行く守備はしていた。確かに仕掛ける場所で上手く奪えれば、よい攻撃には繋げられるけども、交わされたら失点のリスクはあった(実はこの感覚をヤットは代表に持ち込んで傷口広げたりしたこともある。アジアカップのヨルダン戦のように)。健太政権に入ってからはアタックを控えてバイタルのスペースを埋めてリスクを軽減するようになってきているけども、それだと今度は得点の確率が下がるわけ。ヤットはそうした中で結構悩んでいたのか、それとも彼自身の習性でついついああなったのかは知らんけどw

だからこそヤットをボランチに戻すんなら、これまでと違ってボールを奪う位置というのを上げて行くのか、或いは守り方を変えないで、ヤットにはアタックを自重させるのかというロジックをキチンと整理していないと話にはならないんじゃないかと思うんですがね…あるいはリードして迎えた終盤は明神か内田を入れてヤットを前に押し出すという交代は必須だろうとは思うわけです。もしヤットが守備スタイルを変えないならば。

そこらへんロジックを整理しているかは今度の鹿島戦で判るんじゃないだろうか。鹿島は今季セットプレーからの得点が多く、こないだのマリノス相手にもやったアウェイの戦いぶりからすると、ポゼッションはしても大事なところで相手に決められるというイヤな展開に持ち込まれるのはかなわんけどw、ここまで対戦相手のスカウティングを重視してきたわけだから、ちゃんとセットプレー守備をしっかりできなければ話にならないだろう。もし整備されてないなら、それはそれで、健太監督がヤットを御し切れていないということになるんだが。

問題はヤットのボランチをどう見るか?

2014-04-04 12:43:45 | ガンバ大阪
ナビスコ清水戦におけるスタメンの、前線の顔ぶれを見て、ああ今日は野球でいうローテーションの谷間やな、と思った。週末にはパンチ、リンスに阿部ちゃんがスタメンに復帰してくるというのは大体解る。今回はもう一つのテスト起用としてヤットのボランチ復帰を取り上げたい。攻撃においてはヤットがボランチであることが一番攻撃を活性化できることは自明の理なんだが、問題はなぜ今迄それをやって来なかったか、である。

ボランチでヤットを起用する場合、ヤット単体の守備力、というよりも彼自身が前へ出たがる習性を持っていて、往々にしてバイタルを開けてしまうのがピンチの温床となるのがネックになる。

実際この試合の失点シーンも彼が前に食らいつこうとしたけどもかわされて、空いたスペースのところを突かれている。この場面、取れると思って前に出たけども、彼自身のキレがなく、かつパススピードも速かったということなのだろうし、更には長澤に出たスルーパスもジョンヤに長澤が並んでいたのと、西野君が飛び出したところで副審からすればパスの出しどころが見えなかったのだろう。まあ、ラストパスでた時点では長澤とジョンヤは並んでましたけど、ジョンヤにしてみれば身体半分オフサイドだったと思ってたかもしれない。けど、副審からは見えなかった。

実はこの場面伏線があって、試合開始早々にもヤットが無造作にスライディングに行ってはかわされてる場面もあった。この時は相手のトラップミスに助けられてるんですが、守備が整備されつつあるからこそ、ヤットの軽さが目立つというのは皮肉なもんですが。実際この試合でも失点場面以外に危ない場面というのも大してない。だからこそ、今そうした細かい部分が問題点として浮かび上がる。

だからこそ、ヤットを本職に戻すということは、逆に言えば1失点はしゃあないとしても、その分2点取り返す攻撃力を取り戻せるかがカギになると私は見ている。ただ、悲しいかな、この試合でもせっかくあれだけシュートを打ちながらも点が取れていない現状を見ると、やっぱりこれは非常にリスキーだと健太監督が考えたとしても無理はない。その肝心な攻撃にしても今いるメンツはおそらく宇佐美のサポーティングキャストという位置づけで配置されたものだろうというのが伺える。リンスにしても彼自身が主役にはなり得ずに、脇役としてなら輝けるタイプではあるかな、と思った。

その意味で、軸になるFWが居れば好転するというとことまで行っているんだけども、というのが今の私の見立てではある。まあ、今のガンバは、往年時のそれとは異なり、色々と視点を変えて見ないと楽しめないのは確か。

だからこそ、こないだのクラシコの90分やCLのバルサーアトレティコのゴールシーンのように何もしなくても勝手に楽しませてくれるような素材ではない分、各自がポジティブに頭を働かせなければならない。映画で言うと娯楽性の高い大衆向けの大作と、ミニシアターで上映される芸術系の作品とでは見方が違うわけなんだけど、それと同じような理屈ですわ。まあ、後者の場合一部のマニアの人たちの巣窟になるんですが、今のガンバだって似たようなもんかw

だからこそ、人によって意見は別れるし、何が正解というのはないんだけども、ヤットボランチに戻すべきかでああだこうだとサポ同士で語り合うのもまた楽しいんですね。

局地戦での負けを許容出来るか?

2014-04-02 15:37:14 | ガンバ大阪
1シーズン通してとなるとどうしてもスタイル的に苦手な相手というのが出てくるんだけども、大事なのはシーズンが終わった時点での順位なら、その戦略上、局地戦での敗戦イコール撤退を受け入れなければならない場面が出てくる。この試合でどうだったから次の試合で別のことやろうとなって今まで築いてきたものをまた崩して一からやり直すということになりかねないが、それは避けたいところだ。

先日の試合でも鳥栖は大輝の方を狙って豊田を当ててきたのは、相対的には岩下よりは勝てると踏んだからだろう。まあ、大輝を使うということは相性の悪い相手というのは出てくるのは仕方がないが、そういうウィークポイントを差し引いても、彼の存在が今のガンバの守備を支えているということを理解はしている。この意味では、鳥栖だけでなく名古屋とやる時もマッチアップの相性というのは出るだろうが、それはそれで割り切るしかないかもしれない。まあ、九州ダービーで経験してたからかもしれないが、言うほど負けては居なかったとは思うけどもね。

寧ろ今は大輝よりも岩下の方が気になる。確かに飯田主審の一定しない基準おジャッジにイライラさせられていたのは解るが、岩下が抗議を繰り返したのも裏目に出たような気がする。抗議って選手らにとっては自分らに有利に持って行こうとする駆け引きという面はあるのかもしれないし、事実去年の札幌戦での3点目は彼の執拗なアピールが実って、オフサイドが一転してゴールと認められたのは否定しない。

けれども、気がついてみるといつの間にか主審の心証を悪くして行ってはいないか?そして審判へのイライラが集中力を削いでいないか?先制点を許したFK原因となるファウルにしても、確かに?ではあったが、心証が悪い中での延長で取られたとしたらそれを改めないといけないが、その様子がないw それでも健太監督は使い続けるのだろうか?

最近になってこれだけ対人能力に優れながらもなんで岩下が清水で出番を失って行ったのかが何となく解るようになって来たけども。

まあ、当面はまだまだ頼らざるを得ないところがあるけども、長期的には西野君へシフトして行くことも考えておく必要はあるかもしれないなとは思いますね。その意味では今日のナビスコ清水戦は長期的な展望における西野君をJ1に慣らして行くテストと位置付けて見ることにします。

広島戦勝てなかったがミランよりはオモロかった

2014-03-27 08:39:14 | ガンバ大阪
先週末の試合は、連戦疲れで動きの重い広島(それでも寿人なんかは消えてるようでウチの最終ラインと駆け引きしていて効いているしやはり居る居ないでは大きく違う)に勝つ千載一遇のチャンス、と意気込んで臨んだ。まあ、後半あのPKの判定が無ければ、というところなんだけども、守備に関しては年間通してある程度計算出来るようにはなったかと。今の状態の守備を見るのも割と楽しいものだ。まあ、多分そのうち元の木阿弥に戻るんだろうけどもw、要はそこで得失点の収支がプラスになっていればいいわけなんですけどもね…個人的には球際の激しさが失われ、選手の距離離れ過ぎていて、本田が出ている以外何も関心が持てないミランの試合よりはずっと面白かったんだと思いますよw

まあ、流石にクラシコ(これも審判がアレだったが)はもとより、インテルとアタランタの試合の激しさと比べるつもりはないけどw

海外のサッカーの試合の質にもピンからキリまであるのだとしたら、今のミランは欧州でも下のランク質でしかないのなら、ガンバ広島戦は正に国内サッカーの中でも上質な試合だったかと。まあ審判について言うのは言い訳でしかないんでしょう。過密日程や移動距離について言うのも言い訳だと世間では取られるようにw

では、どの辺が面白かったかと言えば、守備が面白かった。歴代のガンバを振り返ってもも、守備の面白さを教えてくれた記憶はないw それは健太監督の選手起用を見れば、守備ありきで毎試合2列目から先を弄っているところからも伺える。ヤットをFWというかトップ下で起用してきたのは、開幕の浦和戦と同じであることに注目したい。ここでキモなのはヤットよりもむしろ秋をサイドに持ってくることによって、藤春との連携によってミキッチを抑えるだけでなく、塩谷の上がりにも睨みを効かせるというものだろう。ACLでのソウル戦の先制点は彼の対角線フィードが起点ではあったが、ソウルのミラーゲームだとサイドに人数を割けないんですな。サイドへの山岸へのサイドチェンジについては、加地さんが危なげない対応をしていた。そしてヤットに課されたミッションは、守備時に相手の青山を見ろ、というもの。

いずれにしても、ヤットをどこで使うかが後回しになっているわけで、健太監督が対戦相手へのスカウティングを重視した形からチーム作りを行っているということが言えるかもしれない。まあ、ある意味残留仕様なサッカーではあるんだけども、これをやるとしたら今の順位とタイミングしかないのかな、という気はしますね。落ちすぎると今度は3ポイント狙いに行くしかないということにまでなって、気合が空回りしてしまうってことになるわけだから。

ヤットは恐らく例年同様代表月間となる6月に向けて調子を上げてくるんでしょうw 今年なんかはとりわけそのような傾向が強いけども、4年前の今頃は今回よりももっと酷い状態にあったことを考えると、試合で使いながら調子を上げさせていくというのが健太監督の方針かもしれない。だからこそ、今はヤットありきからではチームを作れないとの判断かもしれないが。

開幕からの一連のベクトルを支えているのが恐らく広島にもいた片野坂コーチなのかな、という気はしますけどもね。次の鳥栖戦ではミチに対してどんな対策を練ってくるかですが、トイメンは一発滑り芸の加地さん任せってことになりそうで、それがあるからこそ藤春の側をどうケアするのか、という発想を元に戦略を組み立てるのかもしれないが…

ナビスコ神戸戦を如何にリーグに繋げるか

2014-03-22 19:26:52 | ガンバ大阪
戦前までのチーム状態や、直近の試合を見比べると、今日はメンバー入れ替えた中でこうべとやるのは厳しいなと思っていたが、この試合では、ガンバだけでなく神戸も何かを試しているようには思えた。

まあ、丸木いるいないで全く別のチームになるのかもしれないし、そもそ神戸がリーグで対戦した3チームはいずれも調子の上がらないチームでしかなかったのだが、去年のJ2では驚異的だった田代にその面影すらなく、その田代に競り負けた大輝が西野君とで普通に対応出来ていた。これは昨年お2トップではなく、1トップによる負担の増大もあるし、ポポが引きつけていたマークが1トップお田代に集中したというのもあるだろう。

PJに至ってはドリブルでつっかけられてもあまり怖さがないのは以前と変わっていないw あとは、ボランチの問題なんだろうが、シンプリシオもウヨンもセカンドなんで、フィルター役であった昨年のエステバンの代役が見つかっていない。

とはいえ、こういったあちらの事情を差し引いても、この試合においてお互い入れ替えた中で結果を出せたということは、その中での基準で評価したいし、健太監督が清水時代からやってきた若手の思い切った抜擢という手腕がナビスコから始まってくるのだとしたら見守って行きたいと思う。今回の起用を見れば、ベンチメンバーを含めて皆どこかで必要になる(オさんもバスケで言うところのコンボガードみたいに使えることが解った。昔のNBAで言うところの3ガードローテーションみたいなベンチ構成が出来るのは大きい)。

得点について言うなら、佐藤の場合の、彼に点を取らせるというよりは他の選手に点を取らせるという流れの中で彼が果たす役割が大きいということは、リンスの先制点における裏抜けで証明されたかもしれない。ちなみにリンスなんだけども彼がもしもっとゴリゴリ行くタイプであれば、GKをかわして流し込んだらDFにクリアされた場面でも決めたかもしれないが、一応待ってタメを作れる所が周りと合わせられる可能性があることの証明であるかもしれない。

守備に関しては本当に安心して見ていられるのが今のガンバで、東口がDFに対してよくコーチングしているのが現場ではよく見て取れた。明日のリーグでの広島戦で1失点以下ならば、今季は守備に関しては十分計算できるようにはなる。広島で今嫌なのは寿人よりも後方からのDFの上がりで崩されるところかな。