まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

韓流…ギブアップドラマ

2010-12-30 23:52:51 | もろもろ
こんばんわ
大掃除が終わらなそうでドキドキしている私です
年末は特番のせいで韓流ドラマの放送が少なくなって悲しいですね。
スカパーも考えてみましたがチャンネルの選択が理解できず断念しました。

韓流リバイバルからこっち、テレビでほとんど日本語を聞いていない状態の私ですが
途中で観なくなっちゃうドラマは存在します。

そんなドラマとギブアップしちゃった理由を並べてみますので
「ここからが面白かったのに!」とか「ここを観てほしい!」という
見どころを教えて下さいね。

『結婚できない男』
これはDVDを借りて4話まで観ました。
面白かったしチ・ジニも最高だったんだけど、内容をなんとなく知ってたので
借りてまで観なくてもいいかしら、と思いまして…BSで始まったので続きを観ます。

             
『シンデレラマン』
地デジでもBSでもトライしてみたんだけど、4話ぐらいでギブアップ。
一人二役という意欲は買いますが、ちょっと目を離した隙に
「どっちの役やってんの?」というこんがらがり状態に陥って観なくなりました。

             
『ごめん、愛してる』
社会現象までおこしたっていうから期待したのですが、たぶん性に合わなかったのね。
グチャグチャな展開を想像するうちに気が重くなちゃって3話目でリタイアしました。

             
『チング ー愛と友情の絆ー』
ヒョンビン見たさに見始めたんですけど…あまりの男の世界ぶりに4話で挫けました。
日本でいう昭和の香っていうのかしら? 渋さはふんだんにあったような気がしますが
ちょっと時代観についていけなかったのよね。

             
『京城スキャンダル』
とっても面白かったんですけど、観てるうちにだんだんつらくなってきました。
日本人としてはね… そうこうしているうちに、うちのマンションときたら
神奈川テレビが映らなくなっちゃって観れなくなっちゃいました。

             
『プランダン』
最後まで観たらクォン・オジュン(チャン・ヒョク演)はいい人なのかもしれない…
しかし前半、涙にくれる女性にあんな仕打ちをした人が幸せになっていいのかね?
と怒っているうちに観なくなっちゃいました。

             
『カインとアベル』
医療もの好きなわたくし、病院が舞台だというあらすじを読んでDVDを借りたのですが
砂漠でピストルで撃たれちゃう、という「いくらなんでも…」な展開についていけず
以降は借りませんでした。 テレビでやったら観ようと思ってます。

             
『悲しき恋歌』
クォン・サンウ人気絶頂の時にフジテレビでやってましたよね?
喜び勇んで観てましたが、ある日パッタリ韓流熱が冷めて最後の方を観ていない…
なぜかだんなが最終回を観ていて「クォン様死んじゃったよ」と教えてくれました。
同じ理由で『オールイン』の最後の方も観てなかったみたい…最後どうなったっけ?

時代劇は回数の多さに不安を覚えて、あえて観ないようにしています。
それからホームドラマはエピソードがいろいろな人に飛びすぎて苦手です。
『19歳の純情』で手一杯…せっかちなのでね。
主人公のエピソード以外はサラッと流してほしい…
笑い声が入る『ハイキック』系もちょいと不得手ですねぇ

なにしろかけだしの韓流ファンでございます。
おすすめドラマがあったら教えて下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝ロタール3世妃 リヒェンツァ

2010-12-27 23:15:54 | ドイツ系王妃
ワンポイント皇后
ロタール3世妃 リヒェンツァ・フォン・ノルトハイム


1087~1141/在位 1133~1137

ここから3人、あんまりエピソードはないのよ。

ハインリヒ5世が継承者に選んだのはフリードリヒでしたが
貴族たちはシュタウフェン家が力を持つことを嫌ってロタールを王に選出しました。

なもんだから、案の定内乱が起こってドイツ国内はわやくちゃになっていきます。

リヒェンツァは、ロタールがまだザクセン公だった1100年頃に嫁いでいます。
1141年に亡くなってます。
54歳と、王妃にしては長生きした方だと思うんですがエピソードは無し…
ロタール3世のワンポイントぶりが皇后にまで及んでいたのかも。

       
ロタール3世に嫡子がいなかったので、またまた
ホーエンシュタウフェン家とヴェルフェン家入り乱れての内乱がおこります。



いいがかりのような離婚劇
フリードリヒ1世妃 アーデルハイド・フォン・ボーブルク


1122~1190/在位せず

入り乱れる中ドイツ王についたのはホーエンシュタウフェン家のコンラート3世でした。
コンラート3世を大叔父に持っていたのがバルバロッサとして有名なフリードリヒ1世です。

フリードリヒ1世が1157年に帝国を “ 神聖帝国 ” と命名ました。

生まれつき君主のオーラを持っていたと言われるフリードリヒの妃アーデルハイドは
25歳になる前に嫁いでいます。

         

しかしフリードリヒがドイツ王になる前に、同族結婚だということで
結婚の無効を申し立てられました。
でも本当の理由は子どもができなかったかららしい…当時よく使われた離婚の理由です。

だってさんざんぱら親戚同士で結婚しているくせにねぇ



             
かかあ天下皇后
フリードリヒ1世妃 ブルグント伯ベアトリクス1世


1143~1184/在位 (神聖ローマ皇后)1156~1184 (ブルグント王妃)1156~1184

フリードリヒ1世の二人目の妃は、ブルグント伯ラインハルト3世の娘で相続人の
ベアトリクス1世でした。
前妃アーデルハイドとの離婚から2年ほどで再婚しています。

           

とってもアクティブな方だったらしく、文学をおおいに奨励したり
フリードリヒ1世の遠征や外遊にも付き添ったそうです。
その上お子様も12人生んでます。 かなり忙しい毎日だったろう…

フリードリヒ1世に強い影響力をもっていたと言われていますが
具体的な逸話が見つかりません。

             
             こちらは尻に敷いてた感が漂ってますね

(参考文献 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』 Wikipedia英語版)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『クリスマス・プディングの冒険』読者への挑戦?

2010-12-24 00:07:08 | アガサ・クリスティ
THE ADVENTURE OF THE CHRISTMAS PUDDING 
アガサ・クリスティ

6篇の、少し長めの短篇が収められています。
すごく読み応えがある一冊でした。

この一冊におさめられている6篇のトリックは
よくよく考えるとざっくり2パターンに分けられると思うんですよね。
しかも、同じトリックで3篇づつ続けて書かれているんです。

では6篇続けて書いてみます。
もちろん、トリックの内容は書きませんけど。

『クリスマス・プディングの冒険(The Adventure of the Christmas Pudding)』
ポアロは盗難にあったルビーを求めて田舎の屋敷にやってきます。
クリスマスシーズンの屋敷には若い人たちも集まっていました。
正餐の前、ポアロは誰かから「プディングを食べないよう」というメモを渡されます。

『スペイン櫃の秘密(The Mystery of the Spanish Chest)』
これは『黄色いアイリス』という短篇集の『バグダット大櫃の謎』と
ほぼ同じ内容なので割愛しますね。

『負け犬(The Under Dog)』
アストウェル卿の殺人事件で、甥のチャールズが逮捕されました。
でもアストウェル夫人は納得していません。
その上、犯人は秘書のオーエンだと名指しします。

以上、3つの物語は、ざっくりとひとつのトリックにまとめることができます。

『二十四羽の黒つぐみ(Four-and-Twenty Blackbird)』
ポアロが友人と食事をした料理店には
10年近く火曜と木曜の夜にやってくる老人がいるというのですが
前の週だけ月曜日にもやって来たとウェイトレスが言いました。
3週間後、その老人が死んだと聞いたポアロは勝手に調査に乗り出しました。

『夢(The Dream)』
変わり者の大富豪ファーリー氏に呼ばれたポアロが訪ねて行くと
彼は同じ時間にピストル自殺する夢を毎晩見ると相談してきました。
1週間後にファーリー氏は夢とまったく同じ方法で自殺します。

『グリーンショウ氏の阿房宮(Greenshaw's Folly)』
ミス・マープルの親戚ルーが、奇妙きてれつな屋敷に住むミス・グリーンショウの
書記になった2日後、家政婦とルーは急に部屋に閉じ込められました。
そして窓から見ると、ミス・グリーンショウが庭で矢に射たれて死にました。

後半3つの物語は、ほぼ同じトリックの使い回しです。

これは読者への挑戦?
同じトリックを続けて書いて「解けるかな?」と笑っていたということか?

確かに読んでいる時は気づきませんでした。
だって、どの話も面白くてあっという間に読み終わってしまったんだもの。
私の負けですね

短編集でも満足の一冊
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『誕生日の子どもたち』絵日記の世界にいる感じ

2010-12-23 22:56:23 | アメリカの作家
CHILDREN ON THEIR BIRTHDAY 
トルーマン・カポーティ

童心に返りたい、という人におすすめの美しくて楽しくて哀しい一冊です。

収められている6篇のうち4篇は短篇集『夜の樹』『ティファニーで朝食を』などで
読んだことがあるのですが、村上春樹さんの訳なので再読してみました。

5篇は田舎での子ども時代を描いた物語で、思い出話のように書かれていますが
子ども目線の純粋さが表れています。

子どもが主人公でありながら「子どもが書くかいな!」という哲学的な一文や
大人びた思想を差し挟んでいる小説がありますが、この本にはそんなところがなく
単純に、素直に出来事が綴ってあります。
しかしさすがにカポーティが書いているだけあって
その舞台や背景の素朴で楽しそうな素描が見えてきます。

全部いいお話しですよ。
でもクリスマス前なのでクリスマスと感謝祭のお話しを3篇ご紹介します。

『感謝祭の客(The Thanksgiving Visitor)/1967年』
乱暴者のオッドにいじめられることを恐れて学校には行きたくないのに
唯一の親友であるミス・スックは「我慢しなさい」と言います。
それだけでなく、反対を押し切って感謝祭のディナーにオッドを招待すると言います。
貧しいオッドの母親を訪ねたミス・スックは、喜んでやって来るという返事をもらいました。

『クリスマスの思い出(A Christmas Memory)/1956年』
毎年、冬の訪れを知らせる朝がくると、友人である60歳の従姉と
クリスマスの準備を始めました。
大統領やバスの運転手さん、1年に2回やって来る研屋さんなどのために
30個のケーキを焼くのです。
そのために二人で貯めたお金を握りしめ、買い出しに出かけ、4日がかりで焼き上げました。

『あるクリスマス(One Christmas)/1982年』
6歳のクリスマス、ニューオーリンズにいる父に呼ばれていやいや田舎の家を後にします。
本当はミス・スックたちのいるアラバマの家で過ごしたかったのです。
うんざりするパーティーの後、父がプレゼントをツリーの下に並べているところを見てしまい
サンタクロースがいないことを知ってしまいました。

上の3篇は、全てが本当ではないかもしれませんが、カポーティの幼少期の思い出が
ベースになっているようです。
カポーティが子ども時代を書いた物語は、本当に楽しそうで幸せそうで大好きです。
たとえ一瞬だったとしても、生涯胸に刻まれている思い出がある人生はとても羨ましい、
そして、それを人々に伝える術を持っているというのは素晴らしいことだと思います。

『クリスマスの思い出』では、大好きなミス・スックとの別れとその後が書かれていて
とても悲しくなりますが、人が避けて通れない悲しみのひとつです。
大好きだった人たちとの永遠の別れ… できたら避けて通りたいんですけどね。

同じような内容の物語をもう1篇ご紹介。

『おじいさんの思い出(I Remember Grandpa)』
学校に上がる年、おじいさんとおばあさんを残して
両親と山の向こうに移ることになりました。
おじいさんはしきりに秘密のことを口にして、いつか帰って来るように言います。
夕食の席でいいドレスを着たおばあさんはポタポタ涙を落として泣きました。
嵐のせいで1日早く家を発つことになりましたが、おばあさんは起きてきませんでした。

これはミス・スックも登場しないし、両親もいるので完全にフィクションですが
おじいさんのモデルになった人はいるそうです。
最後はとても悲しい結末ですが、やはり若い人の未来は優先されるべきだと思う、
家を出た3人を薄情だと言い切ることはできないと思います。

さて、訳によって話しの善し悪しは決まるか…という問題ですが
読みやすさとか好き嫌いがあるとはいえ、いいお話しに変わりはない、って感じでしょうか。
今まで龍口直太郎氏、川本三郎氏、河野一郎氏の訳でカポーティを読んでますが
どれもこれも素敵な短篇集でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝ハインリヒ5世妃 マティルダ

2010-12-22 00:41:05 | ドイツ系王妃
初代イングランド女王を名乗った皇后
ハインイヒ5世妃 マティルダ


1102~1167/在位 1114~1125

マティルダはイングランド王ヘンリー1世とマティルダ・オブ・スコットランドの王女で
王子がいなかった父王の後継者になるためにブロワ家のスティーヴンと争った女傑です。
ちなみにスティーヴン王妃マティルダ・オブ・ブローニュもかなりの女傑でした。

初代イングランド女王としている文献もあるみたいですが
ここでは森譲先生の参考文献どおり対立女王としておきます。

        
マティルダは8歳の時にハインリヒ5世と婚約し、ローマ王妃として戴冠され
ドイツに渡って皇后になるための教育を受けました。
4年の準備期間を経て、皇帝に即位していたハインリヒと結婚しました。

政治向きの女性だったようで、ハインリヒのローマ訪問に同行し
ハインリヒの不在中は摂政も務めています。

ハインリヒ5世はローマ教皇との争いを一時終結させた皇帝ですが
叙任権闘争は教皇側の勝利終わり、皇帝権は失墜します。

1125年、マティルダとの間に嫡子を残さないままハインリヒ5世が亡くなって
ザリエル朝は終わりを迎えました。
ドイツはシュタウフェン家とズップリンゲンブルク家の内乱に入ります。

で、23歳で未亡人になったマティルダは新王家に関係ないじゃない?
摂政をするわけにもいかずイングランドに戻ります。

イングランドでは王太子ウィリアムがホワイトシップ号の事故で亡くなり
父王ヘンリー1世は甥のスティーヴンを後継者に指名した後でした。
ヘンリー1世はマティルダが帰国したことで彼女を後継者に…と考えましたが
1135年、決着がつく前に亡くなりました。

その時マティルダは再婚したアンジュー伯ジョアフリーとアンジューにいて
素早く行動をおこしたスティーヴンに先を越されます。
その後の継承戦争は一進一退でした。
結局、スティーヴンの後はマティルダの息子ヘンリーに王位を継承するということで
継承戦争は終結しました。

なんでもマティルダは、幼い頃から皇后として生きていただけあって
尊大で気取ってて、イングランドでは不人気だったそうです。
一度は女王の宣言もしているのですが
ロンドン市の城門を閉められて入場できなかったりしたそうですよ。
凱旋行進をしようと思ったら閉め出される…ちょいと恥ずかしいっすね

1154年、息子ヘンリー2世がイングランド王に即位します。
21歳の若い王を差しおいて、実際はマティルダの方が目立っていました。

マティルダはイングランドの表舞台から引退するとルーアンで余生を送ることにしますが
ヘンリー2世(ノルマンディ公でもあります)が不在の際には
ノルマンディ公領の政治を統括し宮廷を守っていました。
やはり政治からは身を引けなかったようですね。

ヘンリー2世の他に息子が二人いましたが、次男ジョアフリーは兄王に反逆の末死亡、
お気に入りの三男ウィリアムは1164年に亡くなりました。
三男の死がかなりショックだったみたいです。

1167年ノートルダムで亡くなりベック修道院に葬られましたが
1847年にルーアン大聖堂に移されました。

碑文には「ここにヘンリー(1世)の娘であり、ヘンリー(ハインリヒ5世)の妻であり
ヘンリー(2世)の母であるマティルダが眠る」と記されているそうです。
確かに! 父、夫、息子の名前がおんなじね

わがままな王女様のお話しなどは童話や物語でよく目にしますけど
そうやって育てられてきたのだから仕方ない…という見方もできますよね。
好きにはなれないけど、自分がそうだったらもっとわがままだったかもしれない。
贅沢はしたいけど、親の決めた相手と結婚できるかよ! というジレンマもあります。

王女と庶民、果たして女性としてどちらが幸せなんでしょね?

(参考文献 森護氏『英国王室史話』 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』
      Wikipedia英語版)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世妃 エウフラクシア

2010-12-19 16:57:45 | ドイツ系王妃
前妃とは一転、夫を陥れる妻
ハインリヒ4世妃 エウフラクシア(アーデルハイド)・フォン・キエヴ


1071~1109/在位 1089~1105

ハインリヒ4世は苦労を供にした妃ベルタが亡くなると2年後に
キエフ大公フセヴォロド1世王女エウフラクシアと再婚します。

実はハインリヒ、ベルタの生前からエウフラクシアにぞっこんでした。
うぅぅ
信頼し合う夫婦になったとはいえ、ハインリヒの女好きはそのままだったのね。

       

エウフラクシアは最初にノルドマルク辺境伯ハインリヒ・ロングと結婚しました。
しかし1087年に死別し、彼女はクヴェトリンブルク修道院に入ります。

クヴェトリンブルクは王侯貴族に縁が深い大修道院です。
たぶんハインリヒも誰かを訪ねていたんでしょうね、
そこで彼女に出会い、すぐに美しさに惹かれてしまいました。

再婚後エウフラクシアはアーデルハイドに改名しています。

ハインリヒ4世は片時もエウフラクシアと離れたくなかったのか
イタリア遠征にも連れて行ってヴェローナで待たせておきました。
けれども彼女はそこから逃げ出し、カノッサでトスカーナ伯マチルデに会います。

このマチルデっていうのはハインリヒの宿敵です。
はしょるけど、ハインリヒ4世は、マチルデとの不倫スキャンダルをネタに
グレゴリウス7世を廃位しようとして破門されてしまったのね。
“ カノッサの屈辱 ” の時には教皇と並んでハインリヒを辱めたという女性です。

そんな女に会いに行くなんて~ ! 何があったんでしょうね?

エウフラクシアはハインリヒとの結婚は自分の意思に反していて
自分は無理矢理ハインリヒのものにされてしまったと告発します。
黒魔術の儀式で裸体を捧げさせられた…とも言っています。

その上ハインリヒ4世と前妃ベルタの皇子コンラートと手を組んで
夫に反旗をひるがえしました。
この時ハインリヒ4世はふたりの母子相姦を責め立てています。

窮地に陥ったハインリヒ4世ですが、ヴェルフェン家のおかげで盛り返し
コンラートを追放しました。

影の参謀エウフラクシアはイタリアから脱出しハンガリーへ渡ります。
1099年に故郷キエフに帰りました。
離婚はしていないので皇后のままです。

1105年にハインリヒが亡くなると修道女になり、4年後に亡くなりました。

どちらの言い分が正しいんでしょう?
ハインリヒ4世には女好きという弱味があるからなぁ…
無理矢理嫁にしたという訴えも嘘じゃないかもしれませんね。

片やエウフラクシアが、21歳年上の夫より3歳年下の義理の息子を好きになるのは
自然なことかもしれないし…

黒魔術とか出てくるあたり、教皇がハインリヒを陥れるために脚色した可能性もありますね。

(参考文献 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』 Wikipedia英語版)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『幸福な王子』これ、童話なのかしら?

2010-12-19 16:45:25 | イギリス・アイルランドの作家
THE HAPPY PRINCE AND OTHER TALES 
1888年 オスカー・ワイルド

『幸福な王子」という物語は知っていましたし、オスカー・ワイルドの名前も知ってますが
このふたつが結びついていませんでした。

ワイルドというと『ドリアン・グレイの肖像』とか『サロメ』が頭に浮かび
(読んでないんだけど)勝手に淫靡で退廃的なイメージを作り上げてまして
童話のようなお話しを書くなんて想像がつきませんでした。

book-off の100円コーナーで見つけて、クリスマス前だし…と読んでみた一冊、
感想はというと、善意の塊のような話しもあり、いいことばかりじゃないという話しもあり
誰に読ませたいのかよく分からない本でしたが、教訓的ではありました。

神様が登場するいいお話しを3つばかりご紹介します。

『幸福な王子(The Happy Prince)』
金箔を身に纏い、宝石の瞳を持つ王子の銅像の足下に群れから遅れたツバメが舞い降ります。
王子の涙に心を打たれたツバメは、寒さがせまってくるのも気に留めずに
貧しい人たちに宝石や金箔を運び続けます。

誰もが知っている(と思う)善行を奨励する物語。
王子の像とツバメは、現世では不幸な末路を迎えるのですけど、神の国に迎え入れられます。
これはお子様にぜひ聞かせたいお話ですね。

『わがままな大男(The Selfish Giant)』
子どもたちは大男の美しい庭が大好きでいつも遊んでいましたが
長い間留守だったわがままな大男は、帰宅すると子どもたちを追い出してしまいました。
子どもたちが来なくなった庭には冬が居座り、花も咲かず、春や夏も訪れなくなりました。

大男はある日を境にものすごく改心して幸せな一生を送ります。
この物語もとてもわかりやすい「優しい心を持ちましょう」なお話しです。
ぜひ寝る前に読んで聞かせてあげましょう。

『若い王(The Young King)』
若い王の戴冠式の前夜、美しい物が大好きな王は明日纏う豪華絢爛な衣装に胸を躍らせます。
しかし夢の中に現れた貧しい機織りや、真珠取りの奴隷たちの惨状を目にして
美しい衣装を身につけないことを決心しました。

ボロを纏った王様を皆が賞讃すると思うでしょ? 違うんですよね~。
自分の国の王様には綺麗な恰好をしておいてもらいたいという気持ちはよくわかる…
G7とかで他の国の首脳に較べて見窄らしいと、少し恥ずかしい気になるものね。
でも神様はちゃんとわかって下さるので大丈夫です。

ボーモン夫人の『美女と野獣』などは “ 子どもに読ませたい ” という
明確な意思のもとに書かれているだけあって結構理解しやすい内容でしたが
『幸福な王子』に書かれている物語の中には、虫や動物や花がしゃべったりするわりには
恋愛哲学みたいなものや王室批判のようなものがあったり
本題にいくまでの話しが長いのよ~! という、飽きっぽい子どもたちへの
読み聞かせには適当でないものが含まれているような気がします。

一冊の中で、正義感と人生への虚無感、純粋さと懐疑が入り交じっているような感じ。
童話のような体裁でありながら童話ではないんじゃないかという気がして少し混乱します。

詳しくは知りませんが、オスカー・ワイルドという方の人生も
かなり熱血でワイルドだったようです。
そういう生き方もなにかこの作品群に影響を与えているんでしょうか?
興味深いところです…と言いたいところですが、今のところそんなに興味がありません
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世妃 ベルタ

2010-12-16 22:14:54 | ドイツ系王妃
好色王を支えたベストパートナー
ハインリヒ4世妃 ベルタ・フォン・サヴォイエン


1051~1087/在位 1084~1087

幼くして王になり、貴族諸候たちにいいように使われちゃったハインリヒ4世の妃は
サヴォイ公オードの公女ベルタでした。

ベルタは4歳の時に5歳のハインリヒと婚約し、15歳で結婚しました。
ハインリヒは教皇が支配するイタリアにも皇帝の力を及ぼそうとしていて
度々ぶつかってましたので、イタリアの有力な家系を味方につけたかったのかもしれません。

         

ベルタは最初からハインリヒに夢中でしたが、ハインリヒは違いました。

ベルタは可愛らしい少女だったということですが、ハインリヒは新妻を嫌悪していて
頻繁に浮気を繰り返していました。
でもね、これはベルタが嫌いっていうことだけではないと思います。
根っからの女好きっていうのかしら?
ひとりの女性で満足することができなくて、常に複数の愛妾を抱えていたらしいよ。

しかも「あそこに美しい女性がいる」と聞けば、人妻だろうがなんだろうが
無理矢理宮廷に来させたらしいです
本当にいたんだね、そういう王様。

ハインリヒ4世は、ベルタをないがしろにするだけでは飽き足らず
結婚から2年で離婚の手続きに入りました。

でも議会はハインリヒを相手にせず、直訴した教皇からも却下され
離婚は成立しませんでした。

ところがこれがハインリヒにとってはすごくラッキーなことでした
王権の再建をめざすハインリヒを嫌って陥れようとする貴族たち、
教皇の権力を確立しようとハインリヒを追いつめる教皇グレゴリウス7世、
誰からも理解を得られないハインリヒの唯一の理解者がベルタだったからです。

ここからふたりの二人三脚が始まります。
ふたりはやっと信頼し合える夫婦になりました。

世に言う “ カノッサの屈辱 ” でハインリヒが危険を冒してカノッサに出向いた時も
ベルタは同行しています。
凍てつく寒さの中、教皇に会うために夫とふたりで城壁の前に4日間立ち続けました。

1084年、破門を解かれたハインリヒは晴れて神聖ローマ皇帝に即位しました。
しかしハインリヒを助け、供に歩んで来たベルタはその3年後にマインツで亡くなりました。

最初の2年はつらかったかもしれないが、その後解り合えてよかったよぉ
耐えた甲斐があったというものです。
女と見りゃあ見境のない男を愛し続けるってものすごく我慢強いですよね。

けれどもハインリヒ4世の治世が安泰だったら、浮気の虫もおさまらず
ふたりの仲もどうなっていたかはわかりませんね。

窮地になるほど愛は深まるという教えの実例といえましょう。

(参考文献 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』 Wikipedia英語版)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アフター・レイン』トレヴァーの新境地

2010-12-14 01:44:34 | イギリス・アイルランドの作家
AFTER RAIN 
1996年 ウィリアム・トレヴァー

大好きなトレヴァーの短篇集だったので、いそいそと手に取り読んでみました。
が、もちろんトレヴァー独特の世界観が漂っているとは言え
少し違和感を感じた一冊でした。

トレヴァーの作品が、ハッピーなものでないことはじゅうじゅう承知しています。
でも今まで読んだものより、あえて不幸の要素を盛り込もうとしているとしている、
と言うか、解り易い不幸のネタが垣間見えるというか…上手く説明できないんですけど。

今までの短篇集同様12話から構成されています。
好きだった物語をご紹介します。

『ピアノ調律師の妻たち(The Piano Tuner's Wives)』
目の悪いピアノ調律師ドロムグールドは、妻ベルタを亡くしバイオレットと再婚します。
バイオレットは若い頃にドロムグールドに見捨てられてからずっと独身を通していました。
二人はいたわり合って暮らしますが、バイオレットは全てにベルタの影を見てしまいます。

何十年も側に居て、一緒に年老いてきた前妻の影を消し去ろうとしても…
いっそ開き直ってしまった方がいいですよね、前妻より完璧にこなそうとしないで。
でも言うは易し… 気持ちはよくわかります。

『未亡人姉妹(Widows)』
マシューを亡くしたキャサリンは姉のアリシアとの二人の生活をスタートさせます。
アリシアは不幸な結婚生活の末未亡人になり、キャサリン夫妻の家で暮らしていました。
しばらくしてペンキ屋のラーリィが代金を請求に来ますが
その代金はキャサリンが生前マシューに渡していました。

姉妹とはいえ、まったく結婚観が違うふたりのお話しです。
三人では上手くいっていたことが一人欠けることによって違ってきてしまう、ということは
あるかもしれないですね。
イニシアティブをどちらがとっていくのか、今後が気になるお話しです。

『馬鈴薯仲買人(The Potate Dealer)』
エリーの伯父は、馬鈴薯仲買人モーリビーに金を払ってエリーと結婚させることにします。
彼女は一夏だけやってきた巡回司祭の子どもを身ごもっていました。
ふたりは結婚し、世間体は保たれましたが、娘が10歳になった時
エリーが娘に真実を告げたいと言い出します。

まったくもってエリーという女性が不可解な物語で、私は真剣にモーリビーに同情します。
もともと愛がある結婚ではなかったけれど、最低限の礼儀はあって然るべきでは?
と、私が怒っても仕方がないんですけどね。

今までと何処が違う? と問われれば…そうですねぇ、アイルランド感が薄いのかしら?
独特の宗教感やイギリスへの抵抗など、アイルランドならではの題材は影を潜め
身近な問題をテーマにしたものが多いような気がします。

例えば、同性愛とかダブル不倫とか強盗、精神的な病、夫の浮気、年の差婚…
つまり舞台はどこであってもいいわけですよね。
トレヴァーらしくないトレヴァーの物語と言ってもいいかもしれません。
あくまでもファンとしての言い分に過ぎませんが…

それでもトレヴァーならではの雰囲気を持った一冊で、決して嫌いなわけではないです。
むしろ好きですよ、ただ慣れていないっていう感じ。

好き嫌いは別にして、確固たるものに築き上げてきたトレヴァー的な世界観の根本を
自ら打破して新しい世界を築こうとする野心と気力に頭が下がります。

滋味広がる短篇集
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝ハインリヒ3世妃 アグネス

2010-12-13 00:49:39 | ドイツ系王妃
相談役、まったく役に立たず
ハインリヒ3世妃 アグネス・フォン・ポワトゥー


1025~1077/在位 (神聖ローマ皇后)1046~1056 (ブルグント王妃)1043~1056

ハインリヒ3世は皇帝に即位した1043年、アグネスと再婚しました。

アグネスの実家ポワティエ家のアキテーヌ公領は
一時期はフランス王より領土を持ってたってくらいの強大な公領です。
カール大帝当時のフランク王国再建を目指していたハインリヒ3世は
この結婚にものすごい野望を抱えていたに違いない…

           

アグネスが表舞台で活躍するのはハインリヒ3世の死後
息子ハインリヒ4世の摂政になってからです。

彼女が相談役にしたのはアウグスブルクの司教ハインリヒ2世でした。
この人、ものすごく傲慢で宮廷中から嫌われていたそうです。
しかもアウグスブルク司教とアグネスには愛人関係があったとする説もあります。

母親摂政は味方につける相手を吟味しなきゃ!!
相手選びを間違えてその座を追われたママさん摂政がどれだけいたことか…
自分だけならまだしも子供たちまで廃位される場合もあります。

貴族たちには相手にされず、ハインリヒ4世はないがしろでした。
アグネスは涙を飲んで亡き夫の政敵たちにも譲歩しましたが何も好転しませんでした。

とうとうハインリヒ4世は12歳の時、アグネスをダシに呼び出されて
ケルン大司教やバイエルン公たちによって軟禁されてしまいました。

手元に君主がいない摂政なんて、ただの役立たずですね。
アグネスは摂政の座から退きます。

それから3年後、アグネスはローマに渡り、どうやらそこで余生を過ごしたようです。
それでも遠い空の下から息子と政敵たちの仲介に務めたそうです。
母の愛ですね…でもこうなる前にしっかりとした相談役を選ぶべきだったのでは?

(参考文献 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』 Wikipedia英語版)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

韓流…主役さえいなけりゃ ゜゜・(>_<;)・゜゜ な人たち

2010-12-12 23:14:26 | もろもろ
韓流リバイバルから半年が過ぎまして、韓流における主人公の恋のライバルたち
特に男性は、善き人が多い…ということがわかってまいりました。

筆頭はなんといっても命を投げ出しちゃった『天国の階段』
ハン・テファ〈シン・ヒョンジュン演〉だと思いますけど
それ以外にも大好きな女性が他の男性を愛しているっていうのに献身的な人が目白押し。

今回は傾向別にそんな方々を数え上げてみようかと思ってます。

まずは “ 彼女の幸せを見つめるだけでいい… ” な人たち。
ふられても柱の影から見つめてるタイプ…早く他の人を見つけましょう。

TOPの写真は『ラスト・スキャンダル』のチャン・ドンファ〈チョン・ウンイン演〉
自分勝手で奔放な弟ドンチョル〈チョン・ジュノ演〉の尻拭いを散々させられた上に
本気で恋心を抱いたホン・ソニ〈チェ・ジンシル演〉まで持ってかれちまって…
せつなかったっす

そんな彼の仲間は
   
左から『エア・シティ』のカン・ハジュン〈イ・ジヌク演〉
(無理な設定ではありますが)ハン・ドギョン〈チェ・ジウ演〉の同級生で
一途な想いを寄せてました。
寄せるあまりに、彼女をキム・ジソン〈イ・ジョンジェ演〉にひと目会わせるためだけに
飛行機一機停めちゃう暴挙にでる始末…

『春のワルツ』のフィリップ・ローゼンタール〈ダニエル・ヘニー演〉
ローゼンタールって…貴族?  とにかくいい人でしたよ。
大好きなパク・ウニョン〈ハン・ヒョジュ演〉にふられてもさわやか&友人思い。
この人、こんな役ばっかりな気がする(2本しか見てないけど)

『ゲームの女王』のキム・ピルソ〈チェ・ジュニョン演〉
そりゃあ見た目はイ・シンジョン〈チュ・ジンモ演〉には負けちゃうさ。
でもカン・ウンソル〈イ・ボヨン演〉を見守り、偽装結婚の相手までしてあげる献身ぶり。
もっと年上の魅力で押しまくればよかったのに…

『美しき日々』のイ・ソンジェ〈リュ・シウォン演〉
お懐かしい…ちょっと記憶が曖昧なんですが、そんな役でしたよね?
ものすごく大好きなキム・ヨンス〈チェ・ジウ演〉を
仲が悪い兄イ・ミンチョル〈イ・ビョンホン演〉に持ってかれちゃったのに
仲違いしたふたりを再会させたりしませんでしたっけ?

次に “ 一度は幸せを手に入れかけたのに… ” な人々
主人公(女性)の気の迷いでお付き合いがスタートしたものの、やはり彼女の心は…
幸福の絶頂からどん底へ、という一番可哀想なパターンかもしれないですね。
   
『犬とオオカミの時間』のカン・ミンギ〈チョン・ギョンホ演〉
一度は愛するソ・ジウ〈ナム・サンミ演〉と婚約までこぎつけたのに
ケイ=イ・スヒョン〈イ・ジュンギ演〉が生きていたとわかって台無し…
でもふたりが愛を取り戻せるようにひと肌脱いでくれたりして、泣けちゃいますね。

『ある素敵な日』のカン・ドンハ〈ナムグン・ミン演〉
このドラマ、内容も登場人物のキャラクターも今ひとつ好きになれなかったんですけど
この人だけが落ち着いて行動しているように見えて好感が持てました。

『雪の女王』のソ・ゴヌ〈イム・ジュファン演〉
ハン・テウン〈ヒョンビン演〉が素敵すぎて頭から離れませんが、ゴヌ先生だって…
自分をふったキム・ボラ〈ソン・ユリ演〉ばかりか、その恋人まで気遣うなんていい人すぎ。
こんなお医者さんだったら信じられそうね。

『フルハウス』のユ・ミニョク〈キム・ソンス演〉
イ・ヨンジェ〈ピ=RAIN演〉の振る舞いに苦しむハン・ジウン〈ソン・ヘギョ演〉を見守り
ヨンジェが去った後はプロポーズの返事をもらうだけだったのに…
ヨンジェ帰って来ちゃった。
私としては怒鳴ってばかりのヨンジェより、ミニョクさんの方が安心感があるんだがね…

最後に “ ずっとそばにいたのに横から持ってかれちゃって…” な人々。
思慮分別がありすぎたばかりに恋に敗れた、情けなくも可哀想なパターンです。
  
『華麗なる遺産』のパク・ジュンセ〈ペ・スビン演〉
牛乳配達もやってあげたんだし、職も紹介したし、部屋もこっそり借りてあげたのに…
いきなり登場したソヌ・ファン〈イ・スンギ演〉にコ・ウンソン〈ハン・ヒョジュ演〉を
持ってかれちゃうなんて、あまりに可哀想…号泣する気持ちがよくわかります。

『ママはシンデレラ』のカン・インソン〈イ・ジョンウォン演〉
7年間もイ・ジニ〈ワン・ビンナ演〉を人知れず想い支え続けてきたのに
(こう言っちゃなんだけど)彼女の夫が亡くなってこれからって時に
ジェームス〈キム・ナムジン演〉に先を越されちゃうなんて~! おっとりし過ぎです。

最後に女性もね、『スターの恋人』のチェ・ウニョン〈チャ・イェリョン演〉
男性陣に比べて、しぶとくイヤなライバルで居続ける女性陣の中でウニョンは偉いぞ。
常識的だったばっかりに奔放なイ・マリ〈チェ・ジウ演〉にキム・チョルス〈ユ・ジテ演〉を
奪われてしまうんですが、その後も彼の再起のために頑張ります。
少~し恩着せがましい気もするが、イ・マリの心配までしてあげます、見上げたもんだ。

時代劇だと、もっと禁断の愛とか仁義とか騎士道なんかがからんで
切ない片思いが多そうですよね。
見たいけど…ダメ、時間が足りなくなっちゃう

私などふられたり別れたりした人とは二度と会いたくないですけどね。
後から噂を聞いて不幸になってたら「しめしめ…」なんて思っちゃうタイプです。
でもうちの旦那さんは、別れても友達でいたいたいんですって… なぜかしら?

ともあれナイスガイが多い韓流ドラマのライバルたち。
下手したら愛に突っ走ってる主人公より、人間的に出来てるんじゃないかとさえ思えます。
だから主人公同様人気が急上昇するライバル役の俳優さんも多いのでしょうね。

主人公がいなきゃ、ぜったい結ばれて幸せになったでしょうに…と
元も子もないことを言ってみました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝ハインリヒ3世妃 グンヒルド

2010-12-11 12:01:31 | ドイツ系王妃
華麗かつ複雑な家庭で育った皇太子妃
ハインリヒ3世妃 グンヒルド(クニグンデ)・フォン・ダーネマルク


1020~1037/在位せず

ハインリヒ3世の妃グンヒルドは、デンマーク王クヌーズ1世王女です。
母はふたり目の妃エンマ・アフ・ノルマンディで、けっこう複雑な家庭育ちです。

実の兄にデンマーク王ハーデクヌーズがいまして、
父方の異母兄にノルウェー王スヴェン、イングランド王ハーラルがおります。
母方の異父兄にはイングランド王エドワード宣誓王がいます。

詳しくはエンマのところで家系図を見て下さいね。

          
1036年にコンラート2世の皇子ハインリヒと結婚しました。
この時クニグンデに改名しています。

北方に帝国を創りつつあったデンマーク王クヌーズ1世と
ヨーロッパで領土を拡大していたコンラート2世が
平和的にキール(ドイツとスカンジナビア半島の接点です)地方に国境を定めようと
協議して決めた条件のひとつでした。

グンヒルドは結婚後尼僧になっています。
なんでも不貞で告発されたからだそうで、潔白は証明できたものの
「こんな宮廷にいられるかい!」と宗教にはしっちゃったのね。

しばらくしてハインリヒと和解したそうです。

1038年、ハインリヒとグンヒルドは、サレルノとカプアの紛争をおさめようと
南イタリアに遠征したコンラート2世に同行しました。
その遠征からの帰路、皇帝軍に伝染病が蔓延します。
グンヒルドも病に倒れ、18歳で亡くなってしまいました。
でもね、私はこれを怪しいと見ています 根拠はあまりないんだが…

わずか2年の結婚生活です。
ハインリヒと仲直りしなきゃ長生きできたものを…

お子様はガンデルスハイム修道院とクヴェトリンブルク修道院の修道院長になった
ベアトリクスのみでございました。
7歳の時、ハインリヒによって修道院に入れられています。
その前年にハインリヒが再婚しているので、新しいお母様の差し金かしら…

(参考文献 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』 Wikipedia英語版)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『醜女の日記』今回は辛口です

2010-12-10 23:17:25 | その他の国の作家
BEAUTE DES LAIDES 
1952年 シャルル・プリニエ

ハッと目を引く題名の本ですね。
裏表紙には “ 愛され方を知らず、生きるには繊細すぎた魂の激しい苦悩を ”
主人公が綴った悲劇だと書いてあります。

ところが、心のどの琴線にもまったく触れない物語でありました。
とにかく主人公がずっと愚痴っているような内容だったんですけど
彼女が可哀想だとは思わない。
ぜんぜん悲しくなかったし、感動も無ければ面白味もありませんでした。

主人公は美しい声を持つサピーヌ・サプリエという30歳の女性です。
彼女のコンプレックスは顔、特に鼻と唇の形が醜いことでした。
人前に出るのを避け、地味な服装をして、部屋の鏡は見にくい場所に置いていました。

サピーヌは友人ハンス・ミュラの紹介でラジオ局で歌うことになりました。
そしてそのラジオ局の経営者である富豪オルズメイエに見初められ結婚します。
オルズメイエは60歳の醜い男性でした。
しかし紳士的な、サピーヌには優しい男性でした。
この結婚にミュラは激怒します。

結婚から4ヶ月後、オルズメイエは急死します。
ミュラとの再会を果たしたサピーヌは、彼が「身を売った」と誤解していたことを知ります。
誤解も解けてもとの親しい間柄に戻ったふたりでしたが
ある日、サピーヌはミュラから十年来の愛を告白されてしまいます。

サピーヌもミュラのことがずっと好きでした。
でもミュラは美しい男です。 本当に愛されているのか不安です。
しかしミュラの愛は本物のようで、ふたりの愛はどんどん深まっていきます。

それでも不安が拭えないサピーヌは、ミュラの演奏旅行中にこっそり手術を受けます。
鼻と唇をお直ししたサピーヌは美しく生まれ変わりました。

さてさて、再会したサピーヌとミュラは… という物語でございます。
裏表紙に書いてある通り悲劇的なラストを迎えます。

サピーヌ、ネガティブすぎる…

醜いオルズメイエに求婚されると「私も醜いからだ」ってことになる、
劇場に誘われても「こんな醜い私が目立つ場所に座るなんて」と断る、
ミュラに熱烈に愛されても「醜い私をどうして?」と悩みまくる…
とにかく、思考の焦点が「私は醜い」の一点に集約されています。

誰にだって気に入らないお顔のパーツは一つ二つあるじゃない?
ここまで何もかも容姿のせいにしちゃうと、もはや言い訳にしか聞こえず
泣き言のオンパレードにだんだん気が沈んできました。

美しい女性が主人公ではない物語は、当時としては斬新だったのかもしれませんが
せっかく書くなら、サピーヌのキャラクターはもう少しなんとかならなかったんでしょうか?
コンプレックスからくる性格の形成というのは無論あるでしょうが
終始一貫して暗い…悲観的すぎる。
どちらかといえば恵まれてる女性だと思うよ。

哀しいとか胸塞ぐという感じとはまったく違う、ブルーな気分で読み終えました。
こんなに憂鬱になった物語は久しぶり…

美容整形、いいじゃないですか。
生まれ変わって明るい人生を手に入れるも良し、芸能界を駆け上がるも良し。
どうせメスを入れるならポジティブにいきましょう!
でも、少なくともパートナーには相談した方がいいのでは…
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神聖ローマ皇帝コンラート2世妃 ギーゼラ

2010-12-09 23:20:15 | ドイツ系王妃
170cm 、ブロンドヘア
コンラート2世妃 ギーゼラ・フォン・シュヴァーベン


989~1043/在位 (神聖ローマ皇后)1027~1039 (ブルグント王妃)1032~1038

清らかな夫婦ハインリヒ2世と聖クニグンデには嫡子がいなかったので
ザクセン王家は終わりを告げます。

替わってオットー1世の娘リウテガルデの曾孫にあたるザリエル家のコンラートが
ドイツ王に選出されて、後に神聖ローマ皇帝になりました。

コンラート2世の妃ギーゼラは、シュヴァーベン公ヘルマン2世の公女で
なんだか結婚運が良くないの…

       

まずは13歳の時、15歳ばかり年上のブラウンシュヴァイク伯ブルーノ1世と結婚します。
しかし8年後に死別、その年のうちにシュヴァーベン公エルンスト1世と再婚しました。
けれどもエルンスト1世も5年後に亡くなってしまいました。

ギーゼラはエルンスト2世の摂政になります。
この時にコンラートとかなり親しい間柄になったらしい…

そんなわけでエルンスト1世の死から1年後、ギーゼラはコンラートと再婚しました。
ギーゼラとの結婚から11年後に、コンラートは皇帝に即位しました。

コンラート2世はかつてのフランク王国復活を目指して領土を拡大した王でした。
ギーゼラは夫を助けて政治の舞台で大活躍したようです。
皇帝の評議会を仕切りったり、
親戚のブルグント王ルドルフ3世の後継者に夫コンラートを据えようと奔走したり、
教会の長老会にも関わっていました。
この当時の教会の発言力はかなり大きなものですよ。

イタリア、ブルグントを手中に収めたコンラート2世は
文書などで “ ローマ皇帝 ” と名乗るようになりました。

しかし有能なギーゼラは、1043年、ゴスラーの宮殿で赤痢に倒れました。
歴代皇帝たちとともにシュパイアー大聖堂に眠っています。

1900年にギーゼラの棺が開けられ、172㎝で金髪の女性だったことがわかりました。
すごい! 死後850年もたってから人となりが見えてくるなんて…

科学の力をもってすれば美女と謳われていた女性たちの実際の素顔も
つまびらかになるっていうもんですね。
でも長~い時を美女と言われて崇められてきたんだし、夢も与えてくれていたわけですから
そっとしておいてほしい気もします。

(参考文献 菊池良生氏『神聖ローマ帝国』 Wikipedia英語版)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『象は忘れない』ポアロ、記憶の迷路を進む

2010-12-08 01:41:55 | アガサ・クリスティ
ELEPHANTS CAN REMEMBER 
1972年 アガサ・クリスティ

この物語は12年前におきた心中事件の真相をポアロが探る、というものです。
過去の事件を解決するというと『五匹の子豚』を思い出しますね。
ミス・マープルなら『スリーピング・マーダー』『復讐の女神』などでしょうか。

過去の事件の最大の問題点は、あまり証拠が残っていないことですね。
そして人々の記憶が曖昧で外的な影響を多く受けてしまっていること、かしら?

ポアロの盟友ミセズ・オリヴァが、パーティーで出会ったいけ好かない女性に
突拍子もないことを言われたことからポアロが過去の事件解明に乗り出します。

ミセズ・オリヴァの名付け子シリヤの両親レイヴンズクロフト夫妻は
12年前にコーンウォールで亡くなっていました。
ふたりともピストルで撃たれていて、崖の上で見つかりました。
警察はこの事件を心中として解決していました。

シリヤの恋人デズモンドの母ミセズ・バートン=コックスは、ミセズ・オリヴァに
「どちらがどちらを撃って自殺したのか」シリアに聞いてほしいと頼んだのです。

相手にしなかったミセズ・オリヴァ…しかし真相は気になります。
ということでポアロに相談し、自分は聞き込みにまわります。

ふたりの合い言葉は “ 象 ”
なんでも、象は古いことを覚えているといわれる動物なんですって。

たしかにミセズ・オリヴァが会った人々は昔のことを話してくれました。
いとこが亡くなった夫妻と親しかったカーステアズ、
夫妻の赴任地マラヤの近所の家で乳母をしていたミセズ・マッチャム、
帰国した夫妻の家で一時働いていたミセズ・バックルなどなど…
皆覚えていることを絞り出してくれました。

だが、しかし
みんな言うことがどこかバラバラよ…
病気の噂、浮気の噂、近所でおきた事故の話し、と事件後騒がれたことを
いろいろな角度から話すのでどれが事実かわからなくなってきます。

そうですね、人の記憶は曖昧ですよね。
10年前に起きたセンセーショナルな事件のこと、どれぐらい覚えていますか?
「そういえば…」的に大筋は思い出せても細かいことは飛んじゃってますね。

ほとほと困り果てたミセズ・オリヴァでしたが、ポアロはそこから活路を見出し
最後の証人に会いにジュネーブに向かいます。

この物語はですねぇ…
亡くなったレイヴンズクロフト夫人がカツラを四つ “ も ” 持っていたことに
ポアロがずーっと注目していたことも謎解きの大きなヒントですけど
ある人(故人)の存在がわかってからは結末は見え見えです。

だからどうやって解決まで持っていくんでしょう? ということが気になって
最後まで読んだのですけど…

うーん…どうでしょう?
確かに証拠が無い事件なので証人の告白しか糸口はないわけなんだが
その人が頑なに証言を拒んだらどうなっちゃう?
という元も子もないことを考えてしまいました。
やはり犯人にもう一度事件をおこしてもらわないと…物騒でごめんなさい。

クリスティの小説は “ 推理小説 ” という 概念には収まりきらない何かがあります。
表現の面白さだったり、人間観察の鋭さだったり、恋愛小説の要素を含んでいたり…
だから犯人が途中でわかっても最後まで読めてしまうんですよね。
この『象は忘れない』もそんなタイプの物語だと思います。

とりあえず、人の記憶はけっこういい加減だということを肝に銘じましょう。
どれを信じて何を信じないか…全て聞き手にかかっているということも忘れずに

映像もいいけど、活字はより心理劇が楽しめます
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする