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ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

彼らが私達に期待しているのは、低賃金労働者、戦場に行く兵士、金を騙し取るためのカモになることだけ

2013年04月13日 | 日本とわたし
いつも読ませていただいているブログ『Peace Philosophy Centre』に掲載されていた、ふたつの記事を紹介させていただきます。

ひとつは、アメリカの医療産業、消費者金融、営利目的で運営される刑務所から、いわゆるデリバティブ金融商品の取引、公的教育の民営化、非正規雇用、兵器や傭兵などの戦争ビジネスまでに至る、
一部の権力者、金持ちの人間や企業による、大いなる詐欺行為と病的なサディズムに覆われた社会の姿が書かれた文章。

もうひとつは、わたしが子どもの頃に読んで、涙を流した絵本『かわいそうなゾウ』の、隠されていた本当の話についてです。

ここアメリカの医療保険については、これまでも何度となく愚痴ってきました。
なんせ高い!
高い上に、契約してる保険会社が指定した病院と医者でないと診てもらえんし、
検査待ちの間に、診てもらえたはずの病院や医者が、他の保険会社とつながったりして、またまた予約をし直さなあかんような事態に陥ったりもします。
なので、病院に行く前に、しつっこく、念には念を入れて、あんたとこ(あるいはあんた)は、この保険でええんよねと確認の電話をかけなあきません。
その面倒なことったら……。
そんなんやから、目と鼻の先に、評判のいい病院があったとしても、そこが自分の契約してる保険会社とつながってなかったら行けません。

ひと月10万円以上もの保険料を払てても、救急車を頼んだら100ドルちょっと払わなあきません。
緊急医療なんて受けようもんなら……とんでもない金額の請求書がきます。
さらに、歯と目は、保険には組み込まれてないので、それぞれ別々に保険に入らなあかんのやけど、それもまたべらぼうに高いので、ほとんどの人は保険無しで治療してもろてます。
虫歯治療に何十万、なんて話は全然珍しいことではありません。

そやし、こちらに来てからは特に、病院に行かんでもええよう、自然に気をつけるようになりました。
ありがたいことに、気をつけてさえいたら、とりあえず無事に生きてこれたのは、ほんまに幸運なことやと思います。
息子らが幼かった頃、おっきな怪我をしてよう救急に飛び込んだもんですけど、こっちであんなことをした日にゃあ、何ヵ月分かの生活費がぶっ飛んでしもたやろと、背筋が冷とうなります。

90才過ぎてから、乳ガンの手術をした旦那のおばあちゃんも、手術後3日目に退院して、痛い痛い言いもって暮らしてました。
大腿骨骨折の後もやっぱり、ほんの3日入院してただけ。
そら、できたら、傷口がちゃんと塞がって、普通に生活していけるだけの力がついてから退院したいけど、一日の医療費と入院費を考えたら、一分でも早う出ていかなと、誰もが思うんです。

それと、これはまあ、特殊な例としてですけど、
うちの旦那は鍼灸師やってまして、そやからどちらかというと、医療保険を使てもらう側の人間でもあるんですね。
で、ネットワークに入ってない鍼灸師でもカバーしますっていう保険会社がたまにあって、そういう患者さんへの施術費の請求は、当然その方が入ってはる保険会社にするわけです。
ところが、請求してもなかなか支払うてくれません。
時間がかかるだけならまだしも、難癖つけて額を減らそうとしたり、請求する住所をコロコロ変えて、請求できんようにしたり、
もうなんちゅうか、あんたら詐欺師かっ!と怒鳴りつけとうなるようなことを平気でします。
そやから、たまに、弁護士に頼んで法的に圧力かけなあかんようなことも出てきます。
保険会社っちゅうのは、ほんまに、煮ても焼いても食えん、というのがぴったりの、どうしようもない団体なわけです。

わたしらは、完全に、食い物にされてしもてます。
この、アメリカがすでに晒してる姿をよう見て、あんなんはかなんなあと少しでも思わはるんやったら、
どうか、どうか、両足踏ん張って、立ち向こてください。
今ならまだ間に合います。
けど、人数が必要です。
集めなあきません。
メディアは人食いの手先です。
絶対に味方にはなりません。
あてになんかしたらあきません。
ひとりひとりが、ひとり放送局にならなあかんのです。

「清教徒の神学者たちが酷たらしく描いた地獄が、もし今も存在しつづけているとしたら、それこそ、彼らの多くが堕ちていく先なのだ、と思いたい」

わたしもほんまにそう思います。


↓以下、転載(その1)はじめ
医療:現代アメリカの残酷 Health Care: The New American Sadism

安倍政権の下、日本はTPP交渉に参加しようとしている。
後発国は交渉力を持たず、脱退の自由すらないということを隠したまま、日本が生き残るには不可避であるかのようにマスコミは宣伝し、その内容を国会にも秘密にして、交渉を進めている
これは、民主主義に対する重大な挑戦であるが、この裏で動いているのは、利益追求を唯一最大の目的にしたグローバル企業であって、
あらゆる分野で、無限の力を企業に与えようとする策略
である。
新自由主義と規制緩和の動きは、アメリカに始まって、小泉政権以後は、明らかに日本をも飲み込みつつあるが、その病的な側面はやはり、アメリカで先に露呈している
もし日本が、TPPに組み込まれたなら、その先に待っている将来、サディズムに覆われた社会の姿が、ここに紹介する文章には暗示されている。
 
これは、2013年3月4日付のタイム誌に掲載された、スティーブン・ブリルの記事「苦い薬:なぜ医療費は私達を殺すのか」(Bitter Pill: Why Medical Bills Are Killing Us)に対する、チャールズ・シミック氏の書評である。
米国で定評のある書評誌 『The New York Review of Books』の、オンライン版ブログとして掲載された。
翻訳・前文:酒井泰幸





Health Care: The New American Sadism

医療:現代アメリカの残酷
チャールズ・シミック

「君子は義に諭り、小人は利に諭る」~論語~
(善人は何が正しいかを理解し、悪人は金儲けを理解する)

スティーブン・ブリルがタイム誌に書いた、「苦い薬:なぜ医療費は私達を殺すのか」という優れた長文の記事を、既にお読みになったかも知れない。
もし、自分には関係ないと思うなら、その考えにあまり自信を持たないことだ。
ブリルは書いている。
胸の痛みで救急外来にかかり、それが消化不良だとわかったものの、その請求額は、大学の1学期分の学費を上回ることがある。
2~3日の入院で受けた簡単な検査が、新車1台よりも高いことがある。
製造原価が3百ドルの薬を、製薬会社は3千~3千5百ドルで病院に売り、それが処方される患者には、1万3千702ドルも請求されることがある。

ブリルは、病院の請求明細書に書かれている法外な金額をつぶさに見て、
個別の診療行為の一つ一つに、同じ診療を別々に受けた場合の、2倍から3倍の値が付けられていることを見つける。
その理由は、患者に理解不可能で、病院も説明できない
そして彼が語るのは、何らかの健康保険に加入しており、銀行にお金があり、大した病気ではかかったにもかかわらず、
短期の入院のあと、困窮生活に転落した人々の、恐ろしくなるような物語
である。

要するに、ブリルが書いているのは、このような請求書から分かるのは、私達の医療制度に、自由市場など無いということであり、
痛みに苦しみ、自分の命に不安を抱えた人は、検査や治療に同意する前に、まず価格表を見せてくれ、などとは言わないものだと知っているから、病院は好き勝手に値段を付ける、ということである。
毎年自己破産を申請する、私達アメリカ人同胞の60パーセントは、医療費が原因であるのも不思議ではない。

もちろん、あなたがもし、メディケア(アメリカ連邦政府が管轄する、高齢者、または障害者向け公的医療保険制度)や、高額の医療保険に加入しているのなら、医療費は安くなる。
というのも、病院は、契約で値引きを義務づけられているし、保険会社自身も、医療行為にずっと安い料金を求めて交渉する力を持っているからである。
しかしもし、保険に入っていないか、入っていても不十分な保険であったなら、あなたは最高額を請求される
どちらにしても、製薬会社、医療機器メーカー、病院、それに検査会社は、利益を得ることが約束されていて、
問題なのは、その額がどれだけ大きいか、ということだけである。
そしてこれこそが、医療から政府を締め出したがっている人々が、声を合わせて叫んでいることなのだ。
彼らは、医療産業をはじめとするあらゆる分野での利益追求から、一切の規制を取り除こうと目論んでいるのだ。

今日、財産の獲得、それも、短期間で大金持ちになることが、人間の営みの中で最高位に置かれる時代にあって、
その野望を達成してもなお、あらゆる救急・急病が、金のなる木に見える人々がいる。
アメリカの医療は、世界中の他のどの先進国より高く付く、というのも無理はない。
他国のほうが、医療費がずっと低いだけでなく、アメリカ人より長生きする
アメリカと違って他の国々では、人が互いに支え合って、基本的な人並みの生活を送ることが最優先の問題であるような状況には、
利益の入り込む余地はない、という特別の考えがあり、このため、救命医療や救急医薬品の価格を規制している。
言い換えれば、他国の人々は、アメリカ人ほど欲深くなく、はるかに人道的なのだ。

これは、耳障りに聞こえるかも知れない。
しかし、ブリルの記事を読めば、メディケアとメディケイド(低所得者向け公的医療保険)を、「市場指向」の医療に置き換えることが絶対に必要だ、というワシントンでの談話の真意だけでなく、
このような変化が、人々に何を強いることになるのかも、理解することができる。
もし、政府による数少ない保護制度を、高齢者や低所得者から奪い取ってしまったら、医療産業や保険会社の思いのままになり、
既に得ている巨万の利益は、ますます膨らむことになる。
彼らの言う、これは財政赤字を削減するという、高邁な理想に向けての提案なのだ、という主張や、政治支配層とマスコミによる諸手を挙げた礼賛とは反対に、
今まさに、アメリカ人に押し付けられようとしているのは、見え透いた偽装を施された、金儲けのための詐欺に他ならないということだ。

昔は、最も腐敗した政治家でさえ、時には、人の心を持っているところを見せたものだ。
それも絶えて久しい。
今では、金が、これまで以上に政治を支配するようになり、公益よりも私腹を肥やすことがいつでも重大事であるような者たちが、二大政党に資金をもたらすようになり、
病人やホームレス、高齢者の窮状を口にすることは、政治生命を捨てるようなものになった。
世論調査によれば、社会で不運をこうむっている人々の、苦しみに対するアメリカ政治支配層の薄情さを、多くの米国民は支持していない
しかし、中には共感する人々もいる。
昨年春に、フロリダ州タンパで開かれた、共和党大統領候補の討論会で、自由主義者で元医師のロン・ポール候補が、
保険に入っていない人が昏睡状態で横たわっているなら、何の努力もせず見殺しにする、と発言した時、聴衆の間に沸き起こった歓声を覚えていてほしいと思う。
これこそが、自由とは何かということです。自己責任です」と彼は言った。
「お互いの境遇を見比べて、お互いに面倒を見なければならないというという考え方自体が…」と言った時、数人の聴衆が「いいぞ!」と叫んで、議員の発言を遮ってしまった。

これが、アメリカにおける、新しいサディズムの姿である。
頼る者のなく弱い人々に、痛みを負わせることを考えると、あふれ出る笑いを隠そうともしない。
この冷酷さこそ、私達の社会が、どのように変貌しつつあるかを象徴している、と私は思う。
医療産業、消費者金融、営利目的で運営される刑務所から、いわゆるデリバティブ金融商品の取引、公的教育の民営化、非正規雇用、兵器や傭兵などの戦争ビジネスまで
進行しつつある、何百という詐欺行為の全てに共通するのは、人を食い物にする、という性質である。

あたかも、それは自分の国のことではなく、どこか財産を略奪するために侵略した国で、後先のことなど考えず、住民から金を巻き上げているかのようである。
この利益追求者たちが、私達に期待しているのは、低賃金労働者、戦場に行く兵士、それに金をだまし取るためのカモになることだけである。
ここに、警察国家ができつつあるとすれば、それは、私達が一夜にしてファシズム信奉者になったからではなく、
人々を一斉検挙して、刑務所に入れれば儲かる、と見る人たちがいるということだと、私は考えている。
ジョナサン・エドワーズなど、清教徒の神学者たちが酷たらしく描いた地獄が、もし今も存在しつづけているとしたら、
それこそ、彼らの多くが堕ちていく先なのだ、と思いたい。

2013年4月2日 午後6:15

チャールズ・シミック(Charles Simic)
詩人、エッセイスト、翻訳家。
約20編の詩集、6冊のエッセイ、1冊の回顧録、数々の翻訳書を出版。
ピューリツァー賞、グリフィン賞、マッカーサー・フェローシップを始め受賞多数。

「アメリカは、冷戦まで太らせてきた日本と、抱きつき心中しようとしてる」by 岩上氏

2013年04月12日 | 日本とわたし
岩上さんが、岩月弁護士インタビューの模様を、実況中ツィートしてくれはりました。
次々に送られてくる文字を読みながら、これはみんなにも読んでもらいたいと思たので、ここにまとめて載せさせてもらいます。
文章にしてまとめる、というよりも、インタビューをしながらの、それも140文字制限の中でのツィートやけど、非常に分かり易い。

分かれば分かるほどに、恐ろしい現実です。

今だに、「主権回復の日が近づいてきた」やの「海外ブランドもんが安う買える」やの言うてる人が近くにおったら、ぜひぜひこのツィートをプリントアウトして、読んでもろてください。

ほんまに、とんでもないもんを抱え込もうとしてる自分の国を、ボーッと見てたらあきません。
足元からすくいあげられてしまいます。
見えへん罠やから、認めるのは難しいけど、放射能と同じで、これからの暮らしや健康を、大なり小なり冒します。

『アメリカは、冷戦まで太らせてきた日本と、抱きつき心中しようとしている』

この言葉の意味を、リアルに考えることできますか?
アメリカという名前を被った、ほんの一部の金持ち悪魔の、地球支配という欲望のために、なんでわたしらひとりひとりの人生が破壊されなあかんのですか?

大人なら、さっさと目ぇ覚ましなはれ!


1.
2013年4月11日(木)16時頃
岩月浩二弁護士インタビューの模様を実況ツイートします。

2.
岩上「岩月先生がTPP、またISD条項の危険性に気づかれたきっかけは何でしょうか?」
岩月氏「弁護士制度が危ういのではないかと最初感じました。実際、日弁連とも話をしましたが、なしのつぶてでした」

3.
岩月氏「ISD条項がTPPの要になっている。たかだか4カ月くらいしか勉強していないが、多くの問題があった。
大変恐縮なのですが、本来は憲法学者や日弁連のしかるべき立場の人が言うべきことです」

4.
岩上「ISD条項の本来の目的は、途上国の司法制度の不備を理由として、途上国の司法を排除することを目的とする制度だと。
このISD条項を認めるのであれば、憲法76条や41条、99条など多くの条文に違反することになる」

5.
岩上「岩月先生がおっしゃるには、憲法21条や25条、27条には、『但し、外国投資家の利益を害する場合はこの限りではない』という但し書きが必要になると」

6.
岩月氏「外国投資家ができるだけ儲かる仕組みにしていく。
そのためには、外国のルールを訴えることが手っ取り早いが、これは、戦後の国際秩序と完全に矛盾します。
投資家に内政干渉を強制させる制度

7.
岩月氏「国連憲章では、内政干渉が認められていません」
岩上「資本が徹底的に有利になり、国家が空洞化していくような……」
岩月氏「クーデターに近いですね」

8.
岩月氏「ものすごい速さで、投資家に有利な制度が進行している
最近では、投資をする前から、外国人投資家に対して、公平で公正な待遇をしなければならない。
その中身も、投資家にいいように進化している」

9.
岩月氏「1995年頃までは、(ISD条項を使った事例は)年間にあって1件か2件でした。
NAFTAで初めて、先進国同士がISDを結び、訴訟が活発になってきた」

10.
岩月氏「1番最初の事件は、カナダ政府がアメリカ企業に訴えられた『Ethyl事件』です」
岩上「ここで使われた論理が『間接収容』というもの」

11.
岩月氏「例えば、町並みを少し整えるために、都市計画の規制を強化するとき。
当然所有権の行使が阻害されるが、憲法21条『公共の福祉に反しない限り』という文言によって訴訟を起こされることは、通常考えられない」

12.
岩月氏「しかし、間接収容という考え方では、個々の所有権が損害を受けたといって、自治体を訴えることができる

13.
岩月氏「鳩山政権の施政方針演説には、色々な批判もあったが、私は単純に感銘を受けた。
それは、『経済のための人から、人のための経済へ』という言葉があったからです」

14.
岩月氏「私は31年弁護士をやっているが、誰の相談にも応じるという姿勢でやってきました。
最近の裁判事例で、お金を払えないケースが増えている。
また、労働時間が過密で、打ち合わせの時間が取れない」

15.
岩上「ISDというのは市場奴隷制だと言われていますよね?」
岩月氏「投資家にとって都合の悪いものをできるだけ排除するものですから、リアルな世界に住んでいる人の収入は減り、労働条件は悪くなるでしょう」

16.
岩上「力ずくの奴隷ではなく、気づけば国家によって保護されることのない奴隷のような存在になるということですね。非常に恐ろしい」
岩月氏「法的な措置ですから、後戻りできない

17.
岩月氏「まず憲法学者が言って当然でしょう。国際法の学者も言って然るべき。
国際法が、国連憲章から、世界銀行を中心に見る視点へと変わりつつある。
今後、そう形成されようとしている」

18.
岩月氏「3人の仲裁人は、国民に対して何の責任もない。
国民主権ではなく、投資家主権
これはクーデターだと思いますが、それに対しては何も言われない」

19.
岩上「憲法を論じるとき、基本的人権を侵されるとなると、理解しやすいからそこには反応する。
9条の議論もそうです。
ところが、新たに突きつけられたものに対しては、不勉強で不意打ちなため、怖じけることがある」

20.
岩月氏「それはあると思います。
教科書に載っていない、蓄積がないところで問題を論じるのは、学者としては怖いと思います」

21.
岩上「日弁連の中にも、国際委員会というものがありますが、そういう方たちはアメリカ寄りだ、と聞いたことがあります。
日本国内の利益を守る人たちが少なくなっているのか、あるいは頼りなくなっている」

22.
岩月氏「今は、弁護士自体の所得が下がっています。
どちらかというと、(人権系の弁護士よりも)ビジネス系の弁護士の発言権が強くなっている

23.
岩上「民法が変えられようとしている、という話があります。これはどういうことなのでしょう?」
岩月氏「中核は、外国人に分かりやすいかどうか。また、契約法を、アメリカ法の発想に変えるということ」

24.
岩月氏「契約の概念を、非常にアメリカナイズされた内容に変えよう、という提案」
岩上「明治以来、西洋文明を色々租借して、国の形を作ってきた。しかし、民法は継続性があり、膨大な積み上げがある」

25.
岩上「これをガラッと変えるという話になれば、交通ルールが急に変わるような話で、あらゆるところで衝突が起こる。
悪いことをした認識がなくても、違法だといわれかねない。かなり唐突です」

26.
岩月氏「民法改正については、東大の内田先生が中心になり、法務省も後押しをしている

27.
岩月氏「貿易について、アメリカでは大統領に交渉権がありません
今までは、『大統領貿易促進権限(TPA)』というもので権限が与えられてきたが、2007年に失効している

28.
岩月氏「恐ろしいことに、2002年の『貿易促進権限法』は、『国際貿易の拡大は、米国の国家安全保障にとって必須のものである』という文言から始まっている」

29.
岩上「さかのぼって、日米安保から碇が下ろされていたと」
岩月氏「日本は国家賠償は、アメリカが物品と役務で賠償すればいいといったので、実質的には、公共事業として痛まずに行ってきた

30.
岩月氏「それが今になって、アメリカに『借りを返せよ』と言われている。それがTPPですし、日米安保です」
岩上「日米安保とTPPがセットであると。一緒にして考えないと意味がない

31.
岩上「昨日、柳澤協二氏へインタビューに行いました。
イラク戦争を反省され、アメリカに追随していくことが果たしていいのかと、疑問をもたれている。
冷戦の間は優しくしてくれたおじさん(米国)が、今収奪しようとしていると」

32.
岩上「さらに、日本を盾にした、軍事戦略を計画している
岩月氏「軍事と経済が一体なんです。アメリカは、これらを一体にして突きつけてきている」

33.
岩月氏「おそらく、アメリカの最盛期は90年頃。今は財政破綻している」
岩上「90年以降、アメリカは必要のない戦争をし、巨大な軍事国家となった。それは(当然)崩壊する」

34.
岩上「TPPを日米安保と一体で考えるとなると、アメリカは、冷戦まで太らせてきた日本と、抱きつき心中しようとしているようなもんですよね?」
岩月氏「その通りです。自分が潰れる前に、日本を潰そうとしている

35.
岩月氏「一番強調しておきたいのは、韓国の法務省などが、米韓FTA締結前に、ISD条項を認めるとどうなるか、真剣に検討した資料があります。
その中で法務省が、ISD条項を、非常に真剣に憂えている


36.
岩月氏「そして、この条項を使われる限りは、あらゆる政府・地方政府の不作為が、提訴の対象となると考えなければならない、という結論を出している。
だから、なんとかISDを入れない協定を結ぼうとした」

37.
岩上「つまり、ISDで実際に訴えられて、敗訴する場合もあるというだけではなく、投資家の利益を第一に考えるという状況が日常化する、と怖れているわけですね」

38.
岩上「韓国政府が、エコカー減税をやろうとしたが、米国企業に訴えられるのではないかと考え、先延ばしにしていた。
しかし、国民には違う理由を言っていた

岩月氏「韓国法務省は、『萎縮効果』といっていますね」

39.
岩上「韓国は、なぜ跳ね除けられなかったのでしょうか?」
岩月氏「……それは難しい。私には分かりません」
岩上「オバマが直接圧力をかけたり、交渉官が安全保障を盾に脅したりした、という報道があります」

40.
岩上「憲法99条『公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う』。これに、外資の利益を最優先にする、という但し書きが入ることになる。
まさに属国ではないですか」

41.
岩月氏「法的な枠組みで、絞り上げようとしている。本来は認めない、という態度を貫くべき
岩上「国益が損なわれるだけではなく、国民主権、民主主義が奪われる
岩月氏「奪われます

42.
岩上「Metalclad社のケースをお話いただけますか?」
岩月氏「有害廃棄物処理場をめぐって、争われたケースです。
もともとは、メキシコ政府が、国内企業に、処理場の建設許可を出していた」

43.
岩月氏「Metalclad社は、そのメキシコ企業に出資し、廃棄物処理事業を請け負った。
しかし、水質汚濁の懸念から、処理場建設反対運動が起こった」

44.
岩月氏「市当局は、市からの許可を得ていないとして、建設中止を求めたが、Metalclad社は、連邦政府からの許可があるとして、処理場を完成させた」

45.
岩月氏「しかし、住民の妨害行為によって操業ができず、Metalclad社は、2000万ドルの賠償を求めて提訴し、1700万ドルの賠償を得た
国と地方自治体の判断が違うというのが、このケースのポイントです」

46.
岩月氏「日本人投資家と外国投資家が、同じ商売をしているとき、外国投資家の財産に関しては、国際投資仲裁に訴えを起こすことができるが、日本人はできない

47.
岩月氏「NAFTAにおける、ISD条項を使った訴訟は、45件ある。
メキシコがアメリカを訴えたのが1件、カナダがアメリカを訴えたのが14件です」

48.
岩上「今我々がいるのは名古屋、愛知です。
2010年、トヨタがリコール問題をめぐって、アメリカでいじめられました。
アメリカは、企業をいじめるんですよね」

49.
岩月氏「(企業に)根性があれば、アメリカでも戦えると思いますよ」

50.
岩月氏「医療でいうと、今日本では、混合診療が禁止されているが、こんな制度はアメリカにはない
これは投資家にとっては、『公平で公正』ではない。
確実に裁判になると思います」

51.
岩月氏「薬価の高騰によって、健康保険の中身が貧しくなっていくでしょう
岩上「コメと国民皆保険は守ります、といっていますが、先ほど言ったように、オバマ側は空手形

52.
岩月氏「解雇による社会権の侵害、労働者としての働く権利の侵害を、韓国法務部は深刻に見ていた」
岩上「これは、そうなっていくということですか?」
岩月氏「はい」

53.
岩月氏「以前、『弁護士が多ければ社会がよくなるか』と言うアンケートを、アメリカの弁護士協会が行った。
結果はノーが51%。
また、信用できる職業のアンケートでは、公務員が5割くらいなのに、弁護士はたった18%」

54.
岩月氏「ロナルド・レーガンの乗組員が、東電を訴えていますが、片や、アメリカの弁護士が、イラク戦争などで、劣化ウラン弾によって被曝した米兵の訴訟を起こしているかというと、そんなことはない」

55.
岩月氏「ビジネスを主眼に考えると、劣化ウラン弾の使用すら認めないアメリカ政府と戦うよりも、東電を訴えた方が賠償を取りやすい、と考えたのでしょう」

56.
岩上「北朝鮮がミサイルを撃つといってきているが、SM3やPAC3では、日本中を守ることなどできない
また、日本中に原発が立地している
こういう攻撃で、米軍基地が被弾し、被曝などしたら訴えられるのでは?」

57.
岩月氏「訴えられるでしょうね。『トモダチ作戦』で訴えられるのですから、戦闘では当然あるでしょう」
岩上「北朝鮮よりも、訴えやすい日本政府が対象となる可能性がある

58.
岩月氏「アメリカが、これまでWTOも、NAFTAも、米韓FTAもそうですが、国内でどう履行するのかを考える過程で、連邦法・州法に反する条項は無効だと。
議会は、米国内には効力が出ない、という姿勢です」

59.
岩月氏「現実に、カナダが14件も訴えていますから、その判決の中身を見ないと、実際の判断はできませんが、米国議会はそういう姿勢だということです」

60.
岩月氏「(日本側が)暴れる覚悟でやらなければ、これは、絶対に不平等条約です」
岩上「日本の資本家で、自分たちは儲かるんだといっている人もいますが…」
岩月氏「大勘違いですね」

61.
岩月氏「『主権回復の日」を祝う、という話がありますが、時代錯誤もはなはだしい
そのときからアメリカに押さえられているのに」

62.
岩月氏「今まで沖縄に押し付けて、(本土の国民が)味わわなかったことを、今度は日本全国で負担しなければならない

63.
岩上「日米安保やTPPを、どう振り払っていくことができるのでしょうか?」
岩月氏「それは、『主権回復の日』を祝う、ということと全く反対の精神を、どう国民に広めていくのかということでしょう」

64.
岩上「国内法や地方自治であれば、国民の意思があります。一番失ったら困るのは、当然民主主義です」
岩月氏「地方自治という問題を、どれだけ重く見ていくのか

65.
岩月氏「特に、基礎自治体の考え方。自分たちの生活圏をどう作っていくのか
それをもうすこし考えていくことが、グローバリズムのアンチテーゼとしては、一番強いのではないでしょうか」

66.
岩上「金儲けを阻害することが、一番不当であるというのが……」
岩月氏「そうです。それがISD条項です。おそらくWHOも機能しないでしょう」
岩上「製薬会社などのお金で成り立っている」

67.
岩月氏「2月20日のレジュメを作ったあとに、オバマ大統領が、無権代理人であることに気づきました。
それほどまでに、私たちは馬鹿にされている。
(抵抗のためには)知ること、疑うことが大事です


68.
岩上「韓国は、条約を批准してしまいました。しかし、それをなんとか覆そうとする動きがあります」
岩月氏「全世界の国民同士の、連帯の運動であると思います。(覆すことは)可能であると信じます





さくら色のしあわせ

2013年04月12日 | ひとりごと
こないだ遊びに来てくれたまさこちゃん。
お土産はなにがいい?と聞いてくれて、わたしはウンウンと唸りながら考えた。
いっつもやったら、黒豆入りせんべいや海苔なんかを、うっとり思い浮かべながら厚かましくお願いするのやけど、
今回はそういうわけにもいかず、ネットでガリガリ調べながら、原材料の表示を正直にしてくれてはる会社のもんを探しまくった。

名古屋名物のういろ。
餅文総本店の米粉は、近江八幡からのもんやということでお願いした。
なんでこんなことになってしもたんやろ……と思いながら。

桜餅ういろ


まだこの後に、『春ういろ・桜餅&草餅ういろ』と、鬼まんういろが待ってくれてはる♪
わざわざお店に買いに行ってくれたまさこちゃん、感謝!!
少しずつ少しずつ、大事に大事にいただきまっす!!

さて、ポンちゃんも、雨の中、みるみるべっぴんさんになってきた。


この方も、ちょっとびしょびしょやけど、べっぴんさん。

『今年の夏は、沖縄を除く電力会社9社とも、猛暑になっても電気は足りる』by 経産省

2013年04月12日 | 日本とわたし
みんなみんな、よう聞いてや!
今年の夏の電力は、沖縄を除く電力会社9社とも、原発を再稼働せんでも不足せえへんねんで!
全国平均で、6.3%余るほどやねんで!
2010年みたいな猛暑でも大丈夫やねんで!

昨日の読売のゴミみたいな社説書いた記者は、まったく取材もせんと、あんな無責任なこと言うてたんやな。
社説というからには、読売新聞社としての責任を背負た上ででたらめ書いたんやろな。
めちゃみっともないな。
歴史に残る愚かさやな。

さあみんな、
周りの、知ってる人誰でもに、このこと教えたって。
もちろん、使い放題してええっていうのんとちゃうで。
事故後、消費者や企業の節電意識の定着があってこその結果やで。
日本人はえらいと思う。
切替えが早いし、節電のための工夫や辛抱を、じょうずに考えて実行しはる。
そやからこその余力やと思う。

原発なんかもういらん。
使わんでええねんから、廃炉にして、一日も早う熱なってる燃料を冷やして保管できるとこまで進めなあかん。
そのためにお金がぎょうさんいるけど、地震起こるたんびに、うちとこの近くのん、大丈夫やろかって心配せんでもええだけマシやし、
核物質のゴミが増えへんかったら、未来の日本人にかける負担も少しは少のうなる。

原発は地球のお荷物。
世界の恥。
そんなんにしがみついて、自分らだけええ思いして、ウハウハ笑てた人間全員、地球の果ての刑務所入れてしもたりたい。


今夏の電力 9社確保 原発再稼働せず余力
【東京新聞】2013年4月10日 朝刊



経済産業省は9日、電力需給検証小委員会で、沖縄を除く電力九社の今夏の電力が、原発を今以上に再稼働しなくても不足しないとの見通しを示した。
消費者や企業の節電意識の定着や、電力各社の火力発電の増強で、予想される夏場の最大需要を供給力が上回り、全国平均で6・3%の余力を確保した。

政府は、小委員会が月内に取りまとめる報告書の内容を踏まえて、数値目標付きの節電要請を見送る方向で検討する。
 
各社の見通しでは、現在稼働している関西電力大飯原発3、4号機以外の原発が、再稼働せず、
近年で最も電力が使われた2010年夏並みの猛暑の最大需要を想定しても、全社で供給力が上回った。
供給余力を示す「予備率」も、安定的な電力供給に最低限必要な3%以上を、いずれも確保。
節電が根付いたことで、原発に依存しなくても、猛暑を乗り切れる見通しだという。
 
昨夏は、関西、九州、北海道の三電力会社で、予備率がマイナスとなり、政府は数値目標付き節電要請をしたが、
今夏は、関西3・0%、九州3・1%、北海道10・5%の余力を見込んでいる。
電力の融通が容易な、中西日本の6社(中部、北陸、関西、中国、四国、九州)全体でみると6・0%
東日本の3社(北海道、東北、東京)では、全体で6・7%を確保した。



屋根の修理と小鳥の死

2013年04月11日 | ひとりごと
最高気温が13℃、最低気温が3℃……とほほ……。
ほんでもって雨、また明日も雨。

けどまだ花が咲いてないからよかった。
冷たい雨がじゃあじゃあ降っても、冷たい風がびゅうびゅう吹いても、つぼみがほころびかけてるだけの花の赤ちゃんは、しっかりと枝にしがみついてる。
ぎょうさん飲みや。

さて、旦那が最近、思い出したように言うてたことがあった。

「うちの屋根、穴あいてるで」

ふんふんと聞き流してたけど、どうやら旦那は、明日も大雨やという予報を聞いて、いよいよその穴が気になってきた。
朝食を食べてから、ズームがよう利くわたしの相棒カメラを手に、外に出てった。

どこどこ?3階の屋根の左端の真ん中あたり。


ふむふむ、そういやへっこんでるかも……もうちょっとズーム。


さらにズーム……あっちゃ~……。


なんかプラスチックでも当てて釘で打っとく?
いや、あんだけのもんが剥がれてんから、どっかに落っこちてるはずや……。

あっ!
そういや、カエデ爺さんの根元らへんに、風景に馴染まんもんが落っこってたような記憶が……。

あったあった、ありました!こんなんが5枚ほど。


よっしゃ、部品はそろた!金槌と釘で修理しちゃる!


2階の屋根に上っただけでもひぇ~!!こえぇ~!!


とりあえず激写!


日曜大工がこれほど似合わん人もめずらしい。


そんなとこから撮らんと、もっと下から撮って欲しいと言われ、わたしは地上に。


こんな感じでよろしおまっしゃろか?


いやもう、あんさん、パズル遊びに真剣!


なぁ~んて、せっかく修理してくれてんねんから、ありがたく感謝!!


さあ、雨さん、どっからでもかかってきなはれ!


さて、本日最初の生徒が部屋に入ってくるなり、ちっちゃな鳥が歩道で倒れてる、と言う。
外に出て見てみると、大きな目を開いて、苦しそうに息してる。
ついさっき、えらい喧嘩してた3羽の鳥がいたけど、そのうちの1羽かなあ……。
う~ん、どうしたもんか……。

そや、藁がうちにあった。
丁度仕事に行くとこやった旦那に頼んで、ひとまず藁の上に避難させてやることにした。

仕事が終わって見に行くと、残念ながら死んでしもてた。


ごはん粒とか食べさせたろうと思てたのに……。

カエデ爺さんの根元に埋めてやろう。
枯れ葉をどけて、爺さんの細かい根っこをガシガシしながら土を掘る。


爺さんにゆったり抱っこしてもらい。

『安全安全て、金かかるがな。原発動かさんかったら商売上がったりや。動かせ動かせ!』by 読売新聞

2013年04月11日 | 日本とわたし
産経新聞の社説にも、びっくり仰天のんがたびたび載ってるのやけど、
さすが読売新聞、原子力マフィアの御用聞き、正力松太郎の置き土産。

↓正力なる人物について書かれた本の筋書きからの抜粋
『日本国内の反米世論が強く、共産化の可能性すら現実味を持って語られていた1950年代、正力は、アメリカの危機感を見透かしたかのように、CIAに近づく。
一方、反共主義者正力は戦後、日本テレビを全国で放送するため、「原発の父・正力」を旗印に、総理を目指す。
両者は、読売新聞5000人記者の集めた情報を、CIAに横流しし、同紙を反共宣伝機関にすることを認める代わりに、
正力に、原子力技術を提供するという、悪魔のような契約だ。
「ポダム」なるコードネームを付けられ、「CIAの資産として育てる」とノートされた正力だが、
「原子炉をくれ」「テレビをくれ」とねだりまくって言いなりにならず、CIAをあきれさせる。
とにかく総理になりたい正力の尽力で、原発の法整備、基礎技術導入はなされた。
皮肉なことに、正力の夢・総理就任はかなわず、正力の夢の道具でしかなかった原発は、いまや国内54基となり、国の生命を脅かしてる』

活断層が動いても大丈夫なように、安全設備の強度を増す工学的な対応って……なに?
活断層が動いても大丈夫って、活断層の動きがどんなんか予想つくん?
どんな動きになるのか、想像することしかできひんくせに、そんな自然の脅威に対抗できるような工学的技術と知恵って、今の人間の世界に存在してんの?

言葉遊びは誰にでもできる。
書くだけやったら誰にでも書ける。
けど、おっきな新聞会社が、こんなゴミみたいなこと、書いてええのか。

重大事故時に、原子炉内の圧力を逃がすベントをする時、フィルターがついてへんかったらどないなるん?
アメリカは、ほんの一部の原発だけやねん、活断層の上に建っとるのんは。
比べて日本はどうやのん?
活断層だらけの上に国土が乗っかってるねんから、すべての原発につけんのは、せめてもの償いとちゃうん?
安全を考えたら費用が嵩む。
それで廃炉に追い込まれるとこもある。
それのどこがあかんねん?
こんな危険極まりない発電施設の安全性について、手抜きがないようにしたら採算とれへんのなら、とっとと廃炉にしてしもたらええやん。
廃炉にして困るのは、今の今まで甘い汁を吸い続けてブクブクに太った電力会社とその一味だけやん。
ああ、あんた、讀賣もその一味やったな。

原発の停止で電力供給は綱渡りってか?
アホ言わんといて。
あんたらの先行きが綱渡りなんやろ?

まあ、活断層が動いても、ミサイルがぶち込まれても大丈夫な原発ができると思い込んでるあんたら、
汚染水の処理すらもどうしようものうて、やっては失敗、またやっては事故、ほんでペコペコ頭下げてる姿見て、誰が信じられると思てんねん。


原発新規制基準 ゼロリスクにとらわれるな
(4月11日付・読売社説)
 
原子力規制委員会が、原子力発電所に適用する、新たな規制(安全)基準の最終案を決めた。
 
東京電力福島第一原発事故を踏まえ、従来の想定より大きな地震や津波への対策を求めた。
原子炉が壊れる重大事故を防ぐため、電源や冷却機能の拡充も盛り込んだ。
 
事故前の基準の欠陥を改めることは必要だろう。
だが、新基準の検討過程で内外から相次いだ、「ゼロリスクを求め過ぎだ」との批判は、ほとんど反映されなかった。
問題をはらむ基準案である。
 
その一つは、原発敷地内の活断層の扱いだ。
これまでは、12万~13万年前以降に動いたものを対象としていたが、最大40万年前まで遡って調査することを課した。
 
規制委はすでに、これを先取りして、原発敷地内の活断層を調査している。
この際、島崎邦彦委員長代理は繰り返し、「活断層が100%ない」という証明を求めており、新基準にも同様の項目が設けられることになった。
 
あまりに非科学的な要求だ。
むしろ、活断層が動いても大丈夫なよう、安全設備の強度を増す工学的な対応を優先すべきである。
 
専門家が、「過剰」と指摘する項目もある。
典型例が、重大事故時に原子炉内の圧力を逃す手段である、フィルター付きベントだ。
 
新基準は、全原発に設置を義務づけたが、米国は先月、専門家の議論を経て、米国の原発には当面、不要とした。
米エネルギー省幹部が、「日本の厳しい基準が海外にも影響しかねない」と懸念を示したのは、もっともである。
 
規制委は、意見公募を経て、7月までに新基準を施行する。
これに基づいて、停止中の原発の安全性について審査する。
 
重要なのは、審査の効率を上げることだろう。
技術に詳しい職員が限られ、同時に審査できるのは、3か所の原発だけという。
人材確保など、体制強化が必要である。
 
原発ごとの柔軟な対応も不可欠だ。
一律に、消火設備などの数を決めるのは、現実的ではない
 
審査では、各炉に最新技術の導入を義務づける、「バックフィット制度」を適用する。
安全向上は大切だが、費用がかさみ、廃炉を迫られる例も出るのではないか。
 
原発の停止で電力供給は綱渡りだ。
火力の燃料費高騰で、電気料金も上がっている。
安全を確認した原発の再稼働は急務である。
 
規制委は、100%の安全を求める風潮にとらわれることなく、各原発の再稼働の可否を判断してもらいたい
(2013年4月11日01時30分 読売新聞)



汚染水移し始めたら、ポンプ配管接続部で漏れる
読売新聞 4月11日(木)15時52分配信

東京電力福島第一原子力発電所の三つの地下貯水槽から、放射性物質を含む汚染水が漏れ出た問題で、東電は11日、
3号貯水槽から6号へ汚染水を移し替える際、配管の接続部から漏水した、と発表した。

漏れた水量は約22リットルで、含まれる放射性物質は約64億ベクレル
現場は、貯水槽を覆う盛り土部分のため、貯水槽周辺の土壌まで漏れた可能性はないという。

漏水は、3号貯水槽から汚染水を送り出す、ポンプの出口付近で起きた。
東電は、3号で、7日に判明した漏水について、貯水槽の最上部で起きていると推定。
水位を下げるため、汚染水(約1万400トン)の一部を6号へ移す作業を、11日午後2時に始めた。
その3分後、配管の接続部から漏水しているのを作業員が発見し、ポンプを停止した。
汚染水は、約6平方メートルの範囲にこぼれ、盛り土に染み込んだ。
東電は、その部分の土を除去する。

じりじりと春

2013年04月11日 | ひとりごと
まさこちゃん達が帰国した、真夏日やった日の夕方、予報時刻どおりに、どんどんどんどん空が暗くなっていき、


あっという間に思いっきりグレ~……。


雲のうずがグワ~ンと動き、その中心から、おどろおどろしいもんが出てきそうな迫力。


隅っこでは、夕焼けしてるという混乱っぷり。


そのうちに、ゴロゴロという音が遠くから聞こえてきて、辺りはピカピカゴロゴロ、えりゃ~にぎやかに。

久々のお水をいただき、からっからに乾いてた草木はきっと、あ~美味しいとばかりに大喜びしてるに違いない。

翌朝、ぐっと気温が下がり、只今12℃。
まあこれが、平年の春の気温なので、とりあえず良しとしよう。

ポンちゃんも、お水を飲んでいっきに元気を取り戻した。


曇り空の望遠はボケるボケる!


咲く気まんまん♪


お隣にも春。


野生のヒヤシンス♪


まさこちゃんが見逃した春。
写真いっぱい撮って送ったるけんね♪待っちょってね♪

地下ダムよりタンク…夜中にコソコソ記者会見…茶番を続ける電力会社と政府…こいつら逮捕してほしい!

2013年04月10日 | 日本とわたし
続けて三つのニュースをここに載せます。
なんでかっちゅうと、あまりにもバカバカしいからです。

汚染水を保管せなあかん。
けど、なんでかしらんけど漏れてまう。
姑息にも1ccっちゅう値を使て、やばいことはやばいけど大したことはない、という印象を与えようとしてるけど、これ、比重を1としたら、1000万Bq/kgやん?!
ものすご汚染された水が、地下に漏れてて、それがどこまでしみてるかもわからず、タンクタンクタンク言うて、地下ダムを今だに実現させてない阿呆。

ほんで、原子力寄生虫の長である田中氏が言うことにゃ「隣の福島第二原発にいる保安検査官1人を、福島第一原発に異動させ、監視やトラブルの対応などに当たらせる措置を取った」やて……。

1人やで1人。
しかも、隣から連れてきた人間で、その人間にどれだけの危機管理能力があるんか知らんけど、どんだけミミッチイねん?!
日本にも、原発の危機管理に詳しい学者や技術者が、いっぱいいるはずちゃうん?
海外とまではいわんでも、せめて日本の知識と経験を招集して、特別チーム組んで取り組まなあかんこととちゃうん?

この法外な量と規模の汚染はもう、近所の漁業組合に謝罪したら済む問題とちゃうやんか。
風評被害って……。

戦争より農業。
原発より漁業。

国が、戦争や原発で繁栄するというのが、いかにアホらしい幻影か。
戦争も原発も、人を殺し、国を滅ぼす。

そんな愚かな事に固執し続けてきた自民党という政党の幹部連中、それから、原子力を推進してきた責任者や役員、学者や技術者は、
この今の、ほんまに厳しい、困難を極める問題の元を作った人間として、全員罪に問われるべき!

解決は、こういう連中ができることではなくて、前々から言われてるように、世界の叡智を寄せ集めて、地球規模の問題として解決に当たるべき!



汚染水1万トン 綱渡りの対応
【NHKニュース】4月9日 18時22分

東京電力福島第一原子力発電所で、水漏れが確認された地下の貯水槽から、汚染水を移送していた先の貯水槽でも、水漏れが起きていることが分かり、
東京電力は、2つの貯水槽にある、およそ1万トンの汚染水を、別のタンクに移す検討を始めました。
しかし、タンクの容量に余裕はなく、綱渡りの対応が続いており、抜本的な解決策を見いだせない厳しい状況となっています。

新たに水漏れが見つかったのは、最初に水漏れが確認された2号貯水槽から、汚染水を移送していた先の、西隣にある1号貯水槽です。
東京電力によりますと、9日午前、1号貯水槽の水漏れを検知するための穴の中から、前の日よりも200倍以上高い塩素濃度が検出され、
その後の調べで、1cc当たり1万ベクレルの放射性物質が検出されました。

この場所は、3重の遮水シートの内側から、2番目と3番目の間で、今のところ、シートの外側の地盤付近では、塩素濃度に変化はありませんが、東京電力は水漏れが起きていると断定しました。
相次ぐ水漏れについて東京電力は、構造上の問題などから、貯水槽の上の方から漏れている可能性を挙げて、上部に水が達しないよう、水位を80%以下に管理しながら使う、と説明していました。
しかし、今回の水漏れは、貯水槽の水位が55%の段階で見つかっており、東京電力は、「別の原因が考えられる」として、
2つの貯水槽にある、およそ1万トンの汚染水を、別のタンクに移す検討を始めました。

東京電力によりますと、貯水槽以外に、汚染水を保管できる可能性のあるタンクは、合わせて2万9000トン分ある、としていますが、
このうちの多くは、毎日発生する、汚染水を処理したあとの水をためるタンクなどで、東京電力は「できるだけ使いたくない」としており、
保管場所は、余裕のない状況となっています。

貯水槽の信頼性は、大きく揺らいでいますが、東京電力は、ほかに有効な手だてがないとして、1号と2号の貯水槽からの移送を優先し、
ほかの5つの貯水槽については、監視をしながら当面、使わざるをえないとしています。
ただ、東京電力が可能性を挙げたタンクについても、貯水槽からの距離の問題などで、必ず使えるとは限らず、
原因を特定できないなか綱渡りの対応が続いており、抜本的な解決策を見いだせない厳しい状況となっています。



福島第一原発 現地の保安検査官を増員
【NHKニュース】4月10日 16時46分

東京電力福島第一原子力発電所で、地下の貯水槽から汚染水が漏れるなど、トラブルが相次いでいることを受けて、
国の原子力規制庁は、監視体制を強化するため、10日付けで、現地の保安検査官1人を増やしました。

トラブルが続く福島第一原発の国の監視体制を巡っては、現地で検査などに当たる国の職員が8人と、原発事故の前と同じで、
人手が不足しているのではないかという指摘が、地元の福島県などから出ていて、原子力規制庁が検討していました。
その結果、10日付けで、隣の福島第二原発にいる保安検査官1人を福島第一原発に異動させ、監視やトラブルの対応などに当たらせる措置を取ったということです。
これについて、原子力規制委員会の田中委員長は、10日の会見で、
「今回のトラブルで、規制委員会として対応が十分でないことが分かった。
重要なのは、住民に不安を与えないことで、発電所の外に影響が及ばないようにすることを、最低限のとりでとしたい」と述べました。

そのうえで、相次ぐ汚染水の水漏れについて、田中委員長は、
「汚染水の保管計画を、破綻させるわけにはいかない。長期的にどう対処すべきか、規制委員会としても考えたい」と述べて、
東京電力だけに任せるのではなく、規制委員会としても、積極的に関与していく考えを示しました。



福島第1原発:汚染水漏れ 東電が県漁連に謝罪/福島
【毎日新聞】2013年04月09日 地方版

東京電力福島第1原発の地下貯水槽から、大量の放射性汚染水が漏れた問題を受け、東電の新妻常正常務は8日、いわき市の県水産会館に、県漁業協同組合連合会の野崎哲会長を訪ね、謝罪した。

県漁連は先月、相馬双葉沖で、主要魚種のコウナゴ(イカナゴ)の試験操業を始めたばかり。
今のところ、市場価格に影響は出ていないが、組合員からは、「仲買人が値をつけなくなる」など、風評被害に拍車がかかることを心配する声が寄せられており、野崎会長は、新妻常務に強く抗議した。

東電はこの日、「汚染水が海に漏れ出す心配はない」とし、汚染水を移すなどの対策を説明。
野崎会長は、組合員に向けた謝罪と説明の場を設けることを求め、24日に予定されている県地域漁業復興協議会に、新妻常務が出席する方針。【中尾卓英】

枯れ木に花を咲かせましょ~♪ニューヨーク植物園に行ってきた!

2013年04月09日 | 友達とわたし
まさこちゃん一家の、マンハッタン旅行最後の観光日。
わたしもまいてもらうことにした。

行き先はニューヨーク植物園。
ブロンクスにある、250エーカーもの広々とした土地に、1890年代のビンテージものの鉄の枠組みによる「水晶宮」ふうの温室やら、石の庭園やら、2世紀に渡り、全く伐採されてない原生林やら、巨大な森やらを楽しめるところ。

ってんで、待ち合わせの地下鉄B線のプラットホームに向かう。
ペンステーションに9時45分に着いてしまい、11時には早よ過ぎると思たけど、まあでも、180丁目以上は上がったことがないもんで、念のために行ってしまうことにした。
予想では、10時半には着いてしまうやろけど、まあ、適当に時間をつぶせばよかろうと……。
ところがところが……。

マンハッタンの地下鉄の愛想の無さと通知の悪さに、とことん振り回されてしもた。
結局、B線は、145丁目以上は行かんことが、いろんな失敗の後に分かり、D線に乗る。
その時すでに、地下滞在時間1時間半が過ぎており、思いっきりの遅刻……すまん……。

地下鉄のプラットホームでは、やたら陽気な工事人の兄さんが近づいてきて握手。
「あんた、韓国人?」
「ちゃいます、日本人です」
「そうかそうか、日本人か」と肩を組まれ、
「結婚してるん?」
「はい、してます」
「え?指輪してへんやん。いやあ、残念やなあ、かわいらしいのに(←あんた、視力大丈夫か?)」
兄ちゃん、あんた、わたしの年言うたろか。越し抜かすで。

などという珍事もあり~の、地下で連絡のつけようがなく、焦りまくりの申し訳なさあり~の、とにかく30分遅れで無事に再会。

ぼちぼちと坂道を下り、ゲート近くのタコス屋さん(後でまさこちゃんの言うことにゃ、店の名前がミスター・ポンチョやったそうな!)で、
1枚1ドル25セントの、ソフトシェルのタコスを、それぞれ2枚ずつ食べ、いよいよ植物園に突入!

ゲートで、ひとり20ドルの、全園&特別展示場見学&園内周遊バス搭乗が可能な券を買う。
いやもう、まさこちゃん達がやってきた途端に夏と化したここ東海岸なんやけど、それまでが寒過ぎたもんで、なんぼなんでも開花には間に合わんかった。
なので、植物園といえど、春の花も木の芽も、ほとんどゼロ……むむむ……残念っ!

ぽつっと咲いてる花を見つけてはパチリ!


桃か?


お~い、花よぉ~!


りんごの木やと思うけど……。


なんでこんなふうに横に伸びるのか……。


君は今日のスターです。


ぎょうさん咲いてくれてありがとう!


ここが多分、水晶宮の温室。今月は『蘭』


では、ここからしばらく、らんらんらん♪








ちょっとひとやすみ。


再びらんらんらん♪










あんさんは誰?


ひっそりとつややかに。


熱帯植物らしいけど……。
  



わたし好みの怪しい方々。












まだまだ続く……。


さてここからは砂漠編。


サボテンがデカい!


いろんなサボテン。
















そして再びらんらんらん♪






















いやあ、圧巻でした。
蘭ばっかの後に、こういう方々を見ると、ちょっと心が和みます。
 



垣根迷路をせっせせっせと作ってはる方々。


おぉ~、木に花が咲いとぉ~る♪


めちゃくちゃ暑いし、かなり疲れてきたので、ここらへんで周遊バスに乗ることに。


原生林。


マグノリアの花がやっとこさ咲き出した!(例年なら一ヵ月ぐらい前)


ゲート近くにある、植物研究所の建物に入る。


セキュリティのおっちゃんがやって来て、「これ、5ドルで売ったるけど買う?」と言う。
う~ん……今日みたいな暇な日は、相手して欲しいのやなと思い、とりあえず適当に答える。

6階に上ると、なんともけったいなお方達がいた。
もうちょっとしたら、この方達が巨大化し、この研究所の建物の正面広場に現れるらしい……。
 



しかし、天井はすてきや。


4階に下りると、めちゃくちゃ入りにくそ~な図書&資料館があり、


その横の細長の展示場で、懐かしの天ちゃんがいはった!


ここを訪れはった時、案内役の博士に、世話になったお礼にと、菊の模様の勲章をあげはったらしい。


米の標本。


見慣れてるけど、こうやって見るとまた違う。


これはなんぞや……忘れた。


ブラジルナッツは、こんなふうに入ってるのやそうな。


椰子の木の標本。自然ってほんまに美しい。


ひょうたん!


これも木やけど……忘れた。


研究所の外観。


門に行くまでの駐車場で、とてつもなく長い手を横に伸ばした木を発見!つっかえ棒も無し!


多分これは、人の手によるもんやろけど、やっぱり気になる木。


あ~暑かった……。


帰りに、長男拓人に、安くてうまいバーガーのお店を教えてもらい、一緒に食べに行くことにした。
拓人も、これまでに何回となく、まさこ家にお世話になったもんな。
教えてもろた住所あたりをうろうろするも、なかなかその店が見つからん。
よう見ると、通りの向こうに、そらもうちっちゃいスペースに、宣伝する気が全く無さそうな『ISLAND BURGER』の文字がっ!

いやもう、美味しいバーガーでした。
どういうわけか、まさこちゃんが払うと言うて頑として聞かず……拓人もわたしも奢ってもらうことに……なんでやねんっ!?
それはさておき、もし、マンハッタンにいらしたら、ここをぜひぜひお勧めします。
ビールもマンハッタン価格ではなくリーズナブル。
グァカモリ(アボガドのディップ)も、ピリ辛やけどうまいでっせ♪

またの再会を願いつつ、皆と別れて拓人はクィーンズへ、わたしはニュージャージーへ。
夜になってもじぇ~んじぇん寒ないし……。
なんか、5日ってやっぱあっという間やね、まさこちゃん……。

『拝啓関西電力様』

2013年04月08日 | 日本とわたし
『拝啓関西電力様』
青田恵子

エアコン止めで 耳の穴かっぽじって
よーぐ聞け

福島には 「までい」っつう言葉があんだ
までいっつうのは ていねいで大事にする
大切にするっちゅう意味があんだ 

そりゃあ おらどこ東北のくらしは厳しかった 
米もあんまし穫んにぇがったし 
べこを飼い おかいこ様を飼い 炭を焼き 
自然のめぐみで までいにまでいに 今まで暮らしてきた 

原発は いちどに 何もかもを奪っちまった 


原発さえなかったらと 
壁さチョークで遺書を残して べこ飼いは首を吊って死んだ 
一時帰宅者は 水仙の花咲く自宅の庭で 自分さ火つけて死んだ 

放射能で ひとりも死んでないだと……
この うそこきやろう 人殺し

原発は 田んぼも畑も海も
人の住む所も
ぜーんぶ(全部)かっぱらんたんだ 
この 盗っ人 ドロボー

原発を止めれば
電気料金を二倍にするだと……
この欲たかりの欲深ども
ヒットラーは 毒ガスで 人を殺した
原発は 放射能で 人を殺す
おめえらのやっていることは
ヒットラーと なんもかわんねぇ
ヒットラーは 自殺した

おめえらは誰ひとり
責任とって 詫びて死んだ者はない
んだけんちょもな、おめえらのような
人間につける薬が ひとつだけあんだ

福島には 人が住まんにゃくなった家が
なんぼでもたんとある
そこをタダで貸してやっからよ
おっかあと子と孫つれて
住んでみだらよがっペ
放射能をたっぷり浴びた牛は
そこらじゅう ウロウロいるし
セシウムで太った魚は
腹くっちくなるほど 太平洋さいる
いんのめぇには 梨もりんごも柿も 取り放題だ 
ごんのさらえば
飯も炊けるし 風呂も沸く
マスクなんと うっつぁしくて かからしくて
するもんでねえ
そうして一年もしたら
少しは薬が効いてくっかもしんにぇな

ほしたら フクシマの子供らとおんなじく
鼻血が どどうっと出てのどさ
グリグリできっかもしんにぇな
ほうれ 言った通りだべよ
おめえらの言った 安全で安心なところだ 

さあ 急げ!
荷物まどめて フクシマさ引っ越しだ
これが おめえらさつける
たったひとつの薬かもしんにぇな



[註]相馬弁の解説
①んだげんちょも―だけれども
②腹くっちく―腹いっぱい
③いんのめえ―家の前
④ごんの―焚き物にする小枝や落ち葉
⑤うっつぁし―うっとうしい
⑥かからし―わずらわしい

福島県の南相馬市から滋賀県に避難した方の作品です。