SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画 「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」 ~ 少年役の青年

2007年08月29日 | 映画(ハ行)
 シリーズ第5作。
 高層ビル群が画面に出てきて「ハリー・ポッター」の舞台は現代だったのだと改めて思い出した。

 本作では主人公も成長し、苦悩の色が濃い。苦悩が描かれると物語の深みが増す。

 ただし登場人物がやたらと多く、複雑なストーリーをとても138分の中でさばき切れていない。

 そもそも「騎士団」というのが良く分からないし、ハリーの率いる魔法学校生徒の軍団もいる。アズガバンから脱走した囚人集団もいてその一人をヘレナ・ボナム・カーターが演じているくらいなのに、これがまたどういう位置付けなのか分からない。

 ハリーのキスシーンはやたら長いような気がするものの、その彼女の裏切りによる密告、そしてそれが薬物による拷問であったことが分かった後どうなったのかなど未消化エピソード満載という印象である。

 原作をばっさり脚色するか、あるいは内容的にすでに子供向けではないので、思い切って4時間近い大作にするとか前後編の2作に分けるとかしないと、原作のつまみ食いか本編そのものがダイジェストのような味わいになってしまう。

 だけど、では見なければ良かったのかというと、嫌いではない。苦悩による「深み」が魅力だ。その分、小学校低学年が夏休みに見に行く映画ではなくなってくるけれど。

 その苦悩は青年期特有の憂鬱かと思ったら物語上の年齢設定は14歳だそうで、早く取り終えないと俳優の実年齢は隠しようが無く、心配になってくる。
 もっとも邦画「ラフ」の冒頭では速水もこみちが中学生をやっていたけどね。


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