ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

朝日新聞紙の記事「学長 まるで社長 人材求め海外営業」を拝読しました

2014年06月30日 | 日記
 2014年6月29日に発行された朝日新聞紙の朝刊一面に掲載された「学長 まるで社長 人材求め海外営業」という記事を拝読しました。

 名古屋大学の学長(総長)の浜口道成さんは、6月19日にミャンマーの首都のネピドーにある教育省を訪問し、「ミャンマー政府の皆さんを名古屋大学の博士課程に受け入れたい」と伝えたという内容の記事です。

 国立大学法人のトップである総長みずから、同大学大学院の博士課程に優秀な社会人学生を入学させたいという受験プロモーションの話です。

 朝日新聞紙のWeb版である朝日新聞 DIGTALでは、見出し「学長、自らトップセールス 権限集中に反発の声も」という記事として載っています。



 今回の記事は「教育2014 大学を経営せよ 上」として掲載した記事です。

 東京大学などをトップにする旧帝国大学などの約10数校の大学は「研究大学」と呼ばれ、文部科学省系などから潤沢な教育・研究資金が支給(提供)されています。

 こうした日本の研究大学群は、世界の主要な研究大学と教育と研究のレベルで争っています。教育と研究のレベルを向上させるには、大学院博士課程での成果が求められます。このため、日本の日本の研究大学群は、世界中から優秀な学生を集めて、在学中に優れた教育と研究の成果を上げてもらうことに熱心です。

 今回、朝日新聞紙が取り上げた名古屋大学学長の浜口さんは、これまでに18カ国を訪れ、海外の約100の大学と研究や留学の協定を結んだそうです。

 実は、こうした動きはここ数年盛んになっています。今回、朝日新聞紙がこうした記事を取り上げた背景は、文部科学省が国立大学法人の学長の権限を一層強化する動きを見せているそうです。

 文部科学大臣が「大学力は国力そのもの」として、「世界で渡りあえる優れた人材を養成するには、学長の権限を強める改正学校教育法を6月20日に成立させたばかり」と背景を伝えます。

 これまでの国立大学法人では、大学の各学部や大学院の各研究科の教授会などの自治を一定レベル、慣行として認めてきました。

 この大学の各学部や大学院の各研究科の教授会の権限が強いことに対しては、学長主導による組織改革ができないとの批判もあります。京都大学の学長(総長)の松本紘さんは「京都大学はたぶん、全国の大学で一番(意志決定)が遅い」と不満を示します。

 国際高等教育院という新組織を京都大学内に設ける際に、総長の辞任を求める運動が京都大学内で起こったのだそうです。

 日本の国立大学法人の教育と研究の運営法は明治以降の流れの中で確立したものです。このため、トップダウンによる改革には適した組織権限になっていません。大学の自治と何かの議論は、国の自治のあり方にも関連します、日本の民主主義とは何かまで関連する深い考え方です。よく議論し、日本なりの考え方をまとめることが大切です。

長野県下諏訪町にある八島湿原では、コバイケイソウが育っています

2014年06月29日 | 旅行
 長野県諏訪郡下諏訪町の北東側の山麓にある八島湿原を訪れた話の続きです。

 昨日、2014年6月28日編でお伝えしたように、八島湿原を囲む草原部分と湿原の中の淵部分でも、所々でレンゲツツジの花が見ごろです。

 濃いオレンジ色の花を咲かせているレンゲツツジの近くには、コバイケイソウの花が育っています。葉がだいぶ大きくなっていますが、花を咲かせているコバイケイソウは数個程度と、まだほとんど咲いていません。





 さらに1週間もすると、白い細かい花を咲かせるコバイケイソウとレンゲツツジの花の競演を見ることができそうです。

 湿原の淵部分で育っているレンゲツツジの枝の上に、夏鳥のノビタキの雄が一羽、留まっています。



 このノビタキは人の気配を感じて、草むらの中に隠れます。今回は、何羽かいるノビタキたちは、近づいてくることはありませんでした。

 このままでは、ノビタキの様子が伝わらないので、八島湿原の周囲の草原で見かけたノビタキの雄をご紹介します。



 ノビタキは春になると、シベリアなどの北側から日本に飛来する夏鳥です。今ごろは、里山部分からある程度標高がある高原にまで上がってきています。

 今回は残念ながら曇り空の下だった八島湿原では、盛夏に向かってさまざまな高山植物が育っている様子です。



 八島湿原の入り口から見える八島ケ池の周辺でも、コバイケイソウが育って、花を咲かせる準備中でした。



 レンゲツツジの花が終わって、コバイケイソウの花が満開になるころになると、夏の高山植物の花が次々と登場してきます。

長野県下諏訪町の八島湿原では、夏の高山植物が咲き始めています

2014年06月28日 | 旅行
 長野県諏訪郡下諏訪町の北東側の山麓にある八島湿原は、まだ夏の本格的な観光シーズン前のために、静かな湿原です。標高が約1600メートルの高層湿原です。

 この6月下旬の時期に八島湿原を訪れる方は、八島湿原を一周するなどしっかり歩くようなトレッキングの装備の方が多いです。八島湿原の一周には2時間から3時間はかかります。

 入り口付近から見下ろした八島ケ池の部分です。



 この入り口付近の薮の中で、ウグイスが大きな声で鳴いています。数羽のウグイスは時々、姿を見せますが、葉の陰が多く、撮影はできませんでした。

 八島ケ池の東側の森から、ホトトギスが鳴きます。いくらか遠くに生えている大きな木々の方向から鳴き声は聞こえますが、木の上に留まっているホトトギスの姿は見つけられませんでした。

 湿原周辺を巡る木道を西側方向に進むと、夏の高山諸物の先駆けの花が咲き始めています。小さな黄色い花はアカギキンポウゲです。



 アカギキンポウゲは、木道の周辺のあちこちで咲いています。今が開花期のようです。

 グンナイフウロ(郡内風露)も木道の周辺のあちこちで花を咲かせています。



 グンナイフウロは花期を少し過ぎたようで、中には花がしぼんでいるものもあります。

 ユリ科のアマドコロの花もあちこちで咲いています。



 ノアヤメもあちこちで咲いています。湿原の淵の近くに群生している個所があります。 



 八島湿原の周囲の草原部分でも湿原の中の淵部分でも、レンゲツツジの花が見ごろです。

 八島湿原の木道(西側回り)を進んで、八島湿原全体が見通せる個所にでました。薄曇りですが、上空の所々に黒い雲が出ています。



 小雨が降りそうな気配が強まったので、入り口部分に戻って、八島湿原を囲んでいる車山(標高1925メートル)を見ると、車山の山頂部分には陽光が当たっていますが、八島湿原の上空には雲があり、陰っています。



 盛夏前の八島湿原は、静けさに満ちた空間です。このため、ホトトギスの鳴き声が湿原に響き渡ります。

長野県諏訪市の霧ケ峰高原には、夏鳥のホオアカが飛来しています

2014年06月27日 | 旅行
 長野県諏訪市の霧ケ峰高原の交通の要所になっている強清水(こわしみず)付近では、レンゲツツジが見ごろになっています。

 霧ヶ峰高原を通る山岳道路のビーナスラインの分岐点となる強清水付近(道の駅の霧の駅付近)を囲む、なだらかな斜面の草原では、濃いオレンジ色のレンゲツツジの花があちこちで咲いています。





 霧ヶ峰高原のなだらかな草原は時々、霧などが流れてきて覆われます。まだ天気は不安定です。





 標高が1600メートル程度ある、なだらかな草原の中で、ノアヤメが密やかに咲いています。



 レンゲツツジが群生する中で、野鳥が鳴いています。近くのレンゲツツジの木の枝に、ホオアカが飛んできて留まりました。





 ホオアカは夏鳥として日本に飛来する野鳥です。霧ヶ峰高原では夏になると、よく出会う野鳥です。ここに来ないと、出会えない夏鳥です。

 このホオアカを撮影するために、例によってバズーカ砲のような望遠レンズを付けた一眼レフカメラを三脚に載せた野鳥愛好家の方が何人か、来ています。かなり長時間待っているそうです。

日本経済新聞紙朝刊に掲載された「サントリー社長に新浪氏」を拝読しました

2014年06月26日 | 日記
 2014年6月24日発行の日本経済新聞紙朝刊の一面に掲載された見出し「サントリー 外部から社長、新浪ローソン会長」を拝読しました。

 サントリーホールディングスは、現ローソン会長の新浪剛史さん(55歳)を10月1日付けで社長に迎え入れる方針を明らかにしたと伝えています。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「サントリー社長に新浪ローソン会長」と掲載しています。



 この結果、現在のサントリー会長兼社長の佐治信忠さん(68歳)は代表権を持つ会長職に専念するとのことです。創業家の佐治家以外の経営トップは、サントリーでは初めてのことです。

 サントリーのグローバル化などの当面の大課題を解決するために、経営者として実績のある新浪さんを外部から迎え入れるものです。

 ローソン会長の新浪さんは6月24日に、東京都内で記者団に対して、サントリーホールディングスの社長就任を受諾したことを明らかにしています。

 このことは、6月24日発行の日本経済新聞紙の夕刊に記事として掲載され、6月24日のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「新浪氏『新しい価値つくる』サントリー社長就任受託」との見出しで掲載しています。



 新浪さんは「新しい価値をつくることをサントリーの社員のみなさんと世界中でやっていきたい」と抱負を語ったとのことです。

 新浪さんはは7月末にローソンに辞表を提出し、サントリーに移籍します。その後、同社の顧問を経て社長に就任する予定だと報じています。

 小売りトップの立場から飲料品メーカーの社長になることについては「顧客に身近な所で心理分析やデータを使っていた経験が生かせる」と、新浪さんは強調たようです。「積極的に勉強し、良いアイデアを出していきたい」と話したそうです。

 さて、これからが実は本論です。6月24日に日産自動車は株主総会を開催しました。その株主総会の場で、社長のカルロス・ゴーンさんの役員報酬は、9億9500万円と、日本企業の中で、一番多い役員報酬をもらっていることを明らかにしました(正確には、全ての日本企業がこの時点で役員報酬を公表している訳ではありませんが、現実的にはゴーンさんが一番多いと推定されています)。

 日本経済新聞紙の別のコラム記事によると、日本企業の中で二番目に多い役員報酬をもらっているのは、LIXILグループの社長の藤森義明さんです。その額は3億3500万円です。

 日本の自動車メーカートップであるトヨタ自動車の社長の豊田章男さんは、同2億3000万円だそうです。ゴーンさんの4分の一にも達しません。

 この原因は、日本企業の役員報酬と米国と欧州の役員報酬のあり方の違いです。日本企業では、これまでのサントリーのように、自社の取締役の中から次期社長を選ぶことがふつうでした。

 これに対して、米国や欧州では、与えられた任期の中で、その企業業績を最大化する・事業収益を最大化するとのミッションがその新社長に課せられます。日本のプロ野球の監督のようなもので、シーズン優勝のミッションが課せられます。

 このため、欧州や米国の社長は任期期間内は当該企業にかかわりますが、社長を解かれると、原則は無関係になります。その限られた期間内の役員報酬なので、日本企業に比べて多額の役員報酬を受け取ります。

 欧州や米国の社長などの役員たちは、日産社長のゴーンさんはかなり安い役員報酬で働いていると考えています。もし、ゴーンさんが欧州や米国の企業の社長に引き抜かれるとしたら、かなりの役員報酬でスカウトされると予想されます。

 さて、サントリーは次期社長の新浪さんにどのぐらいの役員報酬を支払うつもりなのでしょうか。他人の懐ですが、興味は尽きません。