ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

佐久荒船高原は午前中は晴れ間でしたが、正午からは濃霧に包まれました

2011年07月31日 | 佐久荒船高原便り
 長野県佐久市の東側に位置する佐久荒船高原は、今日は天気が次々と変わります。夜中に豪雨が降り、明け方に霧が立ちこめ、午前は一時晴れました。午後に入ると、視界が10メートルもない濃霧になりました。

 昨日から新潟県・福島県などにゲリラ豪雨をもたらせた前線の影響だと思いますが、佐久荒船高原は天候不順です。朝は霧が立ちこめ、雨が時々降りました。午前9時を過ぎたころから、日が差し込み晴れ間になりました。

 佐久荒船高原の東側に見える妙義山は、下から立ちのぼって来た霧をまとっています。



 佐久荒船高原の北側にそびえる浅間山は、山頂部には霧がかかっていません。赤みがかった山肌がよく見えます。



 早々に梅雨明けしてから、猛暑が続いた後の天候不順の時は、浅間山はほとんど霧あるいは雲に覆われていたのですが。その代わりに、荒船高原の南西側に見える八ヶ岳連峰は霧か雲に覆われてまったく見えません。

 佐久荒船高原のすぐ南側にそびえる荒船山は、何本も立ちのぼる霧に覆われて、ぼんやりとしか山容が見えません。



 佐久荒船高原に晴れ間が広がった午前中は、野鳥や蝶などが飛んでおだやかな雰囲気です。モズが1羽、梢に留まってよく鳴いています。



 遠くでカッコウも鳴いています。山道では、キセキレイが姿を見せています。キビタキも時々近くで鳴くのですが、姿を見ることはできませんでした。

 夏の様相を強める草原では、チダケサシの淡いピンク色の花がきれいです。



 こうした夏らしさをいくらか感じさせる風景も、午後からは立ちこめた濃霧と、時々パラパラと降る雨によって一変しました。午後の濃霧は簡単には晴れない天気予報だったために、下山しました。群馬県下仁田町の中心部付近まで来ると、晴れていました。しかし、振り返って佐久荒船山方向を見ると、濃霧に覆われていました。本格的な盛夏はまだ先のようです。

佐久荒船高原はこのところ天候不順ですが、森は盛夏の様相を強めています

2011年07月30日 | 佐久荒船高原便り
 長野県佐久市の東側に位置する佐久荒船高原は、7月末になり盛夏の様相を強めています。7月下旬に入ってからの全国的な天候不順によって、雨や霧が多い日々ですが、森は葉が繁り、盛夏の様相を強めています。

 山道のあちこちにシシウドの花が咲いています。花火が広がった時のような形の花です。



 この背丈が2メートル以上になる、目立つシシウドは食べられないと聞いています。

 食べることができるウド(独活)も少し前から花を咲かせ、昆虫を集めています。



 ウドは高さが1.5メートルぐらいまで大きくなるので目立ちます。地元の方は夏に花を咲かせたウドの場所を覚えておいて、来年の春に芽吹いた新芽を採取するそうです。地上に出たばかりのウドは鮮烈な香りがします。

 山道にトモエソウが咲いていました。濃い黄色い花がきれいです。



 多年草のトモエソウは、以前はいろいろな森陰に咲いていたのですが、最近はあまり見かけなくなりました。

 この季節に山道でよく見かける野鳥がキセキレイです。



 渓流が近い山道でよく見かけます。近づくと、前方の少し遠く逃げて降ります。このため、キセキレイは道案内するように、どんどん前に進みます。キセキレイはふだんはペアでいます。春先に朗々と美しい鳴き声を聞かせてくれます。

  ウバユリの蕾がかなり大きくなり、開花はもうすぐです。例年だと、からっとした盛夏の天気なると、ウバユリは森の奥でひっそりと咲きます。

 佐久荒船高原は草木が茂って、盛夏の森の様相です。木々も葉を茂らせ、ツル系も伸び、草木の強い生命力を感じさせる盛夏です。

標高約2600メートルの千畳敷カールでは黄色いシナノキンバイの花がきれいです

2011年07月29日 | 旅行
 木曽駒ヶ岳山系の名峰である宝剣岳(ほうけんだけ)山麓の懐に広がる千畳敷カールは、さまざまな高山植物が咲いてお花畑をつくっています。7月下旬に入り、チングルマやシナノキンバイ、コバイケイソウなどの高山植物が濃霧の中で咲いています。

 緑色の草原の中に、繊細な白い花のコバイケイソウがあちこちに咲いています。



 コバイケイソウは濃霧の中でも目立つ高山植物です。

 緑色の草原の中に、鮮やかな黄色の花のミヤマキンバイもたくさん咲いています。





 黄色い花のミヤマキンバイの群生はとても美しい風景です。

 可憐なピンク色のヨツバシオガマも草原の中で目立ちます。



 千畳敷カールは高山植物を見る“観光名所”になっています。その理由は、標高1662メートルにあるシラビソ平駅から、駒ヶ岳ロープウエイで一気に950メートルを約7分で上り、千畳敷駅に着くからです。

 しっかりした登山装備の登山家もいますが、近所に気楽に散歩に行く感じの服装のトレッキングの方も少なくありません。

 千畳敷カールは約40分ぐらいで一周できます。せっせと歩く方もいれば、階段状の山道をやっとのことで上り下りしている年配の方もいます。山登りの服装も千差万別です。

 宝剣岳の山麓に広がっている千畳敷カールから八丁坂を登ると宝剣岳の山頂に出ます。この山頂から、標高2925メートルの中岳を経由すると、標高2956メートルの木曽駒ヶ岳の山頂に登れるそうです。中岳山頂付近ではコマクサを見ることができるそうです。中央アルプスを十分堪能できる登山ルートだそうです。

木曽駒ヶ岳近くの標高約2600メートルの千畳敷カールは濃霧でした

2011年07月28日 | 旅行
 木曽駒ヶ岳山系の山麓に広がる千畳敷カールは、約2万年前に氷河が削りとった凹状の山麓です。千畳敷カールは、長野県宮田村などにまたがる木曽駒ヶ岳山系の中の標高2931メートルの宝剣岳(ほうけんだけ)の山麓に広がっています。標高が約2600メートルもある千畳敷カールは、荒々しい岩場の間にさまざまな高山植物が咲くお花畑が点在する観光名所です。

 午前中は雨で登山家の方々も歩き始めるのをためらうほどの天候だったそうです。午後になると雨が上がり、トレッキングなどができる天気になりました。ただし濃霧で視界はあまりよくありません。7月下旬に入り、例年でしたら、さまざまな高山植物を楽しめる時期になのですが、今回は雨が降らないだけましという天気でした。

 一番見たかったのは、チングルマ(珍車あるいは稚児車)の白い花です。群生を見ることができました。





 中央部が黄色い、白い花びらがきれいでした。群生によっては、既に開花が終わり、実をつける準備中のものもありました。



 チングルマは見た目は草ですが、実は地面を這うバラ科の落葉低木です。

 草原の中に濃いピンク色のコイワカガミの花もあちこちに咲いています。



 花期が少し過ぎた感じのミヤマクロユリも所々に咲いています。濃い黒みがかった紫色の花が印象的です。



 雨上がりの濃霧の中で、千畳敷カール全体を見ることはできませんでしたが、いろいろな高山植物を楽しむことができました。短い夏休みでした。

旭硝子財団が開催した2011助成研究発表会を拝聴しました

2011年07月27日 | イノベーション
 旭硝子系の公益財団法人の旭硝子財団は、大学などの教員・研究者の学術研究に研究資金を助成しています。その助成研究発表会の2011年度版が東京都新宿区内で開催されました。

 合計73件の研究成果が、午前9時30分から昼食を挟んで午後6時まで発表されました。各研究成果は口頭発表として3分間解説され、その後は当該研究成果をポスター発表にまとめ、ポスター発表の73件を3回に別けて、そのポスターの前で、研究発表者と聴衆者が質疑応答します。原則はA0判のポスターに、自分の研究成果を数枚の図や表を中心に使って、その周辺に説明文を配置します。



 旭硝子財団の研究助成なので、化学系や物理系などの基礎物性や、機械系や電子系、情報系の基盤研究テーマへの助成が中心でした。しかし、「第3分野」「人文・社会科学」という分類の14件は、広義の社会科学系の研究テーマであるために知らない話が多く、大変興味深かったです。

 その中で興味を持ったのは、東北芸術工科大学の三浦秀一准教授が発表した「森林資源を活用した地域熱供給システムの構築に関する研究」でした。日本の国土の3分の2を占めている森林を“森林バイオマス”と考えると、降り注ぐ太陽光エネルギーを森林の生長として受け止めれば、地域の熱供給システムを100%まかなえるとの見通しになったそうです。

 日本の農村部の集落に類似しているオーストリアの都市部の周辺の集落での森林資源を活用した地域熱供給システムの熱エネルギー収支を考えと、日本の成長の速い森林資源では十分に採算が採れるそうです。「地域熱供給システム」とは、簡単にいえば薪ストーブなどのことです。要するに、大正や昭和初期までの薪を主役にした暖房や調理システムに戻りましょうという提案だと思いました。温故知新ということです。





 最近は農村部でも住民の高年齢化が進み、入会地などでの薪収拾が減っているそうです。電気やガスを利用した加熱システムが増え、薪を利用しない態勢になりつつあるそうです。森林と共存する生活スタイルの良さを再発見しましょうという研究成果の発表のように思いました。福島原発事故以降の日本のエネルギーシステムをどう再構築するかに新しい視点を与える研究成果だと感じました。

 また、「第3分野」「人文・社会科学」の研究成果の発表は半数は女性でした。日本の少子高年齢化やEUの難民受け入れ政策などの研究成果の発表は斬新さを感じました。こんなことも研究テーマになるのだと感心しきりでした。