天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

2008年8月20日応援女性は自らの信念を曲げて裁断した舞台衣装打掛の下振袖を4人皆勤客にプレゼント

2010-08-06 22:35:38 | 日記
今日の日記は、先月7月26日が誕生日だった、もう引退した私が応援していた劇場演技者女性の思い出・続編その6です。
彼女が活躍していたこの世界では、その劇場の公演期間中、一度は劇場に出かけ応援する行動を、ここの業界用語で”皆勤”と称しています。そして、その応援された劇場演技者女性の中には、その行動を見事達成した応援客に、お礼のプレゼント”皆勤賞”を、楽日の舞台で渡したりしています。
しかし、彼女は何か確固たる信念を持っていたのか?そのようなお礼をまったくしない客応対でした。だから、彼女が2009年5月10日札幌で突然引退するまで、私は4回ほど彼女の皆勤を達成しましたが、同僚女性とのチームショーの時、一度だけその”皆勤賞”を特別にいただいただけです。
そのチームショーは、2008年8月11~20日に某劇場で行われたお盆特別興行『夏祭りでありんす:真夏のお盆にお贈りする○○○太夫と▽▽▽太夫のスペシャルチームショー!』でした。この興行は、江戸時代の吉原花魁の絢爛豪華な舞を同じ所属の二人で見せるチームショーでした。夏でしたので、客サービスのために、二人の水着の場面も登場する、とても楽しい舞台でした。
私はこの二人とも某劇場で特に応援していたので、当然の如く”皆勤”しました。そして、その楽日最終回の写真撮影の時、前に撮影していたここの某劇場付独善的応援客が、何か着物の端布みたいのものを二人からプレゼントされているのを、順番待ちの私は、たまたま目撃しました。
その隣に一緒に待っていた今回”皆勤”した彼女の特別な応援客は、その光景を見て『ヤツは”皆勤”していないのに!』と私に文句を言いました。彼の強い憤りは、私にはとても理解できます。彼は何度”皆勤”しても、一度も彼女から”皆勤賞”をプレゼントされていないからです。そして、彼に『ヤツは、いろいろなチームショー用グッズを調達したから、二人に感謝されたんだよ!』と言って、憤慨している彼を私は慰ました。
この興行を”皆勤”した私を含めた3人(注:残りの2名は彼女の応援客)に、この某劇場付独善的応援客が加わり”皆勤賞”が4人になったことで、その着物の端布が、何かすぐに判りました。なぜなら私は、この舞台での二人の花魁打掛けの袖丈が、とても短いことに気が付いていたからです。
正しい打掛けの袖丈は、小振袖でも85cmはあります。でも、実際二人が着ていた打掛けの振袖丈は、45cmぐらいしかなかったです。夏だし、踊るのに邪魔になるから裁断したのだと、私は理解しました。その二人の裁断した両振袖下半分が、4片残っているはずです。だから、残った両振袖下半分4片を、皆勤客と準皆勤客の4人にプレゼントしたのです。添付した写真は、飛鶴柄がとても美しい錦糸銀糸の刺繍で織り込んだ、その丈が45cmの打掛けの振袖下半分の一部です。
そして、渡される時に私は気が付いたのですが、4人に渡すプレゼント品は当然、応援女性によって二分されていました。私のもらった振袖下半分は、某劇場付独善的応援客が応援している女性のものでした。彼女自身の信念を曲げて、ここまでも、一緒に出演した女性に配慮した行動に、私はその時とても驚きました。
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