THE BALLAD OF SAD CAFE
1951年 カーソン・マッカラーズ
確かに訳すとそうなるのでしょうが…
原題がグッとくるでしょ! Sad Cafeですよ!!
ハードボイルドっぽく聞こえなくもないけど
わけありな男が無言で飲んでそうな、暗~い酒場の雰囲気が滲み出てて好きです。
けっして日本の酒場を想像しないでね。
でも表紙のピカソはどーよ? 悲しそうには見えないね。
4篇おさめられていますが、メインは『悲しき酒場の唄』で
他3篇はかなり短いです。
『悲しき酒場の唄』
100メートルほどしかないメインストリートと、街道で作業する囚人たちの歌声以外には
何も無いさびれた町に、かつては人々が集まる酒場がありました。
今ではすっかり朽ち果て今にも倒れそうな酒場にいったいどんな過去があったのでしょう。
主な登場人物は三人です。
酒場の所有者で、まるで男のように働く守銭奴アメリア・エヴァンズと
突然いとこだと名乗って現れた醜い小男ライマン・ウィリス、
そして過去にアメリアとたった10日間だけの奇妙な結婚をしたマーヴィン・メイシー。
三人ともそれぞれに常人には理解し難く、軌道を逸しています。
内容は詳しく書きませんが、三人は町中が見守る中で激しい憎悪と復讐の争いを繰り広げ
その結果、人々は唯一の憩いの場だった酒場を失ってしまうことになります。
どちらかというと荒々しい内容なのですが、文章が落ち着いていて
雰囲気がしっとりしているので浸りやすい一篇でした。
私は(女だからという理由ではなく)物語の展開から言ってアメリアが不憫でなりませんが
読む人によっては違う人物が哀れに思えるかもしれませんね。
誰もが違った形の悲しさを抱えている… そんなお話しでした。
『騎手』
シーズン中のホテルの食堂の入口から、ジョッキーは、トレーナーとノミ屋と馬主の三人が
座っているテーブルをじっと見つめます。
そしていきなりテーブルに近づくと、怪我をした同僚の話しを始めます。
『家庭の事情』
マーチン・メドウズは、メイドが休みをとる木曜日だったので急いで帰宅します。
居間では子どもたちが食事もとらず電気のコードで遊んでいました。
ベッドルームに行くと、妻がシェリー酒の匂いをさせながらよろよろと近づいて来ました。
『木石雲』
少年が新聞配達を終えて夜明け前のダイナーに入りコーヒーを飲み終えると
一人の酔った男から呼び止められます。
彼は1年9ヶ月間暮らし男と出て行った妻を探しまわってきた話しを始めました。
『悲しき~』以外の3篇は特に結末がある話しではありません。
でも「それでもいっかな~」と思えるお話し。
日常生活でも何から何まで結末があるわけではありませんよね。
うやむやの積み重ねと言ってもいいかもしれない…
そんなうやむやな一瞬ばかりを見事に描いたお話しという気がします。
カーソン・マッカラーズは、何篇かは他の短篇集でも読んだ気がしますが
ただただ暗いのよぉ。
特にこの一冊はひとかけらのユーモアも感じられないんですけど…
でも文章の雰囲気はすごく好きです。
一点を見つめて淡々と話しているような感じで、読んでいて落ち着きます。
もっとまとまった短篇集を読んでみたいですね。
読み終わってどーんよりするかもしれないけど
今の浮かれた私にはそれぐらいがいいのかも…
ひとことK-POPコーナー
SMTOWN 1日しか当たらなかったからね… 今日はおとなしく家にいます
それにしても東方神起が出た時の真っ赤な会場の迫力 神秘的ですごかったわ! あのペンライトTになるんだね
1951年 カーソン・マッカラーズ
確かに訳すとそうなるのでしょうが…
原題がグッとくるでしょ! Sad Cafeですよ!!
ハードボイルドっぽく聞こえなくもないけど
わけありな男が無言で飲んでそうな、暗~い酒場の雰囲気が滲み出てて好きです。
けっして日本の酒場を想像しないでね。
でも表紙のピカソはどーよ? 悲しそうには見えないね。
4篇おさめられていますが、メインは『悲しき酒場の唄』で
他3篇はかなり短いです。
『悲しき酒場の唄』
100メートルほどしかないメインストリートと、街道で作業する囚人たちの歌声以外には
何も無いさびれた町に、かつては人々が集まる酒場がありました。
今ではすっかり朽ち果て今にも倒れそうな酒場にいったいどんな過去があったのでしょう。
主な登場人物は三人です。
酒場の所有者で、まるで男のように働く守銭奴アメリア・エヴァンズと
突然いとこだと名乗って現れた醜い小男ライマン・ウィリス、
そして過去にアメリアとたった10日間だけの奇妙な結婚をしたマーヴィン・メイシー。
三人ともそれぞれに常人には理解し難く、軌道を逸しています。
内容は詳しく書きませんが、三人は町中が見守る中で激しい憎悪と復讐の争いを繰り広げ
その結果、人々は唯一の憩いの場だった酒場を失ってしまうことになります。
どちらかというと荒々しい内容なのですが、文章が落ち着いていて
雰囲気がしっとりしているので浸りやすい一篇でした。
私は(女だからという理由ではなく)物語の展開から言ってアメリアが不憫でなりませんが
読む人によっては違う人物が哀れに思えるかもしれませんね。
誰もが違った形の悲しさを抱えている… そんなお話しでした。
『騎手』
シーズン中のホテルの食堂の入口から、ジョッキーは、トレーナーとノミ屋と馬主の三人が
座っているテーブルをじっと見つめます。
そしていきなりテーブルに近づくと、怪我をした同僚の話しを始めます。
『家庭の事情』
マーチン・メドウズは、メイドが休みをとる木曜日だったので急いで帰宅します。
居間では子どもたちが食事もとらず電気のコードで遊んでいました。
ベッドルームに行くと、妻がシェリー酒の匂いをさせながらよろよろと近づいて来ました。
『木石雲』
少年が新聞配達を終えて夜明け前のダイナーに入りコーヒーを飲み終えると
一人の酔った男から呼び止められます。
彼は1年9ヶ月間暮らし男と出て行った妻を探しまわってきた話しを始めました。
『悲しき~』以外の3篇は特に結末がある話しではありません。
でも「それでもいっかな~」と思えるお話し。
日常生活でも何から何まで結末があるわけではありませんよね。
うやむやの積み重ねと言ってもいいかもしれない…
そんなうやむやな一瞬ばかりを見事に描いたお話しという気がします。
カーソン・マッカラーズは、何篇かは他の短篇集でも読んだ気がしますが
ただただ暗いのよぉ。
特にこの一冊はひとかけらのユーモアも感じられないんですけど…
でも文章の雰囲気はすごく好きです。
一点を見つめて淡々と話しているような感じで、読んでいて落ち着きます。
もっとまとまった短篇集を読んでみたいですね。
読み終わってどーんよりするかもしれないけど
今の浮かれた私にはそれぐらいがいいのかも…
ひとことK-POPコーナー
SMTOWN 1日しか当たらなかったからね… 今日はおとなしく家にいます
それにしても東方神起が出た時の真っ赤な会場の迫力 神秘的ですごかったわ! あのペンライトTになるんだね