地デジ移行で空いた地上アナログテレビ周波数帯 (VHF-Low帯=99MHz~108MHz)を利用した新放送事業i-dio。VHF-High帯をつかって事業展開したNOTTVが撤退した2016年の時点でいまさら放送?お前バカ (idiot)なの?と言われるのをわかってて付けたような名前だけど、やはり相当に苦戦している。
地デジ移行の際には、アナログ周波数帯が空くのでそれを違うメディアに活用するというのが国の謳い文句だった。筆者には、NOTTVはドコモが、i-dioはFM東京がいやいや国策に協力したようにしか見えない。実際FM東京は最初から地方自治体の協力がなければ黒字化は難しいというコメントを出している。誰が考えてもうまくいくはずのないビジネスなのだ。
i-dio立ち上がりから放送されていた、災害時の車両誘導を目的としたamanekチャンネル。ホンダのテレマティクス、言い換えれば我が国のテレマティクスの第一人者であった今井氏が立ち上げたチャンネルであるが、さる4月21日をもって放送終了となった。今井氏の理念には敬服するが、事業化は厳しかった。
過去記事 V-Lowマルチメディア放送 i-dioとAmanek
i-dio自体、かなりきついはずだ。やはり単純に考えていまさら「放送」はあり得なかった、ということだろう。
また、地上アナログテレビ周波数帯については何一つ有効活用できていないということも国はどこかの時点できちんと説明する必要があるだろう。