ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

日本のカジノに関する議論で思うこと

2014年08月19日 | 雑記
最近,政府内で外国人観光客誘致の一環ということでカジノ解禁に向けた動きがあるようだが,この議論については色々思うことがある。

基本的にカジノは作ってもいいと思う。私はギャンブルは一切やらないが,やりたい人はやればいい。それで破産するなら自己責任。ギャンプル依存症問題の議論があるが,依存症がダメなら酒も禁止だろう。

問題は立地。海外のカジノの成功例を見るに,魅力ある観光地に立地している必要がある。カジノだけをしに行く場所じゃ,殺伐とする。日経新聞曰く,小樽・苫小牧、幕張沖人工島、お台場・青海地区、横浜、大阪臨海部人工島、長崎ハウステンボス、宮崎シーガイア,沖縄当たりが候補地らしいけど,海外(というか,狙いは中国)から子連れで遊びに来るとすれば,成功するのは幕張,お台場,大阪UFJ近辺,ハウステンボス,沖縄位だろうね。

特に中国人を狙うならマカオに対する優位性を出す必要がある。マカオは男性天国という側面もあるがこれに公に対抗することは不可能だから,家族向けの設備を相当充実させて違う客層を狙わないとダメだろう。

まあこれはそこそこ現実的な話だと思う。
むしろ全く納得いかないのは厚労省の「日本人の利用は禁止にすべき」という見解。
「日本人はパチンコなど、ギャンブルに比較的のめり込みやすい傾向が統計上見て取れる」ので「ギャンブル依存症患者が増える事態を懸念。それを避けるため、日本人の利用を認めないよう訴える」という。

駅を降りれば目の前に身分証明書の提示も不要で誰でもできるカジノ「パチンコ」が存在するという異常な環境で,その依存症患者がこの程度で済んでいるということは,私は日本人はギャンブルにむしろ「のめりこみにくい」のではないかと思う。
我が国から最も近いカジノである済州島,ソウル,マカオに出かける日本人の数もたいしたことはない。
更にいえば,最近の若い人たちのギャンブル離れ。パチンコ,スロット,公営ギャンブルすべてにおいて右肩下がりだろう。

一体,どういう根拠で日本人がギャンブルにのめり込みやすいといっているのか,私にはわからない。

注)その後,実際の数字で日本人のギャンプル依存症の割合が他国に比べ
  極めて高いという記事がでました。
  しかし,やはりそれはパチンコによるもので,それを問題にするなら
  「カジノ利用禁止」ではなく,「パチンコの禁止」が筋でしょうね。