MANIAGARA DIARY

シャインクラブ代表・WANKOの日記

三十路前夜

2010-04-28 | Weblog
付き合いのある劇団の稽古場へ行った。
ちょっと話しをして、用件はすぐに終了。

さて、稽古の邪魔になるだろうから、とっとと帰りましょうかね。
と思ったとこに現れた団員・F氏。

いきなりみんなにクラッカーを配り出したではないか。
食べるほうじゃなく、パーティーで鳴らすほうのクラッカーね。
そしてボクにも一つ手渡される。

ん?
なにこれ??

聞けば、団員であるI氏が明日誕生日とのこと。
しかも30歳になると言う。

ほほう!
それはめでたいじゃないですか!
女性にとって30歳というのはあまりめでたいことではないのかもしれないけど、でもめでたい。

まだ稽古場に現れてないI氏だけど、来た瞬間にこれで驚かすようだ。
いいですなぁ。
それは是非とも参加させてもらいましょう。

このI氏。
劇団の中では一番の人気者といってもいいだろう人物。
いつも話題の中心にいる。
いい意味でいえば、マスコット的存在。
悪くいえば、いじられキャラ。

I氏がいようがいまいが、どんな時でもI氏の事が話題にのぼっているほど。
まだ独身で長年彼氏募集中らしいけど、その事についていつも突っ込まれているんだよね。
他にも独身の女性はいっぱいいるのに、何故かいつもI氏だけがいじられている。
不憫な人だ。

まあI氏特有の天然さというか不思議な行動というか、そういう事が影響しているのだろうね。

そんなI氏の到着を待ちながら稽古する一同。
作曲家であるS氏がたまたま結婚行進曲を持っていたので、入場とともにそれを流す事も決まった。
ボクはたまたま一眼レフを持っていたので、撮影係を担当することにした。

そして…

稽古終了間際になって、ようやくI氏が到着。

パンッパンッ!
一斉に鳴らされるクラッカー。
ボクはパシャパシャと写真撮影。

驚くI氏。
そして喜ぶI氏。

いい笑顔だ。
待っていたかいがあったな。
S氏の手作りというケーキも登場して、さらに盛り上がる一同。

するとI氏。
会場に流れている結婚行進曲に
「なんてイヤミな選曲を…」
と文句を言いながらも、突然、エア結婚式を始めちゃったではないか!

エア新郎とともにエアバージンロードを歩き出す。
そしてケーキー入刀をして、エア参列者に笑顔を振りまく。
ボクのカメラに向かって満面の笑みでポーズまでとっている。

彼女の頭の中では教会でウエディングドレスを着ているのだろうが、寂れた公民館の薄暗い一室。
その姿はあまりにも悲し過ぎる。
不憫だ…。

エアなんかじゃなく、早いとこ本当の結婚式を撮影させて欲しいものだよ。

公民館が閉まるので、その場は急いで撤収。
真っ暗な中、ロウソク30本で火の玉のようになっているケーキを吹き消す。
そして公民館の入口でみんなでケーキを食べましたよ。
実に美味しいケーキでした。

いい瞬間に立ち会えて良かった。
幸せな30代を過ごしていただきたいものです。