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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

骨董入門 3 (そば猪口1)

2011-01-17 21:48:00 | 縄文土器の話、骨董の話
骨董の種類は、広範囲に及びます。陶磁器に限っても、国内の他、中国、朝鮮、ペルシャ、ベトナム等の

東南アジアの作品や、ヨーロッパや、エジプトなどに、存在します。

それ故、どの国の、何時(時代)頃の、どんな作品に、興味が有り、蒐集したいかを、絞れれば、ベスト

です。

勿論、そんな事には、とらわれず、あらゆる種類の骨董に、興味を持つ事は、悪い事ではありませんが、

蒐集の中心になるべき、作品を定めた方が、理に適った方法と、思われます。

1) 骨董の初心者としては、作品を選ぶ基準は、以下の事が条件に成ると思われます。

 ① 比較的容易に、手に入る物。

   特に、国内で生産され、比較的多く流通している作品を、選ぶ事です。

   外国で生産された物でも、国内に流通している物も、割合多いですが、圧倒的に多いのは、国内で、

   作られた物です。

   尚、どの位古ければ、骨董と呼ばれるかの、基準はありません。一般には100年以上前に作られた

   作品が、骨董と呼ばれる物と、言う人もいますが、はっきりとした物ではありません。

 ② 比較的安価な物。

   一般に、陶器と磁器とは、磁器の方が、圧倒的に安価な場合が、多いです。

   磁器は、型を使って造った作品が多く、大量生産されて来ました。

   一方、陶器は、一個一個、手で作られる(轆轤引きした物でも)事が多く、一個一個、個性的に

   出来ている為、同じ傾向の作品を、揃える事は、難しく成ります。

   上記の対象と成る作品は、当然、時代の古い物ではなく、比較的新しい物と成ります。

2) 最初に手を出すとしたら、磁器の食器類が、無難な所です。

   特に、「小皿」や「そば猪口」等が、向いています。

  ・ そば猪口とは、そばを食する時に、使用する器ですが、細く切った蕎麦(切り蕎麦)は江戸時代

    中期~末期にかけて、一般に食される様に成ります。それ故、「そば猪口」の名前は、それ以後に、

    使われる様に成ったものです。

  ・ この形は、江戸初期頃には、存在していましたので、その頃は、向う付けや小鉢の様に、使われて

    いた様です。

  ① 特に、「そば猪口」は、江戸末期から、明治期にかけて、大量に生産され、流通量も多く、染付け

    の技法で、呉須と言う藍色の絵の具で、唐草文様等が、描かれています。

  ② 「そば猪口」は、形は単純で、口縁が開いた、「逆ハの字」型の、膨らみのない器形で、碁笥底

    高台が多いです。当然時代により、形も変化があります。

  ③ 形は単純で、特色を出すため、多種多様な紋様が描かれ、身近に有る、日常的な光景が、描かれ

    ている場合も多く、動物、植物、風景、風物など、その種類は、約数千~数万個も、有ると言われ

    ています。 それ故、絵柄を愉しむのには、打って付けの作品です。

  ④ 値段も数千円~数万円の物が、多いようです。

以下次回に続きます。

 そば猪口
    
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