1010 Radio

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混迷を極めるイラク情勢

2006-11-09 | ラジオ
イラクに駐留している外国の軍隊は、今後2年から3年で撤退する可能性
がある。これはイラクのタラバニ大統領が、フランスを訪問した際に述べ
たものである。
この問題をめぐってロシアの声の評論委員は、次のようなコメントをしてい
る。

タラバニ大統領のこの発言は実際のところ、イラクに駐留している外国軍
、実質的にはアメリカ軍が2年から3年の間は、イラクから出て行かないで
あろうということを意味している。公式には全ての決定はイラクの指導者
が下すことになっているものの、しかし実際にはアメリカ政府が、決定権
を握っているという事実は、全ての人へ知られている通りだ。
そしてブッシュ大統領はアメリカ軍の撤退の時期に付いては、様々な発言
を行っており、2年から3年あるいは4年、6年そして8年間の駐留さへ示唆し
たことがある。
そしてラムズフェルド国防長官は、アメリカは必要なだけの間イラクに滞在
すると発言した。

しかしこれが一体誰のために、また何のために必要とされるのか、という疑
問は当然の事ながら沸き起こってくるはずだ。
アメリカ政府はアメリカ軍の駐留なくしてテロリズムを撃破し、イラクを正常化
することは出来ないと主張している。しかしイラク人自身はアメリカ軍を占領
軍と呼び、その撤退を求めている。そればかりかイラクの人々はアメリカ軍こ
そが、イラクにテロリズムと暴力を引き起こす元凶であると考えている。

このことはあらゆる世論調査の結果、明らかになっている。さらにアメリカ人自
身でさへ、世論調査のなかではおよそ70%の回答者が、イラクからの軍の撤
退を求めると答えた。NEW YORK TIMESとCBS-TVが実施した最近の世論調
査でも、約70%がブッシュ大統領は戦争を終わらせるプランを持っていなかった
し、今も持っていないと回答している。
つまりブッシュ大統領はイラクから軍を撤退させる時期を、ハッキリと定めては
いないと見られている訳だ。

一方でイラク情勢は悪化し続けており、テロ事件の件数と犠牲となるアメリカ
人及びイラク人の数も、増加の一途を辿っている。
さらに各宗派の間の緊張もとどまるところを知らない。NEW YORK TIMESが掲
載したアメリカ国防総省の機密文書では、イラク情勢が(?)を示すred zoneに近
づきつつあると明記されている。
すでに多くの専門家達はイラクが内戦状態にあり、国の崩壊が始まっていると
考えており 、この様な文書にも驚くことは無い。今やイラクはアメリカにとって
苦しい記憶の残るベトナムと比べられるようになっており、ベトナムの時と同じ
理由により撤退を強いられることになるかもしれない。

今後も情勢の悪化が続き、テロ事件とアメリカ兵の損害が増え、不満を持った
アメリカ国民が自国の軍の撤退を望むようになれば、こうしたシナリオも決して
否定できない。

それでも私は戦争に反対します。

平凡社

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(?)は聴き取れず


11月6日放送 ロシアの声 ラジオ・ジャーナル

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