核になるのはエンジェル軍団のコスチュームプレイで展開する、シチュエーションの異なる数回にわたるド迫力の戦闘シーン。RPGゲームの戦闘シーンのみを切りだして見せられているような感覚だ。
が、これは並外れた身体能力を有するらしいヒロインのダンスのイメージを表現したものだ。彼女の踊りがこれらのイメージを見る者の心の中に想起する、という設定だ。したがって、これだけでも映像派監督のやりたい放題豪華映像が堪能できる。
ストーリーはさらに複雑な重層構造になっており、つらい現実の中でヒロインが体験する最も過酷な試練の一瞬の間に見た幻想、という語り口になっていることが分かる。
そしてヒロイン(と思って観客が見ていた少女)が実はこの映画の主役ではないのかも知れない、という意味深長なエンディングは続編の予兆なのか?