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1010 Radio

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IMFの出資比におけるBRICs諸国の地位向上に付いて

2010-11-10 | ラジオ
韓国でのG20主要20ヶ国地域首脳会議開幕まで、残すところあと僅かとなった。
IMF・国際通貨基金の理事会は、史上最もラディカルな各国への出資割り当てを見直した最終改革案を承認した。
これは韓国でのG20財務相・中央銀行総裁会議で採択された、改革案を再確認したものとなっている。
出資割り当ての上位3ヶ国はアメリカ、日本、中国となっている。中国はこれまでの6位たったが、この度3位となった。中国は日本には及ばなかったが、ヨーロッパの先進国であるドイツ、イギリス、フランス、イタリアの4ヶ国を追い抜いた。上位10ヶ国にはこの他インド、ロシア、ブラジルとBRICs諸国が並んだ。  
全体としてBRICs、4ヶ国の地位向上によってIMFへの出資率の3.5%から14.2%に増えた。

国際関係大学のルジャニン教授は、IMF内でのBRICsの地位向上は、世界経済での、この4ヶ国の役割が増したことを意味しているとして次のように語った。
「この成長は目覚しいですし、このような潮流はさらに強まるだろう。新興国や市場の可能性を豊かに秘める国々は今後5年で、IMF理事会内や、また出資率の割り当ての観点においても、政治的、経済的に自国の地位を先進国と並ぶまでに高めることができるだろう。この意味でBRICs諸国はIMF内で、他の経済大国と並んで自らの権利を主張することができるのだ」
教授はこのように話している。

IMFでの出資割り当てが多くなることで、IMF内での発言権が強化されることになる。出資割り当ての額はIMFの財源の量を左右する。
これが国内経済支援のための巨額の財源となる。そしてついに一部の先進国だけでなく世界中の国が、ここへ参入することができるようになったのた。
IMFのストロスカーン総裁は、現在行われている各国の出資割り当ての均等化は、65年の歴史を持つIMFの力関係の配置に、根本的な変化を及ぼすことになったと言う。IMFではこれまでと同じくヨーロッパ諸国の発言権が強いのが現状だが、BRICs諸国の発言権は今後、強化されてゆくことだろう。

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11月6日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル