”2012”by 무키무키만만수(ムキムキマンマンス)
なんなんだこいつらは、と。バンド名は日本の、あのムキムキマンと関係があるのだろうか。ジャケのアルファベット表記を見ると、韓国でも発音はそのまま「ムキムキマンマンス」のようだが。
ネットの世界をあれこれさ迷っていたら出会ってしまった音楽なのだけれど、これはもう呆れるしかないだろう。まさかと思ったけど、先日、ついに世に出てしまった彼女らのCD。商品として市場に出たのが信じられない気分だ。
韓国の女性デュオ、というか一応楽器を演奏しているんでガールズバンドと呼んでやろうか。一人は生ギター、もう一人は、これは韓国の民族楽器なんだろうか、平置きの太鼓にシンバル一枚を組み合わせたものを奇声を上げながら叩きまくる。そんな二人の作り出す音楽がなんともユニークなのだ。
歌われるメロディは子供遊び歌のようでもあり、御詠歌のようでもあり。それらがグニャグニャと繋がりつつ、得体のしれない固まりを形成する。
そんなメロディを時に脱力気味の裏声で、時にヒステリックな金切り声で、二人は気ままに歌いついで行く。素っ頓狂なパーカッションと、単調なリズムを繰り出すギターを奏でながら。
どんな歌詞内容を歌っているのか知りたいものだけど、とりあえず手に入ったタイトルの日本語訳でも書き写してみようか。
「アンドロメダ」「2008年石串洞」「頭の大きさ」「闘争とダイエット」
なんのこっちゃい。
とかなんとか文句を言いつつ、いつか奇態なるこの音楽盤をつい何度も聴き返してしまっている自分に、人は気付くのである。まこと、このギザギザな世界のどこかの最先端に彼女らは今、立っている。のだろう。