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北朝鮮、イラン、そしてミャンマー、次に核兵器を製造するのはどこか

2010-08-07 | ラジオ
秘密と言うものはいつか暴かれるものだ。しかしこれが核兵器の開発となると、出来るだけ早く判ったほうがいいのは間違いない。
国際社会の前に核の不拡散問題に関する新たな問題が浮上した。
ミャンマーの核開発疑惑だ。
この問題に付いて東洋学研究の専門家・サージン氏に話を聞いた。
「最近、国際的なジャーナリストグループ、核物理学者、軍事専門家らが、信憑性の高い文書を基に、ひとつの結論を導きだした。
それはミャンマー政府が核兵器開発を行っているというものだ。証拠とされているのはミャンマーで核兵器開発に関わり、その後亡命した元陸軍幹部が持ち出した書類と航空写真だ」

しかし疑問なのは果たしてミャンマーの学術的、技術的な能力が、核開発を実現するのに充分なのかという点だ。
サージン氏によるとミャンマーが独自で核兵器を製造することは不可能だろうが、パキスタンの原爆の父、カーン博士の名を冠した国際的な地下組織の助けを借りれば充分に可能ではあると言う。

この地下組織は1980年代から、核兵器開発を望む北朝鮮、イラン、リビアなどの国々に核技術を供与し、その設備などを供給してきた。
リビアの最高指導者であるカダフィ大佐は、自国の核開発計画を放棄したとき、アメリカやイギリスにカーン博士と関係を持つと思われる、架空の組織網に関する大量の文書を引き渡した。
この組織の活動範囲はドバイからマレーシア、そしてヨーロッパ諸国の首都にまで広がっていた。組織は2004年までに解散、ハーン氏は自宅軟禁されていた。
しかしメンバーたちはさらに奥深い地下で活動を続けていたのだ。
近年、核開発の技術や設備は北朝鮮から供給されていると見られており、その形跡はイランやミャンマーに見られる。さらに専門家たちは、この闇の組織が復活している兆候が見られると指摘している。
CIAの情報によると最近の7ヶ月にミャンマー、イラン、北朝鮮、スーダン、シリア、その他、2~3の国が組織のメンバーらとコンタクトを取っているということだ。
詳細を分析しなくとも、このリストを見ただけで、どの国が核兵器の製造を目指しているのかという事は直ぐに判る。

はっきり言って民主的、人道的という言葉からは限りなくかけ離れ、政治的予測が不可能な国ばかりだ。そしてここには恐ろしい法則性が見られる。
それはイデオロギー的な多少の違いはあるものの、どの国も独裁的、全体主義的体制の国であり、核兵器の保有を望んでいるということだ。

ちなみにミャンマーはアフガニスタンに次いで、世界で二番目のアヘン生産国だ。
このように核不拡散体制崩壊の危険性は深刻なものであり、人類生存の運命がかかっていると言っても過言ではない。
もちろん、こうした国々が、実際に核保有国となるまでにはまだ時間がかかるだろう。しかし、こうした動きを見逃してはならない。核兵器製造の意図を実現するアプローチを無視することは、明らかに無責任だということだ。
核の腫瘍は、手術によって取り除かなければならない。

核のジハード――カーン博士と核の国際闇市場

ダグラス・フランツ,キャスリン・コリンズ
作品社


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7月31日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル