スピリチャルTIMES 「とにかく生きてみる!」

スピリチャルTIMESの編集長北村洋一が、この不確定な社会に生きている人々の喜怒哀楽をレポートする。

とにかく生きてみるvs僕は信じるvsたこ焼きの力

2017年10月12日 | 自分的エッセー
僕は信じる「たこ焼きの力」‼️

どんより曇った風の強いお昼、秋来ぬと目にはさやかに〜〜ウンぬんて言ったら大層な今日のランチは、そうたこ焼き&イカ焼きー締めて400円です。
この夏も泳が無かったし、パスポートも切れているし、更に取得の為に取った戸籍謄本も半年が過ぎて賞味期限に随分前に切れている。
要するに切迫詰まった時間と上手く付き合えていないと言う事だろうな。
余裕とかあるが儘になど、口に出すのも奥がましい僕の生き方にはランチをチョイスするお洒落も劣化が来ているのかなぁと思ってしまう。

そして風が強い寒くなったやんか的なお昼、ディサービスに行った痴呆のおかんがいないランチタイムに、朝から書いていた原稿をやめて買い物に出かけた訳で、献立もプランも無いままにチャリを漕いだ所、閑散とした商店街に可憐に密やかに営業しているたこ焼き屋が目に留まった。
派手派手しい威張ったたこ焼き屋のサインがソールフードとして自己アピールしてる街場のテキ屋的な店と反対のトーンでその店は、閑散の中に溶け込んでいている。
「たこ焼き食うたろ〜ー」と言う声が脳の中に籠り、僕は他の客がいない店頭にチャリに跨ったままでたこ焼きとイカ焼きを買った。
そろそろ還暦の声も聞こえる僕のヤンキー的な買い物スタイルは、たこ焼きに対して友交的な態度だと信じている。
エスタブリッシュな大人なら、お金を置いて焼いといて貰い後で取りに来るのかもしれないが、
ツゥーアウトを喰らった男には、たこ焼きを焼く作業でさえも、手品かストリートライブに思えるのだから焼き場を覗きこんでみる。
400円を千円札で払ったのが唯一の大人の証だったかもしれないが、気の利いた会話も一切無いのも僕には嬉しかった。
誰と食べる訳でも無い、僕のたこ焼きは口に入れるとハウハウするくらいの熱さがあった。
イカ焼きは数年ぶりに僕をあの頃のあの場所に運んで行ってくれた。

痴呆のオカンに少し残しておこうと考えてみるも、冷めたら旨ないし、ましてたこ焼きはリホットが禁じ手なのだがと思いながら、残り2個となる。

「あかんかったら、たこ焼き屋でもすれば!」と言ったビジネスコンサルタントの言葉が立ち上がる。
最後のセーフティネットにたこ焼き屋を置いて生きて来た事をここで謝り二度と言わないと誓う。
たこ焼きは向こうから来ない、ただただ落ち込んだ誰かを何かを丸いくぼみの中で待っているだけだ。
そしてそれを見つけるのは勇気なんだ。
それも誰にもわからない小さな勇気なんだろう!

さっき牛乳を買いに業務スーパーに出向いた。
先ほどのたこ焼き屋のお兄さんが、10000円くらい買い物していたのを見つけた。
大きな袋には、キャベツやタコ、イカ、メリケン粉などが満載だった。
その一番上には安売りの缶コーヒーが3つあった。
ヤルゾの元気なんかもう絞り出せないかもしれないが、しぶとく生きてやるくらいなら出来るかもしれないと呟いてみる。

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