SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

コーラス

2005年09月30日 | 映画(カ行)
 いかにもフランス映画らしい作品。
 同じく少年のコーラスがモチーフでも
「バッド・エデュケーション」とは まったくテイストが違う。
 どちらも名作ですけどね。

 エピソードも人の配置も配役も的確に決まっている。
 ただ二人以外の少年たちがその後どうなったのか、
 エンドタイトルの前に紹介されると良かったような気がする。

 すでに老境に達したかつての少年役を演じるジャック・ペランは
 もうじき旧作の「ロバと王女」が公開され、
 若き日の姿を見ることが出来る。

空撮 - 珊瑚4

2005年09月29日 | 旅行

 海中では水が見えません。地上で空気に囲まれているのと同じです。逆に吐き出す空気は異物として見えます。
そして、無重力状態に調整しているので行きたい所にいけます。2次元ではなく3次元の移動が可能なので泳ぐと言うより飛ぶに近く、鳥の気持ちが分かるようです(と言うほど速くはありませんが)。
 
 いよいよ浮上、遠ざかっていくサンゴのは群生はまるで森です。空から美しい針葉樹林を眺めているような錯覚にとらわれます。

 透明度の高い海は海面からでもマスクを通して覗くと海底がクリアに見えます。空中20mのところに浮かんで地上を眺めているようなものです。だから高所恐怖症の人にはダイビングは向きません。

サボテンです。 - 珊瑚3

2005年09月28日 | 旅行
 サボテン、と言われるとそのようにしか見えませんが
 周りは空気ではなくて海水です。

 実はサンゴなんです。
 多肉系の植物の形態と変わりませんが動物なんですね。

 触手を出したり産卵したり、
 夜の海でいっせいにうごめき出したらちょっと怖そうです。

四月の雪 ~ もうすぐ「春の雪」

2005年09月27日 | 映画(サ行)
 ヨン様ファンでもなく、韓流ブームにもさしたる関心がない、
 だけど熱心な映画ファンとして鑑賞してきた。

 大変淡白な、それこそタイトルどおり春の淡雪のような気品のある作品。
 丁寧な描写で、じれったいほどに抑制された、
 まるで中学の英語の教科書のような会話が続く。

 このままではみんなが不幸になってしまうのではないか
 というところまで来て「春の雪」が舞う。
 そこからの描写は前半からは想像も出来ないほど大胆に省略され
 一気にエンディングへ向かう。
 よく見ていないと結局どうなったのか分からない人がいるかも知れない。

 出逢うべきだった二人が出逢うまでに
 随分遠回りをしてしまったということなのだ。

 波の音とラスト近くの雪の中の花の色が
 抑制された画面の中で変節のポイントになっている。

 「春の雪」の公開は今月末。


ライフ・アクアティック

2005年09月26日 | 映画(ラ行、ワ行)
 日本にはあまりない型の、したがって間違いなく受けないであろうコメディ。間のコメディと言っても良いかもしれない。歌で言うとヘタウマの感覚で、全体があえてチープに見せるように組み立てられている。

 表現に対する独自のこだわりというのは多分すごいものがあるのだが、それを観客には脱力形のコメディとして見せるところに職人的な技がひそんでいるのかも知れない。一部熱烈なファン層や、ゆるい感じが好きな人にはたまらないだろう。

 しかし配役は豪華で、特に印象に残ったのはウィレム・デフォー。般若顔が今回はコメディのせいか猿顔に見える。そして意外や背丈の小さいこと。「プラトーン」や「スパイダーマン」からは想像できないチョコマカとした役作りで、日本でやるなら竹中直人かなあ、という感じ。


ウミキノコ - 珊瑚 2

2005年09月23日 | 旅行

 ウミキノコの仲間・・・だと思います。
 
 図鑑を見てそう特定するまで迷いました。
 同じウミキノコでもまったく違う形のものがいるからです。
  
 体表には小さな突起がたくさん見えます。
 どれも八本の突起を持っており、八方サンゴ類に分類されます。
 潮の流れなのか、それ自体が動いているのか、
 この突起がさざ波のようにうごめきます。

 地球には本当に変わった生き物がたくさんいることを実感します。
 地上ではほとんどヒトしか見かけませんが・・・。

頭文字(イニシャル)D

2005年09月22日 | 映画(ア行)
 不思議な感覚の無国籍映画に見えるが、ハリウッドが「戦争と平和」や「レ・ミゼラブル」を英語で撮っていることを考えればなんでもないことかも知れない。

 脇に「インファナルアフェア」の若き日の主人公を演じた二人を配し、だけど主役は知らないなあと思っていたら台湾のトップスターだそうです。銀座の真ん中では絶対撮れないカーアクションは必見。原作をまったく知らないオジサンでも十分楽しめた。

 日本人はただ一人鈴木杏が、この前までボートで がんばっていきまっしょい!していたと思ったら、今度は援助交際と忙しそうだ。

リンダ リンダ リンダ

2005年09月21日 | 映画(ラ行、ワ行)
 高校学園祭の熱気を描いている。

 矢口監督の「ウォーター・ボーイズ」や「スイング・ガールズ」のようなテンションを期待するとやや事情が違う。むしろ不器用なくらいの「間」の感覚があって、それが自分の学生時代の時間感覚そのままであることに気付いてくる。メンバーに韓国人留学生を一人交えた違和感がそれに加わる。
 慣れ親しんだ映画のテンポで現実は進行していないのだ、ということを改めて分からせてくれる。

 不思議な夢のシーンがあるが、それをはさんで俄然面白くなってくる。雨の学園祭、迫る夕暮れ、そこだけにある熱狂、誰もがかつて確実にあった時間を確認するに違いない。

愛に関するキンゼイ・レポート

2005年09月20日 | 映画(ア行)
 原題は「kinsey」とシンプルだが、日本では「レポート」が付かないと何のことかピンと来ないのだろう。ただこのレポートはセックスに関するもので、「愛」は映画の中でも探求が難しいものであることが語られている。

 単なる好奇心を満たすための作品ではなく、とても丁寧につくられている。
 昆虫の研究から対象が変化していくくだりの説得性、父との確執が理解にいたるくだり、誰もが知らないがために陥っている不安に対して研究がいかに救いとなったかを描くラストのインタヴュー、としっかり書き込まれていて破綻がない。

 地味な作品なので好奇心を引くタイトルを付けているが、配役は豪華だし、単館公開に準じる公開規模ではもったいない感じがする。でも、ヒットはしないんだろうな。

キクメイシ-珊瑚1

2005年09月18日 | 旅行
 見事な造形に驚かされます。
 対象との距離によってまた新しい魅力が生まれてくるようです。

 イシ(石)という名前ながら学術的には「腔腸動物六放サンゴ類」だそうです。イソギンチャクも同じ仲間ですが、骨格を持つか持たないかでまったく形状が異なってきます。