わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶芸の本について(技術書5)

2011-03-17 22:19:58 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
1) 技術書について

  ④ 「手ひねり編」「電動轆轤編」「釉薬編」「装飾編」など。

   ) 釉薬編 前回の続きです。

    c) 施釉の仕方

      釉を掛ける方法には、幾つかの、やり方があります。

      しかし、技術的には、それほど高度ではありませんので、施釉の方法のみを、扱った

      本は、見受けられません。他の釉の調合などの、技術を述べた中で、付随的に記載

      されている場合が、多いです。

    a) 施釉の仕方には、以下の方法が有ります。

      浸し掛け(ずぶ掛け)、流し掛け(柄杓掛け)、吹き掛け(霧吹き、コンプレサーなど)

      の他、筆塗り等があります。

    b) 生掛け: 一般には、素焼した後、釉を掛けますが、生素地の状態で、施釉する方法

      です。 利点は、生掛け焼成では、釉が素地に食い込み、土と釉が良く融合して、

      その間に断層が起きず、釉肌も、柔らかい感じに、焼き上がる事です。

      但し、施釉直後や、乾燥中、焼成中に、亀裂や歪みなどを、起こし易く、失敗の確率が、

      高く成りますので、土の種類や、施釉するタイミング(乾燥度合い)に、注意が必要

      です。(生掛けに、強い土や、弱い土が有ります。)

    c) 施釉の為の道具: 一般には、作品を片手又は、両手に持って、釉を掛けますが、

      どうしても、指痕が残り易いです。それを防ぐ道具に、作品を鋏(はさみ)状の、金物で

      挟み、釉に漬ける道具が、市販されています。(必ずしも必要な物では有りませんが)

      又、流し掛け用の、柄杓(ひしゃく)や、口や手で作動させる、霧吹きなどが有ります。

      これらの、道具類は、各メーカーのカタログなどに、載っています。

   ) 装飾編

     装飾を取り扱った本は、かなり多いです。基本的な装飾から、専門的とも言える、高度の

     技術まで、取り扱うレベルにも、大きな差があります。自分に合った本を選ばないと、

     その本を、活用出来ない場合も、有りますから、注意が必要です。

    a) 基本的な装飾方法

      陶芸を取上げた本ならば、大抵の本に、記載されている方法です。

      印花文、イッチン、掻き落とし、櫛目、透かし彫り、化粧掛け、粉引き、布目(縄文)

      貼花文、箆(へら)目、飛び鉋(かんな)、面取り(しのぎ)、練り込み、マーブル

      紋様、三島、蛍手、象嵌、刷毛目等が、有ります。

      又、釉や絵付けによる、装飾には、釉の二重掛け、流し描き、転写(転写紙)、
染付け、

      蝋抜き(ゴム抜き)、吹く墨、スタンプ絵付け等です。

以下次回に続きます。
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