SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

謎の現場を目撃 ~ サクラが咲いた

2007年03月30日 | 日常生活・事件

 一気に春めいて、桜もほぼ満開だ。

 近くの神社に行ってみた。朝降っていた雨も止み青空の下に花が映えている。

 鳥のさえずりも聞こえる。見ると、すずめではない野鳥が五、六羽はいる。何をやっているかと思えば花の柄を盛んについばんでいる。
 蜜が出ているのか、小虫が付いているのか?
 で、突付きまわすものだから花が丸ごと千切れて、くるくるとプロペラのように回りながら地上へ落ちてくる。これもなかなか風情があってよい。

 花びらではなく花が丸ごと落ちているのを見て、去年はひょっとして新種の桜かと思ったわけだが、今年はその現場を押さえることが出来た。

 でも、記録的に開花が早いと言われていた割には、昨年並みかあるいは少し遅いくらいであることが、自分のブログを見て分かった。


映画 「デジャヴ」

2007年03月29日 | 映画(タ行)
 よく出来た娯楽作品。タイトルの前の制作、配給会社ロゴマークからすでに本編の音楽とシンクロしていて、そういうところからも丁寧に作られている感じがする。
 開巻まもなくの爆破シーンには度肝を抜かれた。

 犯罪映画のようなので、捜査段階でタイトルがらみの超能力がでてくるのかっと思っていたらまったく違った。タイムマシンもののパラレルワールドがテーマの映画なのだ。
 そういえば大林監督のタイムトラベル・ムービー「時をかける少女」でも最後にデジャ・ヴュの感覚が描かれている。本作の場合はそれが、切なさというよりはハッピーエンディングの切り札になっている。

 ラスト直前に一つの悲劇が起こるが、もしこれが回避されているとタイムパラドックスに関する重大な問題が発生する。悲劇と見せて、ハッピーに導くためのうまい作りだ。

 タイトルは「いつか見た」感じを表すフランス語だが、原題も「DEJA VU」。アメリカでもそのまま使われているのだろうか。
 「ブ」ではなく「ヴ」にしたのだから、どうせなら「ヴュ」にして欲しかった。

 ちなみに1987年のダニエル・シュミット監督作品(スイス・フランス合作)に「デ・ジャ・ヴュ」がある。ただし、こちらは原題とは異なるオリジナルの邦題である。

映画 「Water」

2007年03月27日 | 映画(ア行)
 平成14年に「パーク・ライフ」で芥川賞を受賞した吉田修一が、自らの短編を監督し映画化した作品。

 原作は高校の水泳部員4人の暑い夏を描いた青春小説、といった印象だがそれぞれ、それなりの悩みを抱えていた。映画も30分の短編。主人公はさらに二人に絞り込まれ、一人のガールフレンドと一人の母親がわずかに登場する。
 主人公の不安感が微妙な心象の風景として映像化されており、小説とはまるで趣の違うアナザー・ヴァージョンになっているが、こちらも悪くない。

 男どおしの友情なのか愛なのかという微妙なボーダーに仄かなゲイ・テイストの味付けがあって、やがて卒業、別離へと向かう青春期特有の不安な季節がプールの水の青さの中に描かれる。

 劇中にジャン・コクトーの「オルフェ」の台詞がフランス語で流れてくる。映画は全編英語字幕付きで、このフランス語の英語字幕も出る。だけど日本の観客に向けた日本語字幕の配慮はない。流れからこれがコクトー作品である意味は大きいはずなのだけど。

 モーニング・ショーとレイト・ショーのみ。前売りで1000円だ。しかもプロジェクター上映で画質はフィルムに比べたら劣る。高いじゃないかと思ったら、入場者にはパンフレットが付いた。

映画「バッテリー」

2007年03月26日 | 映画(ハ行)
 なんと、すがすがしいことか。どんな世代の人にも薦められる作品。

 主役の少年たちがとてもイイ。配役が決定したときすべてが決まったといっても良いだろう。孤高の修行者のような風情の天才ピッチャー原田巧の、人間としての成長を描く。

 自信にあふれていて、だから強くいられるのだが、それを大きく受け止めることのできる相手がいないと孤立してしまう。それをしっかり受けているキャッチャー豪役のまったく屈託のない笑顔には参った。無償の大きな愛がある。キャッチャーは女房役といわれるがこの作品を見ているとむしろ母親、母性を感じる。
 逆に天海祐希演じる母親との間には病弱な弟をめぐる確執がある。この構図が面白い。

 この巧の家族関係がどういう方向に向かって行くかが物語のもう一つの核となる。難病路線の悲劇に向かうと辛いが、弟の病気はある種の薬味になっている程度で、観客としては救われる。

 自分は野球のに関してまったくの門外漢だが、この映画を見ているとその素晴らしさを教えられ、それに打ち込んでいる人たちが羨ましくさえなる。

映画「松ヶ根乱射事件」 ~ 良識派眉をしかめる

2007年03月23日 | 映画(マ行)
 あまり予備知識なく見た。
 横溝正史の「八つ墓村」でタタリの元凶になる惨殺事件のような印象の映画かという思い込みがあったのだが、まったく違った。起こるのはタイトルどおりの「乱射事件」なのだが、起こってどうなるではなく、何故乱射されるにいたったかの映画なのである。

 脚色はあるが実話がベースになっている、という断り書きが冒頭に付く。「事実は小説よりも奇なり」を地で行く、「奇妙な」としか言いようのないブラックユーモアが全編にあふれた、特異な作品。
 これでPG-12指定(小学生以下は父兄同伴が望ましい)か?と良識派は思うかもしれない。確かに、驚くばかりの冒頭の子供の行為や、直接的な裸も暴力もある。が、それがねらいではないのだ。
 それにしても、映倫にしては寛大な、という印象だ。

 で、そこのところには目をつむり、大人のための映画としてみると、これはなかなか面白い。良い悪いで単純化出来ない人間の面白さがある。次第に精神のバランスが壊れてくる新井浩文の警察官に、どこか変な彼の家族と、村に紛れ込んで来る不気味なアベックが絡む。このアベックの男を演じる木村祐二の個性が映画全体のトーンを大きく支配している。

 さらに全編の通奏低音のように作用して警察官の精神状態を象徴もしているらしいのが、交番の天井裏にいる(かどうかは分からない)ネズミだ。

 かくして乱射された弾の行方は? 神のみぞ知る、だ。

映画を安く見る ~ レディースデーの祝日に

2007年03月22日 | 映画

 毎週水曜日はレディスデーで女性は1000円で映画を見ることができる。
一応ご存知ない方のためにお知らせしておくと、当日大人料金は1800円、前売り券だと1300円になるが一部ミニシアター系の劇場は前売り1500円である。

 で、昨日21日は春分の日で祝日であるにもかかわらず女性は安く見ることができるわけだから、付き合うパートナーも含めて映画館は大変な混雑となるわけだ。

 そこでどうしても21日に映画を見たい男性が混雑を嫌えば、まず女性好みではない作品を選ぶことになる。さらにそれを安く見ることができるならば願ったりだ。

 「安く」という観点からはテアトル系の劇場は男女を問わず水曜日は一律1000円で、差別がなくありがたい。そこで女性好みでない作品が見つかるかだが、これがあった。

 「松ヶ根乱射事件」。どんな豪華劇場でどんな作品を見ても1000円の日にこの映画を選んで見に来る女性はよほどの映画通であろう。尊敬してしまう。しかし圧倒的に多い男性観客に混じってやはりいるのだ。尊敬に値する方たちが。

 ちなみにこの作品、週末からはレイトショーに移行してしまう。したがって一般的な形態での上映はこの日を含めて3日である。
 となるとチケットショップでは投売り状態になっているはずだが・・・、と思って事前に寄ってみたらすでに売り切れていた。

 あとは、平等にメンズデーをもうけて男性の割引を実施してくれる劇場が増えてくるのを願うのみだ。女性の不平等は声高に叫ばれるが、男性が差別を訴える声はあまり聞かない。
 これも「男の美学」なのか・・・?

 で、肝心のその映画「松ヶ根乱射事件」の感想はまた明日。

映画「蒼き狼 地果て海尽きるまで」 ~ まれに見る好戦映画!

2007年03月20日 | 映画(ア行)
 角川映画らしいすごい物量、確かにスケールの大きさは宣伝どおりだ。黒澤の「影武者」だってこれほどの数の馬は集められなかったはずだ。

 複雑な人物関係を描いているのに物語はとても分かりやすい。
 が、逆にそれは人物を表面的に描いているからでもある。劇的ストーリーなのに人物の内面に迫っていない。あと1時間かけたらそれも可能だったのではないかと思えてくる。

 物語は13世紀前半のモンゴルが舞台だが、それを日本人が日本語で演じる場合、どういう言葉をしゃべらせれば良いのか?
 衣装はヤマトタケル時代の古代のようだし、台詞は「それがし」などと江戸の武家言葉のようでもある。それでいて「俺は○○族の△△だ」とカタカナ名を名乗り、「族長!」とか言わせている。
 金髪のカツラをかぶった洋モノの舞台を見ているような違和感が終始付きまとう。

 同時期に公開中の「パフューム」も時代がかったフランスの物語が英語で演じられるが、これを見てフランス人やアメリカ人は同様な違和感を抱くのだろうか?

 劇中で若村麻由美演じるチンギスハンの母親に「『蒼き狼』の血が殺戮者の血なら、そんな血はいらぬ」と言わせているのだが、ラストシーンを見る限り、好戦的な殺戮者にしか見えないのは皮肉なものだ。

 「男たちの大和」は良質な反戦映画だったのに・・・・。製作者のポリシーってどうなっているのだろう?

映画「ヘンダーソン夫人の贈り物」

2007年03月19日 | 映画(ハ行)
 ジュディ・ディンチの映画。御年73歳。元々は舞台のシェークスピア女優として活躍していたらしく、映画出演作の約半分は2000年以降の作品。
 6回のアカデミー賞ノミネートのうち受賞は98年の助演「恋に落ちたシェークスピア」だが4作品が2000年以降。(2005年は本作、今年の2006年アカデミー賞では「あるスキャンダルの覚え書き」で主演女優賞連続ノミネート)

 若い頃よりむしろある程度の年齢に達して以降、これほど華々しい活躍をしている女優は(男優でも)珍しいのではないだろうか。しかも文芸作品のみならず、スパイアクション・シリーズ「007」のなくてはならない顔でもあるのだから。

 富豪夫人が夫の遺産を元手に劇場経営に乗り出し、戦火の中でも劇場の火を灯しつづけるという実話に即した物語。しかもそれがイギリス初の「ヌードレヴュー」なのだ。そこに託されたヘンダーソン夫人の想いが作品のテーマとなる。

 劇場経営のパートナーとなる、これまた渋いボブ・ホスキンスとの友情+の関係が、戦火の下で黄昏れるロンドンの街並みをバックに忘れがたい余韻を残してくれる。

 監督のスティーヴン・フリアーズは今年のアカデミー賞で監督賞にノミネートされた「クィーン」が公開を控えており、こちらも期待したい。

グァムのお菓子 ~ 定番mentos

2007年03月16日 | 旅行

 日本では駅の売店の定番菓子、メントスをグァムで見かけたので買ってみた。

 缶入りで7.99$。TRAVELERS ONLY(旅行者専用)と外側に印刷されている。別に空港の免税店ではない、市内の店である。日本で見かける縦一列紙巻ラッピングの商品はその店にはなかった。

 缶の中身は8つのフレーバーが一粒づつラップされている。フレーバーのラインアップは日本と違いオーソドックスだ。ミント、シナモン、オレンジ、レモン、ストロベリー、グレープにプラス2種類のミステリー・フレーバーが入っている。それぞれのラッピングにフレーバー名は書いてあるが、ミステリーは「ミステリー」としか書いてないので食べてみないと分からない仕掛けだ。
 で、食べたらグレープフルーツとメロンだった。

 日本では14粒入りが105円、こちらは数えると52粒入りだった。1$=120円だと約2.5倍の価格になる。高い!

 傑作なのは缶のふたに書いてる「メントスの面白い食べ方」で、ふた開閉方法を応用し、閉める時に上部の凹部がポコッと持ち上がるその力でメントスを飛ばし口で受けようというのだ。

 書く方も書く方だけど、やる人がいるのだろうか?アメリカン・ジョーク?