ヒトリシズカのつぶやき特論

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日産自動車は、2代目となる新型の電気自動車「リーフ」を発表しました

2017年09月10日 | イノベーション
 日産自動車は2017年9月6日に、2代目となる新型の電気自動車(EV)「リーフ」の詳細仕様を発表し、翌日の9月7日の大手新聞紙各紙は本格的な電気自動車の登場と報じました。

 2代目「リーフ」は日本では10月2日に発売される予定です。その後の2018年1月には、米国やカナダ、欧州で出荷を開始する計画です。

 この新型電気自動車「リーフ」は、1回の充電によって走れる航続距離を「JC08モードで400キロメートルまで延ばした」と発表しました。



 2010年12月に発売された初代「リーフ」は、航続距離が200キロメートルでした。

 今回、航続距離が伸びた最大の理由は、搭載するリチウムイオン2次電池の容量を40キロワット時(kWh)と約30パーセント増やしたからです。

 初代「リーフ」は航続距離が短いといわれました。この初代「リーフ」に搭載したリチウムイオン2次電池の容量は24キロワット時(kWh)でした。このために、途中で電池だけはマイナーチャンジによる改良を加えて、2012年には航続距離を228キロメートルに延ばし、さらに2015年の部分改良では容量が30キロワット時(kWh)の電池モジュールに切り替えて、同280キロメートルまで延長していました。
 
 電気自動車は、従来のガソリンレシプロエンジンやディーゼルエンジ搭載車と違って、内燃機関からの排熱による熱の供給はありません。このため、冬期などはヒートポンプや電熱ヒーターなどの熱源を使って、シートや車内を暖めます。この時に、電源として電池を利用します。つまり、公表されたJC08モードで400キロメートルとは、室内を暖めていない時の話です。リチウムイオン2次電池を走行用にしか利用していない、ある種の理想的な状態での走行距離です(例えば、カーステレオを利用せず、エアコンも利用せずなどです)。

 電気自動車に搭載したリチウムイオン2次電池は、専用プラグを通して家庭用電源から充電します(リチウムイオン2次電池は取り外せません)。

 このため、「リーフ」はナビゲーション画面に「後、何キロメートル走行できるか」を常に表示し、電池の充電容量が減ってくると、ナビ画面の地図に近くの充電できる個所が表示されます。現実的には日産自動車か三菱自動車の販売店などで主に充電できます。個人商店などでも、充電器を備えているお店もあります。ただし、これは都市部を走行中の話です。山の中には、販売店などはありません(ガソリンスタンドもないですが・・)。

 初代「リーフ」は、販売価格が約400万円で、補助金などが用意されました。この初代「リーフ」は「これまでに累計30万台近くを販売された」(日産自動車)だけでした。
 
 この販売台数は、当初の販売目標の5分の1に留まっています。この販売不振を打破するために、日産自動車は全面改良した2代目の電気自動車「リーフ」を世に出します。

 2代目「リーフ」の車両寸法は全長4480×全幅1790×全高1540ミリメートルです。初代「リーフ」に比べて全長を35ミリメートル、全幅を20ミリメートル、全高を10ミリメートルとそれぞれ長くなっています。ただし、ホイールベースは2700ミリメートルで変わりません。車両質量は1490~1520キログラムです。

 2代目「リーフ」の価格は、廉価グレード「S」が315万360円から。プロパイロットやプロパイロットパーキングといった先進機能を標準装備する最上位グレード「G」が399万円600円です(なお、国からは40万円の補助金を受けられる見通しです)。