わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

教程9-2 (小花瓶又は一輪差)

2008-11-06 22:14:09 | 教程 (陶芸全般を学ぶ)
前回の続きを,お話します。

 前回言い忘れた事がありますので、補足説明致します。

 1) 作品を細くする方法で、3本指(親、人差し、中指)を使うと述べましたが、

   その使い方は、中指は折て第一関節を使い、他の指は、指先を使います。

   両手6本の指の間隔を、なるべく一定にする事が「コツ」です。

   (土がどこか1箇所から逃げない様にして下さい。)

 2) 径を細くすると、肉が厚くなり、そのまま続けると、撚れが発生し、皺が出来ると、述べました。

   そこで一度土を薄く延ばすのですが、内側に手が入ら無い場合、細い「柄コテ」を使います。

 ・ 使い方は、先ず「コテ」を水で濡らします。

   肘を固定した右手で、「コテ」を鷲掴みにし、垂直に立て、内側の壁に押し当てます。

   この場合「柄コテ」は動かさず、外側の左手のみ、下から上に力を入れ、肉を薄くします。

  3) 口の高さの狂いは、針又は弓で切取ります。

   その際、片手の親指と人差し指で丸を作り、口が振れ無い様に、口の真下を押さえて切ります。 

 ロ) 底を削る。 「シッタ」を使う。

   ・ 作品を伏せて、ロクロ上に安定的に置く事が出来無い場合、「シッタ」を使います。

    「シッタ」(湿台と書): 一般的には、高さが作品の首の長さより高い、ドーナツ型、

    又は、台形型をロクロ挽きし、素焼してから使います。繰り返し使うのに便利です。

    但し、高さ、径の異なる数種類の「シッタ」を、作って置く事を勧めます。

   ・ 生シッタ: 素焼せず、一度だけ使用する場合。 急に必要になった時便利です。

   ・ その他、有り合せの容器(プラスッチク製など)でも代用できます。

  尚 外「シッタ」: 口が細い場合に使う。 

    内「シッタ」: 口が凸凹で、安定的に伏せてロクロ上に置けない場合。

            その他、普通の器にも使います。 作品(器)の内側にセットします。

  ・ 素焼した「シッタ」の使い方。

   ① 十分水を吸わせてから使う(5分程度水に漬けておく)

   ② 「シッタ」をロクロの中心に置き、三方を止め土で固定する。

   ③ 止め土で、やや太めのドーナツ状に輪を作り、「シッタ」に被せるように載せ、

     真上を軽く叩き、密着させる。

   ④ 竹へら(切へら)で真上を水平に、内側を綺麗な円に仕上げます。

     更に内側の角を、45度程度の角度で、約5mm切り取ります。

   ⑤ 作品の口を、この内側に入れ、作品がロクロの中心に来るように調整します。

     「コツ」は、底が水平にする事です。斜めの場合、狂っています。

   ⑥ 止め土3点を紐状にし、45度の角と作品の間に入れ、その外側のドーナツ状の土で

     3点の紐状を包み込む様にして、作品を固定します。

   ⑦ 後は、いつもの様に、[カンナ]で削って仕上げて下さい。
  

   

   

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