ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

長野県東御市湯の丸高原にある池の平湿原の入り口では、ヤナギランが花を咲かせ始めました

2019年07月31日 | 旅行
 長野県東御市湯の丸高原にある池の平湿原では、長野県でもやっと梅雨明けし、夏の山野草の花の観察ができる天気にやっとなりました。

 東御市北部の端にある湯の丸高原の中にある池の平湿原は標高が2000メートル程度の高層湿原ですが、周囲の山麓・嶺峰の囲まれたすり鉢状の地形から、朝晩の冷え込みが大きく、もう少し標高が高い部分で咲く山野草も観察できる高層湿原です。

 池の平湿原の入り口は、標高2061メートルの兎平です。ここから池の平湿原まで南東方向に降りて行きます。

 この兎平は、針葉樹林のすき間の南向きのササ原です。



 このため、この兎平は針葉樹林がないために、陽当たりがよく、暖かいために、ゼンテイカ(通称、ニッコウキスゲ)やヤナギランなどが、池の平湿原より一足早く咲きます。



 今回も、池の平湿原内では、ゼンテイカが最初の花を咲かせ始めたところでしたが、この兎平では既に花をよく咲かせています(“一日花”なので、次々と開花しています)。

 ゼンテイカの花の中に、小さなハチ(たぶん)が蜜を吸いに潜っています。







 同様に、ヤナギランも最初の花を咲かせています。



 ここのヤナギランは花が咲き始めたところで、背丈はまだ低いままです。



 池の平湿原内では、ヤナギランはまだ咲いていません。

 ゼンテイカやヤナギランの花には、アブやハチなどが来ています。このアブやハチを狙って、トンボがたくさん飛んでいます。

 キバナノヤマオダマキも少し前から花を咲かせていた様子です。アブやハチが花の蜜を吸いに来ています。



 池の平湿原に向かう下り道の木道に、クジャクチョウが出て来ました。



 今まで見たクジャクチョウより一回り、小さい感じです。





 小さい感じなのは、まだ“春型”なのかなと推察しました(よく分からないのですが・・)。

 7月、8月には、標高が高い場所に集まるチョウを観察するために、池の平湿原にやって来る方もおられます。

 “花目当て”“鳥目当て”“チョウ目当て”などの愛好家など、さまざまな方がやってきます。

 昨日7月30日朝は、小諸市や東御市の佐久平は、朝は霧がたなびいていました。北側にそびえている浅間山系は濃霧の中でした。

 この日は、池の平湿原は霧・雲の上になっていて、いい天気でした。

 なお、6月下旬に池の平湿原でイワカガミを観察した話は、弊ブログの2019年6月28日編をご覧ください。

群馬県富岡市妙義町の妙義山麓の道沿いでは、ヤマユリの花が無造作に咲いています

2019年07月30日 | 旅行
 群馬県富岡市妙義町菅原の妙義山の麓の道沿いでは、ヤマユリの大輪の花が無造作に咲いています。

 富岡市妙義町菅原の西端にある妙義山の麓沿いの道は、夕立が降った後で路面が濡れています。東側に見える高崎市辺りに落ちるカミナリがいくらか光って見えました。

 妙義山の麓沿いの道沿いでは、ヤマユリの花がやや乱れて咲いています。





 ヤマユリの花は周囲の他の夏草と成長を争っています。



 なかなか暑い夏の気候にならず、急に時期が来たのでヤマユリは何とか花を咲かせた様子です。





 ヤマユリの花が咲き終わったものと、その花の蕾が混じっています。



 午後6時近くなり、妙義山系の東端にそびえている白雲山(この北側にある峰続きの相馬岳の最高峰が1104メートル)はシルエットになっています。

 ここからさらに西に向かって進むと、妙義山系の西端にそびえている金洞山(1094メートル)の麓にでます。

 夕立の後のためか、山麓には霧がかかっています。



 妙義山系の麓一帯では夏草が茂り、夏らしい趣きです。7月も終りを迎え、夏草が猛烈に茂っています。



日本経済新聞紙のソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏のインタビュー記事を拝読しました

2019年07月29日 | 日記
 2019年7月28日に発行された日本経済新聞紙 朝刊2面のコラム「未踏に挑む」INTERVEWのソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏の記事を拝読しました。

このコラム「未踏に挑む」INTERVEWの見出しは「AI革命、八百屋の執念で」というやや意味不明の見出しです。

日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版の見出しも最初は同様でしたが、途中で変わりました。ふつうの見出しです。



 記事の中ほどで、デジタル革命時の生き残る企業の経営者の条件を尋ねられた答えは「独自のビジョンと戦略を持てる方だ」と答えます。

 そして、日本企業の多くの経営者は計画をつくるばかりで、ビジョンや戦略は先輩経営者がつくったものを焼き直しているだけと判定します。

 サラリーマン経営者に引き継がれてからは、戦後に這い上がってきた経営者とは異なってきたと指摘します。サラリーマン経営者に比べて「日々、自分のお店を切り盛りしている八百屋さんの方が自分の事業への執念がある」との指摘から生まれたのが最初の見出しでした。

 このインタビュー記事は、日本企業の多くがデジタル化の波に乗り遅れるなかで、その潮流の中心にいるソフトバンクグループが7月26日に人工知能(AI)投資に専念する10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の第2弾をつくると発表したことを受けてのインタビュー記事です。

 「世界を席巻する巨額投資の先にどんな未来を描くのか。経営のリスクをどうコントロールするのか」などを孫正義会長兼社長に聞いたと始まります。

 その後に日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出しが「日本『AI後進国』の危機感を ソフトバンクG孫正義氏」と、記事の中身を示すように変わっています。

 世界中で「AI革命が叫ばれています」という質問には、AIは既に学術研究の時期を終えて、世の中で応用する活用期に入った。10年後にAIが最も変える3つを挙げると、企業のビジネスモデル、医療、交通の世界だろうと答えています。

 そして「このAI事業の世界では、既にユニコーン企業(企業価値が10億ドル以上の未上場企業)が続々と誕生している」と語ります。この意味は、ソフトバンク自身が携帯電話機器などの事業から、ベンチャー企業への投資事業を主力に据え始めたという、世間の判断を物語るものです。

 現在の主要なIT企業のPER(株価収益率)は30倍台になっている。しかし、年間約30パーセントの成長率になり、2年後にはPERは10台になる。これは日本の製造業と同程度になると指摘します。

 ソフトバンクは「情報革命で人々を幸せにする」という理念があり、「すべての産業をAI(人工知能)が再定義する」というビジョンがあり、その戦略が今回のビジョンファンドになると語ります。

 7月26日に人工知能投資に向けた「ビジョンファンド」第2弾をつくると発表しています。

 この「ビジョンファンド」第1号では、5年間で投資していくつもりだったが、約2年間で投資が完了したため、第2号ファンドをつくると説明します。

 この記事の中では、「巨額投資のリスクはどのようにコントロールするのですか」という質問に対して、未踏の世界に行くには攻めることが大切だが、どんどん攻めるために、守りにも気を使うと説明し、純負債を保有株式価値で割ったLTV(ローン・ツー・バリュー)を25パーセント未満に抑えていると語ります。

 「財務では、現預金を3兆円持っている」と語ります。このように、長いインタビュー記事の気になった部分を今回は取りあげました。

日本経済新聞紙の「日本の針路2019 3」の「成長戦略どう描く うつろう軸足」を拝読しました。

2019年07月28日 | 日記
 2019年7月25日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面に掲載されたコラム「日本の針路2019 3」の「成長戦略どう描く 財政・金融うつろう軸足」を拝読しました。

 先日7月21日に行われた参議院選挙での問題点を再考するのが、コラム「日本の針路2019」の狙いです。

 今回は、7月22日に参議院選挙の結果を受けて、安倍晋三首相が記者会見で語った「リスクが顕在化すれば、機動的なマクロ経済対策をちゅうちょなく実行していく」と語った意味を検証しています。

 このコラム「日本の針路2019 3」は、日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版にも同様の見出しで掲載されています。



 この7月22日に安倍首相が語ったことは、10月に実施する消費税の8パーセントから10パーセントへの引き上げ時に、中小店舗で実施するポイント還元策や低所得世帯向けにプレミアム付き商品券を発行することを意味しています。

 言い換えると、こうした景気の下支え策には既に2兆円を投じることが決まっています。これにさらに景気の下支え策に追加策を打ち出すと「増税実現のために、実質減税する」ことになります。

 自民党内には、さらに「数年間で20兆から30兆円の景気対策を・・」「国の当初予算を毎年3から4パーセント拡充するべきだ・・」という声が上がっていると、記事は伝えます。

 この毎年3パーセント増の予算が5年間続くと、国の支出額は現在より、16兆円増えます。このシナリオは想定外のものです。

 今回の消費税の10パーセント増税は、国の支出が10兆円縮まるとの計画でした。国と地方の基礎的財政収支の赤字が縮まずに、逆に膨らむと、2025年度に目指していた基礎的財政収支の黒字化は見通せなくなります。

 この財政政策への期待の高まりは、日本銀行による金融政策の行き詰まりつつあることの裏返しです。安倍政権が発足してから、日銀による異次元緩和策が行われました。

 しかし、マイナス金利による銀行の事業収益の低下などの副作用が大きくなり、日銀の政策余地は小さくなっています。

 現在強まっている金融政策に期待が高まっている背景は、公共投資による経済波及効果が低下した財政政策の限界が強まったことでした。

 さらに、自動運転や人工知能(AI)などの国家戦略特区法による地域限定で実現する構想の実現もあまり進んでいません。

 「岩盤規制に穴を開ける」との謳い文句は別の意味で低迷しています。

 富士通総研の専門家は「イノベーションの世界的な潮流から(日本は)取り残されてる」と、経済全体での技術革新の遅れを嘆きます。

 こうした「経済全体での技術革新の遅れ」は、今回の参議院選挙でどこまで争点になったのか・・不勉強で分かりません。

 日本の近未来を描く成長シナリオを打ち出さない政党が多かったのでしょうか・・。不勉強で分かりません。


人気ミステリー作家の伊坂幸太郎さんの新刊「シーソーモンスター」を読み終えました

2019年07月28日 | 
 人気ミステリー作家の伊坂幸太郎さんの新刊「シーソーモンスター」を読み終えました。

 この単行本は、中央公論新社が2019年4月10日に発行しました。価格は1600円+消費税です。



 実は、既に軽く一通り読み終えていたのですが、7月27日は紀伊半島に上陸した台風5号の影響によって、関東地方は風が強く、晴れたり曇ったりという変則的な天気になりました。このため“晴耕雨読”風に読み返してみました。

 この単行本「シーソーモンスター」は、中編「シーソーモンスター」と中編「スピンモンスター」の2編で構成されています。

 この二つの中編は、古代から未来までの日本を舞台に「海」と「山」の一族が争い続けているという背景が基に書かれた小説です。でも、実際には小説の中身にはそれほど強くは反映していません。

 今回は、中編「シーソーモンスター」を読んだ感想です。いきなりネタばらしがあります(未読の方は以下は読まないことをお薦めします)。

 この中編「シーソーモンスター」の時代背景は1980年以降の日本の高度成長期の社会です。日米貿易摩擦の記事が新聞に載っていると始まります。

 日米貿易摩擦では、日本と米国の貿易不均衡を是正するために、1985年のプラザ合意によって、ドル売りの協調介入し、円高誘導をしました。この結果、1米ドルが230円ぐらいから一気に130円ぐらいに跳ね上がりました。
 
 その後、1987年には米国の包括通商法301条に基づき、日本製のコンピューターやカラーテレビ、電動工具の3品目に100パーセントの報復関税をかけたころです(今の米国と中国の報復関税の先駆けです)。

 日本は好景気で、残業もいとわずに猛烈に男性社員が働いていた時代です。

 この中編「シーソーモンスター」の主人公は中堅の製薬企業に勤めている北山さんです。そして4年先輩の綿貫さんに飲み屋で「同居してる実の母セツと、妻の宮子の仲がよくない嫁姑問題」の苦労を訴えます。

 以下はネタばらしです。妻の宮子は、身寄りがない子ども時代を過ごしてきたため、好青年の北山さんと東海道新幹線内で知り合い、結婚までこぎ着けます。

 北山さんが婚約者の宮子さんを両親に紹介するために、あるホテルのテールームで待ち合わせます。この時に、婚約者の宮子は、あるホテルのテールーム内にいた敵を見抜き、トイレで相手を片づけます。

 実は、婚約者の宮子さんは日本の諜報部隊の一員で、なかなかの腕前の持ち主です。

 そして、なんと実の母セツも、その日本の諜報部隊の元一員でした。あるホテルのテールーム内にいた敵を見抜き、トイレで相手を片付けた際には不十分な対応で、この義母のセツが裏側で相手を完全に片づけていたのでした。

 話は進んで、中堅の製薬企業のいいお得意さんの大手病院の二代目院長を、4年先輩の綿貫さんから紹介されます。

 実は、大手病院の二代目院長は病院の売上げをごまかし、脱税などをして不正に儲けていました。4年先輩の綿貫さんが協力した成果でした。

 この大手病院の二代目院長は病院の売上げをごまかしている事実に気がついた北山さんは、4年先輩の綿貫さんに相談します。

 この結果、4年先輩の綿貫さんと二代目院長は、この不正の罪を北山さんのしたことにして闇に葬ろうとします。

 このため、北山さんは殺されかけます。この事件に乗り込んできたのが、妻の節子と母のセツでした。

 拉致された北山さんは、偶然、ゴミ袋を顔に被せられ、視界を失います。気がつくと病院のベットに寝ていました。怪我をしたからです。

 病室で何となく目が覚めると、そばに妻と母がいたようで、声が聞えました。その声は二人が仲が良さそうな雰囲気でした。

 でも、怪我が直ると、また元の不仲な義母と嫁に戻りました。ここまでの話はテンポ良く進み、伊坂幸太郎さんらしい軽妙なストーリーです。

 北山さんが退院すると、義母は同居を止めて別居することにしました。義母は元々、絵が上手だったので、カタツムリを主人公にした絵本をつくることになりました。

 絵を義母が担当し、物語などの文書を妻の宮子が担当する役割分担です。この絵本はヒットしたそうです。この絵本の話は、もう一つの中編「スピンモンスター」に登場します。