MANIAGARA DIARY

シャインクラブ代表・WANKOの日記

寂しい

2011-09-10 | Weblog
息子(3歳)が最近、何かあるたびに「どうして?」と聞いてくる。

どんな事でもすぐに「どうして?」と言うから、もううかつな事は言えなくなってしまった。
微妙に色んな知識が増えているだけに、前のように誤摩化せない。
かといって、難しい事が分かるわけもないので、説明するのも一苦労だ。

昔、一休さんのアニメの中で『どちて坊や』ってのが出ていた。
どんな事でも「どちて?」と聞き、一休さんや新右衛門さんを困らせるのだ。

今の息子と全く同じ。
あの時の一休さんの心境が、今ようやく理解出来たよ。

だって、今日とかさぁ。
テレビを見ていたら

「心にポッカリ穴が空いてしまった」

ってセリフがあったんだよね。
それを聞いた息子が

「どうして?どうして穴が開くの?」

と言ってくんのよ。

どうしてって…
こういうのはどう説明すりゃいいんだろう。

確かに、どうしてって思うわな。
寂しいってだけで穴が開くんだもん。
そりゃ意味分からんわ。
大人相手だったとしても説明のしようがない。

結局咄嗟に上手い説明が出来ず、適当に誤摩化して終わってしまいましたわ。
すまない…。

そんな息子は今夜、愚妻と一緒に愚妻の実家に泊まりに行く事になっている。
ボクは作業や出かける用事があるので、そちらには行かない。
そこで…

「今日は一緒に行けないけど大丈夫?寂しいでしょ?」

と聞いてみた。

ら…

「寂しくない。仕事あるんだから仕方ないでしょ」

と言いやがる。

くそう。
ちょっとは寂しがりやがれ。
今に始まった事じゃないけど、ドライなヤツだ。
これが婆ちゃん相手だったら、泣いて寂しがるくせによ。

いそいそと嬉しそうに玄関に向かって行きましたわ。

すると…

「ちょっと来て~!」

とボクを呼ぶ声がする。

ふふっ。
なんだかんだ言っておいて、やっぱり寂しいんだな。
父親との別れを惜しんでいるのだろう。

「やっぱり一緒に行きたい」
なんて言うのかな。

でも我が家の玄関は階段下にある。
わざわざ降りるのは面倒なので「行かない」と声を出していたら、それでも何度も「来て!」と呼ぶ。

仕方ない。
一緒には行けないけど、最後にバイバイくらいしてやるか。
寂しがる息子を見るのも悪くない。
そう思いながら玄関に行くと…

「はい、これ捨てといて」

と、シールか何かのゴミを手渡してくるではないか!

ご!
ごみ!

わざわざこれを渡すために父親を玄関まで呼びつけたのか!
そして渡したら全く後ろを振り返る事もなく、そそくさと家から出ていってしまいましたわ。



ゴミを手に、ポツンと残されたボク。
どういう状況だよ。
ったく…

心にポッカリと穴が開きましたわ。