PIANO LESSON
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0231.gif)
1968年 アリス・マンロー
これまで何冊かマンローの短篇集を読みましたが、この一冊が一番
作者の思い出を反映しているような気がしました。
もちろん創作であることはわかっているんだけど
あちらこちらに作者の経験が盛り込まれてるみたいな気分で・・・なんだか
マンローの日記を読んでいるような気分でした。
本当に15編すべて、抜かりないというか見事なできで一気読みしましたけど
なんと!処女短篇集なんですって!!
デビュー早々すごい円熟ぶりです。
何を紹介すればよいやら・・・ とにかく好きだったものを書いてみます。
『輝く家々(The Shining Homes)』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp02.gif)
メアリはミセス・フラートンの家に卵の代金を払いに行き、その後
デビーの誕生会に出席するため新しい住宅地にあるイーディスの家に向かった。
イーディスの家では、皆がミセス・フラートンを立ち退かせようと話していた。
一生懸命働いてやっと手に入れた新居がある新興住宅地の一郭に
小汚くて荒れ放題の家があったらいやよねぇ・・・と思うキラキラの住宅の
住人たちの話です、傲慢ですね。
でも、どれだけ汚いのかによるけど・・・ 気持ちはわかる。
『仕事場(The Office)』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp16.gif)
ある日仕事場が必要だと決心して、ショッピングセンターの2階にある部屋を見つけた。
引っ越した日に、家主のミスター・マリーは「部屋が殺風景すぎる」と言い
週末には植物を持ってやって来た。
最初はちょっと笑える話かと思っていたのですが、だんだん恐ろしくなります。
実話かな? だとしたらマンローはすごく不快で怖い思いをしたんだろうなぁ・・・
もう、自分がやられてるような臨場感でした。
『ユトレヒト講和条約(The Peace of Utrecht)』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp02.gif)
実家に帰って3週間、マディーとわたしはうまくいっているとは言えない。
町の人たちはわたしに母の葬儀の様子を話してくれる。
わたしはマディーに、葬式には帰ってこないように言われていた。
お母様の件に関しては(病名はともかく)難しい病気で亡くなったそうで
この物語に反映されているのではないかと思われます。
看取った人が最大限に尊重されるべきだという考えには同感です。
本当はもう一つ『死んだとき(The Time of Death)』という
ありそうだけどなかなか人には言いにくいという話があって
ものすごく印象に残っているんだけど、うまく感想を書く自信がないです。
誤解を招きそうだし・・・なんて考えると書けないですね。
結局わたしは偽善者なんだなぁ・・・
少女が主人公のお話が多く、もちろん、ハッピーで明るい内容ではないのですが
いつもよりみずみずしい感じがしました。
欧米の小学校やハイスクールが舞台になっているドラマが脳裏に浮かび
場面が想像しやすかったです。
50年を経て出版された処女短篇集が、後年の作品にまったく見劣りしない
また、別の表情を見せてくれるというのは、まったく嬉しい驚きです。
日記のようでぐんぐんひきこまれる一冊
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね
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1968年 アリス・マンロー
これまで何冊かマンローの短篇集を読みましたが、この一冊が一番
作者の思い出を反映しているような気がしました。
もちろん創作であることはわかっているんだけど
あちらこちらに作者の経験が盛り込まれてるみたいな気分で・・・なんだか
マンローの日記を読んでいるような気分でした。
本当に15編すべて、抜かりないというか見事なできで一気読みしましたけど
なんと!処女短篇集なんですって!!
デビュー早々すごい円熟ぶりです。
何を紹介すればよいやら・・・ とにかく好きだったものを書いてみます。
『輝く家々(The Shining Homes)』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/gp02.gif)
メアリはミセス・フラートンの家に卵の代金を払いに行き、その後
デビーの誕生会に出席するため新しい住宅地にあるイーディスの家に向かった。
イーディスの家では、皆がミセス・フラートンを立ち退かせようと話していた。
一生懸命働いてやっと手に入れた新居がある新興住宅地の一郭に
小汚くて荒れ放題の家があったらいやよねぇ・・・と思うキラキラの住宅の
住人たちの話です、傲慢ですね。
でも、どれだけ汚いのかによるけど・・・ 気持ちはわかる。
『仕事場(The Office)』
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ある日仕事場が必要だと決心して、ショッピングセンターの2階にある部屋を見つけた。
引っ越した日に、家主のミスター・マリーは「部屋が殺風景すぎる」と言い
週末には植物を持ってやって来た。
最初はちょっと笑える話かと思っていたのですが、だんだん恐ろしくなります。
実話かな? だとしたらマンローはすごく不快で怖い思いをしたんだろうなぁ・・・
もう、自分がやられてるような臨場感でした。
『ユトレヒト講和条約(The Peace of Utrecht)』
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実家に帰って3週間、マディーとわたしはうまくいっているとは言えない。
町の人たちはわたしに母の葬儀の様子を話してくれる。
わたしはマディーに、葬式には帰ってこないように言われていた。
お母様の件に関しては(病名はともかく)難しい病気で亡くなったそうで
この物語に反映されているのではないかと思われます。
看取った人が最大限に尊重されるべきだという考えには同感です。
本当はもう一つ『死んだとき(The Time of Death)』という
ありそうだけどなかなか人には言いにくいという話があって
ものすごく印象に残っているんだけど、うまく感想を書く自信がないです。
誤解を招きそうだし・・・なんて考えると書けないですね。
結局わたしは偽善者なんだなぁ・・・
少女が主人公のお話が多く、もちろん、ハッピーで明るい内容ではないのですが
いつもよりみずみずしい感じがしました。
欧米の小学校やハイスクールが舞台になっているドラマが脳裏に浮かび
場面が想像しやすかったです。
50年を経て出版された処女短篇集が、後年の作品にまったく見劣りしない
また、別の表情を見せてくれるというのは、まったく嬉しい驚きです。
日記のようでぐんぐんひきこまれる一冊
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