ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

地名で繋がる東西文化

2008年07月06日 | 雑記
スエーデンのヨンショーピンからゴーテンブルグ空港まで陸路を2時間、そしてアムステルダム経由で帰国。

ITSとはまるで関係が無いが、ゴーテンブルグで思い出した。
このブルグという地名が、極東の日本にまで連綿と繋がっているという話をご存知だろうか。
(以下はネットでいろいろ聞きかじった話と、私の推測が入り混じっています。)

BURGという地名は、ハンブルグなどに代表されるようにドイツに多い。
ドイツ語でBURGは城、要塞、城砦といった意味がある。
このBURG地名は広く欧州に広がっている。シェルブール、ストラスブルグ、ザルツブルグ、ルクセンブルグ、エジンバラなど、ドイツ以外にもベネルクス、フランス、UK、オーストリーなどにいくらでも存在する。

そして、東へ目を向けていってもBURG地名はブル、バル、ボルなどと変化しながら存在している。イスタンブール(コンスタンティノーブル)、インドのジャイプールをはじめとするPURで終わる地名、シンガポール、ジョホールバール、コタキナバル、タイのチョンブリなどの「ブリ」。
そして、日本に来れば沖縄、九州などに多い「丸」「原」(バル)地名。

日本の「丸」地名はこじつけじゃないか、と思われるかもしれないが、これには証拠がある。本丸、二の丸、丸の内などでわかるとおり、丸という言葉には本来、城の意味がある。(ただし、城の曲輪の意味で使われるようになったのは江戸時代という説もあるが)

中世以前の日本の小都市は、木で周囲を囲むことが多かった。高い柵で周りを丸く囲むようなものが一般的だったろう。吉野ヶ里で再現されている外壁をイメージすると判りやすい。
これが「丸い」という言葉に、根っこの部分で繋がっているようにも思う。

さらに言えば、大型船の船名「XX丸」。
昔の木造の大型船は、外から見ればまさしくこの「丸」のイメージだろう。
もうひとつ、(ここまでいうとこじつけかもしれないが)物の名前に丸をつける場合、何かしら「自分を守る」ものであることが多い。刀とか、犬とかね。

もともとサンスクリット語で城砦都市を意味する「PUR」という言葉が東西に拡大したという。

東西文明にこうしたつながりを思うと、感慨深いものがある。