ゴツゴツした異物感が胸に残る。
俳優も監督も知らないドイツ映画の、しかし傑作だ。結局人間同士は分かり合えないのだという事実に突き当たる。コミュニケーションの不在ではない。コミュニケーションの不可能がそこにはある。
加えて、予定調和的な幸せな結末はやってこない。ハリウッド映画の絶対に描かない世界だ。それでも、絶望的なラストに微かな希望を見出すことが出来るのは、ヒロインが自分で生きる手がかりを模索し始めたことが分かるからだ。
ヒロインと刑務所内でピアノの指導に当たる老女の2人の物語、心は開かれるかに見えてまた硬く閉ざされてしまう。その硬質の屹立した個性が闇の中に輝きながらぶつかり合う。2人に絡む看守が一般人の代表だろうが、人間の嫌な部分を見事に体現している。
俳優も監督も知らないドイツ映画の、しかし傑作だ。結局人間同士は分かり合えないのだという事実に突き当たる。コミュニケーションの不在ではない。コミュニケーションの不可能がそこにはある。
加えて、予定調和的な幸せな結末はやってこない。ハリウッド映画の絶対に描かない世界だ。それでも、絶望的なラストに微かな希望を見出すことが出来るのは、ヒロインが自分で生きる手がかりを模索し始めたことが分かるからだ。
ヒロインと刑務所内でピアノの指導に当たる老女の2人の物語、心は開かれるかに見えてまた硬く閉ざされてしまう。その硬質の屹立した個性が闇の中に輝きながらぶつかり合う。2人に絡む看守が一般人の代表だろうが、人間の嫌な部分を見事に体現している。