THE GARDEN PARTY ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
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キャサリン・マンスフィールド
以前岩波文庫版マンスフィールド短篇集をご紹介しましたが
マンスフィールドのお気に入り作品はまだまだあるので
今回は最初に手にした新潮社版からご紹介します。
マンスフィールドの作品には、小さな少女、恋に憧れる若い娘、スノッブな新妻など
多種多様な女性主人公が登場します。(たまに男性主人公もいますけど)
哀愁漂うものから皮肉の利いたものまで、どの女性の気持ちもよくわかる、
そんなところがマンスフィールドを読む楽しみのひとつになっています。
今回は老いた女性を主人公にした3篇をあげてみますね。
『パーカーおばあさんの人生(Life of Ma Parker)』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp28.gif)
著述家の家に木曜日ごとに掃除にやって来るパーカーおばあさんは
ある日、「昨晩小さな孫の葬儀を終えました」と言うと仕事にとりかかりました。
彼女の人生は「つらい暮らし」の連続でした。
著述家は時々彼女の話しに耳を傾けてあげます。
パーカーおばあさんが過去を思い出しながら「私が何をしたというのだろう」と
繰り返しつぶやくシーンがあります。
たぶん神様を信じて実直に生きてきたのだろうに悲しすぎる人生です。
私が「何をしたっていうんだ」と聞けばたくさんお小言をもらいそうですが…
『小間使(The Lady's Maid)』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp28.gif)
老メイドが仕えてきた大奥さまと奥さまのことを語ります。
奥さまの長いお祈りのこと、大奥さまを棺に納めた時のこと…
彼女は若い頃、一度だけお勤めをやめようとしたことがありました。
花屋のハリーから結婚を申し込まれたからです…でも結局辞めませんでした。
自分の人生を投げ打って主人に仕えるという昔気質の使用人というのは
読んでいる分にはいいものですね、自分はそうなろうと思わないけど…
私たちのお父さん世代は会社に対してそういう忠誠心があったんでしょうね。
会社も今より人情があったと思うしね。
『大佐の娘たち(The Daughters of the Late Colonel)』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp28.gif)
父親が亡くなってから一週間、ジョーゼフとコンスタンシアの姉妹は
気が休まる時がありませんでした。
滞在中の看護婦も、女中のケートも気に障りますが何も言えません。
やっと葬式を終えたものの、父が怒る顔が浮かんで部屋の整理もままなりません。
この物語はジョイスの『ダブリン市民』の『姉妹(The Sisters)』という物語を
思い出させました。
自分たちの中心だった人物を失った時、老いた女性は何を考えるのでしょう?
新しい門出へのチャンスだと思えれば幸せですよね。
勝手に思っているだけですが、マンスフィールドはジョイスやギャスケル、ハーディなどを
いいとこどりで読んでいるような気になります。
ものすごく読書が好きだった人じゃないかしら?
そういう人が書く短編は “ 誰かに似ている ” という印象を与えやすいものですが
全てが“ マンスフィールド流 ” に仕上がっているところがさすがです 。
O・ヘンリー賞やモーム賞、オコナー賞など短編の名手に与えられる賞がありますが
マンスフィールド賞があってもいいと思うわ! (あるんですか?)
ぜひ、女性ならではの心の乱れをさりげなく表現できる作家に与えてほしいものです。
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キャサリン・マンスフィールド
以前岩波文庫版マンスフィールド短篇集をご紹介しましたが
マンスフィールドのお気に入り作品はまだまだあるので
今回は最初に手にした新潮社版からご紹介します。
マンスフィールドの作品には、小さな少女、恋に憧れる若い娘、スノッブな新妻など
多種多様な女性主人公が登場します。(たまに男性主人公もいますけど)
哀愁漂うものから皮肉の利いたものまで、どの女性の気持ちもよくわかる、
そんなところがマンスフィールドを読む楽しみのひとつになっています。
今回は老いた女性を主人公にした3篇をあげてみますね。
『パーカーおばあさんの人生(Life of Ma Parker)』
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著述家の家に木曜日ごとに掃除にやって来るパーカーおばあさんは
ある日、「昨晩小さな孫の葬儀を終えました」と言うと仕事にとりかかりました。
彼女の人生は「つらい暮らし」の連続でした。
著述家は時々彼女の話しに耳を傾けてあげます。
パーカーおばあさんが過去を思い出しながら「私が何をしたというのだろう」と
繰り返しつぶやくシーンがあります。
たぶん神様を信じて実直に生きてきたのだろうに悲しすぎる人生です。
私が「何をしたっていうんだ」と聞けばたくさんお小言をもらいそうですが…
『小間使(The Lady's Maid)』
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老メイドが仕えてきた大奥さまと奥さまのことを語ります。
奥さまの長いお祈りのこと、大奥さまを棺に納めた時のこと…
彼女は若い頃、一度だけお勤めをやめようとしたことがありました。
花屋のハリーから結婚を申し込まれたからです…でも結局辞めませんでした。
自分の人生を投げ打って主人に仕えるという昔気質の使用人というのは
読んでいる分にはいいものですね、自分はそうなろうと思わないけど…
私たちのお父さん世代は会社に対してそういう忠誠心があったんでしょうね。
会社も今より人情があったと思うしね。
『大佐の娘たち(The Daughters of the Late Colonel)』
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父親が亡くなってから一週間、ジョーゼフとコンスタンシアの姉妹は
気が休まる時がありませんでした。
滞在中の看護婦も、女中のケートも気に障りますが何も言えません。
やっと葬式を終えたものの、父が怒る顔が浮かんで部屋の整理もままなりません。
この物語はジョイスの『ダブリン市民』の『姉妹(The Sisters)』という物語を
思い出させました。
自分たちの中心だった人物を失った時、老いた女性は何を考えるのでしょう?
新しい門出へのチャンスだと思えれば幸せですよね。
勝手に思っているだけですが、マンスフィールドはジョイスやギャスケル、ハーディなどを
いいとこどりで読んでいるような気になります。
ものすごく読書が好きだった人じゃないかしら?
そういう人が書く短編は “ 誰かに似ている ” という印象を与えやすいものですが
全てが“ マンスフィールド流 ” に仕上がっているところがさすがです 。
O・ヘンリー賞やモーム賞、オコナー賞など短編の名手に与えられる賞がありますが
マンスフィールド賞があってもいいと思うわ! (あるんですか?)
ぜひ、女性ならではの心の乱れをさりげなく表現できる作家に与えてほしいものです。