ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

白神山麓の十二湖ではブナなどが紅葉しています

2010年10月31日 | 旅行
 白神山麓のブナ林の中に潜む十二湖はブナやミズナラの紅葉の盛りです。
 青森県西津軽郡の深浦町にある十二湖は、世界自然遺産の白神山地の山麓だけに自然豊かなブナ林などに囲まれています。十二湖と呼ばれますが、正確には山麓の中に小さな池・湖が33個あるそうです。昔、山麓を流れ下る清流が山崩れなどで、いくつかの点でせき止められて、小さな池ができたそうです。現在は、イトウの養殖に用いている池もあるとのことです。

 十二湖の中で人気が高いのは、奥に位置する青池です。青く澄んで見えるきれいな湖面が人気の秘密です。陽光が射すと、湖面の青色が一層鮮やかに見えます。


 青池の周りにあるブナやミズナラの葉は黄色く色づき、青池の湖面に落ちた葉が多数、淵に吹き寄せられています。

 青池には、自然監察委員のボランティアの方がたまたまいて「青池の淵でニジマスがちょうど産卵しています」と教えてくれました。確かに、2匹のニジマスが浅瀬で寄り添い、1匹が背びれを使って砂をかいています。メスが産卵する場をつくっているように見えました。以前に養殖しようとして放したニジマスが住み着いているのだどうです。

 青池の周りにあるブナやミズナラの葉が黄色くなり、青池の湖面には落ち葉が落ち、淵に吹き寄せられています。

 青池の近くにある鶏頭場の池(けとばのいけ)も、周囲に大きなブナの大木がいくつも生えており、葉を黄色く変化させています。落ち着いた感じの紅葉です。


 池の周囲の木々は葉がいろいろな色に変わり、周囲の木々はモザイク模様になっています。木々が紅葉するころには、ウツギの木は実をつけます。その実を目指し、野鳥のヒガラが数羽来て、実を食べていました。

 この山奥には、アカショウビン、ヤマセミ、カワセミのカワセミ三兄弟が住んでいるそうです。ヤマセミはこれまで一度見てみたいと長年思っている野鳥です。残念ながら一度も見たことがありません。今回も、カワセミ三兄弟を観察することはできませんでした。いろいろな野鳥の鳴き声が聞こえるブナ林だけに、しっかり観察すると、いろいろな野鳥に会えそうな気がしました。

 大きな池の落口の池(おちくちのいけ)には、ガンが飛来し、湖面に漂っています。周囲の木々はやはり紅葉しています。


 落口の池の近くには、山から清流が流れ込む“早瀬”になっています。この瀬をはやみの早瀬には奥山の雰囲気が漂います。早瀬の周囲にいろいろな植物が春や夏には生えていそうです。


 最近、生物多様性の議論が高まっていますが、どんな生物が森などに実際に住んでいるかを、具体的に観察し、彼らと同じ時代・環境で共生する意味を考えることが大切な気がします。この自然豊かな十二湖に来る途中の道の側にあった段々畑にはその周囲を網などで囲って、他の生物が侵入しないようにしてありました。シカとかサルとか何かが畑に侵入するのを防いでいます。人間の住む環境と、他の生物が住む環境の接点では、いろいろな問題が起きています。大都会にいては分からない生物多様化の具体策を真剣に考える時を迎えいます。

TLOの構造改革に成功した坂井取締役にお会いしました

2010年10月30日 | 汗をかく実務者
 関西TLOは大学の研究成果から産まれた知的財産を、企業などに技術移転する株式会社です。
 1998年に創業した関西TLOは一時、倒産がささやかれる所まで追い込まれ、大胆な構造改革を断行してV字回復した企業です。その関西TLOの抜本的リストラとなる構造改革を企画し指揮した坂井貴行取締役にお目にかかりました。


 坂井さんは外見は筋肉むきむきのスポーツマンです。特に、この写真を撮影した時は、ラガーマンそのものでした。坂井さんはラクビーの名門の同志社大学で活躍したラガーマンです。話し方も、熱い闘志を示す体育系的な表現が多い方ですが、見かけと異なり、実は“知将”の方です。冷静に戦略・戦術を練る方だからです。

 TLOは「Technology Licensing Organization」の頭文字で、「技術移転機関」と翻訳されます。日本では大学に関連する組織としてつくられ、平成10年(1998年)12月に関西TLOなどの4機関が、文部科学省と経済産業省に事業が承認され、「承認TLO」第一号として技術移転事業を始めました(承認を受けると、両省からさまざまな支援を受けることができます)。技術移転事業とは、大学の教員や研究者が見いだした優れた研究開発成果を、特許などの知的財産として権利化し、その知的財産を企業などにライセンスして対価を得る事業です。技術移転を受けた企業は、その知的財産を活用して独創的な製品やサービスを開発し、販売して事業収入を得ます。自社の中央研究所の代わりに、大学や公的研究機関が優れた技術シーズとなる「知」を企業などに提供する役目を果たす訳です。

 関西TLO(正確には、「関西ティー・テル・オー」です)は京都駅のすぐ近くに拠点を構える承認TLOです。設立当初は、関西圏にある京都大学などの国立大学や立命館大学などの私立大学などのいろいろな大学の知的財産を手がける広域TLOとして出発しました。関西圏の大学群の研究成果を一手に引き受けることで、多数の優れた研究成果の中から、企業が欲しがりそうな特許などの知的財産を選び抜いて、企業へのライセンスが成り立つ可能性を高め、技術移転事業を成り立たせる作戦でした。当初は、この作戦が当たって、同社は技術移転事業で順調に収入を伸ばしました。

 
 上図は関西TLOの技術移転事業の収入の年度変化です(この図は関西TLOが作成したものです)。

 ところが、平成15年度(2004年度)7月から文部科学省は知的財産本部整備事業を始めました。この結果、各有力大学は学内に知的財産本部(実際の名称は各大学で異なります)設けたことで、TLOの技術移転事業の前提が大きく変わりました。承認TLOの多くは各大学との技術移転事業の役割分担を再構築せざるを得ない厳しい局面に立たされることになりました。この辺は、具体的にはかなりややこしい話なので、説明はここまでにします。

 こうした厳しい局面の中で、関西TLOは特定の大学と密接な関係を持たない広域TLOだったことがかえって仇(あだ)となり、株式会社としての存続を再検討する事態にまで陥りました。この結果、同社は2006年10月に抜本的なリストラを実施する生き残り策を実施しました。“経営維新2006”と名付けた技術移転事業の構造改革を推進した立役者は、坂井取締役でした。

 関西TLOが採用したのは“大学共同経営型”TLOに変身する構造改革でした。各大学から、知的財産本部の業務を支援する知的財産マネジメントの業務委託を受け、特許などの知的財産化したものを、企業などにライセンスするマーケティング業務に特化し、その技術移転によって収益を上げるビジネスモデルでした。

 このビジネスモデルを実践するには、技術移転の営業に優れた営業担当者を社内に抱えることが必要になりました。このため、従来のように外部の企業などからの出向者を営業担当者の中核に据えることを止め、優秀な若手を正社員として雇用し、社内で営業の専門家に育成する人事制度に切り替えました。優秀な若手を採用する際に坂井取締役が確認する質問があるとのことですが、今後の正社員の採用の正否に影響するため、公表は差し控えます。

 若手と中堅の正社員を優秀な営業担当者(関西TLOは「アソシエイト」という呼称を職名に採用しています)に育て上げた結果、関西TLOは22007年6月に和歌山大学と、2008年4月に京都大学と、それぞれ技術移転事業での“知的財産マネジメント”の業務委託契約を締結することに成功しました。その後も、奈良県立医科大学、大阪府立大学と同様の業務委託を受けています。坂井さんは「業務委託契約には至っていないが京都工芸繊維大学、同志社大学、九州大学とも協力態勢をとっています」と説明します。

 現在、国立大学系が学外に関連企業として設けた外部型の承認TLOの多くは厳しい経営状況に陥っています(私立大学が学内に設けた承認TLOの経営状況は原則、非公開なので不明です)。例えば、2008年7月に筑波大学系の株式会社筑波リエゾン研究所が、2009年3月に北海道大学系の株式会社北海道TLOが、2010年6月に長崎大学系の株式会社長崎TLOと静岡大学系などの財団法人浜松科学技術研究振興会(静岡TLOやらまいか)がそれぞれ廃業しました。現在、46機関ある承認TLOの中で、技術移転事業などで黒字を出しているのは10機関程度と推定されています。こうした厳しい状況に追い込まれている承認TLOは、関西TLOの構造改革を見習って立ち直ってほしいと思います。彼らが立ち直って、各TLOの技術移転事業がうまく行き出すということは、日本の企業の新製品・新サービス開発が成功することになり、産業振興になるからです。

 坂井さんが考えたTLOの構造改革は、日本でイノベーション創出が成功する確率を高めることになると想像しています。

佐久市の佐久荒船高原は秋の装いを深めています

2010年10月27日 | 佐久荒船高原便り
 群馬県と長野県の境にある荒船高原は秋の装いを深めています。

 長野県佐久市の東部に位置する佐久荒船高原は標高1100メートルのため、秋の風物詩が急速に目立ち始めました。林間や草原でひときわ目立つのは、深紅の実をつけたマムシグサです。真っ赤なつぶつぶの実を数10個つけた茎の先は、まだ緑色が主体の草むらの中で鮮やかなコントラストを描きます。



 マムシグサとはどきっとする名前ですが、茎の斑(まだら)模様がマムシに似ていることから、こんな名前がついたと聞きました。マムシグサの花は漏斗状の形をしているため、夏にも目立つ野草です。でも秋になると、こんなに目立つ実をつけるとは想像できません。

 佐久荒船高原を彩る秋の花の一つはリンドウです。ここ数年、リンドウは減っています。草原から頭を出して花を咲かせる背の高いリンドウと、地面から10センチメートル程度の背丈の低いリンドウの2種類を見ます。育っている環境で背丈の高さが違ってしまうのか、種類が違うリンドウ同士なのか調べても分かりませんでした。

 草むらの中にひっそりと咲く背丈の高いリンドウが開花期を迎えています。澄んだ青紫の花がきれいです。



 このリンドウを見るには、草むらに少し分け入る必要があります。この結果、衣服には草の小さなタネがたくさん付きました。毛が刺さっているので、小さなタネを取り除くのに苦労しました。しっかり取り除かないと、このタネが別のものに付着し、予想外の所にタネが分散していきます。このタネにとっては、生き残りをかけた種族を残すための戦術なのですが、結構迷惑です。

 背丈の高いリンドウは山道の脇などで、花を咲かせると、開花期は目立ちます。この背丈の高いリンドウが毎年咲く場所がいくつかあったのですが、次第に姿を消しています。誰かに採取されているようです。この季節は森の中に分け入ってキノコを採る方が増えます。いろいろな所に、キノコ採りの方が出没します。

 キノコも木の幹や倒木の幹、地面などのいろいろな所にさまざまなキノコが生えています。


 もちろん、知らないキノコは食べません。食べられても、美味しいとは限りません。

 興味深いのは、地面から生える丸い風船のような小さなキノコです。風船の中には中空で、踏むと胞子のようなものを吐いてしぼみます。たぶん、食べることができても、ほとんど実はありません(毒キノコか食べられるキノコか調べていません)。

 高原を彩るノギク(野菊)系の花々は最盛期を過ぎたものが多くなっています。8月31日のブログでお伝えしましたように約2カ月間、ノギグ系は咲き続けてきました。陽当たり条件の違いなのか、今が最盛期を迎えたようなノギク系のヨメナが少数派ですが咲いていました。ほとんどが枯れ始めている中で、見事な花の咲き具合という自然の振る舞いは予想を超えていました。



 もうすぐ大きく冷え込む日を迎えると、木々は葉をいっせいに落とし、晩秋になります。もの悲しい秋です。鹿(ニホンジカ)の鳴く声がたまに近くでします。小倉百人一首の世界です。

ネオジム磁石からネオジムなどを回収する発表がありました

2010年10月26日 | イノベーション
 東京大学の生産技術研究所はネオジム磁石からネオジムなどを回収する技術を発表しました。
 生産技術研究所は、ハイブリッド自動車の電動モーターやハードディスク駆動装置(HDD)の駆動モーターなどに用いられているネオジム・鉄・ホウ素(Nd・Fe・B)の高性能磁石から「ネオジムやディスプロシウム(Dy)を回収する技術を開発した」と発表しました。ディスプロシウムは、ネオジム・鉄・ホウ素高性能磁石の耐熱性を高めるために添加されているレアメタルです(レアメタルの鉱石原料がレアアースです)。

 発表者はレアメタルの第一人者としてNHK(日本放送協会)などのテレビ番組や希少金属などの講演会で引っ張りだこの岡部轍(とおる)教授です。


 岡部さんは電気自動車やハイブリッド自動車などを「走るレアメタル」などと名付け、レアメタル・レアアースのリサイクル技術の重要性を説いている学者です。今回は、廃棄されたハイブリッド自動車の電動モーターなどを回収した後に、この中からネオジム・鉄・ホウ素高性能磁石をまず回収し、この磁石から主成分のネオジムや添加物のディスプロシウムを「廃液を出さすに巧みに回収する技術を開発した」とのことでした。

 この回収技術はチタンなどの非鉄精錬を学んだ方でないとなかなか理解は難しいものです。基本原理は塩化マグネシウム(MgCl2)のガスを磁石に当てて、還元反応によって、塩化ネオジムと塩化ディスプロシウムの液体や固体として回収するものです。この還元処理を施されたネオジム・鉄・ホウ素高性能磁石は、鉄とホウ素が残ったスクラップとなります。このスクラップは鉄(鋼)の精錬素材に回します。この話は難しいのでここまでです。

 岡部教授は例え話を交えて記者たちに分かりやすく説明しましたが、金属の還元反応を知らない非専門家にはやはり中身が難しかったようです。発表後の記者からの質問では「レアアースの備蓄は事業として成立するか」などの前提条件を無視した質問が相次ぎました。岡部さんは「レアアース・レアメタルが高騰している現在は、備蓄すべきではないが、価格が暴落したら日本は国家としてリスクヘッジとして備蓄した方がいい」とお答えになりました。

 ここでいうレアアースの暴落とは、10年以上先の話だと思います。中国がレアアースの97%を支配し、その輸出規制を強めている事態に対して、米国企業は米国内にあるマウンテンパスという有名なレアアース鉱山の再稼働を試みています。中国のレアアースの低価格攻勢に閉山を余儀なくされた鉱山です。現在、レアアース鉱山の再稼働や新鉱山開発が急ピッチで進められています。このまま進行して、中国以外の鉱山が稼働し始めると、レアアース価格は暴落します。ここで重要なことは、日本は20年~30年間の長期戦略を立て、実践することです。賢い日本になれるかどうかは分かりません。

 「レアメタルのリサイクル事業は採算がとれますか」という記者からの質問に対しては、岡部さんは「モーターの銅線などを回収することは銅のリサイクルとして採算がとれるが、その後のネオジム・鉄・ホウ素高性能磁石からネオジムやディスプロシウムを回収する事業は採算がとれないとみている」とお答えになりました。現時点では、銅や金、白金などの貴金属系の回収は採算がとれますが、レアメタルの回収は採算がとれる見通しが立っていません。厳密にいえば、採算がとれる見通しは立ちそうもないとの見解が多数派です。ここで大事なことは国家戦略としてレアメタル回収事業を実施して備蓄することです。20年~30年間のレアアース・レアメタル価格の乱高下に対するリスクヘッジとしての対策です。

 岡部さんはレアアースをもし備蓄する時は「資源量などの点から、ロジウム(Rh)、テルビウム(Tb)、ユーロピウム(Eu)の順に進めることを提案している」と語りました。

 今回、日本を代表する新聞やテレビの編集記者が岡部さんに質問した内容はレアアース・レアメタル問題を理解するには時間がかかると感じさせるものばかりでした。苦笑したのは、ネオジム・鉄・ホウ素高性能磁石の実物を手に載せた某記者が「ディスプロシウムはどこにあるのですか」と質問したことでした。合金成分として含まれているということの意味が理解できていないためでした。この点で、最近のレアアース・レアメタル騒動は、レアメタルについての専門記者の出番であり、その責任は大きいと感じました。

 
 上はディスプロシウムの原料です。ネオジム・鉄・ホウ素高性能磁石をつくる際に添加するものだそうです(たぶん砕いて添加するのでは?)。岡部研究室の方に純度を質問したら、知らないとの答えでした。

 数年前から日本の製造業は「リサイクル設計に本気で取り組まないと、レアメタルのリサイクル事業コストは計算できない」と、いろいろな場で訴えてきましたが、ほとんど浸透していません。レアアース・レアメタルの専門家が集まる場でしか説明できていないからです。実際にリサイクル設計に取り組む日本企業が登場するのは何年後なのか、現時点では予想できません。
(今回、この文章を書いていて、中学生の時に元素記号を覚えた際に、金(Au)やHg(水銀)より後半部分の元素は何に使うのか疑問を持ったことを思い出しました)。
 

佐久市の佐久荒船高原は秋の気配が濃くなり始めました

2010年10月25日 | 佐久荒船高原便り
 標高が約1100メートルの佐久荒船高原は、木々の葉が色づき始め、落葉し始めていました。

 佐久荒船高原の南側の向かいにそびえる荒船山(標高1423メートル)は中腹まで紅葉し始めています。多くの木の葉が黄色や赤色に色づき始め、葉を少し落とし始めています。このため、荒船山の中腹は黄色や赤色、緑色などのパッチワーク状になり始めています。



 10月24日はどんよりとした曇り空のため、鮮やかな色彩になっていません。

 長野県佐久市の東側に位置する佐久荒船高原は、秋の気配が濃厚に漂っています。高原に連なっている低い山々は紅葉し始めていました。



 木に巻き付いたツル系の葉も黄色や赤色などに色づいています。もう少しすると、鮮やかな紅葉になり、なかなか美しいのです。白っぽい実をつけているものもあります。

 草原部ではススキが銀色に輝いています。どんよりとした曇り空の下でも、ススキは銀色の穂をなびかせています。



 快晴の日の夕方は、ススキが陽光を受けて輝きます。
 9月まで草原を埋め尽くしたコスモスは枯れています。あの風にそよいでいた多彩な色の花は消えかかっています。少し花が残照のように咲いていてもの悲しい感じです。

 マユミ(真弓、檀)の木は赤い実のいくつかがはじけています。


 
 山の中には赤い実をつける木が何種類かあり、野鳥が実を食べに来ています。マユミに加えて、ガマズミやナナカマドなどといくつもあるのですが、しっかり調べないとなかなか見分けがつきません。この赤い実を食べようと、シジュウカラやホウジロ、カケスなどが冬を迎える前に体力を高めるために群がっています。集まってきた野鳥がよく鳴いています。アカゲラが1羽姿を見せたのですが、写真撮影はまだ繁っている木の葉に邪魔されてうまくいきませんでした。木の葉が落ちると、イカルの群れが観察できると期待しています。

 4月末の早春から始まり、盛夏に葉を茂らせ、11月の晩秋に向けて季節が駆け足で動いていきます。この後は約半年間、冬景色になります。高原の四季の移り変わりは早く厳しいものです。