ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETCの駐車場利用 ITS事業企画とタイムズの提携

2008年06月22日 | ITS
時間貸駐車場「タイムズ」を運営するパーク24と「IBAサービス」を運営するITS事業企画(以下、IBA)は共同で、両社それぞれが運営するETC車載器を利用した決済サービスの、登録申込み窓口一本化に向けた実証実験を行なう。
レスポンス記事

これはいわゆる「利用車番号」(見慣れない言葉だけど、「者」ではない。タイムズのWEBサイトでも利用「者」になっているけどね)サービスのことを言っている。
 6月27日追記:ちゃんと直ってました。
専用のETCを購入しなくても、今付いているETCのID(これが利用車番号)と手持ちのクレジットカードを紐付け登録し、決済するというもの。

とはいっても、対応する駐車場はタイムズはまだ大阪の長堀駐車場一箇所しかなく、IBAも全国で数箇所しかない。
長堀駐車場の利用手順がタイムズのサイトに載っているけど、入口でカードをとって、事前精算機に通してから出庫する。ETC利用のメリットはキャッシュレスと、出口のカード操作が不要になるだけ。なんだかなぁ。

それよりもIBAのWEBサイトで驚いたのは、IBA対応駐車場が次々とサービスを停止してるということだ。
昨年の川口のショッピングセンター、3月西新宿、4月ランドマークタワー、そして5月に元町、山下公園。

TIMESとの提携をニュースリリースする一方で、どんどんサービスを廃止するというのも解せない。

おそらく、これらは利用車番号方式ではなく、IBAの専用ITS車載器を使う決済方式を採用していた駐車場だろう。これは専用のETC車載器でなくてはサービスを受けることが出来ない。
専用車載器はリンク先からもわかるけど、小売価格19800円とETCの実勢価格からみると倍近い価格で、この程度のメリットじゃどうにも販売は厳しいだろう。

この専用ITS車載器がネックになって会員が増えない、また次世代のITS車載器の開発もメーカー(見るからに三菱電機)が受けない、というような理由で、IBAは専用サービスをフェードアウトさせ、利用車番号方式によるサービスに集約しようとしているのではないだろうか。

そもそもETCに付加価値つけた「ITS車載器」という商品、出る出るといって未だに(IBA以外では)市販されない。
現在計画中のものは、スマートウェイがらみの交通安全情報に対応するような話だけど、これだって私は全然売れないと思う。