SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画 「フローズン・タイム」

2009年04月08日 | Weblog

 拳銃を向けて「フリーズ」と言うが、これはその過去完了形。

 時間が止まってしまう、その不思議な時間軸の中で主人公だけが動ける。そのとき彼は何をやったか・・・と書くとシリアスな作品に聞こえるが、イギリス映画らしいロマンチックなコメディ作品に仕上がっている。

 監督は写真家らしく、物語の主人公は画家としての独り立ちを夢見ているし、画面のビジュアルも美しい。

 失恋して不眠に陥った主人公が、時間を持て余して仕方ないので24時間営業のスーパーでアルバイトを始める。ここの超個性的な従業員の面々や主人公の幼少期のエピソードなど、映画の魅力が満載の愛すべき作品である。

 何日も眠れない状況を真面目に撮ったら「マシニスト」のようなホラーになってしまうけどね。

痛くも痒くもない免許取消し ~ 姉歯問題解説

2005年12月14日 | Weblog
 建物は規模、用途により一級建築士でなければ設計できないものがある。

 その一級建築士資格は建築に関するオールマイティの資格なので、合格するためには構造の資質も問われる。しかしいったん資格を取ってしまうとデザイン専門、構造計算専門など職能が分離しているのが実情である。
 建築士事務所に構造計算ができるスタッフがいる場合はその事務所内で設計が完結するが、デザイン専門の事務所だと構造設計をやる協力事務所に下請けをお願いすることになる。

 一級建築士が設計した建物を審査機関に申請するときは建物の意匠デザインを行った建築士の名前で行うのが一般的だ。したがって構造を担当した人の名は申請図書には出てくることがない。構造担当者が一級建築士である必要はまったくないのだ。したがって姉歯氏が一級建築士免許を取り消されたとしても痛くも痒くもないわけだ。

 ただしここにいたって姉歯氏に構造設計を下請けに出す事務所があるとは思えないので、実際は痛くも痒くもあるわけだが。

これも縁 ~ 私のブログ訪問法

2005年11月17日 | Weblog

 新規投稿した後、gooブログのポータルに戻ると自分の投稿タイトルが掲載されているのが確認できます。

 この時、同じような時間帯に投稿された皆さんの投稿が前後に並びます。何十万のブログがひしめく中でわずか14人の皆さんと顔を合わせる、これも何かの縁というわけです。

 毎回この中から気になるブログをいくつか訪問し、場合によってはコメントを残し、トラックバックを送ります。これをきっかけに訪ねたり、訪ねられたりという間柄のブログもあります。

「日本沈没」

2005年07月19日 | Weblog

 夏がきた。
 昔、夏の朝は暑くなる予感を秘めながらも清々しさがあったが、昨今はすでに朝からねっとりと暑い。コンクリートが地面を覆い尽くして、梅雨時でもぬかるまず、利便性は増したが土が見えない状態はそれ以前と比べるとやはりどこかに何かしらの影響を与えていないはずがない。
 熱帯化、台風進路の異変、潮流の蛇行、異常な渇水と洪水・・・。
 皮膚の上を毒虫が刺して回れば叩き潰して振り払いたくもなるだろう。地球もそんな状態なのかもしれない。毒虫はもちろん人間。

 「日本沈没」が再映画化されるという。1973年の初映画化時はオイルショックのさなかであったが今回はさらに環境問題が深刻化し、阪神・新潟・福岡と大地震を経験した中で一層の現実みを帯びている。

 国際的にも、経済的にも、政治的にも・・・、いろんな意味で日本が沈没しかかっている。