天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『男たちの挽歌Ⅱ』は前作の足元に及ばない荒唐無稽でご都合主義の脚本で、とても期待していた私は落胆

2010-08-02 21:02:17 | 日記
今日の日記は、映画『男たちの挽歌Ⅱ』(香港1987年製作 ジョン・ウー監督 ディーン・セキ(石天)ティ・ロン(狄龍)レスリー・チャン(張國榮)チョウ・ユンファ(周潤發)主演)のことです。この香港映画も私の日記で紹介しないと片手落ちになるので、私の観た感想を以下に述べます。
この映画は、大ヒットした『男たちの挽歌』の続編です。でも、前作の足元に及ばない失敗作でした。期待して鑑賞した私は、この映画の荒唐無稽でご都合主義の脚本にとてもガッカリした記憶があります。その数々のミスを、以下に三項目具体的に指摘します。
・1.ホー(ティ・ロン)のかって仕事仲間で今は堅気の実業家ルン(ディーン・セキ:添付した写真最下段の右側)が、部下のコー(添付した写真最下段の左側)の陰謀で、敵対するボスの殺人者扱いされるシーン 実業家ルンの発射した拳銃と実際の暗殺実行犯のサイレンサー銃の弾丸の違いや発射する角度やその弾道を精査すれば、ルンはまったく無実であるとすぐに判明し、彼はアメリカに国外逃亡する必要もなかったです。また、昔はヤクザ者で銃に扱い慣れているルンが、自分が無実であるこの証拠に気が付かない訳がないです。
・2.前作で死んだマークの双子の弟、ケン(チョウ・ユンファ:添付した写真の中段)を無節操に登場させた安易な人物設定 その彼にマークの穴あきのコートまで着させる悪乗りぶりです。
・3.コーの組織の内偵に潜り込んだ刑事のキット(レスリー・チャン)を、同じように警察の密命を受けたホーが、自分を信用させる為に、キットを急所を外してコーの面前で撃つシーン しかし、こんな甘い事は、仁義なき極道の世界ではまったく通用しない行為です。そして、その瀕死の重傷のキットを、ホーが運転している車を銃撃した現場まで戻して、病院まで運ぶ行為。こんなことをすれば、すぐにコーの組織の者に分かってしまいます。
このように、あまり感心しない出来の悪い脚本でしたが、刑事のキット(レスリー・チャン)が腹を撃たれ負傷し、街の電話ボックスで子供誕生の知らせを聞き、子供の名前を妻のジャッキー(エミリー・チュウ)に伝えながら息絶えるシーン(添付した写真の最上段)だけは特筆される名シーンです。彼はこの第二作目の演技で、香港電影金像奨の主演男優賞にノミネートされました。
やはり、『柳の下に、いつもどじようは居ない』の格言は映画では今でも生きています。
コメント
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