ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日産自動車の電気自動車事業のコアとなる電池を巡るうわさについて考えました

2017年09月13日 | イノベーション
 日産自動車は2017年9月6日に、2代目となる新型の電気自動車(EV)「リーフ」の詳細な仕様を発表しました。その技術ポイントの一つは、搭載したリチウムイオン2次電池です。今回はそのリチウムイオン2次電池について多少、考えてみます。

 この2代目の電気自動車「リーフ」は、1回の充電によって走れる航続距離を「JC08モードで400キロメートル」と発表しています。搭載するリチウムイオン2次電池の容量を40キロワット時(kWh)と、約30パーセント増やした開発成果です。

 搭載するリチウムイオン2次電池の電池パックの大きさは初代の「リーフ」と同じです。



 電池パックのエネルギー密度向上をできた理由、電池セルのエネルギー密度の向上と、電池パックとしての部品点数の削減を進めて、無駄な電力消費を減らしたためだそうです。

 電池セルでは、電池材料を見直し、ラミネート型セルに充填する電池材料の量を増やしたそうです。 当然、電池材料については詳細は公表していませんが、正極にはニッケル-マンガン-コバルト酸リチウム系(NMC3元系)、負極にはカーボンを使っていると推定されています。従来材料の改良品と推定されています。

 セルの厚みは従来と比べて0.9ミリメートル厚くなっているため、その分だけ充填量を増やしたと推定されています。セルのエネルギー密度は240ワット時W/キログラム(h/kg)程度と考えられています。

 そして、8枚のセルをステンレス鋼製のケースに入れてモジュールとし、24モジュール(192セル)で電池パックを構成しています。電池パックの質量は約300キログラム、総電圧は350ボルトです。

 オートモーティブエナジーサプライ(AESC、神奈川県座間市)がセルとモジュールを製造し、日産自動車ががパックに組み立てる態勢です。

 電池パックの部品点数の削減は、これまで初代「リーフ」を走らせてきたことで得られたデータを生かし、たセルの劣化を含めた電池の挙動分析の成果と伝えています。

 従来品は、品質過剰な設計となっていた部分を見直したようです。また、ハーネス類についてもできるだけ短く、かつ組み付けやすくできるように工夫を凝らしたようです。

 日産自動車は電池パックの1キロワット時(Wh)当たりのコストを公表していませんが、「競合他社をベンチマークしており、トップレベルの安さ」のようです。

 さて、問題は日産自動車の電気自動車事業の長期戦略が読めないことです。実は、同社は日産自動車が株式の51パーセント、日本電気(NEC)が同42パーセント、NECエナジーデバイスが同7パーセントをそれぞれ保有していましたが、今年8月に日本電気系の保有する株式を日産自動車に売却したそうです。

 問題は、日産自動車がオートモーティブエナジーサプライを中国系企業に売却するという動きです。日本経済新聞紙は、2017年5月に中国系ファンドに売却へとの動きを伝えています。

 電気自動車事業の核となるリチウムイオン2次電池事業を売却する動きがとても気になります。

 なお、日産自動車が発表した2代目の電気自動車(EV)「リーフ」の詳細な仕様については、弊ブログの2017年9月10日編をご参照してください。  

長野県佐久市の大河原峠の山道では、ミヤマトリカブトの花が咲き始めています

2017年09月13日 | 旅行
 長野県佐久市春日の山の中にある大河原峠では、晩夏から初秋に景色が変わり始め、ミヤマトリカブトなどが咲き始めています。

 標高が2093メートルもある大河原峠は、佐久市の西南端に位置し、その西側にある北佐久郡立科町や茅野市などの蓼科山山麓部分に接しています。

 大河原峠の西側にそびえている蓼科山(標高2531メートル)には、霧がいくらかかかっています。大河原峠から蓼科山に登る山麓部分が見えています。



 大河原峠から東北側には、晴れていれば佐久平の一部が見えますが、雲海が眼下に広がっていて、見えません。雲の中から、浅間山(標高2568メートル)の山頂部が少し見えています。



 大河原峠の崖部分には、野アザミ系の花が少し萎れながら咲いています。



 ウドの花が実を付けつつあります。



 大河原峠の西側は蓼科山山麓を回る山道です。その山道では、濃い紫色のミヤマトリカブトの花が咲き始めています。





 蓼科山山麓は急斜面の崖のために、山道沿いは森の影であまり日が当たらない環境です。

 レンゲショウマが点々と咲いています。



 ある山麓沿いでは、ハナイカリが群生して、花をたくさん咲かせています。





 大河原峠から西に向かって、蓼科山山麓を回る山道から大河原峠を振り返ると、大河原峠の東側にそびえている双子山(標高2224メートル)山麓が望めました。



 大河原峠周辺は、紅葉の名所であるために、紅葉時期はくねくねした山道が大混雑します。